東のエデン(Eden of the East)のネタバレ解説・考察まとめ
『東のエデン』とは、フジテレビの深夜アニメ枠「ノイタミナ」にて放送されたテレビアニメである。同枠初のオリジナルストーリーであり、原作・脚本・監督は神山健治、キャラクター原作は羽海野チカ。アニメーション制作はProductionI.G。記憶喪失の青年が謎の携帯電話によって、日本全国を賭けたゲームに巻き込まれるサスペンス・アクション。テレビアニメ放送後、映画化もされており、「ノイタミナ」初の映画化作品となる。
「この国を正しき方向へ導く」義務を負った12人の人間のことを指す呼び名。MR.OUTSIDEによって選ばれ、ノブレス携帯が渡される。以下の条件が該当するセレソンはサポーターによって迅速かつ確実な死が与えられる。
1.任務を途中放棄し逃亡を図った場合。
2.携帯を長期にわたって使用せず、何の成果も得られない場合。
3.与えられた100億を国益の為ではなく個人の欲望のために使用し続けた場合。
4.国を救う目的を果たせないまま残高が0になった場合。
なお、12人のセレソンのうち、最終的に生き残れるのは最初に使命を全うした者のみ。誰かがゴールした時点で他のセレソンは自動的に消滅する。
サポーター
条件に該当した場合、もしくは100億円を使い果たしたセレソンを消すための存在。セレソン12人のうちの一人であるが、その正体はMR.OUTSIDE以外誰も知らない。
ノブレス携帯
セレソンが持つ特別な携帯電話。ジュイスと通話する機能のほか、他のセレソンメンバーの履歴を見ることが出来る。最初の状態では、100億円の電子マネーが入っており、ジュイスに申請を出し、受理されるとそれに応じた金額がその電子マネーから引き落とされる。指紋認証のセキュリティがあり、他者には絶対に使用出来ないようになっている。
東のエデン
咲たちが所属するサークル名。同名の携帯サイトも存在する。サイト内には画像検索エンジンがあり、様々なもの・人物の詳細が登録されている。のちに、滝沢の援助によって、起業している。起業した際の代表取締役は平澤。
作中の事件
迂闊な月曜日
2010年11月22日月曜日に発生した、10発のミサイル事件。日本の主要政令都市に撃ちこまれた。滝沢と2万人のニートの避難指示のおかげで、被害者はゼロだった。「迂闊な月曜日」の由来は、内閣総理大臣が「迂闊だった」と発言したことから。
11発目のミサイル
2011年2月14日、羽田沖でミサイルが旅客機に直撃した事件。2名の子供が奇跡的に救出されたが、そのほかの乗客はミサイル攻撃初の死者となる。
二万人ニート失踪事件
日本国内で約2万人のニートが行方不明となった事件。結城によるミサイル攻撃の計画を知った滝沢が、ネットでニートたちを集め、警官や自衛官に扮装して爆心地の住民を避難させた。それから、なぜミサイル攻撃を知っていたのかと、彼らに疑いの目を向けられるようになり、彼らをそういった世間の目から遠ざけるために、滝沢が一人悪者になって3か月間ドバイへ逃がしたことが真相である。60発のミサイル事件の当日、2万人のニート達は豊洲に帰国している。
ジョニー狩り
セレソンNo.11の白鳥が行っていた連続殺人事件。性犯罪者を拘束し、局部をシガーカッターで切り落とし、殺害するという事件。白鳥は、ジュイスにそのターゲット選定と、死体の処理を頼んでいた。
60発のミサイル
2011年2月19日、結城の申請による日本主要都市へのミサイル攻撃事件。結城による、「日本を戦後からやり直し、既得権益を再分配すること」を目的としたものだった。過去を知った滝沢と、戻ってきたニート達によって、航空自衛隊による迎撃によりミサイルが撃ち落とされた。破片の飛散により、多少の負傷者は出ている。
世間コンピューター
板津の発明品。世の中のすべてを予測するコンピュータープログラム。これによって、10年後、20年後、30年後の自分自身がニートであると予測され、絶望して板津は引きこもるようになった。
『東のエデン』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
火浦:「その君が過去を捨ててまで新しい自分に賭けたわけだから、そのままの君でいればいいんじゃないか」
火浦が記憶を取り戻そうとする滝沢に言った言葉。自分なりの正義として、老人のための医療都市を創り上げた火浦には、記憶を消す前の滝沢は魅力的に見えていた。ゆえに、その滝沢が記憶を消してまでしたいことがあったと感じたのだった。
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目次 - Contents
- 『東のエデン』の概要
- 『東のエデン』のあらすじ・ストーリー
- 第1話「王子様を拾ったよ」
- 第2話「憂鬱な月曜日」
- 第3話「レイトショーの夜に」
- 第4話「リアルな現実 虚構の現実」
- 第5話「今そんなこと考えてる場合じゃないのに」
- 第6話「東のエデン」
- 第7話「ブラックスワン舞う」
- 第8話「あらかじめ失われた道程をさがして」
- 第9話「ハカナ過ギタ男」
- 第10話「誰が滝沢朗を殺したか」
- 第11話「さらにつづく東」
- 『東のエデン』の登場人物・キャラクター
- 主人公
- 滝沢朗(たきざわあきら)
- 森美咲(もりみさき)
- 大学サークル「東のエデン」メンバー
- 平澤一臣(ひらさわかずおみ)
- 大杉智(おおすぎさとし)
- 葛原みくる(かつはらみくる)
- おネエ
- 春日晴男(かすがはるお)
- 主要なセレソン
- 物部大樹(もののべだいじゅ)
- 辻仁太郎(つじじんたろう)
- 北林とし子(きたばやしとしこ)
- 近藤勇誠(こんどうゆうせい)
- 火浦元(ひうらはじめ)
- 直元大志(じきもとたいし)
- 篁カオル(たかむらかおる)
- 立原憲男(たちはらのりお)
- 結城亮(ゆうきりょう)
- 白鳥・D・黒羽(しらとり・ダイアナ・くろは)
- No.12
- そのほかの人物
- 板津豊(いたづゆたか)
- Mr. OUTSIDE(ミスター・アウトサイド)
- JUIZ(ジュイス)
- 江田一彦(えだかずひこ)
- 亜東家四姉妹
- 森美朝子(もりみあさこ)
- 森美良介(もりみりょうすけ)
- 豆柴(まめしば)
- 横瀬兼元(よこせかねもと)
- ジョニークリーチャー
- 石居(いしい)
- 弘瀬悠大(ひろせゆうだい)
- 土橋文也(どばしふみや)
- 飯沼誠次郎(いいぬませいじろう)
- 飯沼千草(いいぬまちぐさ)
- 岩下あや(いわしたあや)
- 『東のエデン』の用語
- セレソン
- サポーター
- ノブレス携帯
- 東のエデン
- 作中の事件
- 迂闊な月曜日
- 11発目のミサイル
- 二万人ニート失踪事件
- ジョニー狩り
- 60発のミサイル
- 世間コンピューター
- 『東のエデン』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 火浦:「その君が過去を捨ててまで新しい自分に賭けたわけだから、そのままの君でいればいいんじゃないか」
- 平澤:「俺はニートであるが凄腕のニートであることを自負してきた。ニートではないものの手は借りたくない。持たざる者の、持てる者への嫉妬と思ってくれ」
- 滝沢:「ニートってのは、あがりを決め込んだおっさんたちに対抗するために、一人一人が自発的に始めたテロ行為だろ」
- 滝沢:「あいつらは直列に繋いでやれば、結構なポテンシャルを発揮するんだ。きっと「迂闊な月曜日」の時のように、すごい奇跡を思いつく。」
- 滝沢:「この国には頭のいい連中がいっぱいいるのに、損な役回りをやる奴がいないんだ。できれば、俺だってあんまりやりたくないけれど、一人だけ信じてくれた子がいたから」
- 咲:「自分にとって都合のいい噂で、簡単に自分の意見を変えてしまう無責任な大多数。滝沢くんは一番守りたかった人達に裏切られ、絶望し、記憶を消すしかなかったんだよ」
- 『東のエデン』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 監督が同じ作品である『攻殻機動隊S.A.C』シリーズとの繋がりがある
- 登場人物のモデルが『ハチミツとクローバー』の登場人物であるものが多い
- 『東のエデン』の主題歌・挿入歌
- OP(オープニング):OASIS『FALLING DOWN』
- ED(エンディング):school food punishment『futuristic imagination』
- 挿入歌:Brenda Vaughn『Reveal the World』