東のエデン(Eden of the East)のネタバレ解説・考察まとめ

『東のエデン』とは、フジテレビの深夜アニメ枠「ノイタミナ」にて放送されたテレビアニメである。同枠初のオリジナルストーリーであり、原作・脚本・監督は神山健治、キャラクター原作は羽海野チカ。アニメーション制作はProductionI.G。記憶喪失の青年が謎の携帯電話によって、日本全国を賭けたゲームに巻き込まれるサスペンス・アクション。テレビアニメ放送後、映画化もされており、「ノイタミナ」初の映画化作品となる。

平澤:「俺はニートであるが凄腕のニートであることを自負してきた。ニートではないものの手は借りたくない。持たざる者の、持てる者への嫉妬と思ってくれ」

お互いの協力を約束する滝沢と平澤

「東のエデン」起業の援助を申し出た、滝沢に平澤が言った言葉。平澤は自分に咲やみっちょんのように特別な能力がないことをコンプレックスに思っており、それゆえに経営学などを学び、凄腕のニートをサポートする凄腕として努力してきた。その信念が表れている言葉。この言葉で、滝沢は平澤を支援したいとより強く思うのだった。

滝沢:「ニートってのは、あがりを決め込んだおっさんたちに対抗するために、一人一人が自発的に始めたテロ行為だろ」

板津の部屋で話をする滝沢

板津に滝沢が言った言葉。ニートたちがただ国のお荷物なのではないという、根底にある考え方が、形となって表れた言葉。この言葉によって、板津は滝沢を認め、滝沢に協力することを決める。

滝沢:「あいつらは直列に繋いでやれば、結構なポテンシャルを発揮するんだ。きっと「迂闊な月曜日」の時のように、すごい奇跡を思いつく。」

ミサイルを撃ち落とす滝沢

60発のミサイル事件の際に、滝沢がニート達を指して咲に言った言葉。滝沢は、「迂闊な月曜日」のときも、同じようにニート達の力を借りて、爆心地の住民を避難させたのだった。

滝沢:「この国には頭のいい連中がいっぱいいるのに、損な役回りをやる奴がいないんだ。できれば、俺だってあんまりやりたくないけれど、一人だけ信じてくれた子がいたから」

「王様にしてくれ」とジュイスに申請する滝沢

滝沢がジュイスに「王様にしてくれ」という申請をしたときに行った言葉。「たった一人信じてくれた子」とは咲のことである。「迂闊な月曜日」でも、そして「60発のミサイル事件」でも、損な役回りを演じて日本を救った、滝沢の物語を示す言葉である。

咲:「自分にとって都合のいい噂で、簡単に自分の意見を変えてしまう無責任な大多数。滝沢くんは一番守りたかった人達に裏切られ、絶望し、記憶を消すしかなかったんだよ」

板津の家で滝沢の真相を確かめようとする咲

滝沢の過去を知り、平澤たちエデンメンバーに言った言葉。咲は、滝沢の過去を聞いて、自分も滝沢を裏切った人間と同じだと、泣き崩れた。この言葉によって、エデンメンバーは今度は自分たちがミサイルを止めようと動き出すのだった。

『東のエデン』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

監督が同じ作品である『攻殻機動隊S.A.C』シリーズとの繋がりがある

原作・脚本・監督である神山健治が、『攻殻機動隊S.A.C.』シリーズの監督でもあり、制作が同じくProduction I.Gであることから、様々なつながりが存在している。世界観自体が、『攻殻機動隊S.A.C.』シリーズの前時代に当たるとされている。
「11発目のミサイル事件」の際に、生き残った6歳の男女というのは、攻殻機動隊のヒロインと初恋の相手の設定と同様であったり、咲が滝沢に渡した帽子が、攻殻機動隊で登場する笑い男のハンチングと同じ形など、他にも多数存在する。

登場人物のモデルが『ハチミツとクローバー』の登場人物であるものが多い

本作のキャラクターデザインは、キャラクター原案である羽海野チカの代表作であり、同じ「ノイタミナ」でもアニメが放送されていた『ハチミツとクローバー』の登場人物から近い人物を選んで方向性を決めたため、モデルが『ハチミツとクローバー』の登場人物から取られている登場人物が多い。
滝沢のモデルは森田忍、物部のモデルは城山、近藤のモデルは花本先生など。そのほかにも、Production I.Gの社員などがモデルになっている場合もある。

『東のエデン』の主題歌・挿入歌

OP(オープニング):OASIS『FALLING DOWN』

作詞・作曲:Noel Gallagher

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