かくしごと(アニメ・漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『かくしごと』とは久米田康治による漫画作品で『月刊少年マガジン』(講談社)にて連載された。本作は、姫10歳編のコミカルな日常、姫18歳編のシリアスな未来の話、大きく分けて二部構成が取られている複雑なストーリーとなっている。
『さよなら絶望先生』といった非日常作品が多い久米田の作品には珍しく、日常色強めの作品になっている。
地元熊本県にある美術館で「久米田康治のかくしごと展」が開催され、2020年にはアニメ化された。

可久士と姫がテレビで何らかのスポーツ大会の表彰式の様子を見ている場面。可久士から金も銀もどっちももらえて嬉しいと聞いた姫は、可久士に学校で作った金メダルを可久士にあげた。可久士は「何の金メダル?」と聞いてきたが姫は「私にとってお父さんは金メダルってことだよ」答える。姫が父を信頼している証拠であり、仲の良い親子であることを感じさせられる。

「お父さん。私…18歳になりました」

事故による記憶喪失のため、姫が10歳の時の記憶しか無かった可久士だったが過去の原稿を姫が見せ記憶が戻った。その際に姫が可久士に発したセリフ。可久士が18歳の姫を認識した名場面で親子の絆を感じさせる。

『かくしごと』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

本作のアイデアは編集者から提案されたものだった

作者である久米田の今までの作品は宇宙人が登場したり異世界や異次元に行くような話が多かったようだが、この『かくしごと』に関しては劇中で人が死ぬことはなく現実的な物語になっており異色な存在となっている。実はこういうのを描こうと思ったきっかけは久米田ではなく当時の編集が提案したことであり久米田自身も当初、

このジャンルってやり尽くされているから埋没しそうだし、もう新鮮さがない感じがして正直やりたくなかったんです。

出典: news.kodansha.co.jp

と発言し、乗り気ではなかった。しかし

提案してもらったことに自分なりにアレンジ加える方が僕はやりやすい。で、下ネタ漫画を描いてきたことで蔑まれて、職業を隠していた経験があったので“マンガ家であることを隠す”というスタンスならできるかもしれない

出典: news.kodansha.co.jp

と考えを改め、この作品を執筆した。

実は久米田自身も警察に職質を受けた事がある

劇中で住民が可久士たちの仕事場を反社会的なカルト集団のアジトではないかと疑い通報し、仕事場に公安警察が来るという場面があったが

公安警察が来たのも本当です。作中では1回でしたが実際は2回来ました。善意の第三者からの通報によって……。

出典: news.kodansha.co.jp

実は久米田自身のところにも公安警察が来ていたのだった。このような感じで『かくしごと』には所々に作者の実体験が隠されている。

かつての作品に似たキャラクターも存在

出典: king-cr.jp

この作品の一部キャラクターは、過去の作品に似ているキャラクターが存在している。姫の友人3人は『さよなら絶望先生』のキャラクターが元ネタのようで、シルビアは小節あびる、ひなは日塔奈美、莉子は木津千里がマリオに関しては『かってに改蔵』でおしゃれ先生と呼ばれている美良野マリオがモデルになっている模様。

『かくしごと』の主題歌・挿入歌

OP(オープニング):flumpool『ちいさな日々』

作詞:山村隆太 作曲:阪井一生 編曲:飛内将大

ED(エンディング):大滝詠一『君は天然色』

作詞:松本隆 作曲:大瀧詠一 編曲:多羅尾伴内(大瀧詠一の変名)

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