零~月蝕の仮面~(Fatal Frame IV)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『零~月蝕の仮面~』は和風ホラーゲーム・『零』シリーズの第4作目である。「恐怖を体験する。」がキャッチコピー。時代背景は1980年代の日本。全12章の構成で水無月流歌、麻生海咲、月森円香、霧島長四郎の4名の視点で進行する。舞台は朧月島という離島。朽ちた廃墟と化した病院や和風建築の屋敷での探索及び怨霊との戦闘がメインとなる。

臘月島の観光の目玉とされた祭事。器と呼ばれる巫女が面を被って舞い、同じく面を付けた奏と呼ばれる5人の少女が伴奏する。
十年に一度の神事だったが、十年前の臘月神楽で器を務めた看護婦が心不全で急逝。祭りは中断されてしまった。

帰来迎(きらいごう)

灰原病院の地下の祭壇で行われる帰来迎の様子。

臘月神楽の本来の姿。器(女性限定)と祭祀、奏となる5人の少女、そして正しい形では月守歌を弾く月守の巫女が必要とされた。大枠は臘月神楽と同じだが人材が厳選される。月蝕の仮面を付けた器が奏の音楽に乗せて舞う事で零域に至り、再び器が満たされると信仰されてきた。手に入れた資料の断片から灰原重人と耀は朔夜を器に抜擢、一旦零域に帰した魂を再び戻す事で彼女を救済しようとしたが、実は資料には続きがあり器を務めると咲きやすくなってしまうのだ。

月守歌(つきもりうた)

小夜歌の一族に伝わる特別な歌。帰来歌の儀式で奏でる。この歌なくして儀式は成功せず、故に十年前の帰来迎は失敗に終わってしまった。月幽病の進行を緩やかにする効果があり、月奏機という特別な装置でしか弾けない。代々の月守の巫女に口伝でのみ継承されてきた。

月守の巫女(つきもりのみこ)

小夜歌の一族が代々務めてきた役目。月奏機で月守歌を奏で、帰来迎を成功に導く。

月奏機(げっそうき)

パイプオルガンとピアノが融合したような装置。これでしか月守歌を演奏できない。

灯台にあったピアノに似た装置。月守の巫女しか弾けない。

零域(れいいき)

帰来迎が成功すると器が至れるとされた境地。全ての魂が還る安寧の場所であり、黄泉の概念に近い。本作では灯台の朔夜とのラストバトルの後、海に映った月に穿たれた穴が該当する。語源は霊域。

忌ノ宮(いみのみや)

咲いた人間の顔を見ると咲いてしまう為、月幽病患者の死後は面を刈る(顔の皮を剥ぐ)のが臘月島の伝統だった。忌ノ宮は灰原病院の地下に存在する、面を刈った死者を弔う場所。

霊子(れいし)

霊を撮影しダメージを与えた時にたまるゲージ。

鬼灯人形(ほおずきにんぎょう)

病院や島の至る所に落ちている不気味な日本人形。

臘月島の至る所に放置された小さい日本人形。

『零~月蝕の仮面~』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「お母さんに頼まれてきた。 もう安心だ」

「九ノ蝕 帰来迎(きらいごう)」で、十年前と同じ地下道で流歌を発見した長四郎が彼女にかけた言葉。長四郎の目には当時の光景がフラッシュバックし、流歌は7歳のまま大人の保護を求めるいたいけな少女に映っていた。独り不安にさまよっていた流歌にとって、当時と同じ言葉で優しくも力強く励ましてくれた長四郎の存在は心の支えとなった。

「鬼ごっこも結構面白かったな」

2uMiharu-i
2uMiharu-i
@2uMiharu-i

Related Articles関連記事

零〜濡鴉ノ巫女〜(Fatal Frame V)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

零〜濡鴉ノ巫女〜(Fatal Frame V)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『零~濡鴉ノ巫女~』は任天堂発売の和風ホラーゲーム『零』シリーズの第6作目(通算9作目)である。キャッチコピーは「死の山、幽婚、神隠し すべては水でつながっている。」。不来方夕莉、雛咲深羽、放生蓮の3名が操作キャラクター。日上山という水をご神体として崇める霊山が舞台。夕莉は消えた恩人や依頼人を、深紅は母を、蓮は死者を写した弔写真を追い、それぞれの事情から怨霊が徘徊する日上山へ踏み込んで怨霊との戦闘や探索をくり広げる。映画さながらの美麗グラフィックと陰鬱な雰囲気がファンを集めている。

Read Article

零~紅い蝶~・零~眞紅の蝶~(Fatal Frame II)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

零~紅い蝶~・零~眞紅の蝶~(Fatal Frame II)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『零~紅い蝶~』とは、「零」シリーズの第2作目で、2003年にテクモよりプレイステーション2用ソフトとして発売された和風ホラーゲームである。 霊を射影機に写すことで撃退できることや、民俗学的な視点による謎解きなど、前作『零~zero~』の長所を生かしながらも一つの屋敷から一つの廃村へと舞台が変更されており、より広い範囲で行動することになる。登場人物の中には、前作に因縁のある人間も多く、今作によって明かされる前作の設定なども見どころだ。

Read Article

零~zero~(Fatal Frame / Project Zero)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

零~zero~(Fatal Frame / Project Zero)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

零~zero~(Fatal Frame / Project Zero)とは「零」シリーズの第1作目で、2001年にテクモよりプレイステーション2用ソフトとして発売された和風ホラーゲームである。 霊である敵は特殊な能力を持つ「射影機」に写すことで撃退でき、恐怖の対象に自ら顔を向けなくてはいけないというゲームシステムによって人気を得た。民俗学的視点から解いていく謎や、敵の霊が一体一体を作り込まれている等、細部にまで拘られた設定も魅力の一つだ。

Read Article

零~刺青の聲~(Fatal Frame III)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

零~刺青の聲~(Fatal Frame III)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『零~刺青の聲~』とは、「零」シリーズの第3作目で、2005年にテクモよりプレイステーション2用ソフトとして発売された和風ホラーゲームである。 徐々に眠りから覚めなくなっていくという呪いを解く為に、除霊能力を持つカメラ「射影機」を使って、夢の中の幽霊屋敷と現実世界を行き来しながら謎を解いていくという内容になっている。 シリーズ1作目、2作目の主人公達も登場し、彼女達のその後の様子が知れるところも見どころだ。

Read Article

零〜紫の日記〜(心霊カメラ〜憑いてる手帳〜)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

零〜紫の日記〜(心霊カメラ〜憑いてる手帳〜)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『零〜紫の日記〜(心霊カメラ〜憑いてる手帳〜』とは、2012年任天堂から発売された3DS用のゲームソフトである。「紫の日記」に、あるはずのない文字を見てしまった者は、顔の削がれた遺体となり見つかるという都市伝説。主人公はある日、手元に届いた日記に囚われた少女「眞夜」と共に「紫の日記」の謎を解明していく。3DSを射影機に、ARノートを紫の日記に見立て進めていく本作は、より現実世界とゲームとの境界を曖昧にし、恐怖が侵蝕してくる様を体験できる。

Read Article

【内政or合戦?】ゲーマータイプ別『信長の野望』のオススメタイトルまとめ【イベントorキャラ重視?】

【内政or合戦?】ゲーマータイプ別『信長の野望』のオススメタイトルまとめ【イベントorキャラ重視?】

何作も登場している人気作品、『信長の野望』は、タイトルごとに様々な特徴があります。 このまとめではゲーマーの趣向を「内政がしたい人、戦争がしたい人、イベント重視の人、キャラ重視の人」の4つに分け、それぞれのタイプにオススメできる作品を紹介しています。

Read Article

【零シリーズ】美女・美人なキャラクターの画像まとめ【FATAL FRAME、PROJECT ZERO】

【零シリーズ】美女・美人なキャラクターの画像まとめ【FATAL FRAME、PROJECT ZERO】

『零シリーズ』は第1作目『零 zero』から続くサバイバルホラー・アクションアドベンチャーゲームだ。射影機というあり得ないものを写し出せるカメラで撮影することで、除霊したり過去を見聞きできたりするシステムが特徴的。『零シリーズ』では少女の登場人物・キャラクターが主人公となることも多く、可憐な少女たちが怨霊に果敢に立ち向かう姿を見ることができる。

Read Article

目次 - Contents