マイ・ドッグ・スキップ(My Dog Skip)のネタバレ解説・考察まとめ
『マイ・ドッグ・スキップ』とは、2000年にアメリカ合衆国で公開された、孤独な少年と飼い犬の交流を描くヒューマン映画である。原作は作家ウィリー・モリスによる同名の自伝小説『My Dog Skip』。
原作者の回想記を元に、一匹の子犬との出会いによって、孤独な少年が愛と友情と別れを学び成長していく実話に基づいた感動ストーリー。監督はジェイ・ラッセル、主演はフランキー・ムニッズが務めた。
子供の頃に飼った犬は、友情、愛、死、多くを教えてくれる
スキップが老いてウィリーのベットで横たわって眠っている時にナレーターが言うセリフ。ウィリーはスキップを通して全てのことを学び成長した。ナレーターの言う通り犬を飼っている人は共感できるであろうセリフである。
『マイ・ドッグ・スキップ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
監督ジェイ・ラッセルの思い / 映画の完成形を鑑賞できなかった原作者ウィリー・モリス
監督ジェイ・ラッセルは、今作の映画の元となった小説「マイ・ドッグ・スキップ」の最後のページを読み終わり、直ぐにでも映画化をしたいと思っていたが、あまりの感動で映画制作許可を得るために原作者ウィリー・モリスへ電話をすることができなかったと後の取材で語っている。映画化の誘いを貰ったウィリー・モリスはおおいに喜び、1999年7月末、妻ジョアンと共に事前の試写を見るためにニューヨークへ飛んだ。そして、ウィリー・モリスは映画に映し出される世界に陶酔し、それを『完璧な古典』と賞し絶賛した。8月2日、ウィリー・モリスと妻ジョアンが帰宅して数日後、モリスは心臓発作を起こし、最終版を見ることなく数時間後に死亡してしまう。
今作は限定公開から一般公開になるほど数多くの人から愛される作品となった。監督はウィリー・モリスに見てほしがったが、その夢は叶わなかった。
スキップ役のジャックラッセルテリア・ムースはドラマ『フレイジャー』にも登場している
今作に登場したジャックラッセルテリアは、ムースという名前の犬とその息子エンツォを含む6匹のジャックラッセルテリアが演じていた。ほとんどはムースが演じていたと言われている。ムースはフレイジャー(1993-2003)というドラマシリーズで主人公の父親の愛犬エディーを演じたことでよく知られている。 ムースは2006年6月に亡くなっている。
犬との生活で得られる経験
子供が犬と過ごすと「責任感が身に付く」「社交性豊かになる」「生と死について学ぶ」「愛することを知る」という効果があると言われている。
この全ては今作でも描かれている。特に「社交性豊かになる」「生と死について学ぶ」は今作で1番感じ取る事ができる。スキップと共に行動する事で、周りと関わるきっかけにも繋がった。自分の少しの八つ当たりで、生死を彷徨う程の事件に繋がるかもしれないという事も学んだ。少年時代に犬を飼う事で様々な経験ができ、大人へと成長させてくれるのだ。
『マイ・ドッグ・スキップ』の劇場予告動画
Related Articles関連記事
ストリート・オブ・ファイヤー(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ストリート・オブ・ファイヤー』とは、ウォルター・ヒル監督による1984年製作のアメリカ映画。ロックンロールを中心とした音楽が効果的に使用された、ミュージック・ビデオ感覚のアクション映画である。本国アメリカよりも、日本で熱狂的に受け入れられ、1984年の「キネマ旬報」人気投票では読者部門第1位を獲得した。リッチモンドの街を舞台に、ストリートギャング“ボンバーズ”に拉致されたかつての恋人を救うため、故郷に帰ってきたヒーローの活躍を描く。
Read Article
バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生(DCEU)のネタバレ解説・考察まとめ
『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』とは、2016年に公開されたアメリカ合衆国のヒーローアクション映画。「DCコミックス」から出版された人気アメリカン・コミック『バットマン』と『スーパーマン』を原作とした、実写映画作品である。『マン・オブ・スティール』で、地球の危機を救ったスーパーマンだが、その戦いでの被害は甚大なものであった。地球外から来た異星人は追放すべきだと世論が強まっていく中、バットマンも自社のビルを破壊されて社員を失ったことから、スーパーマンを危険視してしまう。
Read Article
マン・オブ・スティール(DCEU)のネタバレ解説・考察まとめ
『マン・オブ・スティール』とは、2013年に公開されたアメリカ合衆国のスーパーヒーロー映画。「DCコミックス」の人気アメリカン・コミック『スーパーマン』の実写映画作品である。『スーパーマン』シリーズを含めると、本作は通算第6作目の作品だ。科学や文明が発達して人工生育が常識である、地球から遠く離れた惑星「クリプトン」で、数百年ぶりに自然出産で「カル=エル」という子供が生まれた。のちに「スーパーマン」と呼ばれる彼は、子供のいなかった夫妻に育てられたのち、自分の出自を知るための旅にでる。
Read Article
アポロ13(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『アポロ13』とは、1995年にアメリカで制作されたSF映画。『フィラデルフィア』と『フォレスト・ガンプ/一期一会』でアカデミー主演男優賞を2年連続受賞したトム・ハンクス、『パトリオット・デイ』で知られるケビン・ベーコン、『バーティカル・リミット』で知られるビル・パクストンが出演した。 アポロ13号が宇宙空間で未曾有の事故に遭遇しながらも奇跡の生還を果たした実話が壮大なスケールと感動のドラマを交えて描かれる。 『バックドラフト』や『シンデレラマン』などで知られるロン・ハワードが監督を務めた。
Read Article
誤訳が多い?字幕翻訳家・戸田奈津子に対する怒りの数々をまとめてみた
日本を代表する翻訳家として知られる戸田奈津子。これまで数々の映画の字幕翻訳を手がけ、私たちもそれを当たり前のように視聴してきました。ところが、実際には彼女の翻訳が間違いだらけだとして問題になっているようで、様々な議論が交わされています。この記事では、そんな戸田奈津子の誤訳に寄せられた声についてまとめました。叩くのは簡単だけど、語学って本当に難しいんです。文句ばかり言うんだったら、いっそのことご自分で訳されてはいかがでしょうか。あぁもちろん、細かなニュアンスも完璧に、誰からも批判されないヤツをね!
Read Article
タグ - Tags
目次 - Contents
- 『マイ・ドッグ・スキップ』の概要
- 『マイ・ドッグ・スキップ』のあらすじ・ストーリー
- 孤独な少年ウィリー
- スキップとの出会い
- 初めての親友
- いじめっ子との戦い
- 憧れの存在から一転
- スキップへの八つ当たり
- 全てへの感謝
- 『マイ・ドッグ・スキップ』の登場人物・キャラクター
- ウィリー・モリス(演:フランキー・ムニッズ)
- ジャック・モリス(演:ケヴィン・ベーコン)
- エレン・モリス(演:ダイアン・レイン)
- ディンク・ジェンキンス(演:ルーク・ウィルソン)
- リバース・アップルホワイト(演:ケイトリン・ワックス)
- ビッグ・ボーイ・ウィルキンソン(演:ブラドリー・コリエル)
- ミラード(演:クリント・ハワード)
- ナレーター(演:ハリー・コニック・Jr)
- 『マイ・ドッグ・スキップ』の用語
- ウォルドー・グレイス
- 魔女の墓
- 『マイ・ドッグ・スキップ』の魅力
- 犬の素晴らしさを感じる作品
- スタンドバイミーを彷彿とさせる作品
- 戦争の痛みも描いた作品
- 『マイ・ドッグ・スキップ』の名シーン・名場面
- スキップのドライブ
- ウィリーの八つ当たり
- ウィリーの部屋で眠るスキップ
- 『マイ・ドッグ・スキップ』の名言・名セリフ
- 人は相手にレッテルを貼って、よく知ろうとしない
- 子供の頃に飼った犬は、友情、愛、死、多くを教えてくれる
- 『マイ・ドッグ・スキップ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 監督ジェイ・ラッセルの思い / 映画の完成形を鑑賞できなかった原作者ウィリー・モリス
- スキップ役のジャックラッセルテリア・ムースはドラマ『フレイジャー』にも登場している
- 犬との生活で得られる経験
- 『マイ・ドッグ・スキップ』の劇場予告動画