魔法科高校の劣等生の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『魔法科高校の劣等生』とは、佐島勤(さとうつとむ)によるライトノベル、及びそれを原作としたアニメ、漫画等のメディアミックス作品。
魔法師が職業として存在する架空の近未来の地球が舞台で、日本の魔法師育成機関の一つである「国立魔法大学付属第一高校」に、入試トップの司波深雪が優秀者の集まりである「一科生」として、兄の司波達也が補欠の集まりとして揶揄される「二科生」として入学する所から物語は始まる。
二つのクラスの間には能力差から生じる絶対的差別が存在し、その中からは数々の名言が生まれている。

悪い人ですわね、お兄様。ですが先輩のナンバーを保存していらした件については、後ほど詳しく教えてくださいね

第五話から深雪のセリフ。
紗耶香を煽り、二科生の待遇改善を求める団体を作ろうとさせているのは三年の二科生で剣道部部部長の司甲(つかさきのえ)であった。
達也の勧誘に失敗した事を司に報告する紗耶香は、次なる一手の指示を受ける。
指示通り、マスターキーを持って放送室を占拠して籠城する紗耶香達。
放送室解放の条件は、生徒会と部活を統括する部活連、そして待遇改善を訴える二科生代表生徒との直接交渉の場を設ける事であった。
達也は三年一科生で部活連会頭の十文字克人(じゅうもんじかつと)から交渉の場を設ける事の了承を得て、以前に紗耶香から教えられていた彼女の個人的な電話番号を使い、放送室内に立て籠もる紗耶香に直接電話をする。
交渉の場が設けられた事を紗耶香に報告する達也は、身柄の拘束はしない事も伝え、放送室から出て来るように説得する。
しかし放送室から出て身柄を拘束されなかったのは紗耶香だけで、一緒に立て籠もった他の二科生生徒達は拘束された。
騙した達也を責める紗耶香であったが、「紗耶香以外の自由を保障したとは言っていない」と言い切る達也。
事件が無事解決した事に笑顔を見せる深雪であったが、達也が紗耶香の個人的な電話番号を知っていた事に嫉妬心を滲ませる。
名言は交渉術を悪用した達也を、からかい混じりに皮肉った一言ではあるが、深雪の嫉妬の深さを感じさせる一言でもある。

私はお兄様を蔑んだりはしません。たとえ全人類が蔑んだとしても、私は変わることのない敬愛を捧げます。侮辱する無知な者も存在します。ですがそれ以上に、認めてくれる人達がいるのです。

第六話から深雪のセリフ。
設けられた生徒会と部活連との直接改善交渉の場では、生徒会に論破される待遇改善を求める二科生達。
彼等は「エガリテ」のメンバーである司にそそのかされているとも気付かず、指示を受けていた次なる一手として、学校に保管されている非公開文書を交渉材料として持ち出す為に保管場所の図書館を襲撃する。
しかし達也達の活躍により、文書の持ち出しは失敗し、加担した二科生達は外部の協力者達と共に拘束され、紗耶香も達也と深雪に追い詰められる。
達也と深雪に差別をなくす事が間違いなのかと問う紗耶香に対し、何も答えない達也。
紗耶香は同じ二科生の達也に、優秀な妹と比べられて馬鹿にされて来た筈だと訴えると、深雪は上記名言を以って答えた。
学校の基準で測る事が出来ない達也の実力を、一科生、二科生関係なく認めてくれる仲間達の事を深雪が誇らしく思っているのを感じさせるセリフである。

俺と美雪の日常を損なおうとする者は全て駆除します

第六話から達也のセリフ。
図書館を襲撃し、非公開文書を持ち出そうとした二科生と外部の協力者は捕縛され、共に捕まった紗耶香は治療を受けつつ、生徒会、部活連、風紀委員から事件について聴取をされる。
聴取の中で、そもそも差別を感じるきっかけとなった風紀委員長摩利との言葉のやり取りが誤解であった事が判明し、二科生を焚きつけ、騒ぎの要因を作った「エガリテ」メンバーの司も、「ブランシュ」のメンバーである兄の司一(つかさはじめ)にそそのかされていた事が明らかになって行く。
騙されていた事に気付き、泣き崩れる紗耶香。
平静な表情の達也から怒りを感じた部活連会頭の十文字が、「ブランシュ」のアジトに一人で乗り込むのかと問うと、達也は上記名言で答えた。
名言は、深雪を話しの引き合いに出して語った「ブランシュ」のアジトを壊滅させる決意であるが、騙された学校の生徒達を思い遣って発した一言であり、以前、怒りの感情は無くしたと言っていた達也の、確かな怒りの感情が見て取れるセリフである。

この下衆ども

第七話から深雪のセリフ。
仲間たちと共に「ブランシュ」のアジトに突入する達也達。
先行する達也と深雪は、司の兄であり「ブランシュ日本支部」のリーダーの司一と遭遇する。
「意識干渉型系統外魔法イビルアイ」と称する催眠術を使い、達也を支配下に置こうとする司一。
しかし原理を知る達也には効かず、紗耶香が待遇改善運動に傾倒するきっかけになった、摩利に剣術指南をお願いした時に「紗耶香が二科生だから」と素っ気なく断られた記憶も、司一に記憶を操作された為であった事が判明する。
名言は、目的達成の為には手段を選ばず、人の弱みに付け込み記憶まで操作した司一に対し、深雪が怒って言い放ったセリフ。
普段は怒っていても丁寧な口調の深雪なだけに、本気で怒っている事が分かる一言である。

コイツかァ! 壬生をたぶらかしやがったのはァ!

第七話から桐原武明(きりはらたけあき)のセリフ。
二年の一科生で剣術部の桐原。
人を殺める事に特化した剣術と違い、純粋に技を競い合う剣道を極めようとする紗耶香の姿に、剣士として敬服していた桐原であったが、紗耶香が二科生の待遇改善運動に傾倒していく姿を苦々しく思っていた。
その全ての原因を作ったのが「ブランシュ日本支部」のリーダーの司一と知り、怒れる桐原は「ブランシュ日本支部」壊滅に向かう達也達に同行する。
名言は、達也に追い詰められた司一と遭遇した桐原が鬼神の如き形相で言い放った一言であり、第一高校の生徒達の心を操った事に対する怒りと共に、紗耶香への特別な感情が見え隠れするセリフである。

俺達の知っている知識が世界の全てではない

第十六話から十文字のセリフ。
毎年夏に全国に九つある魔法科高校が、それぞれ選りすぐりの生徒を選抜し、学校単位で様々な魔法競技により得点を競い合う「全国魔法科高校親善魔法競技大会」、通称「九校戦」。
数ある試合の内、「モノリス・コード」と呼ばれる競技に、クラスメイトの西城レオンハルト(さいじょうれおんはると)と、吉田幹比古(よしだみきひこ)共に参加する達也。
三対三のチーム戦で行われ、敵陣にあるモノリスを二つに割って隠されたコードを端末に送信するか、相手チームを試合続行不可能な状態にするかで勝敗が決まる試合において、日頃から気心の知れた三人は息の合った試合展開を見せ、トーナメントを順調に勝ち進む。
そんな中、決勝で対戦する事になったのは第三高校で、十三歳の頃に義勇兵として戦争に参戦し、その時の活躍から「クリムゾン・プリンス」の二つ名を持つ一条将輝(いちじょうまさき)が率いるチームであった。
達也との一対一の勝負で接戦となった一条は、思わず競技大会で使用が禁止されている殺傷力の高い魔法を達也に使ってしまう。
試合を見守る誰もが、達也が命にかかわる重傷を負った事を覚悟する中、達也は自己修復術を使い一瞬のうちに無傷に戻り、唖然とする一条の耳に魔法で増幅させた指の一鳴らしを聞かせ、三半規管にダメージを与えて戦闘不能にする。
指の一鳴らしで一条を退けた達也に、第一高校生徒会役員達が驚く中、真由美は重傷を負った筈の達也が無傷で戦闘に復帰した異常性に狼狽し、疑問を呈す。
名言は、理由の説明が出来ない現象を目の当たりして狼狽する真由美に、部活連会頭の十文字が落ち着く様に促した一言である。
達也の戦い方に明確な解説を答えられない十文字セリフの中からは、冷静に見える彼ですら驚いていた事が窺え、達也の実力が第一高校の生徒の常識を凌駕するほどである事が分かるセリフである。

深雪が身に着けるものに細工をされて、この俺が気付かないとでも思ったのか

第十七話から達也のセリフ。
九校戦における、競技種目である「ミラージ・バット」の第一試合に参加する、第一高校の三年の小早川 景子(こばやかわけいこ)。
空中戦で球技を行う試合において、彼女は空中で突如魔法が使えなくなり落下する。
幸い防護装置が働き事なきを得るが、気を失い、途中棄権となってしまう。
無事であった事の安堵より、魔法による事故で、魔法を使う事に恐怖を覚え、景子が魔法を使えなくなってしまう事を危惧する達也。
有り得ない現象に驚く達也と仲間達であったが、クラスメイトであり、並外れた霊視力を両眼に宿す美月が事故が起こる直前、景子が腕に装着している魔法師を補助して魔法を発動させるCADと言う装置に、異常を感じた事を達也に告げる。
試合前に選手のCADに触る事が出来るのは、不正使用が無いかチェックしている大会運営本部の係員だけで、達也は犯人を突き止める為、深雪のCADを係員の下へ持って行く。
係員が不正な術式を施そうとしている瞬間を目撃する達也。
名言は、細工を施そうとした係員を椅子から引きずり倒した達也が、深雪を引き合いに出して言い放った一言であるが、景子の魔法師としての将来を奪ったかもしれない行為に対する怒りを含めた発言であり、仲間を想う達也の優しさから出たセリフである。

何人殺そうが生かそうが俺には関係ないことだ。俺の逆鱗に触れた。それだけがお前たちの消える理由だ

第十八話から達也のセリフ。
九校戦で様々な細工を施し、競技を妨害したりしていたのは、「無頭竜(ノー・ヘッド・ドラゴン)」と呼ばれる国際犯罪シンジケートの東日本総支部であった。
九校戦を賭けの対象として彼等は稼ぎを出す為に、試合の流れを操作しようとしていた。
しかし達也達の活躍により、企みは阻止され、巨額の損失を抱える事になる。
第一高校快勝の立役者である達也の抹殺を画策する無頭竜であったが、そんな彼らを逆に達也が急襲する。
達也の放つ魔法により、次々消されて行く無頭竜のメンバー。
上記名言は、試合に参加した選手の誰の命も奪っていない事を理由に命乞いする最後の一人に、達也が言い放った一言。
怒りを無くしたと言っていた達也が、自ら「逆鱗」という言葉を用い、九校戦の選手達の試合を私利私欲で汚した彼等に対し、かつてない怒りを見せたセリフである。

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