アリー/ スター誕生(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『アリー/ スター誕生』とは、歌手に憧れる女性の成功と苦悩と愛を描いた、2018年公開のアメリカ映画。主演は、本作が初主演となるレディー・ガガ。監督は、俳優で本作でもジャックを演じるブラッドリー・クーパー。1937年の同名映画4度目のリメイク。劇中の音楽も高い評価を受け、サウンドトラックは全米1位を獲得。自信のないシンガーが才能を見出され、スターダムを駆け上がっていく。単なるシンデレラストーリーだけではなく、依存症や家族のあり方を含めた人の苦節や愛情という側面も深く描いた作品。
レズ・ガヴロン(演 : ラフィ・カヴロン / Rafi Gavron)
アリーをソロデビューさせたレコード会社のマネージャー。ジャックとともにツアーをまわっていたアリーの歌を聴き、必ず売れるとアリーをソロでショービジネスの世界へ引き入れる。時折アリーと意見の衝突があるものの、グラミー賞最優秀新人賞を獲得するまでにアリーを育てあげ、以降ツアーの企画等アリーをサポートしていく。グラミー賞でのジャックの失態の後処理に追われ、アリーが依存症のジャックと共にいることをあまりよく思っておらず、ジャックに「君は彼女の将来を狂わせた。今飲んでいる水もそのうち酒に変わるだろう。そうなったらきっぱり別れてくれ」と苦言を呈す。
演じるのはラフィ・ガブロン。2006『こわれゆく世界の中で』のミロ役でブレイク。この演技で、2006年度英インディペンデント映画賞最優秀新人賞にノミネート。映画では、2015『アンリミテッド』2013『オーバードライヴ』など、TVドラマでは『ROME[ローマ]』『24 TWENTY FOUR』などに出演。
ジョージ・”ヌードルズ”・ストーン(演 : デイヴ・シャペル / Dave Chappelle)
ジャックの旧友。幼い頃のジャックを知り、今なおジャックの故郷、メンフィスに住んでいる。有名になる前の自然体だったジャックを知る人物で、有名になりながらも酒に溺れていくジャックを見守っていた。ジャックの言葉に耳を傾け、優しくそれを受け入れ、励まそうとする。家族のいる生活をとても大切にしており、ジャックにもそういう存在・場所が必要だろうと伝える。ジャックとアリーがジョージの家を訪れたときに、アリーと結婚を決心するジャックを後押しする。
演じるのはアメリカのコメディアンであり、俳優であるデイヴ・シャペル。1993年に、メル・ブルックスが監督した『ロビン・フッド/キング・オブ・タイツ』へ出演して映画デビューを果たす。自身の冠番組で人種差別等の風刺を織り交ぜたコントを披露したり、ドキュメンタリー映画の脚本やプロデュースに関わったりと、幅広く活動している。エミー賞コメディシリーズ最優秀ゲスト俳優賞の受賞経験もある。
ラモン(演 : アンソニー・ラモス / Anthony Ramos)
アリーと同じレストランで働くアリーの友だち。アリーが働くバーに来たジャックにアリーを紹介したり、アリーがジャックのコンサートに行くときに同行したりと、二人の転機に関わる。
演じるのは、アンソニー・ラモス。アメリカの俳優。賞も獲得したブロードウェイで有名なミュージカル2015『ハミルトン』で、ジョン・ローレンス役とフィリップ・ハミルトン役の一人二役を演じ、話題となる。2019『Godzilla - The King Of Monster』の出演が決定している。
ロレンツォ(演 : アンドリュー・ダイス・クレイ / Andrew Dice Clay)
アリーの父。幼い頃からアリーの歌の才能を信じ、アリーを応援し続けていた。ミーハーで、ジャックがアリーを訪ねてくることに、とても高揚する。アリーがジャックのステージで歌ったとき、グラミー賞を受賞を知ったときには本当に喜んだ。家では仲間と競馬を見るなど、自由気ままに生活をしている。グラミー賞でのジャックの失態にはひどく憤慨し、常にアリーの味方でありつづけた。演じるのはアンドリュー・ダイス・クレイ。アメリカのコメディアンであり俳優。過激な描写の喜劇ネタで知られる。本作で全米映画俳優組合賞キャスト賞に、ブラッドリー・クーパーらと共にノミネート。出演映画は2014『ブルージャスミン』TVドラマは2011『アントラージュ★オレたちのハリウッド(ファイナルシーズン)』など。
ウォルフ(演 : マイケル・ハーネイ / Michael Harney)
アリーの父、ロレンツォの友人。他の友人たちとロレンツォの家に入り浸っている。アリーのグラミー賞授賞式にも参加し、家族のように接する面もある。ロレンツォと友人を含め、動画サイトの見方もよく分からないほどメディアには疎いが、アリーの歌が動画サイトで多くの再生回数を得ていることに喜ぶ。
演じるのは、マイケル・ハーネイ。代表作は映画2007『キャプティビティ』2000『エリン・ブロコビッチ』TVドラマ2013〜『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』。
ジャクソンのバンド(演 : ルーカス・ネルソン&プロミス・オブ・ザ・リアル / Lukas Nelson & Promise of the Real)
カントリーミュージックシンガー、ジャックを支えるバンドの仲間。演じるのは、世界的カントリーミュージシャン、ウィリー・ネルソンの息子、ルーカス・ネルソンと、彼がヴォーカルを務めるバンド、プロミス・オブ・ザ・リアル。ネルソンは、劇中でジャックやアリーが演奏する楽曲の制作にも関わるり、またネルソンのミュージシャンとしての姿勢がクーパー演じるジャックのキャラクターにも大きな影響を与えた。
ルーカス・ネルソン&プロミス・オブ・ザ・リアル(POTR)は、ロサンジェルス出身のカントリーロックバンド。2008年結成。前述した通り、ルーカス・ネルソンは、カントリーの大御所、ウィリー・ネルソンの息子ということで話題となる。近年では、1995年にロックの殿堂を果たしたカナダのシンガーソングライター、ニール・ヤングをバックバンドに迎え勢いを増す。2017年発表のバンド名と同タイトルのアルバム『Lukas Nelson & Promise of the Real』では、レディー・ガガがヴォーカルとしてコラボレーションしている。
シャンジェラ・ラキファ・ワドリー(演 : シャンジェラ・ラキファ・ワドリー / Shangela Laquifa Wadley)
アリーが歌ステージに立つドラァグ(ゲイ)・バーの店主。店に来たジャックに歌うことをせがむエメラルドをたしなめるなど、有名人を前にしても冷静な対応のできる人物。アリーがショービジネスの世界で自分が誰なのか分らなくなりそうになり不安だったときに、動画でアリーを慰め、励ました。
本人役のシャンジェラは、アメリカで有名なドラァグ・クイーン(ゲイタレント)の一人。ドラァグ・クイーンたちが様々な課題に挑戦してアメリカズ・ネクスト・ドラァグ・スーパースターの称号と賞金10万ドルの獲得を目指すテレビ番組、『RuPaul's Drag Race』の出場者として名が知られている。
エメラルド(演 : ウィリアム・ベリ / Willam Belli)
アリーがステージに立つドラァグ・バー(ゲイ・バー)のスタッフの一人。ジャックに、胸にサインするよう頼んだり、ギター渡して歌ってほしいとせがんだり、ミーハーな部分がある人物。アリーが落ち込んでいるとき、店主のシャンジェラと一緒に動画でアリーを慰め、励ました。
演じるのは、ウィリアム・ビリー。アメリカで、俳優、ドラァグ・クイーン、モデルとして知られる。TVドラマ2004〜06『Nip/Tuck』等、多くの作品に出演。シャンジェラ同様、TV番組『RuPaul's Drag Race』にも出場。
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目次 - Contents
- 『アリー/ スター誕生』の概要
- 『アリー/ スター誕生』のあらすじ・ストーリー
- アリーとジャクソンの出会い
- アリー、ついにステージに立って歌う
- アリーの歌手としての生活がスタート
- スターダムを駆け上がるアリーとアルコールに溺れていくジャック
- アリーとジャックがたどり着いた結末
- 『アリー/ スター誕生』の登場人物・キャラクター
- アリー(演:レディー・ガガ / Lady Gaga)
- ジャクソン・メイン(演 : ブラッドリー・クーパー / Bradley Cooper)
- ボビー(演 : サム・エリオット / Sam Elliott)
- レズ・ガヴロン(演 : ラフィ・カヴロン / Rafi Gavron)
- ジョージ・”ヌードルズ”・ストーン(演 : デイヴ・シャペル / Dave Chappelle)
- ラモン(演 : アンソニー・ラモス / Anthony Ramos)
- ロレンツォ(演 : アンドリュー・ダイス・クレイ / Andrew Dice Clay)
- ウォルフ(演 : マイケル・ハーネイ / Michael Harney)
- ジャクソンのバンド(演 : ルーカス・ネルソン&プロミス・オブ・ザ・リアル / Lukas Nelson & Promise of the Real)
- シャンジェラ・ラキファ・ワドリー(演 : シャンジェラ・ラキファ・ワドリー / Shangela Laquifa Wadley)
- エメラルド(演 : ウィリアム・ベリ / Willam Belli)
- ゲイル(演 : レベッカ・フィールド / Rebecca Fieldy)
- ホールジー(演 : ホールジー / Halsey)
- 『アリー/ スター誕生』の用語
- カントリー・ミュージック
- ドラァグ・クイーン / ドラァグ・バー
- インタースコープ社(インタースコープ・レコード / Interscope Records)
- サタデー・ナイト・ライブ(SNL)
- グラミー賞
- 『アリー/ スター誕生』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 二人が初めてバーで出会う
- ポイントとなる鼻と眉
- ステージで初めて歌うアリー
- 「Just wanted to take another look at you」「君をもう1度見ておきたかった」
- 「All you gotta do is to trust me」「僕を信頼してくれれば良いんだ」
- 「Music is essentially 12 notes between any octave – 12 notes and the octave repeats, It’s the same story told over and over, forever. All any artist can offer this world is how they see those 12 notes. That’s it.」
- ジャックの自殺シーン
- 『アリー/ スター誕生』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 初監督クーパーの作品への意気込み
- 主演二人と主人公たちの人生が重なった、ある意味自伝的とも言える映画
- レディー・ガガは最初女優志望だった
- ガガがクーパーを主演に推薦した
- エリオットの車のバックシーン
- パフォーマンスシーンはライブ撮影
- 『アリー/ スター誕生』の主題歌・挿入歌
- Shallow(邦題 : シャロウ 〜『アリー/ スター誕生』 愛のうた)
- Black Eyes(ブラック・アイズ)
- La Vie En Rose(ラ・ヴィ・アン・ローズ)
- Maybe It's Time(メイビー・イッツ・タイム)
- Always remember us this way(邦題:オールウェイズ・リメンバー・アス・ディス・ウェイ 〜2人を忘れない)
- Look What I Found(ルック・ワット・アイ・ファウンド)
- Heal Me(ヒール・ミー)
- I Don't Know What Love Is(アイ・ドント・ノウ・ワット・ラブ・イズ)
- Why Did You Do That?(ホワイ・ディド・ユー・ドゥ・ザット?)
- I’ll never love again(アイル・ネヴァー・ラヴ・アゲイン)