ボヘミアン・ラプソディ(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ボヘミアン・ラプソディ』とは2018年11月に日本で公開された、「クイーン」のボーカルで、類まれなる歌声と才能を持ったフレディ・マーキュリーの半生を描いた伝記映画である。イギリスとアメリカの共同制作。ブライアン・メイとロジャー・テイラーが音楽総指揮を手がけ「Bohemian Rhapsody」「We Will Rock You」など名曲の誕生秘話、クイーンとフレディ・マーキュリーの栄光とその影を描く。20世紀最大のチャリティーコンサート「ライヴ・エイド」での伝説のステージが蘇る。

グレアム・キングが語った制作秘話

海外映画情報サイトのBoxOffice Proのインタビューで、当映画のプロデューサーであるグレアム・キングはこの映画の制作についてこう語っている。

「僕が初めてJim Beach(クイーンのマネージャー)と出会った時に、この映画の制作について話し合ったんだ。
これは当時象徴であり、誰もなし得なかった偉業を成し遂げたバンドのストーリーを伝えるチャンスだと思った。
でも同時に、そんな世界一のバンドの、皆が知らなかったようなことを伝えた方が面白いんじゃないかとも思ったんだ。
皆Queenの名前は知っている、有名な情報も知っている、もちろん彼らの曲もね。でも彼らの人生にはもっと皆が知らないようなことが知らないことがたくさんあったんだ。
しかし大変だったのは、誰かの人生をいかに映画向けにするかということ、今までで作った映画の中で一番難しい映画だったよ。」

そしてグレアム・キングはQueenのファンの一人でもあった。

「私は昔から今まで、Queenの大ファンだったし、70年代80年代をロンドンで過ごしてきた。僕は間近でQueenの音楽を楽しみ、彼らが地元であるロンドンからスターになるのを見てきたんだよ。彼らの曲はまさに僕の幼少期や青年期を彩るサウンドトラックだったんだ。」

「ボヘミアン・ラプソディ」ヒットのきっかけをつくったラジオDJ

この楽曲は当時色々な意味でも異例だった。
20種類以上の音源が重ねられてレコーディングされ、その楽曲の長さは6分超えとなった。当時主流だったのはラジオだった為、通常では流してもらうことはできなかったと思われる。
しかしQueenのボーカルであるフレディは、レコーディングした音源を知り合いのDJに「この曲は流すぎるから、絶対に流すなよ」と伝えてその音源を手渡した。

しかし変わり種であるその曲をDJはラジオで最初から最後まで流したのである。実はこれはフレディの狙い通りで、かなり頭の良い人だったこともうかがえる。

そしてこの曲はQueenの曲の中でも、音楽の歴史の中でもかなり重要な曲となっている。
ラジオ放送後話題になったこの曲は、クリスマスという日に二度も首位を獲得し、異なる年に四度も首位を獲得した。

『ボヘミアン・ラプソディ』の主題歌・挿入歌

ボヘミアン・ラプソディ(オリジナル・サウンドトラック)

1. 20世紀フォックス・ファンファーレ
2. 愛にすべてを
3. ドゥーイング・オール・ライト...リヴィジテッド(スマイル)
4. 炎のロックン・ロール(ライヴ・アット・ザ・レインボー)
5. キラー・クイーン
6. ファット・ボトムド・ガールズ(ライヴ・イン・パリ)
7. ボヘミアン・ラプソディ
8. ナウ・アイム・ヒア(ライヴ・アット・ザ・ハマースミス・オデオン)
9. 愛という名の欲望
10. ラヴ・オブ・マイ・ライフ(ロック・イン・リオ)
11. ウィ・ウィル・ロック・ユー(ムービー・ミックス)
12. 地獄へ道づれ
13. ブレイク・フリー(自由への旅立ち)
14. アンダー・プレッシャー(クイーン&デヴィッド・ボウイ)
15. リヴ・フォーエヴァー
16. ボヘミアン・ラプソディ(ライヴ・エイド)
17. RADIO GA GA(ライヴ・エイド)
18. AY-OH(ライヴ・エイド)
19. ハマー・トゥ・フォール(ライヴ・エイド)
20. 伝説のチャンピオン(ライヴ・エイド)
21. ドント・ストップ・ミー・ナウ
22. ショウ・マスト・ゴー・オン

映画「ボヘミアン・ラプソディ」のオリジナルサウンドトラック。クイーンのベスト盤といっても過言ではない名曲が網羅されている。またライブ音源も多数収録されているほか、「これはサウンドトラックアルバムだ」ということを忘れないようにと、ブライアン・メイがクイーンとして20世紀フォックスのファンファーレをレコーディングした。

Track1. 20世紀フォックス・ファンファーレ

ブライアン・メイが「このCDがクイーンのアルバムではなく、サウンドトラックだといいうことを忘れないように」という意味でギターでアレンジしたものをレコーディングした。

Track2. 愛にすべてを

英題「Somebody To Love」
1976年発売。作詞作曲はフレディ・マーキュリー。
リードボーカルはフレディだが、何回も重ねて録音をするオーバーダビングを利用したコーラスが多用されている。

Track3. ドゥーイング・オール・ライト...リヴィジテッド

英題「Doing All Right」
ブライアン・メイとスマイルの前メンバーのティム・スタッフウェルの作品。
劇中では、フレディが加入したスマイルのライブシーンで歌われている。マイクスタンドの脚の部分を外して歌うスタイルが確立するシーンとして描かれる。

Track4. 炎のロックン・ロール

英題「Keep Yourself Alive」
1973年7月6日発売。作詞作曲はブライアン・メイ。
2016年にトヨタ自動車の「C-HR」のCMに起用され、キャッチフレーズも「KEEP YOURSELF ALIVE 走るなら 自分の道を。」になっている。

Track5. キラー・クイーン

英題「Killer Queen」
1974年10月11日発売。作詞作曲はフレディ・マーキュリー。
上流階級のコールガールについて歌われた楽曲である。イギリスのチャートで2位と初のヒット曲となる。アメリカのチャートで12位にランクインし、アメリカで初めてヒットした楽曲となった。

Track6. ファット・ボトムド・ガールズ

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