ゴブリンスレイヤー(ゴブスレ)のネタバレ解説・考察まとめ
『ゴブリンスレイヤー』とは、蝸牛くもによるライトノベル、およびそれを原作としたアニメ作品である。冒険者になったばかりの女神官が初めての冒険で危機に陥った時に出会ったのは、ゴブリン退治のみを専門に行う変わり者の冒険者・ゴブリンスレイヤーだった。ゴブリンに強い恨みを持つゴブリンスレイヤーと、彼の仲間である冒険者たちの物語を、厳しい冒険者の現実と共に描き出したダークファンタジー。
『離れてろ、危ないから。』(第5話)
剣を取り戻しにジャイアントラットの棲家に再び潜り、ジャイアントローチに止めを刺す時に新米戦士が見習巫女に言った言葉。武器を失くした時や周りの冒険者たちに剣を取り戻す方法を相談していた時のヘタレな姿はなく、棍棒を手にジャイアントローチに立ち向かう新米戦士の成長が分かる場面だ。
『悪を裁くことではなく、悪があると気づかせることこそが正義なんだよ。』(第5話)
昇級審査で圃人斥候を降格処分にした受付嬢が自分の対応は間違っていなかったかと悩んだ時に、至高神に仕える神官である監察官が言った言葉。法を司り悪を裁く神である志高神の世間一般のイメージと違い、人々に反省を促すことことが正義という考え方に、受付嬢は少し勇気づけられた。
1人の友だちとして受付嬢に向ける監察官の優しさと、この世界における神の考え方が視聴者にとってよく分かる場面になっている。
『意外に素直!』(第6話)
ゴブリンスレイヤーのゴブリン退治の方法に女神官と妖精弓手は異議を唱え、火責め・水責め・毒気はなしにしてほしいと主張した。ゴブリンスレイヤーは2人の要求に少し困った様子を見せた後、「仕方あるまい。」とあっさりと2人の主張を受け入れた。そんなゴブリンスレイヤーの様子を見た女神官と妖精弓手は、ゴブリンスレイヤーに反対されると思っていたため、あっさりとした態度に一瞬だけ呆気にとられた。しかしその直後、2人がお互いに顔を見合わせて、小声で同時に囁いた言葉だ。
仲間になったばかりのゴブリンスレイヤーのパーティーだが、女神官と妖精弓手は同性の友人としての絆を深めていることが窺える場面である。
『その、確かに怖いのはそうなんですけど…でもきっと、きっと大丈夫だと思います。』(第6話)
女神官が依頼人である剣の乙女からゴブリン退治に向かうのは怖くないのかと聞かれた時に、迷うことなく返した言葉。
当初はゴブリン退治で恐怖しか感じることが出来なかった女神官が、ゴブリンスレイヤーを始めとしたパーティーの仲間がいれば大丈夫だと感じ、信頼を寄せていることが伝わってくる。
『悪かった。』(第6話)
ゴブリンスレイヤーたちが水の街の地下水路に潜ると、ゴブリンの襲撃に5回も遭った。一体どれくらいのゴブリンがいて、襲撃がいつまで続くのかと漏らした妖精弓手と鉱人道士に、ゴブリンスレイヤーは「安心しろ。ここは石壁だ。壁を抜いての奇襲はないだろう。」と返事をした。その言葉を聞いた女神官は、洞窟の抜け穴を利用したゴブリンの襲撃で自分が初めて参加したパーティーが全滅したことを思い出してしまい、俯きながら「嫌なことを思い出させないでください。」とゴブリンスレイヤーに言った。ゴブリンスレイヤーが、女神官のその一言で自分の発言が女神官にとっては不適切だったことに気づき、素直に謝った時に発した謝罪の言葉。
女神官のパーティーの仲間を救うことが出来なかったことを気にかけており、ゴブリン退治の中で女神官が傷つかないようにさりげなく配慮しているゴブリンスレイヤーだからこそ、女神官のたった一言で彼女が言いたいことを察することが出来たのだ。いつも言葉が足りずに何を考えているのか一見すると分からないゴブリンスレイヤーだが、側にいる女神官や仲間たちのことを大切にしていることが分かる場面だ。
『でも、きっといつか消えてしまうのでしょうね。彼も…。』(第7話)
女神官が地下水路の探索を終えて神殿のお風呂に入っていると、剣の乙女も入浴するために浴場に入ってきた。2人は何気なく会話を交わしていたが、剣の乙女はこの謎めいた言葉を呟いて去って行った。
この場面では何のことか女神官にも視聴者にも分からないが、今後明かされる剣の乙女の過去と秘密に繋がる重要なキーワードである。
『何とかね。だけどね、そっちの方が無事じゃないでしょ?』(第7話)
ゴブリンとの戦闘が今までにないほどの危機的状況になり、妖精弓手は凌辱されかけながらも鉱人道士に助けられた。妖精弓手の服はボロボロで凌辱されかけたショックは大きいはずだが、妖精弓手は意識を失いかけたゴブリンスレイヤーの肩を支え、他の仲間の無事を確認するゴブリンスレイヤーにもしっかりした声で答えている時の言葉だ。
その後の場面では妖精弓手は凌辱されかけたショックを受けている表情をふとした時に垣間見えるが、自分のことよりも今やるべきことや仲間の助けになることを考えて行動する妖精弓手の気丈さと優しさが分かる場面である。
『はい、約束したじゃないですか。一山越えたら、みんなでご飯を食べようって。約束は守らなくっちゃ、ですよ。』(第8話)
意識を失ったゴブリンスレイヤーが回復するまで、女神官、妖精弓手、鉱人道士、蜥蜴僧侶は朝食を食べなかった。それは、水路を探検したらみんなでご飯を食べようという約束を守るためだった。回復したゴブリンスレイヤーがまだみんなが朝食を食べていないと聞いて驚いた時に、女神官が返した言葉だ。
女神官に出会う前はたった1人でゴブリンを退治していたゴブリンスレイヤーが、たった数ヶ月で仲間となったメンバーと固い絆で結ばれていることを感じる場面である。
この後、ゴブリンスレイヤーは何かがあったら自分が単独で行動するのではなく、仲間にも頼るという変化を見せた。
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目次 - Contents
- 『ゴブリンスレイヤー』の概要
- 『ゴブリンスレイヤー』のあらすじ・ストーリー
- 女神官とゴブリンスレイヤー
- 新しい仲間達
- 地下水路に潜む罠
- 牧場を守るための戦い
- 『ゴブリンスレイヤー』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- ゴブリンスレイヤー
- 女神官(おんなしんかん)
- 牛飼娘(うしかいむすめ)
- 受付嬢(うけつけじょう)
- 妖精弓手(ようせいゆみで)
- 鉱人道士(こうじんどうし)
- 蜥蜴僧侶(とかげそうりょ)
- 辺境の街の冒険者
- 槍使い(やりつかい)
- 魔女(まじょ)
- 重戦士(じゅうせんし)
- 女騎士(おんなきし)
- 新米戦士(しんまいせんし)
- 見習聖女(みならいせいじょ)
- 圃人斥候(ほじんせっこう)
- 女戦士(おんなせんし)
- 少年斥候(しょうねんせっこう)
- 少女巫術師(しょうじょみこし)
- 辺境の街の住人
- 監督官(かんとくかん)
- 鍛冶職人(かじしょくにん)
- 丁稚(でっち)
- 支部長(しぶちょう)
- 水の街
- 剣の乙女(つるぎのおとめ)
- エルフ王の森
- 女森人(おんなもりびと)→ 侍女(じじょ)
- その他
- 青年剣士(せいねんけんし)
- 女武闘家(おんなぶとうか)
- 女魔法使い(おんなまほうつかい)
- 牧場主 / 伯父
- 吟遊詩人(ぎんゆうしじん)
- 勇者(ゆうしゃ)、剣聖(けんせい)、賢者(けんじゃ)
- 先生(せんせい)
- ナレーション
- 祈らぬ者
- ゴブリン
- 渡り
- ホブゴブリン
- ゴブリンシャーマン
- ゴブリンチャンピオン(小鬼英雄)
- ゴブリンロード(小鬼王)
- 巨大鼠(ジャイアントラット)
- 大黒蟲(ジャイアントローチ)
- オーガ
- 大目玉(ベム)
- 『ゴブリンスレイヤー』の用語
- 地理・国家・組織
- 四方世界
- 辺境の街
- 水の街
- 雪山の城砦
- 王都
- 死の迷宮
- 冒険者ギルド
- 冒険者
- 等級
- 訓練場
- 緑の月
- 連合軍
- 神殿と神々
- 至高神
- 地母神
- 種族
- ヒューム(只人)
- ドワーフ(鉱人)
- エルフ(森人)
- ハイエルフ(上の森人)
- レーア(圃人)
- リザードマン(蜥蜴人)
- 獣人
- 蟲人
- 闇人(ダークエルフ)
- 鰓人(ギルマン)
- 魔法
- 呪文・奇跡
- 『ゴブリンスレイヤー』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 『ゴブリンスレイヤー』は元々「第27回富士見ファンタジア大賞」のために書かれた小説で、途中で落選した。
- 登場人物たちが役職名のみで固有の名前を持たないのは、舞台がTRPGの世界という設定だから。
- 2018年に行われた「第207回青少年委員会」で「青少年に悪影響を与える作品ではないか」と議論されたアニメである。
- アニメが放送された2018年秋には1クールでゴブリンが出てくるアニメが3作品あることで話題になった。
- 『ゴブリンスレイヤー』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「善良なゴブリンは、探せば居るかもしれん。だが、人前に出てこないゴブリンだけが良いゴブリンだ。」(第1話)
- 『俺は奴らにとってのゴブリンだ』(第2話)
- 『想像力は武器だ。それがない奴から死ぬ。』(第2話)
- 『地母神様なぜこの奇跡を私に…』(第2話)
- 『雑魚狩り専門揶揄されようとも、あなたは誰かがやらなきゃいけないことをやっているんです。もっと堂々としてください。あなたは銀等級の冒険者なんですよ。』(第2話)
- 『でもさ、もうちょっと待つよ。』(第2話)
- 『道はいっぱいね。正解なんてないの。難しいからせめて、ご一緒するなら、きちんと自分で、決めなさいな。』(第3話)
- 『一緒に行きます。放っておけませんから、あなた。』(第3話)
- 『理解できない未知の存在、ね…。それを見たくて森を出たのよ。』(第3話)
- 『うぉぉぉ!甘露!甘露!』(第3話)
- 『慣れますよ。』(第4話)
- 『戻れるわけないでしょ!エルフがあんなことされて!近くには、私の故郷だって…!』(第4話)
- 『落ち着け、耳長の。敵地で騒ぐもんじゃないわい。小鬼どもは、ドワーフにとっても不倶戴天の仇。同朋を弄んだ報いを、必ず受けさせてやろうぞ。』(第4話)
- 『ドワーフに従うのは癪だけど、正しい意見だわ。ごめんなさい。』(第4話)
- 『無茶をして勝てるならするが、それで上手くいくなら苦労はしない。』(第4話)
- 『お前なぞより、ゴブリンの方がよほど手ごわい。』(第4話)
- 『いつか必ず、冒険させてやるわ。』(第4話)
- 『それはその…それでも私は助けてもらったんですから、お礼くらいちゃんと言うべきだと思うんです。ありがとうございました。』(第5話)
- 『離れてろ、危ないから。』(第5話)
- 『悪を裁くことではなく、悪があると気づかせることこそが正義なんだよ。』(第5話)
- 『意外に素直!』(第6話)
- 『その、確かに怖いのはそうなんですけど…でもきっと、きっと大丈夫だと思います。』(第6話)
- 『悪かった。』(第6話)
- 『でも、きっといつか消えてしまうのでしょうね。彼も…。』(第7話)
- 『何とかね。だけどね、そっちの方が無事じゃないでしょ?』(第7話)
- 『はい、約束したじゃないですか。一山越えたら、みんなでご飯を食べようって。約束は守らなくっちゃ、ですよ。』(第8話)
- 『だってこれ、ゴブリンスレイヤーさんが最初に褒めてくれた物じゃないですか。』(第8話)
- 『だが、俺は今も怖くて仕方ない。手伝ってくれるのはありがたいと思っている。しかし手伝う必要はないんだ。』(第8話)
- 『だが、ゴブリンが出たなら俺を呼べ。ゴブリンは俺が退治してやる。』(第9話)
- 『それに、冒険者を引退しても死ぬまで生きていく訳ですから、誰にとっても必要だと思うんです。』(第10話)
- 『先のことはゆっくりさ、考えようよ。』(第10話)
- 『だから嫌だってば。だって…、2回目はやだもん…。』(第11話)
- 『お前の命なんざいるか、この野郎!後で1杯奢れ!』(第11話)
- 『悪かった。信頼していたからな…。』(第12話)
- 『少しまとまってきた。俺は多分、冒険者になりたいのだと思う。』(第12話)
- 『これからずっと、助けて欲しいって言ったら助けてくれます。だから、運なんかじゃないです。絶対。』(第12話)
- 『ゴブリンスレイヤー』の主題歌・挿入歌
- OP(オープニング):Mili『Rightfully』(第2話 - 第12話)
- ED(エンディング):そらる 『銀の祈誓』(第2話 - 第11話)
- 挿入歌:Mili『Though Our Paths May Diverge』(第7話)
- 挿入歌:Mili『Within』(第12話)