聖剣伝説4(DAWN of MANA)のネタバレ解説・考察まとめ

『聖剣伝説』シリーズの4作目。プレイステーション2にて発売された、シリーズ初の3Dアクションアドベンチャーゲーム。従来のシリーズからシステムも一新され、ステージクリア型ゲームとなった。「原点回帰」をテーマとし、これまでのシリーズの登場人物の名前が使用されている。聖なる大樹から力を授けられた主人公エルディを通して、「マナの女神」や「聖剣」の誕生が描かれる。

城の奥へと進むエルディとフィーは、玉座の間でストラウドと対峙する。
ストラウドはエルディが弟であることを知っており、昔海に流した弟が、16年も生きていたことに驚いていた。
海に流した理由は忘れたと言ったが、今こうして自分の前に立ちふさがるのならば、赤ん坊の時に殺しておくべきだったとも言う。

リチアもそこにいたが、彼女はアニスと同化していて、さらにタナトス化してメデューサという魔物の姿になっていた。
リチアと同化したアニスが、エルディをけしかけてストラウドを殺し、彼を新たな冥王にして自分が世界を支配しようとしていたことを知り、ストラウドはアニス(リチア)を魔剣で殺害してしまう。
そして滅びのこだまの解放などどうでもいい、と言い、自分こそが世界の王だと叫ぶ。

リチアを殺されたエルディは逆上し、ストラウドと対決する。
エルディは魔剣ごとストラウドを倒す。
ストラウドは最後まで闇の世界を望み、消え去った。

直後にアニスであるメデューサが復活する。
闇に染まった剣や光の剣では自分は殺せない、とメデューサ=アニスは言う。
彼女は、リチアはもういないと言い、奥へと消えていった。

エルディはリチアを助けたいと思い、メデューサ=アニスを追いかける。
途中リチアのペットだったプックを見つける。プックもタナトスに取り込まれていたが、他のタナトスにいじめられていた。エルディとフィーはプックを助けると、プックは彼らを導くように奥へ進んでいく。
プックを追いかけると、行き着いた先にメデューサ=アニスがいた。

メデューサ=アニスは、滅びのこだまを完全に解放するためにはエルディの右手にある種子とフィーの力が必要だという。
大樹が生み出した種子と邪精霊と化したフィーがいれば、こだまを解放させまいとする大樹の抵抗を打ち破れるという。

しかし、アニスの中のリチアは、別のことを考えていたとメデューサ=アニスは語る。
滅びのこだまをその身に蓄積してしまった大樹を再生するために、リチアはひとつの事実を知った。
それは、大樹を再生するには 種子を持つ者がこだまを解放した巫女の体を種子の剣でつらぬくことで、種子と巫女とをひとつにする必要があるということだった。

つまり、リチアはエルディの剣で殺されようとしていたのだ。
その事実をメデューサ=アニスはエルディに告げる。
そしてメデューサ=アニスは、共に滅びのこだまを解放するか、滅びのこだまと共にリチアを滅するか、どちらを選択するかとエルディに迫る。

エルディはリチアの想いを組み、メデューサ=アニスと戦うことを選んだ。

エルディは聖剣でメデューサを倒す。
エルディの聖剣は光だけでなく、仮面の導師からもらった闇の力をも取り込み、清濁併せ持つ真の聖剣となっていたのだ。
倒れたメデューサの体からタナトスが抜けていき、元のアニスの姿に戻る。
エルディは剣で止めを刺そうとするが、プックの叫び声でその手を止める。
その体はアニスと同化しているとはいえ、リチアのもので、プックは主を助けたいと願ったのだった。

エルディが躊躇していると、彼の腕の聖剣が徐々に闇に飲まれていく。
フィーは、リチアは闇に染まった世界は望んでいないと叫び、リチアを貫くように言う。
フィーの声に後押しされてエルディは覚悟を決めると、彼の腕の聖剣は光を取り戻し、リチアの体に剣を突き刺した。
するとどこからか、仮面の導師がアニスを呼ぶ声が聞こえる。
仮面の導師の声に導かれたアニスはリチアの体から離れると、魂となった仮面の導師と共に、2人は昇華していった。

リチアは目を覚ます。
エルディがほっとするのも束の間、リチアは大樹の巫女としての自分の使命を果たすと言う。
フィーもまた、リチアに力を貸すという。
リチアは、エルディの剣だった腕から大樹の種子を受け取り、大樹の根の奥深くへ行くと言う。
大樹の巫女と種子と、そして精霊が揃えば大樹は蘇るのだ。
エルディは嫌だと叫ぶが、リチアとフィーの決意は固く、もう止められなかった。
フィーはリチアを導いて、大樹を再生し、新たな世界を作るために共に大樹の地中深くに降下していった。

やがて冥王城もろとも闇の大樹は崩壊し、新たな大樹の化身であるマナの女神が現れる。
マナの女神は、リチアとフィーの生まれ変わった姿であり、世界を光と精霊で満たし、世界を再興していった。
マナの女神が振り上げた剣が空から大樹の根元に刺さった。
これが未来の聖剣となる。
ここから「聖剣伝説」が始まる。

『聖剣伝説4』の登場人物・キャラクター

エルディ(CV:柿原徹也)

主人公。16歳→17歳。身長165cm。体重57kg。通称エル。
赤ん坊の頃に大陸からイルージャ島へ流されてきた孤児。
プラチナブロンドの髪とアクアブルーの瞳を持つ。
樹の村の生まれではないため、守護植物を持たないため、村を守護する守人になれないことを気にしている。
守護植物を持たないエルディに、リチアは代わりのお守りとして守護聖獣の羽を渡している。
性格は頑固で正義感が強いが、楽観的で切り替えも早い。
世界の平和と悪の打倒、そしてリチアを救うという目的のために戦うことになる。
実はロリマー王国の王ストラウドの弟。
なぜ王国から外へ流されたのかはわからないが、ストラウドはエルディと対決した際、弟を殺しておくべきだったと発言している。
エルディはストラウドを倒し、滅びのこだまに操られた千年前の巫女アニスを倒す。
闇に染まった世界を救う為、大樹を再生するというリチアとフィーを涙ながらに送り出す。
エルディの腕から聖剣はなくなり、新たによみがえったマナの女神がその聖剣を持つこととなった。
リチアとフィーと聖剣を失ったエルディは、リチアのペットだったプックを村の前まで送り届け、樹の村には帰らずそのまま1人でどこかへ旅立っていった。
歴代の主人公の中で、もっとも空しい結末を迎えることとなった。

リチア(CV:紗川じゅん)

今作のヒロインで、エルディの幼馴染の少女。15歳。
「樹の村」に住む、大樹の巫女。
大樹を通じて世界の自然の声を聴くことが出来る。
エルディが戦う理由は彼女の奪還であった。
イルージャ島に侵攻してきたロリマー王国によって囚われの身となってしまう。
祠の先で大樹の根に触れて以来、様子がおかしくなった。
大樹の底に封印されていた滅びのこだまの影響を受けていたと思われる。
その後、魔界の扉を開いたことで千年前の巫女アニスに憑りつかれてしまう。
最後には、タナトスが蔓延してしまった世界と闇に染まってしまった大樹を再生するために、エルディの持つ聖剣に体を貫かせた後、フィーと共に新たなマナの女神として生まれ変わった。

フィー(CV:落合祐里香)

樹の祠でエルディとリチアに出会った幼い少女の姿をした精霊。
以降はエルディに同行し、フィー魔法を使って冒険の手助けをする。
後半では成長した姿になり、口調も変わる。

ストラウド(CV:近藤隆)

ロリマー王国の若き王。21歳。183cm。76kg。
わずか7歳で王位を継ぎ、15歳で成人すると、独裁体制を強めていった。
ある日ロリマー王国にやってきたよそ者の仮面の導師の力を認め、副官として重用する。
その仮面の導師から、イルージャ島にある魔界の扉を開けた者は、強大な力と永遠の命を得るという話を聞き、軍を率いてイルージャへと侵攻する。
弟であるエルディを海へ流した張本人であり、自らの野望のためには他人などどうなってもよいと考えている。
世界を支配し、すべてを己の前にひざまずかせることが彼の目的である。
ストラウドの右頬には竜の形をした紋章がある。
これはロリマー王家の者である証拠であり、竜の紋章を持つものは武勇に優れた人物になると言われている。
エルディも左頬に同じ紋章が出現することがある。

彼は魔界の扉を開き、世界中に災厄をもたらした。
自らもタナトスとなってエルディの前に立ちはだかる。

企画開発者の石井浩一は、ストラウドはこの後、『聖剣伝説3』の黒の貴公子に転生したと位置づけているとコメントしている。

レキウス(CV:石原浩樹)

樹の村の自警団である「守人」の一員の少年。15歳。愛称はレック。
エルディとリチアの幼馴染みで、弓矢を使う。
リチアが魔界の扉を開いた際、タナトスに憑依され、タナトスレキウスとなってしまった。
タナトスレキウスは、魔物たちのリーダーとなりエルディと戦うことになる。

仮面の導師(CV:大川透)

ロリマーの軍師。
仮面で顔を隠しているため仮面の導師と呼ばれる。
ストラウドに気に入られ、ロリマー軍の軍師に抜擢された。
ゴーレム兵の動力源である精霊球を作り出し、ロリマー軍をゴーレム兵によって飛躍的に強化することに成功した。
実は彼の正体は、千年前に魔界の扉を封印した聖剣の持ち主・グランス。
彼もまた千年前から眠りについていたが、イルージャ島にエルディが流れ着いた時に目覚めた。
恋人のアニスに会う為、ストラウドをそそのかして魔界の扉を開かせることに成功する。
滅びのこだまの影響を受けてはいたが、エルディとの戦闘ののち、エルディの聖剣に力を与えてくれた。
後にその力が、エルディがメデューサであるアニスと対決する際に役に立つこととなる。
エルディに倒されて消え去ったが、彼は魂となってアニスを迎えにやってきた。

ゴーレム将軍(CV:髙階俊嗣)

ストラウドの忠実な配下のゴーレム。ゴーレムの中でも他のゴーレム達より巨大で、ゴーレムたちを束ねる存在。
タナトスに憑依され妖魔化した「タナトスゴーレムジェネラル」は戦車のような下半身になる。

トレント(CV:佐藤正治)

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