炎の大捜査線(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『炎の大捜査線』とは、1991年に台湾・香港で製作・公開された刑務所を舞台としたアクション映画である。警察官のウェイが、異動に伴い署長のもとへ挨拶に行った矢先、何者かにより署長が殺害される。署長を殺害した男は逃走用の車に乗った直後に爆死。男の死体を調べると、彼は3ヶ月前に死刑が執行されていた。ウェイは、犯人が収監されていた刑務所に何かあると考え、自らの入所を試みる。ジャッキー・チェンをはじめ、1990年代の香港の人気俳優が総出演。
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本作品の原題である『火燒島』は、台湾台東県に位置する緑島の別名で、安山岩で形成された火山島である。以前は「火焼島」と呼ばれ、1987年まで政治犯の収容所があった事でも知られている。
賭け事(かけごと)
本作品では度々賭け事の場面が登場する。ロンが恋人キキを救う為に違法カジノへ向かう場面、そして刑務所内にてキアが仕切る賭け事等。刑務所内の賭け事では、三つ程に別れた長い箱の中に鼠やヤモリ等の小動物を入れて競い合うといった独特のものがある。
『炎の大捜査線』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
クイ「我々は心から神を敬う、だが貴様は悪魔だ、鬼だよ」
懲罰房に入っていたクイが解放される。所長は、クイが刑務所で悪行を行わない様に「よく覚えておけ、俺に逆らうのは、神に逆らうのと同じだぞ」と釘を刺す様に告げる。するとクイも、「我々は心から神を敬う、だが貴様は悪魔だ、鬼だよ」と所長に言う。するとクイも、「我々は心から神を敬う、だが貴様は悪魔だ、鬼だよ」と所長に言う。所長が行ってた事がいかに非情なものであった、「鬼」や「悪魔」を使う事でストレートに表現されているクイの捨て台詞ではないだろうか。
ピンバル「誰も貴様にそれを教えなかった、だが俺がばらした。そのわけか? 貴様の悲しむ顔を俺が最初に見る為だ。」
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入所したピンバルは、食事の際に、ロンと遭遇する。ロンは、カジノでピンバルの弟を殺す気はなかった、事故だったと話す。今更、何を言っても駄目だと聞く耳を持たない。また、ピンバルは病院で療養中のロンのもとへ向かうが、彼女は亡くなっていたと告げる。それを聞き戸惑う、ロンに対し、「誰も貴様にそれを教えなかった、だが俺がばらした。そのわけか? 貴様の悲しむ顔を俺が最初に見る為だ。」とピンバルだった。復讐を試みた相手を、心も体も引き裂いてやるというピンバルの恐ろしい執念が伝わって来るようだ。
スナイパーへの任務指示
銃殺されたはずのウェイは医務室で横たわっており、所長もいた。そして所長から、「これからはスナイパーとして生きてもらう。君はもうこの世には存在しない」と告げられる。ロン、キア、ピンバルらと共に結成された「清風隊」でのもと、麻薬王のボスの暗殺を所長から命じられた。今までの人生を捨て、「スナイパー」としての道を歩めという所長の一方的な提案、かつ自分の歩むしかない運命が示されているのではないか。
『炎の大捜査線』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
ジャッキー・ジャック事件
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本作品に出演したジャッキー・チェンはブレイク前に、映画監督ロー・ウェイの個人プロダクションにて幾つか作品を制作するも興行面で失敗する。その後、他社で制作された『スネーキーモンキー 蛇拳』(1978年)等が大ヒットし、ロー・ウェイのもとへ見切りをつけ退社を申し出る。ところがロー・ウェイは、一躍スターとなったジャッキー・チェンを「金の卵」と見たのか、彼に法外な違約金を突き付けて退社を許さなかった。しかしジャッキー・チェンは、ロー・ウェイのもとで行っていた『ジャッキー・チェンの醒拳』(1980年)の撮影を中断し、ゴールデン・ハーベスト社『ヤングマスター 師弟出馬』(1980年)の製作を開始する。ジャッキー・チェンに「契約破棄」されたロー・ウェイは、マフィアを利用して強制連れ戻しを図った。その後マフィアとの関わりは、黒社会との繋がりが深い俳優のジミー・ウォングにより仲介を取ってもらう。それによりジャッキー・チェンはマフィアとは手を切る事ができたものの、その借りを返す為に本作品や『ドラゴン特攻隊』(1982年)等といった、ジミー・ウォング出演作品に顔を出した。
ジミー・ウォングとジャッキー・チェンとの繋がり
「ジャッキー・ジャック事件」の件もあり、 ジャッキー・チェンはジミー・ウォングと関わる事となった。そして、本作品や『ドラゴン特攻隊』(1982)、『ファースト・ミッション』(1985年)と、ジミー・ウォングが制作した作品へジャッキー・チェンが出演。因みに、本作品に出演時期のジャッキー・チェンは、映画『プロジェクト・イーグル』(1991年)も撮影中という多忙な日々を送っていた。
『炎の大捜査線』の主題歌・挿入歌
本作品主題歌:崔健『最後一槍』
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ジャッキー・チェンの映画にありがちなことまとめ
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目次 - Contents
- 『炎の大捜査線』の概要
- 『炎の大捜査線』のあらすじ・ストーリー
- 真相究明の入所へ
- 恋人救出が思わぬ方向へ
- ピンバルの入所、ロンへの復讐
- 「清風隊」結成
- 『炎の大捜査線』の登場人物・キャラクター
- 主人公
- ウェイ(演:レオン・カーフェイ)
- 囚人
- ロン(演:ジャッキー・チェン)
- キア(演:サモ・ハン・キンポー)
- ピンバル(演:アンディ・ラウ)
- クイ(演:ジミー・ウォング)
- シウチェイ(演:トゥオ・ツォンファ)
- 所長
- 刑務所所長(演:オー・ジョンホン)
- その他
- ピンバルの弟(演:チャールズ・シュー)
- ウェイの恋人(演:イエー・チュン・チェン)
- キキ(演:キキ(役名と同じ))
- 『炎の大捜査線』の用語
- 火燒島(別名:火の島、バーニングアイランド)
- 賭け事(かけごと)
- 『炎の大捜査線』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- クイ「我々は心から神を敬う、だが貴様は悪魔だ、鬼だよ」
- ピンバル「誰も貴様にそれを教えなかった、だが俺がばらした。そのわけか? 貴様の悲しむ顔を俺が最初に見る為だ。」
- スナイパーへの任務指示
- 『炎の大捜査線』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- ジャッキー・ジャック事件
- ジミー・ウォングとジャッキー・チェンとの繋がり
- 『炎の大捜査線』の主題歌・挿入歌
- 本作品主題歌:崔健『最後一槍』