『妹さえいればいい。』とは、平坂読によるライトノベル、およびアニメなどのメディアミックス作品である。2015年から2020年にかけてガガガ文庫より全14巻が刊行された。2017年にはテレビアニメ化されている。
極度の妹愛を持つ人気小説家・羽島伊月を中心に、一癖あるクリエイターたちの日常と葛藤を描く青春ラブコメ作品。作者の実体験を反映した創作への情熱や、業界の裏事情が毒を交えて綴られた業界モノという側面を持つ。
『妹さえいればいい。』の概要
『妹さえいればいい。』とは、平坂読による日本のライトノベル、およびそれを原作としたメディアミックス作品である。イラストはカントクが担当。小学館のガガガ文庫より2015年3月から2020年2月まで刊行され、完結を迎えた。略称は、当初前作『僕は友達が少ない』(はがない)のあとがきで「いれば」と公表されていたが、後に「妹さえ」へと変更されている。
本作は、妹をこよなく愛する小説家の羽島伊月(はしま いつき)を中心に、個性豊かな面々が織り成す群像劇である。伊月の周囲には、彼を熱烈に慕う天才作家の可児那由多(かに なゆた)や、悩める女子大生の白川京(しらかわ きょう)、好敵手である不破春斗(ふわ はると)らが集う。さらにイラストレーターの恵那刹那(えな せつな)、税理士の大野(おおの)アシュリー、漫画家の三国山蚕(みくにやま かいこ)、そして完璧超人の弟(?)羽島千尋(はしま ちひろ)といった多彩な面々が、日々の騒動を自ら引き起こし、あるいは巻き込まれながら、恋や夢に向かって突き進んでいく。
本作は、前作でブレイクした平坂読が描く「業界モノ」であり、平坂らしい毒を含んだ日常描写の中に、実体験に基づいた創作への熱い想いが込められているのが特徴である。具体的には、作者自身がアニメ『僕は友達が少ないNEXT』でシリーズ構成を務めた際の苦悩や、ライトノベル業界の関係者から聞き取った裏事情などが生々しく盛り込まれている。
「青春ラブコメの到達点」というキャッチコピーの通り、主人公を取り巻く複雑な恋愛模様が見所の一つである。また、作中に頻繁に登場する日本酒や、主要キャラクターたちが興じるボードゲーム、カードゲームの描写には作者の趣味が強く反映されている。アニメ版でもこれらの「ゲームの楽しさ」や白熱した展開が忠実に再現され、話題を呼んだ。
本作は、『このライトノベルがすごい!2018』の文庫部門で10位を獲得した。
メディアミックスも盛んに行われており、2017年10月8日から12月24日にかけてSILVER LINK.制作のテレビアニメが放送されたほか、い〜どぅ〜作画による本編のコミカライズ『妹さえいればいい。@comic』や、可児那由多をメインに据えたコバシコ作画のスピンオフ『妹さえいればいい。外伝 妹にさえなればいい!』などが連載された。
『妹さえいればいい。』のあらすじ・ストーリー
妹を愛する作家とその仲間たち
主人公の羽島 伊月(はしま いつき)は、「妹モノ」をこよなく愛し、周囲から「妹バカ」と称される実力派の人気小説家である。彼の周囲には、伊月に熱烈な求愛を続ける銀髪碧眼の天才作家、可児 那由多(かに なゆた)や、大学時代の同級生で恋や将来に悩む女子大生の白川 京(しらかわ きょう)など、若き才能と個性が自然と集まっていた。
賑やかな日常
伊月の自室には、同期デビューの好敵手である不破 春斗(ふわ はると)や、伊月を慕う天才イラストレーターの恵那 刹那(えな せつな)、さらには凄腕税理士の大野(おおの)アシュリーらも顔を出すようになる。彼らは日々、自ら騒動を引き起こしたり、予期せぬトラブルに巻き込まれたりしながらも、ボードゲームや創作活動を通じて和気あいあいとした日常を謳歌していた。
葛藤する表現者たち
賑やかな毎日の裏側で、彼らはそれぞれ一人一人が表現者としての苦悩や葛藤を抱えていた。新人漫画家の三国山 蚕(みくにやま かいこ)がコミカライズを担当するなど、仕事の輪が広がる一方で、才能への嫉妬や恋心の変化、そして自身の将来に対する不安に直面する。完璧超人として伊月を世話する弟(実は妹)の羽島 千尋(はしま ちひろ)もまた、自身の秘密と想いの間で揺れ動いていく。
それぞれの進むべき道
多くの騒動や心の揺らぎを経験しながらも、彼らは決して立ち止まることはない。抱いてしまった複雑な想いや、クリエイターとしての高い壁を真正面から受け止め、明日へと歩みを進め続ける。それは、究極の妹小説を追い求める伊月と、彼を囲む愛すべき変人たちが紡ぐ、可笑しくも切ない青春の軌跡である。
『妹さえいればいい。』の登場人物・キャラクター
主要人物
羽島伊月(はしま いつき)
CV:小林祐介
本作の主人公。妹をこよなく愛し、まだ見ぬ最高の妹を創作するべく妹モノの小説を書き続けるラノベ作家。高校在学中にデビューし、3年で20冊を刊行する驚異的な執筆ペースを誇る売れっ子である。
私生活では「妹がいれば人生は常に最高で、いなければ最低だ」と豪語する極度の妹愛好家(妹バカ)であり、趣味は「妹と名のつくもの全て」。フィギュアやゲームは勿論、現実の妹というものに対しても強く反応し、実年齢32歳の大野アシュリーに『お兄ちゃん』と言われただけで大興奮した。
中学時代の失恋がきっかけとなり、小説を書き始めるようになった。
担当編集者である土岐健次郎が来た際には毎度とばかりに新企画作品を読ませるも、ほとんどが異常なまでの卑猥でぶっ飛んだ内容なため、ボツとされている。
可児那由多(かに なゆた)
CV:金元寿子
伊月の後輩にあたる稀代の天才作家。また彼女のデビュー作でもある『景色』シリーズは特に人気が熱く、メディアミックスのオファーがひっきりなしに来る。
だが、当の彼女自身にはそんな気はさらさらなく、ただ一つ『羽島伊月と交際したい』という思いを持ち続けている。一度は交際を断られてもなお、たびたび伊月の部屋に訪れては猛烈アタックをし続けている。
自室であるホテルに帰るなり、必ずと全裸になる。そうしないと小説が書けないという。
また、伊月と初対面の際、その場の空気に馴染めず嘔吐してしまった過去を持つ。
不破春斗(ふわ はると)
CV:日野聡
羽島伊月と同時期にデビューした小説家。見た目は爽やかイケメンに囚われがちだが、胸に宿る心情は熱く、日々自身の才能不足を補おうと努力している。今作では伊月より先に自作の小説をアニメ化させることに成功するもそのできは本人の思うものとは掛け離れた作品になってしまっていた。
白川京(しろかわ みやこ)
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目次 - Contents
- 『妹さえいればいい。』の概要
- 『妹さえいればいい。』のあらすじ・ストーリー
- 妹を愛する作家とその仲間たち
- 賑やかな日常
- 葛藤する表現者たち
- それぞれの進むべき道
- 『妹さえいればいい。』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- 羽島伊月(はしま いつき)
- 可児那由多(かに なゆた)
- 不破春斗(ふわ はると)
- 白川京(しろかわ みやこ)
- 羽島千尋(はしま ちひろ)
- 恵那刹那(えな せつな)
- 大野アシュリー(おおの あしゅりー)
- 三国山蚕(みくにやま かいこ)
- 編集部
- 土岐健次郎(とき けんじろう)
- 神戸聖(ごうど さとし)
- 山県きらら(やまがた きらら)
- 第15回GF文庫新人賞受賞者
- 相生初(あいおい うい)
- 柳ヶ瀬慎(やながせ まこと)
- 笠松青葉(かさまつ あおば)
- 木曽義弘(きそ よしひろ)
- 神坂蒼真(みさか そうま)
- 加茂正(かも ただし)
- 『妹さえいればいい。』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 伊月が健次郎に原稿を見せるシーン
- 「絶対に離れてやるもんか…!」
- 「ダメだ!この子たちは純粋に俺が愛でる為に買ったものだ!それを資料なんて無粋なカテゴリに入れたくない!」
- 「見てろよ世界。僕が…俺が主人公だ!」
- 『妹さえいればいい。』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 作者の実体験が盛り込まれた業界モノ
- キャラクターに実在のモデルがいる説
- 『妹さえいればいい。』の主題歌・挿入歌
- OP(オープニング):Choucho『明日の君さえいればいい』
- ED(エンディング):結城アイラ『どんな星空よりも、どんな思い出よりも』
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