タイトル詐欺小説まとめ!作品名を裏切る面白い内容!

タイトルと内容が食い違う小説をまとめました。いわゆる「タイトル詐欺」なわけですが、つまらないわけではありません。少し読んでみて「タイトルと違うなあ」と思っても、ぜひ最後まで読んでほしい作品ばかりです。

「僕は友達が少ない」 平坂読

まずはライトノベルの有名どころから。「僕は友達が少ない」。著者は平坂読です。
これは本当にタイトルを裏切っています。いっそ清々しいくらいに裏切ってくれています。
簡単に内容を説明しますと、様々な理由から友達が少ない、というより皆無な面々がひょんなことから部活をし始めて、皆でわいわいがやがや、といった感じのラブコメ小説です。こんな短い説明でも、どうしてこの小説がタイトル詐欺なのかお分かりになる方もいると思います。
お前らもう友達じゃん。ぼっちじゃないじゃん。でも、登場人物たちは皆一様に「友達じゃない」と言い張るのです。
1巻目から盛大にタイトルを裏切ってくれていますので、興味がある方はぜひ読んでみてください。

「魔法使いの弟子たち」 井上夢人

タイトルから推測するにこれはファンタジーものかな、と思いきや、普通に現実世界のお話です。しかも冒頭にいきなり感染病が発生しています。
確かに超能力や未来予知など、特殊能力は出てきますが、その点の扱われ方もかなり現実的なお話になっています。特別な能力で誰かを救うとか、そういう物語ではなく、あくまで現実世界の延長線上、この世に特殊能力が現れたらどうなるのかを上下巻に渡って描いています。
しかしさすがにベテラン作家だけあって話の展開がスピーディーで面白い。正直、タイトルに感謝しています。このタイトルじゃなかったら私はこの本を手に取っていなかったかもしれませんからね。

「ハサミ男」 殊能将之

これはもう、深くは語りません。読んでみてください。
読了済みの方は納得されると思います。こんな見事な裏切り見せつけられたら、もう拍手するしかありません。
タイトルに騙されたい方、騙されたと思ってぜひ読んでみてください。読んだ後にはきっとなるほどな、と思えるはずです。

まとめ

いかがだったでしょうか。
この他にも色々なタイトル詐欺小説があるかと思います。しかし、それも1つの出会いの形だと私は思います。
タイトル詐欺なんて言い方していますが、これは褒め言葉だと思って頂ければ幸いです。作家さんの仕事は「私たち読者の期待を裏切ること」であると私は考えています。その点で、私は見事に作家さんの策略に嵌まったと言えるでしょう。読者としてこれほど幸せなことはありません。
皆さんも、タイトル詐欺な本、探してみてはいかがでしょうか。

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@keeper

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