平子真子(BLEACH)の徹底解説・考察まとめ

平子真子(ひらこしんじ)とは漫画『BLEACH』に登場するキャラクター。異形の悪霊「虚(ホロウ)」の力を操る特殊な死神で構成された少数組織「仮面の軍勢(ヴァイザード)」のリーダー。飄々とした挑発的な調子の関西弁が特徴のどこか胡散臭い人物だが、その実は聡明で非常に仲間思い。かつては護廷十三隊の五番隊隊長に就任していたことからもその実力が窺える。
主人公である黒崎一護(くろさきいちご)の成長のため虚化の力を手ほどきし、以降の彼の戦いをたびたび助ける師の一人となる。

高濃度の霊力を収束させた光線を放つ技。使用者ごとに媒介する体の部位が異なっており、平子の場合は拳から放つ。
虚特有の技であるため、虚化している時にのみ使用可能。

平子真子の来歴・活躍

破面篇

黒崎一護との出会い

前章である尸魂界篇での事件解決後、黒崎一護のクラスメイトとして空座第一高等学校に転校し、一護との接触を図る。その目的は、増大しつつある虚の力を制御できなくなってきている一護を自身が率いる死神組織「仮面の軍勢」に引き入れること。虚退治に奔走する一護を口八丁手八丁で勧誘し、「仮面の軍勢」に加わるまで付きまとい続けるとまで言い放った。

しばらくしたある日、虚の上位個体「破面(アランカル)」が現世に襲来。異変を察知し駆け付けた一護は、殺傷能力を基準として藍染惣右介により序列付けられた10体の破面「十刃(エスパーダ)」のNo.6であるグリムジョー・ジャガージャックと交戦。辛くも撃退するが、戦闘終了後に虚の力が制御できなくなってきていることに気付いた一護は、自ら平子のもとへ訪れる。一護がいずれ自身を頼ることを予見していた平子は、不敵な笑みで彼を迎え入れ、虚化のコントロールの手ほどきを開始する。

虚化をコントロールするには、自身に芽生えた”虚の人格”を調伏し制御する必要がある。霊圧が大きい者、虚の力が強大な者ほどコントロールは困難であり、いずれの条件も満たしている一護の修行は熾烈を極めた。どれだけ修行しても暴走を繰り返してしまう一護に、付き添っている「仮面の軍勢」の一員・猿柿ひよ里(さるがきひより)は呆れながらに「見込みがない」と毒づいた。修行も大詰めになり、暴走に近いかたちで膨れ上がった一護の虚の力を前に多少なり狼狽える「仮面の軍勢」の面々であったが、彼らのアドバイスと暴走を制御しようともがく一護の強い意志により調伏に成功。疲弊しつつも笑みを浮かべる一護に気分を訪ね、「悪くない」と返した彼に修行の完了を告げた。

その後、一護と再戦すべく再び現世に襲来したグリムジョーと交戦。修行したとはいえ一護とは比べるべくもない練度の虚化でグリムジョーを圧倒する。奥の手である「帰刃(レスレクシオン)」を決意するグリムジョーであったが、No.4の十刃であるウルキオラ・シファーが現れ、目的を達成したことを告げてグリムジョーとともに「虚圏(ウェコムンド)」へと帰還した。

明かされる過去

かつて「仮面の軍勢」は、そのほとんどが隊長格として護廷十三隊に所属していた。平子は五番隊隊長を務め、部下である藍染惣右介が抱く野望を警戒しつつも隊長としての責務を全うしていた。時を同じくして十二番隊隊長に就任した浦原喜助にとっては良き先輩であり、部下とのコミュニケーションに悩む浦原に対し「上に立つ者は下の者の気持ちは汲んでも顔色は窺ったらあかん」と語った。

藍染が尻尾を出すのを見逃さないよう距離を保ちつつ慎重に監視していたが、尸魂界で頻発していた失踪事件を調査すべく遠征していた当時の九番隊隊長・六車拳西(むぐるまけんせい)と九番隊副隊長・久南白(くなましろ)が、任務中に突如として虚化してしまう事件が発生。平子は、仲間たちと共に現場に駆けつける。暴走する彼らに刃を向けることを躊躇する猿柿ひよ里だったが、当時から彼らのリーダー的存在であった平子は「俺らが止めなあかんねん あいつが拳西なら尚更のォ」と語った。しかしそこへ、部下を引き連れた藍染惣右介が現れる。

一連の失踪事件や六車たちの虚化は、藍染が秘密裏に研究していた実験によるものであった。本性を顕にした藍染は、平子たちの魂魄にも虚の魂を混ぜ込み強制的に虚化させる。力の奔流に呑まれ混濁する意識に沈む平子であったが、事態を予見していた当時の十二番隊隊長・浦原喜助(うらはらきすけ)の救助により一命を取りとめる。
しかし、尸魂界の最高司法機関である中央四十六室(ちゅうおうしじゅうろくしつ)により平子たちは身も心も虚に堕ちたと断定され、尸魂界からの逃亡を余儀なくされてしまう。その後は現世に身を潜め、藍染に復讐すべく後遺症として残った虚化の力を練磨し続けた。

空座町決戦

十刃や彼らの従属官(フラシオン)である複数の破面を引き連れ、藍染惣右介が現世に襲来。護廷十三隊と藍染惣右介率いる破面たちとの全面戦争が幕を開ける。

護廷十三隊総隊長・山本元柳斎重國(やまもとげんりゅうさいしげくに)の斬魄刀が生み出した業火により藍染を分断し、孤立した十刃たちを各個撃破すべく隊長格がそれぞれ戦闘を開始する。各々が奥義を繰り出し戦闘が加速するなか藍染が炎熱の牢獄から抜け出し戦況が大きく傾いたかに見えたが、平子率いる「仮面の軍勢」が到着。100年前の事件による尸魂界との確執を乗り越え、藍染との因縁を晴らすべく護廷十三隊と共闘する。山本元柳斎は「味方と捉えて良いか」と尋ね、平子は「俺らは藍染の敵 ほんでもって 一護の味方や」と答えた。

「仮面の軍勢」たちはそれぞれ十刃と戦う隊長格たちのもとへ助太刀に向かい、残った平子は藍染を守護する東仙要(とうせんかなめ)と交戦。七番隊隊長・狛村左陣(こまむらさじん)と九番隊副隊長・檜佐木修兵(ひさぎしゅうへい)が東仙を引き受けた後は、藍染のもう一人の腹心である市丸ギン(いちまるギン)と交戦する。

護廷十三隊と「仮面の軍勢」の協力により全ての十刃と東仙要を撃破し、残った市丸ギンと藍染惣右介との戦闘に移行。虚圏でのウルキオラとの一騎打ちに勝利した黒崎一護が到着したため、藍染に決定打を与え得る一護を隊長たちと「仮面の軍勢」総出で守りながら藍染らと交戦する。
平子は、十番隊隊長・日番谷冬獅郎(ひつがやとうしろう)と二番隊隊長・砕蜂(そいふぉん)、八番隊隊長・京楽春水(きょうらくしゅんすい)の三名と協力して藍染を追い詰める。それぞれの能力を活かした連携により撃破したかに見えたが、藍染の斬魄刀「鏡花水月(きょうかすいげつ)」が持つ”五感を支配し認識を書き換える”という完全催眠能力が既に発動しており、今まで攻撃していたのは藍染ではなく五番隊副隊長・雛森桃(ひなもりもも)であった。
その後、能力を解除した藍染により一刀のもと切り伏せられ敗北。共に戦った隊長たちも戦闘不能に追い込まれた。

藍染は黒崎一護により倒され、浦原喜助によって封印される。
事件解決後、「仮面の軍勢」と護廷十三隊は和解。平子は空席となっていた五番隊隊長に復帰した。

千年血戦篇

瀞霊廷侵攻

世界から全てを奪い尽くそうと永い眠りから目覚めた滅却師・ユーハバッハが率いる敵対組織「見えざる帝国(ヴァンデンライヒ)」が襲来。尸魂界は、ユーハバッハにより選ばれた精鋭部隊「星十字騎士団(シュテルンリッター)」の侵攻を受ける。

騎士団による一度目の侵攻において、平子は自身の副官である雛森桃と行動を共にする。敵が使用する”卍解を奪う”という特異な兵装により複数の隊長格が力を奪われるなか、平子は能力を奪われることなく侵攻を乗り切った。
しかし護廷十三隊の被害は甚大で、多くの隊士を失ったうえ山本元柳斎重國すらもユーハバッハとの一騎打ちに敗れ死亡。総隊長という旗印を失い士気が低下する十三隊であったが、後任として総隊長に就任した京楽春水がまとめあげ、指揮系統の回復と次回侵攻に備える。

二度目の侵攻では七番隊隊長・狛村左陣とともに、騎士団員の一人であるバンビエッタ・バスターバインと交戦。「逆撫」の能力により錯乱させることに成功する。しかしバンビエッタは、滅却師が使用する最高戦力の戦闘形態「滅却師完聖体(クインシーフォルシュテンディッヒ)」を解放。防御不能の爆発を起こすバンビエッタの「爆撃(ジ・エクスプロード)」による広範囲爆撃を前に敗北し、戦闘不能に陥る。

雛森の治療により完治とはいかないまでも回復し、重症の砕蜂と自身の妹である大前田希代(おおまえだまれよ)を抱えながら滅却師の一般兵士と交戦していた大前田希千代(おおまえだまれちよ)に加勢する。護廷十三隊最高戦力である十一番隊隊長・更木剣八(ざらきけんぱち)が連戦により窮地に陥っていることを察知した平子は雛森たちと共に更木のもとへ駆けつけようとするが、騎士団員であるバズビーが強襲。高火力の炎を操る「灼熱(ザ・ヒート)」により業火に包まれたかに見えたが、間一髪のところで「逆撫」の能力を発動し、攻撃の方向を逸らすことで無事に生還した。

霊王宮決戦

二度目の侵攻を生き延びた隊長らと合流し、尸魂界の王「霊王(れいおう)」を安置する霊王宮(れいおうきゅう)に侵攻したユーハバッハの後を追うための”門”を作成。揃った隊長格や浦原喜助と共に霊王宮へ進撃する。

六番隊隊長・朽木白哉(くちきびゃくや)や六番隊副隊長・阿散井恋次(あばらいれんじ)、十三番隊副隊長・朽木ルキア(くちきルキア)といった隊長格の面々と共に、ユーハバッハ直属の親衛隊の一人であるジェラルド・ヴァルキリーと交戦。阿散井の「これだけ隊長格が揃っているのに対してたった一人で勝てるわけがない」との言葉の通り、一方的な展開で撃破する。
頭部と胴体を破壊し入念にとどめを刺したはずであったが、傷を負うごとに巨大化し肉体を再生する能力「奇跡(ザ・ミラクル)」を発動したジェラルドが復活。周囲の建造物を見下ろすほどに巨大化したジェラルドの膂力に圧倒される。もはや一挙手一投足が大規模破壊を招く必殺の一撃であり、地形の崩落から雛森を庇った平子を含めその場に居合わせた隊長格全員が敗北してしまう。
ジェラルドはその後、駆け付けた日番谷冬獅郎や更木剣八らに追い詰められ、最後にはユーハバッハの”滅却師の力と命を強制的に徴収する”能力「聖別(アウスヴェーレン)」により死亡する。

多数の犠牲を出しながらも、かつて敵であった破面たちや藍染惣右介、ユーハバッハを見限り離反した滅却師らの協力のもと、一護がユーハバッハを撃破。世界の崩壊は阻止され、事件は幕を閉じる。
平子はジェラルドとの死闘から無事生き延び、10年後を描く後日談でも変わらず五番隊隊長を続けている。

平子真子の関連人物・キャラクター

猿柿ひよ里(さるがきひより)

CV:高木礼子

平子と同じく虚の力をその身に宿す死神で、「仮面の軍勢」の一員。そばかすと八重歯が特徴的な、目付きの悪い少女の姿をしている。性格は非常に攻撃的で口が悪く、怒りっぽくて文句が多い。リーダーである平子とは、小さなことでたびたび衝突している。反面、藍染に仲間を侮辱された時に真っ先に飛びかかるなど、平子と同じく仲間思いな一面を持つ。
かつて護廷十三隊の十二番隊副隊長を務めていた。

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黒崎一心(BLEACH)の徹底解説・考察まとめ

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黒崎一心(くろさきいっしん)とは、『BLEACH』の主人公・黒崎一護の父親で、元死神。死神の名門、志波家の分家に生まれ、護廷十三隊十番隊の隊長を務めていた。現世で滅却師(クインシー)の女子高生、黒崎真咲に命を救われ、魂に虚が混ざって死にそうになった真咲を助けるために死神の地位を捨てて現世で人間として生活することになる。その後、真咲と結婚し、一護、夏梨、遊子が生まれた。子煩悩の愛妻家で、子どもたちにはウザがられがち。死神代行として敵に立ち向かう一護を見守り、時に導く。

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黒崎一護(BLEACH)の徹底解説・考察まとめ

黒崎一護(BLEACH)の徹底解説・考察まとめ

黒崎一護(くろさきいちご)とは『週刊少年ジャンプ』で連載していた『BLEACH』の主人公で、死神代行。ある時、家族を虚(ホロウ)から守るため、死神の朽木ルキア(くちきるきあ)から死神の力を譲り受け危機を打破。それ以降は死神代行として活動する。「尸魂界篇」「破面篇」では自らに虚の力が宿っていることを知り、破面篇での戦いで死神の力を失うことになるが「死神代行消失篇」で完現術(フルブリング)を会得し、戦う力を得る。「千年血戦篇」では虚の力だけではなく滅却師であった母の力も受け継いでいたことが判明した。

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ユーハバッハ(BLEACH)の徹底解説・考察まとめ

ユーハバッハ(BLEACH)の徹底解説・考察まとめ

ユーハバッハとは、『BLEACH』に登場する滅却師の軍団「見えざる帝国(ヴァンデンライヒ)」を率いる人物で、すべての滅却師の始祖。自身のために部下を殺すことを躊躇わない冷酷な男だ。この世とあの世のバランスを破壊し、生と死の区別のない世界を作るべく、尸魂界に侵攻し、全面戦争を起こす。あらゆる未来を見通し、干渉、改変する「全知全能(ジ・オールマイティ)」という力を持つ、『BLEACH』最強の敵。

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市丸ギン(BLEACH)の徹底解説・考察まとめ

市丸ギン(BLEACH)の徹底解説・考察まとめ

市丸ギンとは(いちまるぎん)とは、久保帯人によって『週刊少年ジャンプ』で連載されていたバトル漫画作品『BLEACH』の登場人物で、護廷十三隊三番隊元隊長。 その実力は護廷十三隊の中でも相当なもので、たったの一年で真央霊術院を卒業している不世出の天才。 市丸ギンは「尸魂界(ソウルソサエティ)篇」の終盤で護廷十三隊を裏切り、藍染惣右介と共に虚圏(ウェコムンド)に行く。だが市丸ギンの行動はすべて幼馴染である松本乱菊のためであった。最期は藍染惣右介との決闘に敗れ、黒崎一護に思いを託し死亡する。

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銀城空吾(BLEACH)の徹底解説・考察まとめ

銀城空吾(BLEACH)の徹底解説・考察まとめ

銀城空吾とは、『BLEACH』に登場する完現術者(フルブリンガー)の集まりである「XCUTION」のリーダーで、死神の力を失った一護の前に現れて完現術(フルブリング)を身に着けさせる。一護の前に代行証を得ていた初代・死神代行で、一度は死神と協力関係を結んだが代行証を捨てて姿をくらまし、仲間を集めて復讐の機会をうかがっていた。一護が身に着けた完現術を奪い、護廷十三隊に挑もうとするが、死神の力を取り戻した一護に敗れて死亡し、魂は尸魂界へ送られた。千年血戦篇では月島と共に一護に手を貸している。

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雀部長次郎忠息(BLEACH)の徹底解説・考察まとめ

雀部長次郎忠息(BLEACH)の徹底解説・考察まとめ

雀部長次郎忠息(ささきべちょうじろうただおき)とは、『BLEACH』に登場する護廷十三隊の一番隊副隊長で、天候を操る強力な卍解を持ち、何度となく隊長への昇進を打診されても頑なに断り続け、一番隊隊長山本元柳斎重國(やまもとげんりゅうさいしげくに)を支えるために副隊長でありつづけた忠義の男だ。無口な性格で、作中での会話シーンは少ない。滅却師の軍団「見えざる帝国(ヴァンデンライヒ)」が尸魂界に宣戦布告した際、卍解を奪われて殺害される。

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日番谷冬獅郎(BLEACH)の徹底解説・考察まとめ

日番谷冬獅郎(BLEACH)の徹底解説・考察まとめ

日番谷冬獅郎(ひつがや とうしろう)とは週刊少年ジャンプで連載していた『BLEACH』の登場人物で、護廷十三隊の十番隊隊長。史上最年少で隊長の座に就いた天才で、氷雪系最強の斬魄刀「氷輪丸」の所持者。女性死神からの人気も高く、元々の実力は高いもののそれに驕らず、鍛錬に励む努力家。 少年のような見た目で銀髪の翡翠眼が特徴的。主人公、死神代行の黒崎一護(くろさき いちご)からは「冬獅郎」と呼ばれ、なぜか慕われているが、本人は必ず「日番谷隊長だ」と頑なに訂正している。

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