聖闘士星矢(セイントセイヤ)のネタバレ解説・考察まとめ
『聖闘士星矢』とは、車田正美によるファンタジーアクション漫画である。1986年から『週刊少年ジャンプ』で連載が開始。地上の愛と正義を守るアテナの元に集まる、守護星座の聖衣(クロス)を身にまとった、聖闘士(セイント)と呼ばれる少年たちの熱い戦いの物語である。星座やギリシャ神話をモチーフにした作風で、日本のみならず、世界中のファンをとりこにした名作。
『聖闘士星矢』の概要
『聖闘士星矢』とは、車田正美によるファンタジーアクション漫画である。1986年から1990年まで『週刊少年ジャンプ』で連載された。「ジャンプ黄金期」を支えた作品の1つでもある。
原作者の車田正美は本作の他に『リングにかけろ』『風間の小次郎』などを持つ。
数百年に1度、地上に邪悪がはびこる時に、地上に光臨するといわれている女神アテナのもとに、地上の愛と正義のために戦うアテナの聖闘士(セイント)たちが集まった。
ペガサス星矢(ぺがさすせいや)、ドラゴン紫龍(どらごんしりゅう)、アンドロメダ瞬(あんどろめだしゅん)、フェニックス一輝(ふぇにっくすいっき)、キグナス氷河(きぐなすひょうが)の5人のブロンズセイントたちはアテナとともに、前教皇を殺して自ら教皇の座に納まったサガや、地上を我が物にせんとする海皇ポセイドンや冥皇ハーデスとの戦いに挑んでいく。
セイントたちはそれぞれ自分の守護する星座を持ち、星座をかたどった鎧、「クロス」をまとって、心のパワー・小宇宙(コスモ)を燃やして、数々の強敵と戦うのだった。
星座やギリシャ神話をモチーフにした作風で、日本のみならず、世界中のファンをとりこにした名作。
88の星座をモチーフとした聖衣(クロス)と呼ばれる鎧を身にまとい、心の中にある小宇宙(コスモ)を燃やして戦う美形の少年たちに少年層だけではなく女性層を取り込み一大ブームを巻き起こした。
『聖闘士星矢』のあらすじ・ストーリー
銀河戦争編
物語はペガサスの星矢(せいや)がギリシャでカシオスと、ペガサスのクロスをかけて戦うところから始まる。
序盤はカシオスが有利のように見えたが、後半から星矢が盛り返して、カシオスからペガサスのクロスを勝ち取ったのだった。
ところがその晩、星矢はカシオスの師匠であるシャイナの一味におそわれた。ペガサスのクロスを取られたことを逆恨みしてのことだった。
このときに星矢は初めてペガサスのクロスをまとい、その力でシャイナの一味を撃破した。
このときにシャイナのマスクを飛ばしたことがきっかけで、シャイナに命をねらわれることになるのだった。
クロスを持って日本へ帰った星矢を待っていたのは、日本のグラード財団の城戸光政およびその孫娘にあたる城戸沙織が手がけた、「銀河戦争(ギャラクシアンウォーズ)」という見世物のための戦いだった。
見世物のための戦いなど気の進まない星矢だったが、「見事優勝すれば、生き別れになった姉を探してくれる」という約束をして、銀河戦争に出場することを決めたのだった。
銀河戦争に参加する予定のセイントは、星矢、ドラゴンの紫龍(しりゅう)、アンドロメダの瞬(しゅん)、キグナスの氷河(ひょうが)、フェニックスの一輝(すいっき)を含む計10名である。この10名によって、最強のクロス、射手座のゴールドクロスを賭けての戦いが始まった。
ところが最後に到着した一輝の手によってゴールドクロスは奪われてしまい、銀河戦争を続けることができなくなった。
暗黒セイント編
一輝の手によって奪われたゴールドクロスは、一輝を慕う暗黒セイントたちがバラバラに持ち去っていた。
星矢、紫龍、瞬、氷河はまったく同じ形の、真っ黒のクロスをまとった「暗黒四天王」と激しい戦いの末、ゴールドクロスを無事に取り返した。
シルバーセイント編
私利私欲のために戦ってはいけないという、セイントの掟を破ったとみなされた星矢たちを、今度はシルバーセイントたちが襲い掛かる。
リザドのミスティやケルベロスのダンテなど10人のシルバーセイントの中には、星矢の師匠であるマリンやギリシャでクロスを取り合った相手、カシオスの師匠であるシャイナもいた。
さらにセイントの中では最強と歌われるゴールドセイントのアイオリアやシャカまでもが派遣された。
この戦いの中で、かつて射手座のセイント・アイオロスが命がけで守った女神アテナが、城戸沙織であったことを知り、本当の敵はギリシャのサンクチュアリにいる教皇だということを星矢たちは知ったのだった。
黄金聖闘士編(十二宮編)
教皇と戦うためにサンクチュアリまでやってきた沙織と星矢たちだったが、サンクチュアリに着いてすぐにトレミーの矢によって、沙織が倒れてしまう。
星矢たちはその矢を抜いて沙織を助けられるのは教皇だけだと聞いて、12宮(12の星座の名を持つ宮殿)のさらに上にある教皇の間へ行こうとするが、ゴールドセイントたちの手によって行く手をさえぎられてしまう。
ブロンズセイントたちは傷つき倒れてもまた立ち上がってアテナを守ろうとする。最後に教皇の間へたどり着くと、そこに待っていたのは13年前から教皇に成りすまし、アテナの命を狙っていたふたご座のセイント、サガだった。
サガとの死闘の末に無事アテナが復活し、最後にサガが自決して戦いは終わる。
ポセイドン偏
黄金聖闘士たちとの戦いの後、つかの間の平和を取り戻していた地上。だが星矢たちは重傷を負って病院に入院することになった。しかし今度は海界の支配者海皇ポセイドンが目覚めて、地上を浄化しようと企む。
そのポセイドンの地上を海に沈める計画を阻止するべく、アテナはその身に世界中の海水を受け止めることで進行を遅らせようとする。
アテナが囚われているのは世界中の海を支える柱であり、その柱を破壊すべく、星矢たち五人は黄金聖闘士に匹敵する力を秘めた海将軍(ジェネラル)の守護する7つの柱を破壊し、無事アテナと地上を救おうとする。
海将軍との戦いに挑んだ星矢たちは、無事、アテナをポセイドンの手から奪い返すことに成功する。
この事件を画策したのはふたご座のセイント・サガの弟、カノンであった。カノンがシードラゴンとなり、地上と海界を支配しようとしたのだ。その後、彼はアテナの許しをもらい双子座ジェミニの聖闘士として更生を果たすのだ。
さらに海皇ポセイドンをアテナのつぼで封印することに成功する。
冥皇ハーデス偏
聖戦と呼ばれ、過去の幾度もアテナとハーデスの間で繰り広げられてきた神々の戦争。234年前にも聖戦が起こり、その時は天秤座ライブラの童虎と牡羊座アリエスのシオンを除く全ての聖闘士が死に絶えたと伝えられるほどの激闘であった。
サンクチュアリの12宮に新たな侵入者が現れた。だがそれはかつて12宮を守るために戦った、死んだはずのゴールドセイントたちとかつての教皇・シオンだった。
なぜ彼らがハーデスからつかの間の命をもらってまで、サンクチュアリへ乗り込んできたのかというと、アテナにハーデスとの決戦のときが来たということを伝え、アテナのクロスを授けるためだった。
すべてを察したアテナは自らエイトセンシズ(阿頼耶識、八識とも言う。普通の人は生前には気がつくことはない、特別な小宇宙)を発揮して、冥界の奥にいるハーデスの元へ向かった。
その事実を知った星矢たちはアテナを救えなかったことに自責の念を抱くが、ハーデスの手で甦ったかつての教皇シオンはサガの反乱で命を落とした前聖戦の生き残りだったことが判明。彼の知る真実は残されたアテナの血をアテナ像に与え、彼女の聖衣を復活させることだった。
そして星矢たちの聖衣にアテナの血を与えることで、最強最後の聖衣を与え冥界へ行くことを指示し消滅したのだ。
多くの犠牲を払い突き進む星矢たち、そして冥界と最後の砦「嘆きの門」で12人の黄金聖闘士が揃い、嘆きの門を破壊することに成功するもそれは命引き換えの行為だった。彼らの作った突破口で彼らはエリシオンへと突き進むのだ。
ダンテの「神曲」をイメージした世界観で、瞬と一輝の兄弟に新たな悲劇が襲い掛かる。それは瞬がハーデスに選ばれた肉体の持ち主だったことである。
しかし、アテナのセイントとして生まれた瞬は、自らの体ごとハーデスを討てと一気に懇願する。
そしてかつてのゴールドセイント12人の力を持って太陽の光を作り出し、冥界の1番奥の嘆きの壁を突破したのだった。
冥界の1番奥の嘆きの壁の向こうは、選ばれたものだけが行くことを許される、エリシオンというところだった。
エリシオンへたどり着くことができた星矢たちはアテナにクロスを届けようとしていた。
ところが、生と死をつかさどる双子の神、ヒュプノスとタナトスを倒さなければいけなかった。タナトスの圧倒的な力の前に倒れる星矢たち。そして聖衣も破壊された時、嘆きの門で異変が起きた黄金聖衣の叫びともいえる共鳴音だった。しかしそれだけでは超次元を乗り越えることは不可能だ。
だが一時的に目覚めた海皇ポセイドンが助力し、黄金聖衣をエリシオンへと送り込んだ。これで形勢逆転となるかと思われたが、黄金聖衣は粉々に破壊されてしまうのだ。絶対絶命の危機に星矢は奇跡を起こすのである。
星矢たち5人は次々と究極の小宇宙を超えて、エイトセンシズに目覚めた。そして神衣(カムイ)に等しい神聖衣(ゴッドクロス)を身にまとい、タナトス、ヒュプノスを撃破し、ハーデスとの最終局面を迎える。
冥王ハーデスとの最終決戦、アテナの血の加護を受けた星矢たち5人はコスモを極限にまで燃やし、いよいよ決戦へ。クロスをまとったアテナと、アテナの血を受けたクロスをまとったブロンズセイントたち、さらに星矢の犠牲によって冥皇ハーデスは倒された。
これによって太陽は復活し、地上の本当の平和が訪れたのだった。
『聖闘士星矢』の登場人物・キャラクター
主人公
ペガサスの星矢(せいや)
CV:古谷徹、森田成一
この物語の主人公であり、守護星座天馬星座ペガサスの聖衣(クロス)をまとい、アテナと地上の愛と平和のために4人の友と戦う聖闘士(セイント)である。
まっすぐな性格で、どんなピンチにも負けない根性の持ち主。
星矢の師匠はイーグル座のシルバーセイント・魔鈴で、セイントの聖地、サンクチュアリで修行を積んだ。
必殺技は「ペガサス流星拳」、「ペガサス彗星券」他多数ある。生き別れになった姉を探している。
黄金12宮編を皮切りにセブンセンシズに目覚めると、黄金聖闘士を凌駕する実力を秘めていることが判明。その訳として最終章の冥王ハーデスとの因縁にまつわるところにもある。
必殺技ペガサス流星拳で数多の強敵とも渡り歩いた伝説の勇者である。
セイント
ドラゴンの紫龍(しりゅう)
CV:鈴置洋孝、櫻井孝宏
廬山五老峰で修行し、廬山の大瀑布の中で磨き上げられた強固な盾を持つ龍星座ドラゴンの聖衣をまとい戦う、寡黙で静かでありが人一倍義に厚く、恋人の春麗への優しさを忘れない男礼儀正しく義理人情に厚い男の中の男。
師匠はライブラのゴールドセイント・童虎である。
星矢たちとは実はみな異母兄弟だった。得意技に「廬山昇龍覇」、「廬山龍飛翔」、「廬山向龍覇」などがある。
アニメでも多用された聖衣を脱ぎ捨て、背水の陣で臨む姿は武人そのもの。また捨て身の戦術によって失明することもあったが、セブンセンシズに目覚めることで克服した。
必殺技廬山昇龍覇や山羊座のシュラから受け継いだエクスカリバーまた師である老師天秤座ライブラの童虎から奥義である廬山百龍覇も体得し、テレビアニメや漫画媒体での続編ではライブラを受け継ぐ者として描かれている。
恋人は春麗である。
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目次 - Contents
- 『聖闘士星矢』の概要
- 『聖闘士星矢』のあらすじ・ストーリー
- 銀河戦争編
- 暗黒セイント編
- シルバーセイント編
- 黄金聖闘士編(十二宮編)
- ポセイドン偏
- 冥皇ハーデス偏
- 『聖闘士星矢』の登場人物・キャラクター
- 主人公
- ペガサスの星矢(せいや)
- セイント
- ドラゴンの紫龍(しりゅう)
- アンドロメダの瞬(しゅん)
- フェニックスの一輝(いっき)
- キグナスの氷河(ひょうが)
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- 『聖闘士星矢』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
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- メジャー路線・読者受けを意識した作品
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