忍足侑士(テニスの王子様)の徹底解説・考察まとめ

忍足侑士(おしたり ゆうし)とは、『テニスの王子様』および『新テニスの王子様』の登場人物で、氷帝学園中等部男子テニス部に所属する、中学3年生である。強豪校で選手層が厚い中で正レギュラーに選ばれ、試合で活躍する実力者である。ダブルスもシングルスもできるオールラウンダーで、「千の技を持つ天才」と異名がつく。
青春学園とは関東大会初戦で対戦。向日岳人とのダブルスで出場し、絶妙なコンビネーションで圧倒した。関東での敗北を経て、さらに実力に磨きをかけて全国大会でも青学の前に立ちはだかる。

サイド・スピン・アプローチ・ショットの略。ボールに強烈なサイドスピンをかけることで、打球を曲げるショット。強力な回転がかけられることによる、変則的なショットのためバウンドした後にも打球は曲がり続け、対戦相手はコート外まで走らなければ打ち返すことができない。

D・F・D・R(ダイレクト・フラット・ドライブ・リターン)

ダイレクト・フラット・ドライブ・リターンの略。作中では『新テニスの王子様』の脱落タイブレークマッチで向日岳人と対戦した際に初めて見せた。観戦していた立海大付属中の浦山しい太に「着地前の足元まさにピンポイントでヤンス(⤴︎)!!」と言われているとおり、相手は体制を整える間もなく、素早く打ち込まれるため返球することができない。向日がムーンサルト殺法で高く跳んだ時に使用しており、相手の戦術の弱点を上手く突いている。

忍足侑士の来歴・活躍

氷帝学園入学

小学校までは大阪に住んでおり、親の転勤に伴って東京に引っ越してきた。氷帝学園は幼稚舎から大学まであるが、忍足は中等部からの入学である。まだこの頃は東京に慣れておらず、電車の乗り換えを間違えたり、美味しいたこ焼き屋さんを見つけられないなど苦労していた。テニスは中学入学以前からやっており、マイペースながらジュニア大会に出場し、関西では名前が知られるほどの実力者だった。氷帝テニス部は伝統があり憧れる人も多いため、入学後すぐに入部する人が多い中、すぐには入部せずにいた。
従兄弟の忍足謙也との電話で「東京はちぃともおもんない」と愚痴をこぼしていた時に、偶然1年の跡部景吾が部長の座をかけて先輩達と試合をするところを目撃した。その試合で跡部はレギュラーの先輩全員に6-0のストレートで勝利しており、さらに跡部の傍若無人な態度に痺れを切らした1年の宍戸亮と向日岳人とも2対1の変則試合をし、これにも勝利することで絶対的な実力を見せていた。実は跡部は入学以前にはヨーロッパで開催されたジュニア大会で活躍していた実力者だったのである。
入部していなかった忍足はこの騒動をコート外から眺めていたが、ついに誰も跡部に敵わないとなった時に、「1年に引っ掻き回されて不甲斐ないなあ」と言いながら制服にローファー姿のままラケットを手に飛び出し、跡部に試合を挑んだ。
試合開始直後すぐに1セット取られてしまうが、実は跡部の力量を見計らう為にあえて返球せずに様子を伺っていた。跡部のサーブはあまりにも速すぎるため、宍戸や向日の動体視力ではまるで打球が消えているかのように見えてしまっていたが、忍足は全てのサーブをしっかり目で捉えられていたのである。打球が消えているわけではないことを確認した後は、どんなに早い打球だろうとコースに先回りしていれば返せないはずがないと、跡部の打球を先読みする事で返球した。また跡部が打球に超回転をかける事でイレギュラーバウンドさせた打球にも、追いつけるだけのダッシュ力でも周囲を驚かせた。互角のラリーが続く中で、跡部は「ここまで俺を追い詰めた奴は久しぶりだぜ」と言っており、これに対し「俺にここまで、汗をかかせた奴も久しぶりや」と返し、互いに実力を認め合った。
この事がきっかけで現在の氷帝の、完全実力主義という部の体制が確立し、同時に跡部が全国優勝を目指すことを宣言した。忍足は従兄弟の謙也に電話をかけなおし、「こっちの生活もなかなかおもろそうやで。東京来てよかったわ。」と前言撤回した。このあと氷帝テニス部に入部する。

関東大会以前の活躍

氷帝は他校からの偵察対策のひとつとして、200人余りいる選手層の厚さを利用し、都大会までは準レギュラーを中心しとた編成で出場していた。よって正レギュラーである忍足も温存・調整していた。しかし前年度の九州地区代表の獅子楽中から、無名の不動峰中に転校した橘桔平が、テニス部部長に就いたことで事態は一転。橘の指導の下で練習した不動峰の選手はかなりの実力をつけており、これに気づかないまま氷帝は準々決勝に挑んでしまった。準レギュラーメンバーは全く歯が立たず、さらに正レギュラーだった宍戸亮まで橘に0-6のストレートで敗れたため、氷帝は敗北。一時は関東大会出場すら危ぶまれた。5位決定戦で聖ルドルフ学院に勝利した為、5位入賞でギリギリで関東大会出場を決めた。その為関東大会でのシード権が無くなり、初戦から氷帝学園が出場する異例の事態となった。
関東大会前、レギュラー落ちした青学の桃城とストリートテニス場で鉢合わせた際には、「こいつホンマに青学レギュラーなん?大した事無さそーやん」と桃城を挑発し、青春学園に宣戦布告した。

関東大会

関東大会の初戦で青学と対戦することになり、忍足はダブルス2に向日岳人とペアを組み出場。試合直前までは黄金ペアの大石秀一郎と菊丸英二ペアと対戦することが予想されていたが、当日の事故により大石が棄権し、代わりに出場する桃城と菊丸のダブルスと対戦することになった。予想外の展開となったが、本来レギュラー落ちしていた桃城に対し「ホンマにレギュラーだったんやな」と機転を効かせて桃城を挑発した。ムーンサルト殺法というアクロバティックな攻撃型テニスの向日を前衛に置き、忍足が後衛としてカバーし守りに徹するのがダブルスとしての基本スタイルである。しかし持ち前の冷静な判断力で相手の隙をつき、自ら攻めることも多々あるようで絶妙なコンビネーションを見せる。氷帝の部長の跡部景吾には「急造コンビじゃウチのダブルスには勝てねぇ!」と断言されており、忍足・向日ペアの実力が認められてる。パワープレイヤーの桃城のサーブに対し「えぇサーブ打ちよるなあ だけど…打ちごろやんなぁ!!」と余裕で返球。さらに桃城の決め技であるダンクスマッシュに対して、羆落としで対応しあっさり得点した。この羆落としは青学の「天才」不二周助の技だった為、彼以外が使用できることでも周囲を驚かせた。跡部からも「奴が氷帝の天才だ」と評されている。前衛の向日がアクロバティック対決で菊丸の動きを封じ、さらに忍足が桃城のダンススマッシュまで無効化したことで、試合の流れは完璧に優勢になった。流れを引き戻すことに焦った桃城の「あの打球が帰ってきたらードロップショットを打つ…!」という心理を完璧に読んだ上で、「攻めるん 遅いわ」と言いながら一手先にドロップショットを打ち込み、巧みなゲームメイクで翻弄した。しかし試合中に菊丸が棄権した大石の言葉を思い出し、成長したことでゲーム展開は大きく変わる。今までアクロバティックプレイに拘っていた菊丸が後衛に下がりゲームメイクを始めたことで、劣勢へ転じてしまう。跡部曰く、青学は精神面では3人でダブルスをしており、ここに向日の体力切れと桃城の曲者ぶりに翻弄されたことが重なり敗北した。

全国大会

今年の全国大会開催地が東京に決まっため、開催地特別枠として氷帝が推薦された。忍足は「自尊心の高い跡部がOKするか心配」とこぼしつつ、正レギュラー皆で跡部の元に行き、全国大会に出場して絶対に青学に借りを返したいという思いを皆で説得した。しかし当の跡部も青学への悔しさを抱えており、改めて皆で全国大会への思いを一つにし、全国大会へ出場を決めた。

全国大会の1回戦は北海道代表の椿川学園と対戦。氷帝はダブルスとシングルスの全ての試合で、1セットも落とさずストレート勝ち。2回戦でも九州地区代表で昨年度は全国大会ベスト4だった獅子楽中に、5-0のストレートで勝利した。全国大会の1~2回戦通して1ゲームも落とさないという、驚異的な強さを見せつけた。
そして迎えた3回戦で青学とのリベンジマッチ。借りを返すべく、シングルス3で再び桃城と対決した。桃城のパワーが予想よりも増していないことに対し「パワーを捨て70%程の力でコントロール重視のテニスに変えたようやな」と冷静に分析し、「そういう奴ほど崩しやすいわ」とドロップショットやロブを織り交ぜた攻撃で攻めるが、それらを全て返され劣勢で展開していく。風や太陽の位置などの天候や、相手の心理まで読み取り優位に立つ桃城に対し、心を閉ざすことで対処した。心を閉ざすことで今まで以上に技の精度が上がり、試合の流れを引き戻した。桃城が前半はパワーを抑え後半100%のパワーを出すという、緩急をつけた攻撃を仕組んでいることに気づき、自らも70%程度の力で応じていた。しかし実は桃城はたった30%の力しか出していなかった為、全力のスマッシュに羆落としでも対応しきれず、関東大会時にはあっさり返していた桃城のダンクスマッシュを返球できず、ラケットを弾かれた。ここまでの桃城の曲者ぶりを受けて、関東大会後ずっと自身の中にあったモヤモヤの理由に気づき、「ええ加減 お前を倒さへんと 頂点へ行かれへんわ 桃城!!」と桃城に対するライバル心を認めた。桃城は試合中に頭部をぶつけて流血していた為、持久戦に持ち込むべきとわかっていたが、相手の消耗を待つのではなく真っ向勝負で勝つことを選び、初めてポーカーフェイスを捨てた闘志剥き出しの熱い姿を見せた。そして桃城の渾身のダンクスマッシュをラケットを弾かれながらも、羆落としでライン上に返し、6-4で勝利した。互いの心理の読み合いと、ゲームの主導権の取り合いの激闘の末、執念で桃城へのリベンジを果たした。

『新テニスの王子様』での活躍

『新テニスの王子様』ではU-17の合宿に参加。脱落タイブレークマッチでは向日岳人に対して、元ダブルスペアだったにも関わらず、心を閉ざしたりと容赦なく全力で戦い、7-0のストレートで勝利し、見事に勝ち組として合宿メンバーに残った。負け組メンバーが崖の上の特訓から戻り合宿に合流した後は、U-17のコーチが選手同士で高めあえるようにと決めた部屋割りで、四天宝寺中所属で従兄弟の忍足健也、山形県の聖イカロス中のリチャード坂田、不動峰中の神尾アキラと同室になった。
U-17のワールドカップ開催中、代表メンバーには選ばれなかったものの、次に日本が対戦予定であるアラメノマ代表の偵察に桃城と共に向かった。以前までの因縁の相手という関係からは変わり、互いに実力を認め合い、さらに合宿で同じ中学生チームになったことで親しい間柄になった。偵察先で読心術に長けている桃城がアラメノマ代表のの精神攻撃に耐えきれず倒れた際には、心を閉すことで精神攻撃を無効化し、桃城を庇い脱出した。

忍足侑士の関連人物・キャラクター

跡部景吾(あとべ けいご)

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@kotatupurinn2

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入江奏多(テニスの王子様)の徹底解説・考察まとめ

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入江奏多(いりえかなた)とは、『新テニスの王子様』に登場するキャラクターであり、U-17日本代表3番コートの高校3年生。薄茶色のくせ毛と丸眼鏡姿が印象的。笑みを浮かべて丁寧な口調で話すことから優しそうな印象を受けるが、実は腹黒な一面があり、試合では、わざと追い詰められている演技をして相手の精神を揺さぶったり、相手の思考や行動を読むことで弱点を突くといったプレイスタイルを披露している。5番コートシャッフルマッチでは跡部と対戦し、跡部を試合続行不可能にまで追い込んだ。

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乾貞治(テニスの王子様)の徹底解説・考察まとめ

乾貞治(テニスの王子様)の徹底解説・考察まとめ

乾貞治(いぬいさだはる)とは、『テニスの王子様』に登場するキャラクターであり、青春学園テニス部3年生。緻密なゲームメイクと相手の打つ方向を予測するデータテニスを得意としており、口癖は「~の確率〇〇%」。立海の柳蓮二とは幼馴染であり、関東大会では激闘の末、勝利した。番外編ではギャグ要因として登場することもしばしばで、疲労回復のため開発した乾特製ドリンク「乾汁」は、罰ゲームとして定番となっている。海堂とダブルスを組むことが多く、トレーニング量は海堂の2.25倍と、ストイックな一面もある。

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日吉若(テニスの王子様)の徹底解説・考察まとめ

日吉若(テニスの王子様)の徹底解説・考察まとめ

日吉若(ひよしわかし)とは、『テニスの王子様』に登場するキャラクターで、氷帝学園中等部2年テニス部のレギュラーである。プレイスタイルはベースライン上で積極的に攻撃するアグレッシブベースライナー。実家が古武術の道場をやっており、古武術を取り入れた通称「演武テニス」で独特なフォームをしている。氷帝学園テニス部次期部長として扱われている実力者。神経質な面もあるが、性格は冷静沈着で他人に流されない。キリッとした目とキノコヘアーが特徴的である。座右の銘と口癖は「下剋上」。

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毛利寿三郎(テニスの王子様)の徹底解説・考察まとめ

毛利寿三郎(テニスの王子様)の徹底解説・考察まとめ

毛利寿三郎(もうり じゅさぶろう)とは、『新テニスの王子様』にて登場するキャラクターで、U-17日本代表の高校1年生である。播州弁を話すのが特徴で、四天宝寺中学校に在籍していたが、途中で立海大附属中学校へと転校している。自身の才能に甘えて練習を怠っていたため、関東大会で越知に敗北したことで一度は挫折を味わった。試合の後で病院へ行った際に目撃した幸村精市のリハビリ姿に心を打たれ、日本代表に選ばれるほどの努力を重ねた。越知とのペアは「超高校級ダブルス」とも言われてる。

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平等院鳳凰(テニスの王子様)の徹底解説・考察まとめ

平等院鳳凰(テニスの王子様)の徹底解説・考察まとめ

平等院鳳凰(びょうどういんほうおう)とは『新テニスの王子様』に登場するキャラクターで、U-17選抜メンバーNo.1の実力者をもつキャラクターである。金髪の長髪、無精髭が特徴の高校生離れをした貫禄ある顔が特徴的で、額と背中には古傷がある。見た目は大人っぽく、高校3年生には見えない。多種多様な技と強靭な肉体、何度でも這い上がる精神の持ち主。勝利に対して異常な執着をもち、戦った相手が二度と立ち向かってこれないように屈辱を与え、自信を打ち砕く戦い方をする。同じU-17の徳川カズヤとは因縁の関係である。

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宍戸亮(テニスの王子様)の徹底解説・考察まとめ

宍戸亮(テニスの王子様)の徹底解説・考察まとめ

宍戸亮(ししどりょう)とは、『テニスの王子様』に登場するキャラクターで、氷帝学園中等部3年テニス部のレギュラーである。元はシングルスプレイヤーだったが、2年の鳳長太郎(おおとりちょうたろう)とダブルスを組んでおり「氷帝最強ダブルス」と呼ばれている。都大会で惨敗し、一度レギュラー落ちを経験した。レギュラー落ち以前は長髪だったが、レギュラー復帰の際に自らハサミで短髪にし青いキャップを後ろ向きに被っている。男気溢れる性格で、口癖は「激ダサ」。

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