巨獣特捜ジャスピオン(特撮テレビ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

巨獣特捜ジャスピオンとは、1985年に放映された東映製作の特撮ヒーロー番組で、宇宙刑事ギャバンより始まる「メタルヒーローシリーズ」の第4作目である。銀河の野生児・ジャスピオンが超惑星戦闘母艦ダイレオンを駆り、宇宙の魔王・サタンゴースが操る巨獣、更には無法者のエイリアンらと宇宙を股にかけた戦いを繰り広げる。等身大ヒーローと巨獣の戦い等、野心的な試みが数多くなされた作品である。

メタルテックスーツのゾルエネルギータンクをスパークさせ、その膨大なエネルギーを直接放出する捨て身の技。使用した後はメタルテックスーツが解除されてしまう。第43話で使用し、大サタンゴースの拘束と大サタンゴース空間から脱し、現実世界に帰還した。

ビームスキャナーガン

ジャスピオンの2大武器の一つ。等身大の敵のみならず、巨獣相手にもよく使用される。

ジャスピオンが所持する小型のビームガン。スペースエネルギー換算で180の高エネルギーを放ち、厚さ2mの鋼鉄を貫通する威力がある。レーザーエネルギーをコントロールすることで、常用するスナイパー、破壊光線のデストラクション、溶解光線のメルト、冷凍光線のフリーズ、麻痺させるショック(11話で使用)、麻酔、傷の治療や操られた人間を元に戻す効果を持つメディカル(第16、37、38話で使用)の7種類の光線を発射できる。
本体後部に備えられた電子スコープにより、1キロ先の映像を鮮明にモニターできる。ダイレオンよりエネルギー供給可能。

ブレーザーソード

所謂「レーザーブレード」の系統である必殺武器。

ジャスピオンの主要武器となる全長105cm、重量3kgの光子剣。普段は約5センチに収縮され、頭部の後方に格納されている。ジャスピオンの怒りの波動が光子エネルギーとして刀身に注がれる事により、発光状態の「プラズマブレーザーソード」となる。

コズミックハーレー

第15話で初登場したジャスピオンの必殺技。プラズマブレーザーソードで敵をXの字型に斬り裂く。初期は水平斬りから振り向きつつXの字に斬っていたが、中盤からはホバーダッシュで滑空気味に移動しつつXの字斬りを決めるパターンになった。また第44話では、メタルテックスーツが持つホバー機能を最大限に放射し、高速で加速する「コズミック電光ダッシュ」から、急降下して繰り出す「コズミックハーレー流星斬り」という技を使用し、巨獣バドルゲスを両断した。本編では身に着けた経緯などの説明が無いが、当時の幼年誌によると、地球以外の惑星でのエイリアン軍団との戦いの最中、編み出した技であるとされる。

登場メカニック

超惑星戦闘母艦/超惑星戦闘巨人 ダイレオン

戦闘母艦形態。「レオン」の名の如く、ライオンの顔のようなノーズが印象的。

戦闘巨人形態。巨獣との戦いで大活躍する、抜群の存在感を見せた。

最終話のみ、黄金の鳥が変化した「黄金の剣」を装備した。

全長:52m(母艦)
全幅:26.7m(母艦)
全高:21.3m(母艦)、60m(巨人)
重量:12000t

ジャスピオンの移動基地となる母艦で、ワープ航法による恒星間飛行も可能。操縦は手動・オート・セミオートいずれも可能で、小人数でも全操作が可能なようにかなりの部分がオートメーション化されている。瞬間移動電送装置により搭乗員を地上に転送する。内部には宇宙航行のみならず、生活に必要なあらゆる設備が搭載されている。武器は「ダイレオンレーザー」と「エクスプロージョンミサイル」(未使用)。
巨獣との戦闘時は5.8秒で超惑星戦闘巨人に変形する。変形後、母艦のメインエンジンは足首に収められ、ゾルエンジンに主動力システムが切り替わる。
人型であることを最大限生かした徒手空拳による格闘能力、空中回転すら可能な優れた機動力を持っている。内蔵武器は高熱線ビーム「ダイレオンビーム」で、胸の放熱板から放つタイプ、目から放つタイプ、耳のアンテナ部分から放つタイプの3タイプがあり、胸の放熱板から放つタイプは「ダイレオンフラッシュ」とも呼ばれ、決め技として使われることもある。両手パンチのダイレオンパンチ、空中回転して放つダイレオンキックも得意。必殺技は、足のホバーで高速走行し、突進しながら両拳で繰り出す必殺パンチ「コズミック・クラッシュ」。敵を天高く放り上げ、落下地点で右拳を叩き込むバージョンもある(第15話、第26話にて使用)。また、最終話では黄金の鳥が変化した巨大な黄金の剣を持ち、「ダイレオン・コズミック・ハーレー」で大サタンゴースを倒した。
劇中ではワイヤーワークによる吊りの多用で、飛行や飛び蹴りはおろか、前方宙返り・後方宙返りを切り着地まで見せ、巨獣にバックドロップをかけるなど、従来の特撮ロボの演出とは一線を画す映像づくりが試みられた。

超惑星戦車ガービン

一台のマシンとして綺麗にまとまったフォルムを持つ。

全長:7.8m
重量:410t
最高速度:450km/h(地上走行)、72km/h(地中)

ダイレオンに格納されているジャスピオン専用の万能戦車。ゾルエジン反応炉搭載。飛行可能で、大気圏外ではワープ航法も可能。上下2体に分離可能で、上部は飛行メカのガービンジェット、下部は2連ハイパーロックドリルを装備した地底走行用メカのガービンタンクとなる。
主な武器は、ガービン時は「ガービンレーザー」と「ガービンミサイル」で、これらはガービンタンクでも使用可能。ガービンジェットの武器は「ガジェットビーム」と「ガジェットミサイル」。オートコントロールも可能である。

超惑星マシーン・アイアンウルフ

ロケットのような流線型のフォルムが眩しい。これぞヒーローマシン。

全長:2.6m
重量:300kg
最高速度:800km/h

ダイレオンに格納されているジャスピオン専用のバイク型マシン。空中飛行も可能である。「アイフルビーム」と「アイフルミサイル」が武器。
後部に備えられた可変サークルウイングを2.2秒で円形に変形させ、ハイパーコスモブースターで飛行する。ゾルエジン反応炉使用で、大気圏外も推進可能。本編では度々ジャルドブーマとのドッグファイトを演じた。

サタンゴース軍団

宇宙の魔王・サタンゴースを筆頭として銀河中を暴れ回る無法者の集団。各惑星に眠る巨大生物・巨獣を暴れさせたり、星々を荒らしまわる等の非道の限りを尽くしている。当初は銀河の星々を回っていたが、太陽系第三惑星・地球が大量の巨獣が眠る惑星だと知るや、主目標として狙うようになる。
宇宙人といっても特定の星の民ではなく、銀河中から集まってきたならず者エイリアンの混成集団であり、ギャングから妖術使い等、非常にバリエーションの多い集団である。

サタンゴース(声:飯塚昭三)

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