マクロス7(マクロスセブン)のネタバレ解説・考察まとめ

1994年~1995年に放送されたテレビアニメ作品。1982年に放映された「超時空要塞マクロス」から始まるマクロスシリーズの4番目の作品となる。舞台は西暦2045年、第37次超長距離移民船団・マクロス7船団を襲った地球外生命体「プロトデビルン」に戦わず歌で立ち向かう、ロックバンドFire Bomberのボーカル、熱気バサラと新人メンバー、ミレーヌ・ジーナスを中心に描いたスペースバトルファンタジー。

少女型エビルのプロトデビルン。外見は地球人の女性に似ている。

好奇心旺盛で自由奔放。片言で話し、独特の叫び声を上げる。
スピリチアを求めてシティ7に潜入するが、その中でバサラの歌に「アニマスピリチア」があることに気づく。
バサラの歌の力に拒否反応を示すものの強い興味を持ち、直接接触した際に自分のスピリチアを失い休眠状態に入ってしまう。

プロトデビルンでありながら、単独行動の中で次第にバサラの味方をするようになり、最終的には彼を救うことになる。

ガビル(CV:陶山章央)

力はそんなに強くないものの、憑依の能力を持ったプロトデビルン。
ゲペルニッチに絶対的な忠誠を誓っており、「アニマスピリチア」のためにマクロス7船団を執拗に狙うがサウンドフォースの力に圧倒されてしまう。
語尾に「美」をつけるのが口癖。
特に何度も作戦の邪魔をしてくるガムリンに対して憎悪の念を抱いている。

恋の三角関係の複雑さはシリーズ内トップクラス?

恋に疎いがモテる熱気バサラ

マクロス7全編を通して「女性」を異性として意識することのない熱気バサラ。
しかし彼が命がけで歌を歌う様は数々の女性を魅了してしまう。

暴走集団「レックス軍団」のリーダー、レックスは大人びた風貌の女性。
バサラにキスを迫ったり朝帰りするなどミレーヌの嫉妬を散々買うが、最後まで思いを告げることはなかった。
しかし昏睡状態に入ったバサラのそばにずっとついていたり、と一途な面も見られる。

花束の少女はFire Bomberのライブに必ず花束を持って現れる。
かなり消極的で口数が少なく大人しい印象だが、毎回ライブに足を運んでいたり屋外にてラジカセでFire Bomberの音楽をかけるなど、かなり熱狂的なファンであることがうかがえる。
最終決戦の直前でやっとバサラに花束を渡すことができるが、それ以上の関わりを持つことなく物語は終わる。

ミレーヌとは演奏以外の時間は殆ど喧嘩をしているが、「喧嘩するほど仲がいい」というように、時折仲の良さを伺えるシーンがある。

例えば、ライブ中バロータ軍襲撃に遭った際に、爆風に煽られるミレーヌをさりげなく後ろから抱きしめて守ったりと女の子がドキドキしてしまうような行動を無意識に取る傾向がある。
また、作中ミレーヌに訪れるピンチは大抵バサラが助けに行っている。単なるバンドメンバー以上の感情があるのは間違いないのだが、バサラ自身がミレーヌに恋愛感情を抱くまでに至った表現は残念ながら無い。

お見合いから始まるミレーヌとガムリンの恋

娘の過干渉によりミリアがお膳立てしたガムリンとミレーヌのお見合い。
生真面目な性格のガムリンは当初乗り気ではなかったものの、実際自分のお見舞いに訪れたミレーヌを見た途端に一目ぼれしてしまう。
ミレーヌもまた任務に着く勇敢なガムリンの姿を見て淡い恋心を抱きながら二人の関係はスタートする。

ガムリンのまっすぐな性格ゆえか、二人の恋は初々しく順調に進んでいく。
関係が進んでいく重要なシーンの一つが、ガムリンが大尉に昇進したもののサウンドフォースを守る任務につけなくなってしまい落ち込むところ。
その際にミレーヌがガムリンに渡した「お守り」は、彼が最後まで出陣の時に握りしめており、奇襲作戦前に少し欠けてしまうことでその後の彼の危機を予感させたりもしている。
またこの奇襲作戦前はガムリンがミレーヌに指輪を贈り、戦いの後にプロポーズをすることも示唆している。
しかしエンディングではガムリンを選ぶというシーンはなく、ミレーヌが最終的に誰を選ぶかは謎のままだ。

バサラの本命はシビル?ギギルとの三角関係?

作中、バサラが一番思い入れをもって接していたのは実はシビルである。

シビルに対してバサラは最初から自分の歌を聴かせようとしていて、休眠後もシビルを目覚めさせるために歌い続けるなどかなり献身的な姿勢を見せている。
歌が絡んでいるせいなのか、シビルに対するバサラのこだわりは他の女性たちには見せないものだった。

ギギルもシビルに対しては特別な感情があるようで、シビルを守るためにゲペルニッチの命に背くなど独断行動をとるようになる。
その行動要因には少なからず彼自身もバサラの歌(アニマスピリチア)の影響があるのだが、最終的にはシビルのために命を投げ出すほどの思いがあった。

関連サイト

www.macross.co.jp

www.b-ch.com

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@nanohana

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