血界戦線(BBB/B3)のネタバレ解説・考察まとめ
『血界戦線』は、内藤泰弘の読み切り漫画を基に生まれた、SF伝奇アクション漫画である。2010年から『ジャンプSQ』で連載を開始。その後、幾度もの連載先の移動を繰り返しながらも連載を続けている。舞台は異界と人界が入り混じった元NYの「ヘルサレムズ・ロッド」。そこで世界の均衡を守る為に暗躍する秘密結社「ライブラ」の日々を描く物語となっている。「技名を叫んでから殴る漫画」というコンセプトに加え、無法地帯なんでもアリな突飛な世界観と色濃い性別年齢人種豊かなキャラクター達に、多くの反響が寄せられている。
エマ・マクベス
CV:ゆかな
アニメオリジナル術士組織「LHOS」の女性調査員。ホワイトとブラックの母親。普段は専業主婦として、同じく「LHOS」の調査員でウィスキー製造工を営む夫ベンジャミンと共に暮らしていた。
NY(ニューヨーク)大崩落時に結界の構成をする為、ベンジャミンと共に命を落とす。
『血界戦線』の用語
ヘルサレムズ・ロット
物語の舞台。元はアメリカ合衆国の巨大都市「ニューヨーク」であったが、本作時間軸の3年前に起きた大災害「NY(ニューヨーク)大崩落」によって、異界(ビヨンド)と現世が交わる都市「ヘルサレムズ・ロット(略称、HL)」となった。
常に霧が立ち込めた世界となっており、その中で人類と異界人が共存して暮らしている。そのせいもあり、日常的に超常現象、災害が起きる事は日常茶飯事であり、治安は極めて悪い。外部の世界からも隔離された状態にもなっている為、多数の犯罪者や非合法組織が常に暗躍している状態ともなっている。
中心部には「永遠の虚」と呼ばれる、異界に繋がる大穴が存在している。さらに異界自体はHLが生まれる前からも時々、現世に噴き出すように繋がっていたという。
尚、外部から隔離されてはいるものの、外との交通が存在しないわけではなく、設置されている関門をきちんと通りさえすれば、外部へ出ることも外部から入る事も可能となっている。この関門以外の場所から入ろうとした際は、謎の巨大なタコ足に襲われることとなる。正体は不明だが、海軍による総攻撃や異界技術と融合した兵器をもっても歯がたたず、人類の叡智や異界の怪物どもですら手のつけられないことから、なんらかの神性的存在であることが予想させられる。
ライブラ
HLで暗躍する超人秘密結社。世界の均衡を保つことを目的に、ヘルサレムズ・ロットを中心に起きる様々な超常現象、異界犯罪などの問題を秘密裏に解決する活動をしている。
その正体は、「牙狩り」と呼ばれる組織の派生組織。世界規模で展開する大型の組織であり、血界の眷属(ブラックブリード)達吸血鬼狩りを行っている。「牙狩り」としての特殊能力を持つメンバーに加え一般人のメンバーもおり、表向きは別の仕事についている者もいたり、さらには各個人ごとに独自の組織や人脈などを持つ者もおり、その全貌を把握している者は誰一人としていない。そんな不特定要素を持つ構成での活動なこともあり、あらゆる方面から恨まれている面があり、時としては利益目的で構成員から離反者が出る場合もある。
尚、このような活動目的でありながらも、公式には非合法組織の扱いであるらしい。警察からの協力要請が出る場合もあるが、ダニエル・ロウ警部補からは「逮捕したいのは山々」と言われたりもしている。
血界の眷属(ブラッドブリード)
人間のDNAに直接術式を書き込み改造する形で作りあげられた、異界の住人。誰がなんのためにそんなことをしたのかは不明。人智を越えた何かしらの存在が関与していることだけが推測されている。
外見は人間と全く変わらない。しかし鏡やカメラといった光学機器などに、その姿が写ることはない。にんにくや銀、日光を嫌い、心臓に杭を打たねば死なないなど、吸血鬼に近しい伝承も存在している。緋色の羽のような光をまとっているという伝承もあり、実際にレオナルドが神々の義眼を通してその光景を目にしている。
ヘルサレムズ・ロッドができる以前から存在している。だが異界と人界の間に締結された条約の全てを無視しており、昔から人界に対し、害を為し続けている。
戦闘能力は非常に高く、特に「長老級(エルダー級)」と呼ばれる高位の眷属は、人外レベルの力を持つライブラの面々をはるかに上回るものとなっている。さらに高い再生能力をもっており、その能力故に不死身の存在となっている。血法のような、対血界の眷属用の特殊な戦闘術でなければまともなダメージも与えられないが、それでも完全に倒すことは不可能である。変身能力も持っており、蝙蝠や怪物といったものに姿形を変えられる他、他人の死体に入り操ることもできる。
ただし弱点がないわけではなく、諱名を知られることで力が弱まるといった点を持っている。また血法の中でも、ブレングリード流血闘術だけは彼らを封印することが可能となっている。
神々の義眼
異界の存在リガ=エルが、レオナルド・ウォッチに移植した眼。通常の生き物の目よりも、動体視力に優れている上、見破ることの難しいハイレベルの幻影を見破ったり、他人の視覚の支配、他人の過去に目で見た記憶を引き出すなど、様々な能力を持っている。ただし、使い過ぎると目が熱くなり、目まわりのやけどに加え、目自体にヒビが入る場合もある。
さらには血界の眷属のオーラ、弱点である諱名を見ることも可能であり、血界の眷属にとっては強敵な存在といえよう。
ブレングリード流血闘術
クラウスが使う格闘技、体術。拳による打撃を主な基本戦術としており、その他に血で巨大な剣や盾を作り、攻撃や防御に使用する。武具として左手にナックルガードをつけている。右手にはグローブが装着されており、こちらからは十字架型の小盾を空中に大量展開することが可能となっている。しかし、その戦闘方法から多くの血液を消費してしまう為、長時間の戦闘では貧血、場合によっては失血死すらもすることがあるという。
十字盾の強度は本作内で一番と言っても過言ではない。唯一破壊することができたのは、時間の超加速を行うことであらゆるものを一瞬で風化させるという神製兵器の適合者キュリアスのみである。キュリアスいわく、クラウスの技は時間操作に関わる力、「時に手をかける」能力ではないかという分析がなされている。
また、クラウス自身の戦闘スタイルは、片腕を「盾」に、もう片腕を「槍」に見立てた、重装歩兵ような構えとなっている。これは、拳以外の近接格闘における攻撃手段を廃したスタイルとなっており、通常の人間には決して真似できない、鍛錬の極み故のスタイルとなっている。
斗流血法
斗流血法・カグツチ
裸獣汁外衛賤厳が創始した「斗流血法」の一つ。ザップが用いている血法であり、己の血液に「火」の属性を付加し、対象を燃やすことが可能となっている。
戦闘時は、血液を様々な形に変化させ操る斗流血法の特色を用いて、「刃身」と呼ばれる武器を作りあげ戦う。ザップの場合は、主に日本刀の形を模した武器を生み出し戦っている。刃身自体の形は自由に変化可能な為、大剣に変化する倍もある。
その他にも、血液そのものを糸状にして、人を縛り上げたり、移動物に付着させることで追跡を行ったりなど、様々な使い道がある。
斗流血法・シナトベ
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目次 - Contents
- 『血界戦線』の概要
- 『血界戦線』のあらすじ・ストーリー
- 『血界戦線』
- 魔封街結社〜手はじめに世界を救え~
- Blood Line Fever~「血界の眷属」と「牙狩り」~(7話)
- Zの一番長い日~新たなるライブラメンバー~(15~16話)
- Hello, world!~アニメオリジナルエピソード~
- 妖眼幻視行~狙われた神々の義眼~(29~33話)
- 『血界戦線Back2Back』
- 深夜大戦~終焉の書をめぐる争い~
- 災蠱競売篇~終焉の書をめぐる争いその2~
- 『血界戦線』の登場人物・キャラクター
- ライブラ主要構成員
- レオナルド・ウォッチ
- クラウス・V・ラインヘルツ
- スティーブン・A・スターフェイズ
- ザップ・レンフロ
- チェイン・皇
- ギルベルト・フランケ・アルトシュタイン
- K・K
- デルドロ・ブローディ&ドグ・ハマー
- ツェッド・オブライエン
- ソニック
- パトリック・スミス
- ニーカ・コヴァレンコ
- 外部協力者
- ブリッツ・T・エイブラムス
- 裸獣汁外衛賤厳(らじゅうじゅうげえしずよし)
- ダニエル・ロウ
- ルシアナ・エステヴェス
- マグラ・ド・グラナ
- 人狼局特殊諜報課(ルー・ガルーズフロムノーウェア)
- エメリナ・アンダーソン
- ジャネット・バルロー
- オリガ・ストリアロフ
- イム・ミヨン
- デリミド・ダン・モス
- 拝・ローレンス・足穂
- 13王
- 堕落王フェムト(だらくおうふぇむと)
- 偏執王アリギュラ(へんしゅうおうありぎゅら)
- 過敏王ゼオドラ(かびんおうぜおどら)
- 血界の眷属(ブラッドブリード)
- ヴァルクェル・ロッゾ・ヴァルクトヴォエル・ギリカ
- トーニオ・アンドレッティ
- オズマルド
- エルルエル・ルカンド・ロゾ・ティエトカゥア・ギ・ムルムハヴァト
- ザメドル・ルル・ジアズ・ナザムサンドリガ
- アラン・フォスター
- タイクーンブラザーズ
- その他の人々
- ミシェーラ・ウォッチ
- ビビアン
- Dr.ガミモヅ
- リガ=エル=メヌヒュト
- キュリアス
- 次元怪盗ヴェネーノ(じげんかいとうゔぇねーの)
- ヴェネランダ
- アニメ第1期『血界戦線』版オリジナルキャラター
- ホワイト(メアリ・マクベス)
- ブラック(ウィリアム・マクベス)
- 絶望王(ぜつぼうおう)
- LHOS(League of High Order Spirituals)
- 長老
- アンジェリカ
- ベンジャミン・マクベス
- エマ・マクベス
- 『血界戦線』の用語
- ヘルサレムズ・ロット
- ライブラ
- 血界の眷属(ブラッドブリード)
- 神々の義眼
- ブレングリード流血闘術
- 斗流血法
- 斗流血法・カグツチ
- 斗流血法・シナトベ
- エスメラルダ式血凍道
- 血弾格闘技(954ブラッドバレットアーツ)
- 不可視の人狼
- 人狼局特殊諜報課(ルー・ガルーズフロムノーウェア)
- HLPD(Hellsalem's Lot Police Department)
- プロスフェアー
- 終焉の書
- LHOS(League of High Order Spirituals)
- 『血界戦線』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- クラウス「光に向かって一歩でも進もうとしている限り 人間の魂が真に敗北する事など断じて無い」
- クラウス「征け!! 手始めに世界を救うのだ!」
- スティーブン「それでいいんだよ、化け物のお嬢さん 千年かかろうが千五百年かかろうが 人類は必ず君達に追いつく 不死者を死なせるという矛盾を御する日がきっと来る そう、これは大いなる時間稼ぎだ」
- クラウス「目を凝らすのだスティーブン 光はある 諦めて引き返すにはもう半歩ある たった半歩だっと思うか? 違う 我々が全身全霊を賭ける半歩だ」
- ザップ「だから何だ 相手によって怒り方を変えんのかてめぇらは」
- ミシェーラ「知ってますか? 亀はその構造上後ろに下がる事が出来ないんだそうです。昔これを聞いた時真っ先に兄を思い浮かべました 足がすくんで動けなかったり 途方に暮れて立ち尽くしてもこの人は絶対に逃げない うずくまってじっと耐えていつかまた歩き出す 私の亀の騎士」
- 『血界戦線』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- スティーブン、ツェッド、チェインのモデルとなった人物達がいる
- 『拳客のエデン』はアメリカ映画『アリーナ』を元ネタとしている
- ナイジェリアの格闘技「ダンベ」は、クラウスの戦闘スタイルに似ている
- アニメ『血界戦線』に起きた事件、4ヵ月の放送延期を行った最終回
- 『血界戦線』の主題歌・挿入歌
- 第1期 『血界戦線』
- OP(オープニング):BUMP OF CHICKEN『Hello,world!』 (第2話~第11話)
- ED(エンディング):UNISON SQUARE GARDEN『シュガーソングとビターステップ』 (第2話~第12話)
- 第2期『血界戦線 & BEYOND』
- OP(オープニング):UNISON SQUARE GARDEN『fake town baby』 (第1話~第12話)
- ED(エンディング):DAOKO × 岡村靖幸『ステップアップLOVE』 (第1話~第12話)
- 挿入歌:BOSE(スチャダラパー)『Slice and Dice』(第1話)
- 挿入歌:Hybrid Thoughts『Block Scholars』(第1話)
- 挿入歌:OH MY GIRL『Eternalism』(第2話)
- 挿入歌:Bilal『A QUEEN OF THE NIGHT』(第3話)
- 挿入歌:Pauline『La vie d’ une femme』(第4話)
- 挿入歌:Ashwin Shenoy『GILL BREATHING BLUES』(第7話)
- 挿入歌:Banda Magda『Poupees Vaudoux』(第8話)
- 挿入歌:OUM『GHADI TJI(You’ll be here)』(第9話)
- 挿入歌:Saucy Lady『CAN YOU FEEL IT』(第10話)
- 挿入歌:Sari『WHITE BEYOND(白い闇の隣)』(第12話)
- 挿入歌:Ai Ninomiya『TORTOISE KNIGHT』(第12話)
- 挿入曲:Taisei Iwasaki『PEBBLE WALTS』(第5話)
- 挿入曲:Takuya Kuroda、Taisei Iwasaki『EASY THINGS』(第6話)
- 挿入曲:George Gershwin『RHAPSODY IN BLUE』(第11話)