ブライアン・クライフォート(キャプテン翼)の徹底解説・考察まとめ

ブライアン・クライフォートとは、高橋陽一原作のサッカー漫画『キャプテン翼』シリーズの登場人物。「トータルフットボールの司令塔」の異名を持ち、若林の右腕を破壊した恐るべき破壊力のシュートを持っていることで知られる。本作のオランダ代表のキャプテンとして登場するが、連載打ち切りに伴って肝心のオランダ戦は結果のみしか描かれず、その実力については読み切り版『キャプテン翼2000 MILLENNIUM DREAM』や続編の『キャプテン翼 ライジングサン』で初めて披露された。

軸足の向きとは逆方向に体を極限までひねって放たれるスパイラルシュート。

ブライアン・クライフォートの代表的な必殺シュート。名前の通り、らせん状(スパイラル)に回転しながら飛んでいくような、独特の軌道と破壊力を持つシュートである。
作中では若林の腕を破壊したとして、オランダ戦前からその破壊力を強調する描写がなされていた。ボールが一直線に飛ぶのではなく、らせん状に回転しながら進むため、キーパーにとっては軌道の予測が非常に難しいものとなっている。特に『ライジングサン』では、体を極限までひねる「スパイラルターン」と連携するという応用技が登場し、軸足の向きとは逆方向にシュートを放つことが可能となった。クライフォートの優れた身体能力と、ボールに特殊な回転をかける技術が融合して初めて可能となる技で、彼の「アムステルダムの若き天才」という呼び声にふさわしい、きわめて高度な必殺技といえる。

スパイラルターン

スパイラルターン。翼を抜き去りオランダ先制点の起点となったスーパープレイだ。

驚異的な柔軟性と身体能力を活かしたターン技。クライフォートは体を文字通り「らせん状」にひねることで、軸足の向きとは全く異なる方向へボールを運び、シュートを放つことができる上に、軸足や体の向きで判断してボールの軌道を予測する、相手チームの選手を欺くことが可能となる。また、単に相手選手を抜き去るためのフェイントに留まらず、スパイラルシュートへと繋げるための重要な起点としても使われている。

スパイラルジャンピングボレー

スパイラルシュートに、ジャンプして放つボレーシュートの要素を組み合わせた応用技。ボジャンプして放つボレーシュートにスパイラルシュートの動きを乗せ、相手ディフェンスのブロックやキーパーの反応を難しくしている。ボールがキーパーの手前で急激に変化したり、空中で揺れたりすることで、軌道の予測を困難にしているのが特徴。
「トータルフットボールの司令塔」の異名通り、極めて高い身体能力とボールコントロール技術を持つクライフォートにしか出せない技である。

スティンガーシュート

ゲーム版『キャプテン翼 RISE OF NEW CHAMPIONS』に登場する、クライフォートの必殺シュート。低い軌道と強烈な威力を持つことから「スティンガー(刺すもの)」という名がついた。足の裏でボールを力強く押し込むようにして放つのが最大の特徴であり、この独特の蹴り方によって、ボールに強力な推進力が与えられる。作中には、ジャンプして後ろに上げたボールを回転しつつ足裏で力強く押し込み放つ応用技「ハイスティンガーシュート」も登場した。

ブライアン・クライフォートの来歴・活躍

ワールドユース特別編『最強の敵!オランダユース』では描きおろし部分にのみ登場

このエピソードのオランダユースは桁外れの強さだった。
主力不在とはいえジュニアユース優勝を果たした全日本を一方的大差で下す。
オランダユースはヨーロッパ、アジアの国々とのテストマッチでことごとく勝利。
皇帝シュナイダー、そして天才若林をようするドイツもオランダ相手に1-3で敗れている。
(ちなみに若林は怪我をしたミューラーのかわりに出場)
日本は翼がブラジルから帰国しておらず、日向は高校サッカー選手権の激闘で足を怪我、岬は3年間日向に勝てなかった事によるスランプ、若林は失踪、三杉は医大受験という状態。
ちなみに太陽王子葵は当然未登場である。
しかし、ブラジルから帰国を果たした翼が合流すると、日本はJボーイズサッカーの真価を瞬く間に発揮。
オランダリベロのディック、GKドールマンの怪我というアクシデントもあり、日本は10-1の大差でオランダに勝利した。
このエピソードにはクライフォートは登場しない。
そもそもこれは、第一作連載終了から数年後に特別企画として5週ほど連続で週刊少年ジャンプに掲載されたものである。
当然この時点ではワールドユース編は未執筆であるため、クライフォートというキャラも構想前であった。

なお単行本化された折り、新たな描き下ろしが2ページほど追加され、翼率いる日本に大敗したオランダユースの面々を皮肉るクライフォートが描かれている。

ワールドユース編ではどんな選手かわからずじまい

出典: www.geocities.jp

オランダ代表のキャプテンとして名前が登場。若林が唯一弾くことができず、右腕を負傷するほどの威力を持ったシュートの使い手として語られるが、日本対オランダユース戦は1対0でオランダが敗れるという試合結果のみの描写がなされるのみに留まり、その実力が明かされることはなかった。

ワールドユース編は人気が低迷し、決勝トーナメント初戦のスウェーデン戦あたりで打ち切りが決まったという。
残り納入ページ全てを決勝のブラジル戦に充てるため、その都合上準決勝のオランダ戦は丸ごとカットされてしまった。試合内容は一切不明で、延長までもつれた末に翼のスカイダイブシュートが決まって1-0で日本が勝利した模様。

『キャプテン翼2000 MILLENNIUM DREAM』でとうとう登場

FIFAワールドカップに向けた最終テストマッチで、日本代表とオランダ代表が対戦する際に満を持して登場。主人公の大空翼(おおぞら つばさ)率いる日本代表と対決することになった。クライフォートは翼と互角の勝負を繰り広げ、持ち前のテクニックで日本代表を翻弄する強敵として立ちはだかる。

『キャプテン翼 ライジングサン』ではスター選手に

来季の移籍先はプレミアの名門マンチェスターUで、その契約金は何と80億円。正真正銘のスター選手である。

サッカー・オランダリーグにおいて所属チームであるアヤックスを断トツのトップ優勝に導き、名門マンチェスターUに移籍することを決めていたクライフォートは、大スター選手として、オランダ代表のキャプテンを務める。
翼率いる日本代表と試合をするオランダ代表。クライフォートは試合序盤から翼と激突し、フェイクで彼を翻弄する。スパイラルシュートやスパイラルターンを駆使して先制点を上げるも、その後日本の猛攻の前に敗れ、決勝トーナメントへの決意を新たにするのであった。

ブライアン・クライフォートの関連人物・キャラクター

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