『ONE PIECE』色々と引っ張るキャラクター、ジンベエとその人生(随時更新)
次から次へと怒涛の展開続く『ONE PIECE』。初期は展開も早く、新しい仲間の加入も割合すんなり進んでいたと思います。しかし作品に人気が出るにあたって、容易に先が見えなくなってきました。そんな中、登場及び「仲間になるかどうか」等、色々と先延ばしにされている感のある(敢えてでしょうが)ジンベエというキャラについてまとめました。
人間と魚人、人魚の関係
魚人、人魚と言いますが、『ONE PIECE』においてはれっきとした人類です。水中での活動が可能な魚の能力が付与しただけで人間とのハーフ、クォーターも存在しますし、血液型が合えば輸血もできます。
しかし魚の特徴が外見にも表れているためか、数百年前までは「魚類」に分類。今尚奴隷として売られることも少なくありません。
若い女性の人魚は美しいため鑑賞用に。魚人は10倍の腕力を持つからと労働力、もしくは乗り物として買われるのが常のようです。
ちなみに魚人は上半身、人魚は下半身にそれぞれ魚の特徴を持ちます。「魚」じゃないのもいますが。タコとか、シャチ(映画オリジナルキャラ)とか。
そんな経緯があるため、大半の魚人、人魚が人間を嫌って、というか恐れていました。いつからか「人間に輸血禁止」の法律ができるほどに。とは言っても、彼らの住まう魚人島が無法者の海賊の通り道(海上には関所がある)とはいえ皆が皆さらっていくわけでもなく、仲良くなれそうな相手なら人間だろうと海賊だろうとフレンドリーに接してくれます。
ジンベエの足跡
魚人街で過ごした幼年期から青年期
魚人島は海底の楽園とされていますが、どこにだって闇はあります。元々は身寄りのない子の引き取り先だった魚人街で育った模様。『ONE PIECE』SBSで少年時代の姿が描かれましたが、いかにも孤児と言った風体。しかし既に魚人空手は学んでいたようで、型稽古をしていました。
魚人街にある変化が起きました。後に冒険家となるタイの魚人フィッシャー・タイガーが「自分がここを仕切って『弟分』たちを守る!」と宣言。
この段階で何歳だったのか知りませんが、アニメでは少なくとも「子供」と呼ばれる年齢ではなかったようです。タイガーの強さ、「守る」という言葉に対し衝撃を受けた様も描かれました。以降、タイガーを「タイの兄貴」と呼び慕うことになります。
堅気なのに「ワル」に見える兵士時代
「腕っぷししか取り柄がなかった」と自称するジンベエは、宮殿の兵士となりました。
やはり「親分」と呼ばれていましたが、堅気なのに現在よりも「悪そう」に見えます。
オトヒメ王妃の掲げる目標、「人間との共存」「海底に閉じこもらず、太陽の下に出る」ことには全く共感せず。
「一応仕事だからやるけども、人間と仲良くできるわけない」といった感じで、目付きから何から冷めた印象でした。
上述の理由で海賊を嫌っているため、弟分のアーロンが海賊をやっていることはよく思っていませんでした。
しかしタイガーが戻るやアーロンと共に大喜びで出迎えます。『ONE PIECE』初期で麦わら一味の航海士、ナミを10年間金づるとしてこき使っていた「憎い敵」のアーロンですが、この頃はまだ気性こそ荒いものの「兄貴」を慕うなど、親しみやすそうな面もありました。
タイヨウの海賊団時代
タイガーが天竜人(世界政府の元を作った王の子孫というだけで、平気で人を殺す、売り買いするなどの無茶苦茶な権力を振るう超特権階級)の奴隷を解放するため暴れてお尋ね者となるや、兵士を辞めて彼についていくことに。
「国を守る仕事も悪くはなかった」と言い残して。強制されたわけではなくタイガーに対する恩や仁義の為です。
この時、胸に「タイヨウの焼き印」を施されます。これは、奴隷だった者とそうでない者の区別がつかないようにするため。元奴隷の魚人、もしくは人魚は「奴隷の焼き印」の上からタイヨウの焼き印を押されて、世界を敵に回す旅の始まりです。
ここに所属していた時期、あまりの強さに船長のタイガー共々懸賞金がかけられました。
当初は気絶した海兵にさえ攻撃を加えていましたが、元奴隷の人間の少女コアラを故郷に送り届ける経緯など、人間が自分たちに向ける目や恐怖心が「単なる差別意識から来るものではない」ことを知るように。
「知らないから怖い」というコアラの言葉もあって徐々に人間への認識を改めますが、コアラを送り届けたタイガーが他ならぬ人間の罠により結果的に死亡。
アーロンの人間嫌いに拍車をかける出来事となりましたが、ジンベエはタイガーの遺志を受け継ぎ、魚人海賊団の二代目船長の座に収まります。「誰も殺さない」「タイガーの身に起きたこと、人間に『騙された』ことは誰にも伝えない」と心に決めて。
魚人海賊団船長時代(七武海時代含む)
しかし元より懸賞金がかけられていた上、タイガー救出の際に「活躍」したおかげもあって、ジンベエの強さが厄介なものと海軍に認識されます。懐柔の意味もあってか、海軍はジンベエに王下七武海入りを打診。
仲間は蹴るように言いますが、その話を受けることにしました。恩赦によるアーロンの釈放、海賊をやりたくない元奴隷の仲間を解放する為です。しかしアーロンの取り調べ、タイガーの死を報じる新聞を読んだ魚人や人魚の中には「見損なった」と見る者もいました。
最も怒りを見せたのが釈放されたアーロンでした。泣きながら「タイの大兄貴」の敵討ちをしにいった彼からすれば、ジンベエの七武海入りは「人間の狗になる、血迷った行為」にしか思えないこと。喧嘩別れのような形でアーロンはジンベエの下を去ります。これが「東の海に解き放った」ことの真相です。
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