
『モンスター・ホテル クルーズ船の恋は危険がいっぱい?!』(Hotel Transylvania 3: Summer Vacation)とは、2018年公開のアニメ映画である。2012年の『モンスター・ホテル』、2015年の『モンスター・ホテル2』に続くシリーズ第3作目で、監督はゲンディ・タルタコフスキー。制作はソニー・ピクチャーズ アニメーション。本作では舞台をホテルから離れ、大西洋を巡る豪華客船に移す。ドラキュラの新たな恋を軸に、家族や仲間たちの絆、人間とモンスターの共存をコミカルに描く。
モンスター狩りの伝統を持つ一族。祖父アブラハム・ヴァン・ヘルシングは、ドラキュラにとって最大の敵であり、物語に陰謀や緊張感をもたらす存在。
『モンスター・ホテル クルーズ船の恋は危険がいっぱい?!』(Hotel Transylvania 3)の名言・名セリフ/名シーン・名場面
ドラキュラ伯爵「まさか、こんな気持ちが、また…ズィングだとでも言うのか?」
船上のデッキで波の音を聞きながら、初めてエリカを見た瞬間。エリカの優雅な立ち振る舞いと明るい笑顔に、長年恋愛から遠ざかっていたドラキュラの心が突然高鳴り、「まさか、こんな気持ちが、また…ズィングだとでも言うのか?」とつぶやく。吸血鬼にとって「ズィング(ビビン)」は一生に一度の運命の恋だとされ、彼の驚きと戸惑いが混じった心情が描かれている。
ドラキュラ伯爵「家族を守るためなら、怖くても立ち向かう!」
ドラキュラがクラーケンが船を襲撃し、仲間たちが海に落ちそうになる危機の中で、「家族を守るためなら、怖くても立ち向かう!」と叫ぶ。恐怖に怯えるモンスターたちを励まし、自らも立ち向かう勇気を表現。父として、仲間としての責任感と愛情が伝わるシーン。
メイヴィス・ドラキュラ「お父さん、たまには楽しんでみたら?」

(左)メイビィスが(右)ドラキュラの気持ちを察し、提案するシーン。
出港前、ホテルで父・ドラキュラの疲れた表情を見て、「お父さん、たまには楽しんでみたら?」と娘のメイヴィスが提案。父の孤独を気遣い、旅行に連れ出すことで家族との時間や新しい出会いを促すシーン。ドラキュラは最初は渋々だが、娘の一言で心が動く。
エリカ・ヴァン・ヘルシング「祖父の言うことは正しいはず…でも、彼の優しさを無視できない…」
船内アクティビティで罠を仕掛けるも失敗した後、エリカが一人で「祖父の言うことは正しいはず…でも、彼の優しさを無視できない…」と考え込むシーン。ドラキュラの誠実さや仲間たちとの和やかな時間に触れ、自分の心が揺れていることを自覚。祖父への忠誠心と新たに芽生えた恋心の板挟みの葛藤が描かれる。
エリカ・ヴァン・ヘルシング「私は自分の気持ちを選ぶ!彼を守る!」
エリカが祖父の命令を拒否し、「私は自分の気持ちを選ぶ!彼を守る!」とドラキュラを守る決断をする瞬間。葛藤の末に選んだ恋心と正義の象徴で、運命を選ぶ決定的シーン。
ジョナサン・ロホラン「音楽の力で解決だ!」
ジョナサンが船内のDJブースからEDMを流し、「音楽の力で解決だ!」とクラーケンの暴走を鎮める。ユーモアとアクションが融合し、最終決戦を盛り上げる。
『モンスター・ホテル クルーズ船の恋は危険がいっぱい?!』(Hotel Transylvania 3)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
クルーズ船「レガシー号」のデザインインスピレーションはタイタニック号
本作に登場する豪華客船「レガシー号」は、実際の豪華客船を参考にしてデザインされている。特に、タイタニック号やキュナード社の豪華客船がインスピレーション源となっている。これらの船の壮大なデザインが、映画内での船の豪華さやスケール感に反映されている。
ゲンディ・タルタコフスキーの家族旅行が映画の着想
監督のゲンディ・タルタコフスキーは、家族とメキシコのカボ・サン・ルーカスへ旅行した際、家族全員が一緒に過ごす時間の重要性を再認識した。この経験が、モンスターたちが家族旅行を通じて絆を深める本作のストーリーの着想となった。
Macarenaシーンは制作チームの遊び心から採用
クライマックスでドラキュラたちがクラーケンと対峙する場面で流れる「Macarena」は、実は制作チームの遊び心から採用された。監督ゲンディ・タルタコフスキーは「誰もが一度は踊ったことのある曲なら、観客も自然に笑顔になる」と考え、戦闘シーンにも関わらず、あえてノリの良いダンス曲を使用。また、この曲に合わせてモンスターたちが全員そろってダンスをする動きは、アニメのキャラクターアニメーションとしても非常に難易度が高く、数週間かけて細かく調整された。観客が思わず口ずさむような、コミカルで陽気な戦闘演出の裏には、制作陣の細やかなこだわりが詰まっている。
『モンスター・ホテル クルーズ船の恋は危険がいっぱい?!』(Hotel Transylvania 3)の主題歌・挿入歌
主題歌:ジョナス・ブルー feat. ジョー・ジョナス『I See Love』
Related Articles関連記事

モンスター・ホテル(Hotel Transylvania)のネタバレ解説・考察まとめ
『モンスター・ホテル(Hotel Transylvania)』とは、2012年に公開された3DCGアニメーション映画である。モンスターたちが安心して過ごせるホテル「ホテル・トランシルバニア」を舞台に、ドラキュラ伯爵とその娘メイヴィス、人間の青年ジョナサンの交流を描く。父ドラキュラは娘を守るため、人間を遠ざけてきたが、ジョナサンの登場により価値観が揺らぎ始める。コメディ要素が強く、個性豊かなモンスターたちのユーモラスなやりとりが魅力である。家族愛や偏見を乗り越えることの大切さがテーマとなっている。
Read Article

モンスター・ホテル2(Hotel Transylvania 2)のネタバレ解説・考察まとめ
『モンスター・ホテル2』(Hotel Transylvania 2)とは、アメリカで2015年、日本で2016年に公開されたアニメ映画である。2012年公開の人気作『モンスター・ホテル』(Hotel Transylvania)の続編。監督は前作に引き続きゲンディ・タルタコフスキー、制作はソニー・ピクチャーズ アニメーションが手がけている。 人間との共存が進む「ホテル・トランシルバニア」を舞台に、ヴァンパイアのメイヴィスと人間のジョナサンの間に生まれた息子・デニスを巡る家族の物語が描かれる。
Read Article

君が生きた証(Rudderless)のネタバレ解説・考察まとめ
『君が生きた証(Rudderless)』は2014年にアメリカで製作された音楽映画である。『ファーゴ』などで知られるベテラン俳優ウィリアム・H・メイシーの初監督作品である。優秀な広告マンだったサムは、大学生の息子ジョシュを銃乱射事件で失ってしまう。悲しみからすさんだ生活をしていたサムはジョシュが残した歌があることを知り、ライブバーで飛び入り参加し、歌を披露する。そこで出会った青年クエンティンとバンドを結成することになるが、サムには大きな秘密があった。
Read Article

50回目のファースト・キス(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『50回目のファースト・キス(映画)』とは、本国アメリカのみならず世界中で大ヒットとなったロマンチック・ラブコメディである。記憶障害という難病をテーマに切なく涙かせるシーンもありながら、集結したコメディ俳優たちがハワイを舞台にナンセンスながらクセのあるギャグで始終笑わせてくれる。 二人が揃ってメディアに登場すると今だに大きな話題となるアダム・サンドラー×ドリュー・バリモアの最強コンビの抜群の信頼関係が、最高の映画製作に影響を与えヒット作へと導いている、今もなお根強いファンが多い傑作である。
Read Article

ファーゴ(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ファーゴ』とは、ジョエル・コーエンによるアメリカ合衆国・イギリスのクライムサスペンス映画。 雪が降り積もる街、ミネソタ州ミネアポリス。多額の借金を抱えた自動車販売員のジェローム・“ジェリー”・ランディガードは、妻を偽装誘拐して裕福な義父から身代金をせしめる計画を企てる。ジェリーは妻の誘拐をチンピラの男2人に依頼するのだが、そこで予想外の事態が頻発。ジェリーの誘拐計画が次々と犠牲者を生み、最悪の展開へと転がっていく様子を描いている。個性豊かな登場人物が見所の作品。
Read Article

【レディー・ガガ】こんなにスリムに!?海外セレブたちの体系変化まとめ【セレーナ・ゴメス】
役作りのための体重増加も珍しくないハリウッドスターたち。気が付くと、彼女たちが以前のすっきりとした体型に戻っているのには驚かされます。そんな海外セレブの体型の変化が分かる画像を集めてみました!
Read Article

【ワンピース】サンジのモデル!スティーヴ・ブシェミのシブい画像まとめ【ONE PIECE】
麦わらの一味のコックを務めるサンジ。実は、彼にはモデルになった人物がいるってご存知でしたか?その人物とは、スティーヴ・ブシェミ。俳優・声優・監督とマルチに活躍されているアメリカ出身の方です。この記事では、そんな彼のシブい画像についてまとめました。よく見ると、確かにサンジ君に見えなくもないかも!
Read Article

【ワンピース】サンジのモデルはスティーヴ・ブシェミ!どんな人?【ONE PIECE】
『ONE PIECE』の登場人物・キャラクターの中には、実在の人物をモデルにしている者がいます。実は、麦わらの一味のサンジもその1人。モデルは、俳優・声優・映画監督として活躍するアメリカ出身のスティーヴ・ブシェミであると尾田栄一郎が自ら明かしています。スティーヴ・ブシェミとは一体どんな人物なのかをこの記事でまとめたので、覗いてみてください。
Read Article

オールジャンル!女性アーティストが歌うおすすめの洋楽まとめ【レオナ・ルイス】
時には心に響く繊細なメロディーを、時には魂を揺さぶるような激しい曲調のロックンロールを歌いこなす女性シンガーたち。時代を超えて心に残る名曲たちが日々生み出されている。何気ない時、そんな彼女たちの歌声に酔いしれてみてはいかがだろうか。本記事では特におすすめしたい、女性アーティストが歌う洋楽を厳選して紹介する。
Read Article
タグ - Tags
目次 - Contents
- 『モンスター・ホテル クルーズ船の恋は危険がいっぱい?!』(Hotel Transylvania 3)の概要
- 『モンスター・ホテル クルーズ船の恋は危険がいっぱい?!』(Hotel Transylvania 3)のあらすじ・ストーリー
- 芽生える恋と隠された陰謀
- 葛藤とヴァン・ヘルシングの計画
- クラーケンとの決戦と「家族」の意味
- 『モンスター・ホテル クルーズ船の恋は危険がいっぱい?!』(Hotel Transylvania 3)の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- ドラキュラ伯爵
- メイヴィス・ドラキュラ
- ジョナサン・ロホラン
- デニス(デニスビッチ)
- エリカ・ヴァン・ヘルシング
- アブラハム・ヴァン・ヘルシング
- その他の仲間たち
- チッチ
- ヴラッド・ドラキュラ
- フランケンシュタイン
- ユーニス
- フランケン・レディ
- ウェイン
- ワンダ
- マーレイ
- グリフィン(透明人間)
- ブロビー
- クラーケン
- 『モンスター・ホテル クルーズ船の恋は危険がいっぱい?!』(Hotel Transylvania 3)の用語
- クルーズ船「レガシー号」
- ズィング(ビビン)
- ヴァン・ヘルシング家
- 『モンスター・ホテル クルーズ船の恋は危険がいっぱい?!』(Hotel Transylvania 3)の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- ドラキュラ伯爵「まさか、こんな気持ちが、また…ズィングだとでも言うのか?」
- ドラキュラ伯爵「家族を守るためなら、怖くても立ち向かう!」
- メイヴィス・ドラキュラ「お父さん、たまには楽しんでみたら?」
- エリカ・ヴァン・ヘルシング「祖父の言うことは正しいはず…でも、彼の優しさを無視できない…」
- エリカ・ヴァン・ヘルシング「私は自分の気持ちを選ぶ!彼を守る!」
- ジョナサン・ロホラン「音楽の力で解決だ!」
- 『モンスター・ホテル クルーズ船の恋は危険がいっぱい?!』(Hotel Transylvania 3)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- クルーズ船「レガシー号」のデザインインスピレーションはタイタニック号
- ゲンディ・タルタコフスキーの家族旅行が映画の着想
- Macarenaシーンは制作チームの遊び心から採用
- 『モンスター・ホテル クルーズ船の恋は危険がいっぱい?!』(Hotel Transylvania 3)の主題歌・挿入歌
- 主題歌:ジョナス・ブルー feat. ジョー・ジョナス『I See Love』
- 挿入歌:Fifth Harmony『I'm In Love With A Monster』
- 挿入歌:Bobby McFerrin『Don't Worry, Be Happy』
- 挿入歌:Los del Río『Macarena』