Kurt Cobain(カート・コバーン)の徹底解説まとめ

Kurt Cobain(カート・コバーン)とは、1986年から1994年まで活躍していたオルタナティブロックバンド「Nirvana(ニルヴァーナ)」のフロントマン。Nirvanaの楽曲の殆どを作詞作曲し、ビジュアルディレクション等Nirvanaのあらゆる作品で自身の芸術性を表現していた。また、グラウンジから派生したオルタナティブロックを世界中に広めた立役者であり、世代問わず今も尚影響力のあるシンガーソングライターの一人である。

2008年10月27日発売
著者:チャールズ・R・クロス

『Heavier Than Heaven(ヘヴィアー・ザン・ヘヴン)』の著者チャールズ・R・クロスによるKurt Cobain(カート・コバーン)の伝記書籍の2作目。Nirvana(ニルヴァーナ)を初めて雑誌の表紙に起用した『The Rocket』の編集者だったチャールズ・R・クロスは、カート・コバーンと直接話し人柄に触れる機会の多かった数少ないメディアの1人である。カート・コバーンの遺品や写真を関連財団アーカイブから収集し、カート・コバーンの創造性や心理、Nirvanaを通したカート・コバーンの真の姿を読み解いていくような作品になっている。

Kurt Cobain(カート・コバーン)の代表曲とミュージックビデオ(MV/PV)

Smells Like Teen Spirit(スメルズ・ライク・ティーン・スピリット )/Nirvana(ニルヴァーナ)

Nirvana(ニルヴァーナ)を世界に知らしめた作品。グラウンジスタイルで演奏するバンドと、モッシュしヘッドバンキングする観客が映し出されるライブ感のある作品になっている。

Heart-Shaped Box(ハート・シェイプト・ボックス)/Nirvana(ニルヴァーナ)

このMVは、当初「In Bloom(イン・ブルーム)」と「Come As You Are(カム・アズ・ユー・アー)」のビデオを担当した監督に制作してもらう予定でしたが、Kurt Cobain(カート・コバーン)の妻コートニー・ラブの提案で変更になった。コートニー・ラブの推薦で制作監督をアントン・コービンに依頼することになり、アントン・コービンはすぐにカート・コバーンとコンタクトを取り、ビジュアルやインスピレーションの殆どをカート・コバーンの提案で作り上げることになった。
MVに登場する双子の女の子は、当時アメリカで絶大な人気のドラマ「フルハウス」に出演していたオルセン姉妹。また、他のキャストやスタッフは殆どがコートニー・ラブの知り合いだったらしい。そして、カート・コバーン生前最後のMV作品となった。

All Apologies(Live On MTV Unplugged, 1993 / Unedited)/Nirvana(ニルヴァーナ)

伝説的なアコースティックライブとなった「MTVアンプラグド」で演奏され、アルバム『In Utero(イン・ユーテロ)』に収められている1曲。アコースティックながら、静と動を感じさせ、どこか儚く心地よい演奏と歌声を堪能することが出来る。Nirvana(ニルヴァーナ)ファンに馴染みの深い映像記録である。

Kurt Cobain(カート・コバーン)の名言・発言

「2つの面が同居しているんだ」

マイケル・アゼラッドの著書「Come as You Are: The Story of Nirvana」では、自身の心の中の危うさと素直さのギャップの中で創作が生まれることを語っていた。

「いつかアコースティック・ギターで演奏してシンガーソングライターって呼ばれたいんだ、グランジ・ロッカーじゃなくて。年を取ってからギターを抱えて椅子に座りながらジョニー・キャッシュみたいになれるはず」

Nirvana(ニルヴァーナ)「All Apologies(オール・アポロジーズ)」のDVDに収められたインタビューでの言葉。この後「MTVアンプラグドライブ」でアコースティックライブを行い、有言実行を果たした。

「ビールのコマーシャルを見れば、俺の言いたいことがわかるはず」

ローリング・ストーン誌のインタビューで、「典型的なアメリカ人の男性よりも、自分は比較的女性的に感じる」というジョークを語った。また、別のインタビューでは、幼少期に男友達よりも女友達と過ごすことが多く、女性に対する偏見に敏感になったとも語っている。

「善と悪、男と女、軋轢が生まれるのは何の理由もなく他人を傷つける人間がいるせいだ。」

マイケル・アゼラッドの著書「Come as You Are: The Story of Nirvana」のインタビューの中で、Kurt Cobain(カート・コバーン)の創作意欲の原動力となっているのは、「何の理由もなく他者を傷つけるような人間に対する怒りと、そのような人達を苦しませたいという思いが自分を突き動かしている。そして自分はその感情をマイクに叫ぶんだ。それ以外に出来ることは無い」と語っていた。

「フランシスにはありったけの愛情を注いでやりたいし、出来る限りのことをしてやりたいと思ってる。少なくともその思いが悪い方向に転がることはないはずだよ」

ローリングストーン誌のインタビューで、Kurt Cobain(カート・コバーン)自身も妻のコートニー・ラブも家族の愛情をあまり受けられずに育ったため、ありったけの愛情で愛娘を育てたいと語っていた。

「今の俺には妻と子供がいる」

スピン誌でのインタビューで、愛娘が生まれてからバンド活動への意欲が少し減って来たと語り、自身には家族との時間がバンド活動の時間より大切に思っていると語っていた。

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