諸星あたる（うる星やつら）の徹底解説・考察まとめ

諸星はラムを除いて、美女であれば誰でもナンパをする浮気性を持つ。ボディータッチは当たり前であり、酷い時にはいきなり女性にキスを求めた事もある。人妻をも口説こうとする程の筋金入りであり、その度にラムに呆れられつつも電撃を喰らっていた。

ナンパした相手の女性からは大体嫌がられるか、相手にされていない例が殆どである。ごく稀に満更でもなさそうな反応をされる事があるが、その度に嫉妬したラムの電撃によって阻止されていた。

だがラムにだけは一度も口説こうとした事はなく、亭主関白の様な態度を取っている。彼女が嫌いという訳ではなく、むしろ本気で好きである為に照れ臭さからこういった態度を取っていた。

飛行機操縦技術

諸星は小型ヘリコプターの様な飛行機操縦技術を持っている。面堂が恐竜型グライダーでラムの気を引こうとした際、飛行技術を披露した。

驚異的な身体能力

諸星は驚異的な身体能力を持っている。常日頃から何度もラムの電撃を浴び、物語後半では電撃を喰らってもすぐに立ち直っていた。また女性をナンパする為ならばどんな警備網でも突破してしまう。更に気の強い女性にセクハラをして何度殴られてもすぐに復活し、再びアプローチを仕掛けるタフさも持つ。メンタル的にもかなり図太い。面堂が切り掛かってきた際には、真剣白刃取りを何度も作中で披露していた。この事から「ゴキブリ並みの生命力」と称された事もある。

諸星あたるの来歴・活躍

友引町に生まれる

諸星は友引町で生まれ、育つ。幼少期より浮気性を持っており、同年代や年上の女性に見境なく興味を抱いていた。彼が一度狙いを定めた女性のスカートを握り離さない為、当時の女子高生達から「スッポン」と揶揄されている。諸星は順調に大きくなり、友引高校へ通う様になった。そしてクラスメイトの三宅しのぶ（みやけ しのぶ）と付き合う様になる。しのぶはオカッパ頭の女子高生である。諸星の浮気性に呆れながらも、彼と付き合っていた。

ラムと出会う

平穏な生活を送っていた諸星であるが、ある日ラムとその父親である宇宙人の侵略を受ける。ラムは虎柄のビキニを身に付けた美女であり、電撃や飛行能力を持つ本作のメインヒロインである。ラムの父は地球人の中からランダムに代表者を1人選び、その者とラムに、地球の命運を賭けた鬼ごっこをさせる事を決意した。これにより諸星が選ばれ、彼は強制的に地球の命運を賭けた鬼ごっこをする事となる。鬼ごっこは10日間行われ、諸星が鬼役となった。

鬼ごっこは当初、ラムの優勢で進む。だが8日目の夕方、諸星は彼女の隙を突き、虎柄のブラジャーを奪い取る。それでも彼はラムを捕えるまではできず、勝負は持ち越しとなる。

地球の命運を背負うも、ラムに勝てない諸星は挫けそうになる。だが、三宅しのぶ（みやけ しのぶ）の「鬼ごっこに勝ったら結婚してあげる」という約束に、再び闘志を燃やした。しのぶは諸星と同級の女子学生であり、彼と付き合っている人物である。そして迎えた最終日、ブラジャーを失ったラムは羞恥心から飛行能力が低減していた。更に諸星は、ラムをブラジャーで誘き寄せそのまま彼女を捕まえてしまう。これにより諸星が勝利して、ラム達の地球侵略は頓挫するのであった。

諸星は鬼ごっこの最中、しのぶとの結婚で頭がいっぱいであった。この為ラムを捕まえた際に「結婚するのだ」と叫んでしまう。これにより彼女は「諸星にプロポーズされた」と勘違いし、彼と結婚する事を決意する。

その後、侵略が失敗したラム達は、一時母星へと帰還した。その間も諸星は妖怪の引き起こす騒動に巻き込まれたりと不幸が続く。

諸星・ラム・しのぶの三角関係

一時は母星に帰還したラムであったが、用意を整えてから再び地球に来訪する。そして諸星の妻を自称し、半ば強引に諸星家に居候を始めた。そして逃げ回る諸星に対し、強引に彼へアプローチを仕掛け始める。

諸星は、しのぶと付き合いつつ、他の複数の美女達にもアプローチを仕掛けていた。だが彼はいくらラムに言い寄られても、彼女だけには靡かなかった。また彼氏である諸星にアプローチを仕掛けるラムに対し、しのぶは対抗心を燃やす。

物語前半は諸星、ラム、しのぶの三角関係を中心に物語が進む。この基本的な人間関係に、ラムの友人の宇宙人や、彼女の持ち込んだ母星の超科学道具が原因となり、トラブルが巻き起こるドタバタな日常劇が展開された。またこの頃から諸星が美女に浮気をし、その度にラムが嫉妬に怒り狂って電撃を喰らわせる流れが定番となる。

ラムからいつも逃げ回っている諸星であるが、実はその本心では彼女の事を本気で好きになっていた。だが、ラムの事に関してだけ謎のプライドを持つ彼は、決してラムへの好意を口にしようとはしない。ラムもその事を分かった上で、彼の事が好きになっている。

面堂との出会い

面堂終太郎（めんどう しゅうたろう）が友引高校へ転校してくる。面堂は、大財閥面堂家の御曹司の美少年である。男尊女卑の思想に近い思想を持ち、女性には優しいが男性には極端に冷たい。

面堂はラムに一目惚れし、彼女にアプローチを仕掛け始める。またしのぶが面堂へ惚れ込み、諸星を振って彼にアプローチを仕掛け始めた。これにより物語の基本となっていた人間関係に変化が生まれ、諸星と面堂のライバル関係が展開される。

また諸星の浮気性に拍車が掛かり、美女を見付けると条件反射で口説き落とそうとするまでとなった。一方の面堂も同様に美女に見境なくナンパを仕掛けていく。物語が進むに連れ、諸星と面堂はライバル関係でありながら「女好きの浮気性」という内面が同じである事が露呈していった。この為、2人の行動パターンはよく被り、時には共同戦線を張って女性に近付こうとする事もあった。

面堂という巨大な財力と影響力を持ったキャラクターがレギュラーメンバーとなった事により、諸星達の行動範囲が一気に広がった。またラムも正式に友引高校へ通う様になり、学校を舞台にドタバタ日常劇が展開される様になる。

ラムとの大喧嘩

物語終盤、ラムの母星で20年間コールドスリープをしていた、彼女の曽祖父が目覚める。それと同時にウパが行動を開始する。ウパはラム達の宇宙とは異なる「闇の宇宙」の宇宙人である。120年前にラムの曽祖父と取引をしており、ルパと、ラムを強引に結婚させようとしていた。ルパはウパの曾孫のイケメンの男型宇宙人である。

ルパは地球へ来襲してラムを攫い、彼女との結婚式を強行した。そこへ諸星達が助けに来るがルパの策略に嵌り、諸星はラムに不信感を抱いてしまう。また諸星も彼女を救う為、カルラと偽装結婚をしてしまった。カルラはルパの幼馴染であり、彼に好意を抱いている闇の宇宙の女性型宇宙人である。彼女はラムとルパの結婚式に潜入する為、諸星との結婚を偽装して式場に潜入しようとしたのであった。だが、この事がラムの逆鱗に触れ、彼女は怒りに任せてルパとの結婚を宣言してしまう。これに諸星も感情的に怒ってしまい、2人の仲は余計に拗れてしまった。

ルパは、ラムへの気持ちの一方で、カルラへの想いも同時に抱いていた。また諸星達はカルラと共に一旦地球へ戻る。しかしカルラが偶然持ち込んだキノコが巨大化して大量繁殖し、地球はキノコに侵食されつつあった。ラムは地球へ通信し「諸星がラムの事を好きだと言えば、ルパに頼み込んでキノコを除去する」事を約束する。だがラムの事に対して、頑なに自分の気持ちを口にしようとしない諸星はこれを拒絶してしまった。これにより、諸星とラムの信頼関係は破綻寸前となってしまう。