『マネーの拳』とは2005年から2009年にかけ『ビッグコミックスペリオール』(小学館)で連載された三田紀房による漫画である。元ボクシング世界フェザー級王者の主人公が引退後、会社を興すもののそれを手放し、新たに会社を立上げ、様々な障壁を乗り越え、やがて東証一部上場を果たすというサクセスストーリーである。東証一部上場に昇り詰めるまでの過程での主人公や従業員の仲間達、ライバル、その他の利害関係者らの描写はリアリティを感じさせ生き生きとしており、経営に関する名言やヒントが満載の作品である。
友好的TOB
  第8巻64話に登場する。
前もって経営陣の賛同を得て行われる株式公開買い付け。
ゴールデンパラシュート
  第8巻66話に登場する。
買収される側の企業の取締役の退職金を予め高額に設定しておくというもの。敵対的TOBによる買収後取締役は解任されることが多いがこれにより買収側の買収意欲を削ぐというのが狙い。
シャークリペラント
  第8巻66話に登場する。
なんでも食らいつく買収者に備え会社の定款を変更すること。一例として合併承認要綱の決議要件を厳しくすることなどがある。
クラウンジュエル
  第8巻66話に登場する。
王冠も宝石を外せば魅力はなくなる。敵対的買収に遭遇した時に会社の資産を売ってしまい買収者の意欲を削ぐというものだが、買収者を退けた跡が大問題であまりお勧めできないとされる。
焦土作戦(スコーチドアースディフェンス)
  第8巻66話に登場する。
クラウンジュエルの中で最も過激な手法。敵対的買収受け乗っ取られる前に自らの資産の大半を売却してしまうこと。しかし買収の脅威が去っても残るものは焼け野原でこれもあまり勧められないとされる。
ホワイトナイト
  第8巻66話に登場する。
敵対的買収を仕掛けられる前に友好的な会社に買収もしくは合併を求めるという手法。
マネジメントバイアウト
  第11巻95話から登場する。
経営陣が株式や一部の事業部門を買い取ることで経営権を取得するというM&Aの手法の一つ。のれん分けのようなもの。
飲食店
和食ダイニング拳
  第1巻1話から登場する。
ケンが木村と共に運営する飲食店。恵比寿に店を構える。思うような数字が上がらず苦戦するも塚原からの1億円融資のため店舗改革を迫られると途端に業績が上がりだす。
らーめんふくいち
  第1巻3話に登場するラーメン屋。
ここではケンが運営するダイニングバーの料理長松島と店長鈴木がケンの方針転換についてどうしてなのか憶測推測を並べる。
居酒屋てっちゃん
  第2巻10話に登場する居酒屋。
ここでは突如新参者としてやってきたケンが西野の縫製工場の経営をするということに対し反発するため八重子が中心となり工員皆で一致団結する。
TOP ICE
  第4巻27話に登場するアイスクリームショップ。
ケンが初めて出店することになるTシャツ専門店の前の店舗。ケンはここに決める際「繁盛店のあとだから縁起がいい」とする。
中華料理和楼閣
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目次 - Contents
- 『マネーの拳』の概要
 - 『マネーの拳』のあらすじ・ストーリー
 - 塚原為之介からの1億円融資
 - 塚原からの1億投資を受けて
 - ケンの新事業立ち上げ
 - 株式会社ハナオカの株式公開
 - 株式会社T-BOXの上場
 - ライバルの入閣
 - ケンの代表取締役退任と新たなスタート
 - 『マネーの拳』の登場人物・キャラクター
 - 主要人物
 - 花岡健(はなおかけん)
 - 木村ノブオ(きむらのぶお)
 - 塚原為之介(つかはらためのすけ)
 - 井川泰子(いがわやすこ)
 - 元ホームレスの従業員
 - 大林隆二(おおばやしりゅうじ)
 - 鶴田貴志(つるたたかし)
 - 日高功(ひだかいさお)
 - 榎本文也(えのもとふみや)
 - 小池定吉(こいけさだきち)
 - 菅原雅弘(すがわらまさひろ)
 - 菅原久子(すがわらひさこ)
 - 西野浩樹(にしのひろき)
 - 緒方優(おがたまさる)
 - 加藤薫(かとうかおる)
 - ケンのライバル側
 - 高野(たかの)
 - 西田(にしだ)
 - 福沢ウィリアム太郎(ふくざわうぃりあむたろう)
 - ダイニングBAR拳の従業員
 - 佐伯真理子(さえきまりこ)
 - 鈴木孝伸(すずきたかのぶ)
 - 松島桂一(まつしまけいいち)
 - 石貫(いしぬき)
 - 西野の縫製工場の元従業員
 - 片岩八重子(かたいわやえこ)
 - 工藤陽子(くどうようこ)
 - 花岡拳としてのボクサー時代の仲間
 - 丸蟹(まるがに)
 - 坂東(ばんどう)
 - 大田原幸三(おおだわらこうぞう)
 - 片桐二郎(かたぎりじろう)
 - 株式会社T-BOXの中途採用者
 - 矢野(やの)
 - 岡田(おかだ)
 - 小島和枝(こじまかずえ)
 - その他
 - 牧信一郎(まきしんいちろう)
 - 木村タマコ(きむらたまこ)
 - 中原綾名(なかはらあやな)
 - 中谷(なかたに)
 - 弥生(やよい)
 - 笠原(かさはら)
 - 『マネーの拳』の用語
 - 会社・店舗
 - 花岡企画
 - 一ツ橋物産
 - 電光堂
 - 株式会社ハナオカ
 - 株式会社T-BOX
 - サンデーキャピタル
 - 通信教育アイドウ
 - ダイムジーンズ
 - R&M
 - 用語
 - 儲かる商売の三原則
 - 上代
 - 持ち株会
 - ストックオプション
 - PER(株価収益率)
 - IPOディスカウント
 - 敵対的TOB
 - 友好的TOB
 - ゴールデンパラシュート
 - シャークリペラント
 - クラウンジュエル
 - 焦土作戦(スコーチドアースディフェンス)
 - ホワイトナイト
 - マネジメントバイアウト
 - 飲食店
 - 和食ダイニング拳
 - らーめんふくいち
 - 居酒屋てっちゃん
 - TOP ICE
 - 中華料理和楼閣
 - やきぐし参番鶏
 - やまもと
 - 格闘技関連
 - 丸蟹ボクシングジム
 - 格闘技世界一決定戦 豪腕 GOWAN
 - 豪腕プロジェクト内覧会
 - 機関紙
 - 月刊トレンド経済
 - 週刊ポイズン
 - その他
 - サンプル
 - 渋谷店増収強化大作戦
 - テナント募集説明会
 - 牧証券投資研究所
 - 株式会社T-BOX臨時株主総会
 - 『マネーの拳』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
 - 塚原為ノ介「起業家として自分にとって必要な素質は何か?それは…一生衰えないカンとセンスだ」
 - 花岡健「生きる価値てめえで作れねえんなら今すぐ死ね。」
 - 塚原為ノ介「楽して儲けるのが本当の商売だ。」
 - 井川泰子「ビジネスなんてバリバリ私情…個人的感情でやるものよ。」
 - 花岡健「だいたい…知り合いから金を借りて、人の心という利息ほど高いものはねえ。」
 - 花岡健「商売というのは…心を売って金にかえるってことなんだよ。」
 - 塚原為ノ介「だいたい経済というものは合法的戦争なのだよ。」
 - 花岡健「株価の高騰維持。これこそが最強の買収防衛策なんだ。」
 - 福沢ウィリアム太郎「教えてやる。相手をいかに支配するか…まず脅す!恐怖心を抱かせる。そして、与えて、甘やかして、骨抜きにする!これが侵略の第一歩なのさ!」
 - 花岡健「社長から信用されていない。これを誇りに思わなきゃダメだ。」
 - 花岡健「俺は誰も信用しない。そのかわり責任は取る!」
 - 『マネーの拳』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
 - ストーリーの一部は作者の原体験
 - ケンの成長ぶりを物語る居酒屋シーン
 - 作者が漫画家になった理由はお金
 
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