六本木朱美（めぞん一刻）の徹底解説・考察まとめ

六本木朱美（めぞん一刻）の概要

六本木朱美（ろっぽんぎ あけみ）とは、高橋留美子の漫画『めぞん一刻』の登場人物で、オンボロアパート一刻館の6号室に住む妖艶な女性である。主人公で5号室に住む五代裕作（ごだい ゆうさく）の隣人でもある。五代は貧乏な浪人生の青年で、後に私立大学に進学し、卒業後に音無響子（おとなし きょうこ）と結婚した。響子は一刻館の新しい管理人として赴任してきた、未亡人の美しい女性である。

人を揶揄うのが生き甲斐で、一ノ瀬花枝（いちのせ はなえ）、四谷（よつや）と共に五代や響子を揶揄って遊んでいた。一ノ瀬は一刻館の1号室に住む、噂好きで酒豪の中年女性である。四谷は一刻館の4号室に住む、謎の多い奇妙な男性である。朱美は彼等と共に五代の部屋で頻繁に宴会を開き、日夜を問わずに大騒ぎした。五代が受験勉強や試験勉強をしてようが、関係無く行われる為、彼はこれに辟易している。見かねた響子に怒られると、彼の部屋の前や管理人室で宴会をする徹底ぶりであった。この他にも、朱美は五代から食事や酒をたかっている。

響子を巡り、五代と三鷹瞬（みたか しゅん）が三角関係を展開すると、朱美を含む一刻館の住人達はこれを面白がった。三鷹は響子の通う婦人向けテニスクラブでコーチをしている、資産家の御曹司のイケメン男性である。朱美達一刻館の住人は、彼等の関係を肴に酒を飲んでいた。時には彼等の関係に茶々を入れ、楽しんでいる。

物語終盤、朱美は男とラブホテルに入り、泥酔して眠り込んでしまう。男は先に帰ってしまい、お金が足りずホテル代を支払えない彼女はホテルから出られなくなってしまった。そこで朱美は五代を呼び出し、彼にホテル代を立て替えさせる。だが五代と共にラブホテルから出た所を七尾こずえ（ななお こずえ）に見られてしまった。七尾は五代に想いを寄せる、彼と同年代の女性である。この時は社会人になっており、同僚男性からのプロポーズを受けつつ「五代からプロポーズを受けた」と誤解し、その関係に悩んでいた。この事を七尾が響子にも相談した事で彼女にも話が伝わり、五代と響子の関係は破綻寸前にまで陥ってしまう。その時朱美は、五代の話を聞こうとしない響子を一喝し、彼に後を追わせた。これがきっかけで2人の仲は急速に縮まる。

五代と響子の結婚式の際には朱美も出席し、彼等を祝った。

最終話にてスナック茶々丸のマスターからプロポーズをされ、結婚する。その後は茶々丸の2回に移住し、同棲生活を始める。だが、何かと理由を付けては一刻館に顔を出していた。そして五代と、五代春香（ごだい はるか）の出産を終えて一刻館に帰って来た響子を出迎えている。春香は五代と響子の娘であり、赤子である。ラストシーンで朱美は、他の一刻館の住人達と共に五代、響子、春香を囲み、彼等の新しい門出を祝った。

六本木朱美（めぞん一刻）のプロフィール・人物像

アニメ版CV：三田ゆう子
実写映画版：宮崎美子
テレビドラマ版：高橋由美子
朱美は一刻館の6号室に住む、色気のある女性である。腫れぼったい目に厚化粧をし、魅力的な肉体を持つ。「スナック茶々丸」という店に勤務しており、この店は一刻館の住人達の溜まり場となっている。一刻館内では透けたネグリジェに、下着姿という扇情的な姿で常に過ごしている。尚、上半身はブラジャーを付けていない為、ほぼ上裸に近い。前職でキャバクラで働いていた経験もあり、水商売をしている女性でもある。男好きでもあり、作中では複数の男に乗り換えながら付き合っていた。男から振られて自暴自棄になっている描写もあり、関係が長続きしていない事が窺える。面食いな一面もあり、イケメンの三鷹と初めて会った際にはいきなりアプローチを仕掛けていた。

性格は自由気ままで、だらしが無い。一刻館内で下着同前の姿で出歩き、五代や四谷といった男性が居ても平然としている。また他の一刻館の住人達同様酒好きで、頻繁に五代の部屋で宴会を開いて大騒ぎしていた。自室は綺麗であるが、宴会を開いた際には片付けをしない。響子が一刻館から出て行った際には、朱美を含めた住人達が掃除をしない為、廊下等の共用部がゴミ塗れになっている。スナック勤務という仕事柄、客の奢りで酒を飲む事が多く、泥酔して帰宅する事が多い。その際には、よく部屋を間違えて隣室の五代の部屋に入り込んでいる。果てには布団で寝ていた五代を変態扱いして部屋から放り出し、鍵を掛けて彼を部屋から閉め出した事もあった。

他の一刻館の住人達同様、人を揶揄う事が大好きである。五代、響子、三鷹の三角関係を一ノ瀬、四谷と共に面白がり、酒の肴にしていた。

物語終盤、朱美はお金が足りなくてラブホテルから出られなくなり、五代に助けられ、彼と共にラブホテルから出る。その事を知らされ、「朱美と五代が付き合っている」と誤解した響子は、五代の話を聞かないで一方的に彼との関係を終わらせようとした。その際に朱美は響子を一喝し、五代と響子の関係修復に一役買う。普段はだらしが無い朱美であるが、いざという時は頼り甲斐のある姉御肌を見せた。

六本木朱美（めぞん一刻）の特技・能力

下着姿

朱美は一刻館内で常に、透けたネグリジェに下着姿で館内を彷徨いている。上半身に至ってはブラジャーを付けておらず、ほぼ裸の様な格好であった。物語当初、五代や四谷といった男性陣は、彼女の姿に興奮している。だが朱美が余りにも下着姿で彷徨く為、その光景が当たり前となり、彼等は普通に過ごしていた。

性的に大らかな朱美の性格が現れている格好である。

五代の部屋

朱美は頻繁に五代の部屋に入る。無論、彼の許可等は無く、勝手に入り込んでいた。夜中に酔っ払って5号室を自分の部屋と間違えて五代の布団に潜り込み、彼を痴漢扱いして部屋から叩き出した事もある。また四谷と二階堂が悪戯合戦をした際には、四谷の忠告に従い、躊躇いも無く五代の布団で寝た事もあった。

朱美は常に扇情的な下着姿であったが、部屋に入られた五代は奥手な為、襲う事は無かった。彼女も彼の性格を知った上で、上記の様な大胆な行動に出ている。

6号室

朱美の住む部屋である。一刻館の2階に位置しており、隣に五代の部屋である5号室がある。この為、朱美は泥酔して帰宅すると間違えて5号室に上がり込んでしまう事があった。

物語序盤では、部屋に巨大な男性アイドルのポスターが貼ってあった。因みにこのポスターの裏には五代の部屋と繋がる覗き穴が空けられている。これは四谷が朱美の部屋を覗く為に空けたもので、彼女は響子に苦情を言った事もあった。

スナック茶々丸

朱美の勤務しているスナック。一刻館の住人達の溜まり場にもなっており、頻繁に宴会が開かれる。朱美は勤務中であろうと、この宴会に参加し、大騒ぎをしていた。後にここのマスターから求婚される。

酒呑み

朱美はスナック勤務という仕事柄、頻繁に泥酔して帰って来る。プライベートでも五代の部屋で一刻館の住人達と宴会を開いている為、かなりの酒呑みである事が伺える。

ドテラ

常に一刻館内では下着同然の姿で出歩く朱美であるが、流石に冬場は寒さの為ドテラを羽織っている。