六本木朱美(めぞん一刻)とは【徹底解説・考察まとめ】

六本木朱美(ろっぽんぎ あけみ)とは、漫画『めぞん一刻』に登場する人物である。ボロアパート一刻館の6号室に住む妖艶な女性で、主人公である五代裕作の隣人。
一刻館の他の住人達と共に、五代とその思い人である音無響子の一進一退の恋模様を面白がった。また何かと五代に絡んでは、彼から酒や食料をたかっている。物語終盤、自分の休憩代を払わせようとラブホテルに五代を呼びつけ、これを知人に見られたことで彼と響子の関係を破綻寸前まで壊してしまう。様々な男と付き合ったが、最終的に喫茶店茶々丸のマスターと結婚した。

響子は「五代が七尾にプロポーズした」と誤解し、五代と喧嘩して一刻館の管理人を辞めてしまう。その間に五代は、朱美達一刻館の住人達から責任を取らされる形で管理人の仕事をする羽目になる。そんなある日、朱美は男とラブホテルに入り、行為後に酒を飲んで泥酔して眠り込んでしまう。その間に男は先に帰り、彼女は延長料金を支払えず、ホテルから出られなくなってしまった。朱美は五代を呼び出し、彼に料金を立て替えさせ、共にホテルから出た。その後、一刻館では住人達が集まり、響子の管理人復帰の為の話し合いが行われる。彼女は一之瀬の説得により誤解を解いて、翌日に一刻館の管理人に復帰する事になっていた。だが、その席で朱美は五代とラブホテルから出てきた事を暴露してしまう。五代は誤解を招く様な発言をする朱美に詰め寄るが、その瞬間、彼女は五代にキスをした。窮地を助けてくれた五代に対する、彼女なりの礼であったが、一同は衝撃を受けている。

朱美と五代がラブホテルから出た現場を、七尾に目撃されてしまう。後に彼女は響子にこの事を話し、再び五代と響子の関係がこじれていく原因になった。

「あんたみたいな面倒くさい女から男とるほど、あたし物好きじゃないわよ。バカ。」

上記の朱美と五代のラブホテル騒動を聞き、響子は茶々丸で朱美と話をする。そこへ響子の復帰祝いをしようと、朱美の呼び出した一刻館の面々が来訪した。五代もその中に含まれており、響子に必死で事情を説明しようとするが、彼女は聞く耳を持たない。遂には五代を突き離し、店から出て行こうとしてしまう。朱美は響子を呼び止め「あんたみたいな面倒くさい女から男とるほど、あたし物好きじゃないわよ。バカ。」と彼女を一喝した。その後、泣きながら店を出た響子を五代に追い掛けさせ、2人の関係修復に一役買い、彼女なりの罪滅ぼしをする。

普段はだらしない朱美であるが、いざという時は頼り甲斐のある姉御肌を見せる。

六本木朱美(めぞん一刻)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

作者の語る「六本木朱美の設定」

出典: x.com

作者の高橋留美子の公式ポスト

朱美は設定当初より、レギュラーメンバーとして決まっていた事が作者の公式ツイッター(現在のX)で語られている。これは本作『めぞん一刻』が、当初は五代と響子の恋愛物語では無く、人情物語として描かれていた名残である。初期は一刻館の住人達にスポットライトを当て、物語を展開していく予定であった。だが、五代と響子の恋愛関係が読者に人気であった為、2人の物語に路線変更された経緯がある。当初の人情路線で物語が進行していた場合、朱美が主役の話も出てきた可能性が十分にあった。

高橋によると、朱美が最終話で茶々丸のマスターと結ばれたのは「彼女にも幸せになって欲しかったから」とツイッターで語られている。高橋のキャラクターへの愛が伝わってくる話である。

『めぞん一刻』のCDドラマ

ドラマCD『めぞん一刻 PARTY ALBUM CHACHAMARU KARAOKE BATTLE』

本作『めぞん一刻』にはドラマCDが存在する。『めぞん一刻 PARTY ALBUM CHACHAMARU KARAOKE BATTLE』というタイトルで、一刻館の面々が茶々丸で宴会兼カラオケ大会を開くという内容である。朱美も茶々丸で店番をしながらカラオケに参加し、歌を披露している。

本作はアニメ『めぞん一刻』放映終了後に制作された。同作がLD(昭和のメディア記録媒体)化されるのを契機に制作が開始され、アニメ版の声優やスタッフが再集結した。登場キャラクター達が、アニメの主題歌や劇中歌を熱唱している。朱美は『好きさ』という、アニメにおける3代目のOPをカバーして熱唱している。当楽曲は元々音楽バンド『安全地帯』が熱唱していた。

因みに脚本及び音響監督は大御所声優の千葉繁が担当している。千葉は四谷のアニメ版声優を務めている。

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