四谷(めぞん一刻)の徹底解説・考察まとめ

四谷とは漫画『めぞん一刻』に登場する人物である。職業不詳、本名不詳の謎多き人物で、一刻館の4号室に住んでいる。人を揶揄う事が大好きで、4号室と5号室の壁に穴を空け、5号室に住む主人公の五代に何かと絡んで行く。彼に食べ物や酒をせびったり、度々他の一刻館の住人達と共に5号室で大宴会を開いた。また人の話を真面目に聞かない為、彼に伝言等を頼むと大抵の場合トラブルとなる。他の一刻館の住人達と五代、響子、三鷹の三角関係を面白がり、度々茶々を入れては酒の肴にしていた。よく家賃を滞納する問題住人でもある。

一刻館のオーナーであり、響子の前の管理人。響子の義父に当たり、彼女に一刻館の管理人の仕事を斡旋した。ギックリ腰の為、管理人を引退し以降は音無家から時々、一刻館の様子を見に来る様になる。四谷は家賃を滞納している為、老人が来る度に冷や汗を掻いていた。

その他

三鷹瞬(みたか しゅん)

響子が通う婦人向けテニスクラブでコーチをしている、爽やかで白い歯が輝くイケメンの青年。資産家の御曹司で高学歴且つ経済力も高く、男としては完全無欠な人物。唯一の弱点は犬が極度に苦手という点で、ひきつけを起こす程である。響子に想いを寄せており、五代の恋敵として登場した。

四谷は、三鷹と五代の響子を巡る三角関係を、他の一刻館の住人達と共に面白がっている。また、三鷹はその経済力を駆使して頻繁に響子をデートや旅行に誘い、その度に四谷達一刻館の住人は便乗して共に旅行をしていた。

七尾こずえ(ななお こずえ)

五代のガールフレンドであり、彼にアプローチを仕掛けていく。かなり積極的で、五代を自宅に招いて両親に紹介する程である。五代が響子に想いを寄せている事を物語終盤まで知らず、一刻館によく電話をしては響子を嫉妬させていた。四谷達一刻館の住人は、その様子を面白がっている。

八神いぶき(やがみ いぶき)

五代が教育実習で赴任した女子校に通う女子高生。クラスの委員長を務めており、比較的優秀な生徒であった。五代に惚れ、熱烈なアプローチを仕掛けていく。思い込みが激しく、大胆な行動力を持つ。友人達を引き連れて五代に強引に付いて行き、一刻館にまで押し掛けた。その際、四谷はスーツ姿で彼女達を迎えている。その後も八神は一刻館へ友人達と共に押し掛け、四谷は女子高生達の来訪をタキシード姿で迎えていた。

五代が響子に想いを寄せている事を知ると、以降は彼女をライバル視するようになる。五代の教育実習終了後も一刻館に足を運び、何かと五代に絡もうとした。挙げ句の果てには彼の部屋に居座り、事態を面白がった四谷達一刻館の住人と酒盛りを開いて五代を辟易とさせている。その際四谷達は、未成年の八神が酒を飲む事を許していた。

大学を卒業して社会人となった五代の下へ現れ、再び彼にアプローチを始める。今度は自分の高校の同級生の弟を利用し、家庭教師として五代を雇って教師と生徒として関係を築いていこうとした。五代が次の月から月謝を受け取るのを拒否すると、今度は隣人の四谷を家庭教師として雇い、五代にアプローチを続ける。この時「四谷が八神に手を出すのではないか」と本気で心配した五代と響子は、密かに四谷の部屋を覗いた。四谷はこの事を見越しており、彼等を揶揄って遊んでいる。四谷は覗いている五代と響子を揶揄う為に「手を握ってもいいか」と八神に発言し、その言葉を聞いた五代と響子は思わず、四谷の部屋に突入していた。無論、2人を揶揄う為のジョークであったが、八神に「手は握らないで下さいね」と笑いながら拒絶されている。

八神の家庭教師をする四谷であったが、次第に面倒になり、最終的に自習させたり、五代に丸投げをしている。また四谷に教わった彼女の学力は低迷しており、彼の頭の悪さが伺える。最終的に見かねた響子が学校に連絡した事で彼女の企みは潰え、四谷は家庭教師を解雇された。

晶(あきら)

五代の従兄妹に当たる。彼が骨折して入院した時に泊まり掛けで介護をした。五代とは幼少期からの付き合いで、かなり親しい。あまりにも甲斐甲斐しく世話をするので、響子は嫉妬している。だが、実際は別の男との駆け落ちに五代を利用していただけであった。彼女の父親は晶の交際に反対していたが、駆け落ちをすると知ってからは交際を認めようとする。だが、病院に来た父親を見た晶は「駆け落ちを止めに来た」と誤解し、逃げ出した。その後、晶が誤解していると知った五代は、彼女を追い掛ける。更に父親も晶を追い掛け始め、四谷達一刻館の住人も面白がって追い掛けた。最終的に階上から五代が説得した事により、晶の誤解は解けた。その直後、彼の背後から四谷達が押し寄せ、階上は人数が多すぎたせいでおしくらまんじゅうのようになってしまう。これにより五代は階上から押し出され、彼は階段から転がり落ちて再骨折し、入院を延長する羽目になった。

茶々丸のマスター

四谷達一刻館の住人の溜まり場となっている喫茶店「茶々丸」のマスター。響子もよくこの店を利用していた。常識人かと思いきや、一刻館の面々を、酒代を賭けた草野球賭博に巻き込んだ事がある。

妻が居たが離婚し、最終話にて働いていた朱美にプロポーズをして再婚した。

四谷(めぞん一刻)の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「だーれだ?」

五代を揶揄う四谷

四谷は五代の部屋に忍び込み「だーれだ?」と、五代の目を隠した。他人の部屋に勝手に上がり込み堂々と五代を揶揄う、四谷の非常識さを表しているシーン。

壁の穴から半身を乗り出すシーン

壁の穴から五代の部屋を覗く四谷

4号室と5号室の間には、四谷が空けた大穴がある。彼は頻繁にこの穴から上半身を乗り出し、隣人の五代の私生活に何かと干渉していた。ファンの間でも、四谷のイメージは、この穴から上半身を乗り出している姿とされている。この姿で四谷はフィギュア化されており、インパクトの強さが伺える。

四谷というと、穴から頻繁に上半身を乗り出すイメージが固定化されている。だが、物語で彼が穴から身を乗り出すシーンは数回のみであり、意外と少ない。

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