劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)のネタバレ解説・考察まとめ

『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』とは、2023年に公開された、北条司の漫画『シティーハンター』を原作とする劇場用アニメ作品。監督は同作のアニメ版を多く手掛けたこだま兼嗣が務め、主要人物の声優もほとんどが続投。公式サイトには「THE FINAL CHAPTER BEGINS」と銘打たれ、再解釈された原作終盤のエピソードが描かれている。
新宿で活動する掃除人冴羽獠に、アンジーという女性が猫探しを依頼。実は彼女は恐るべき新兵器の開発を止めるため、獠の殺害を目論んでいた。

野上冴子(のがみ さえこ)

CV:一龍斎春水

警視庁で活躍する女刑事。目的を達成するためなら清濁併せ呑む器量を持ち、裏社会の人間である獠のことも積極的に利用している。
獠のかつての相棒である槇村秀幸とは強い信頼で結ばれた同僚で、彼の命を奪った赤いペガサス、その上位組織であるユニオン・テオーペとの対決に強い決意で臨む。

下山田誠(しもやまだ まこと)

CV:桐本拓哉

警視庁公安部外部第三課に身を置く人物。前作映画では「公安の切れ者」といった言動を見せたが、海外の武装犯罪組織が相手ではさすがに分が悪く、今作では後手に回る姿が目立った。

その他

槇村秀幸(まきむら ひでゆき)

CV:田中秀幸

かつて獠と組んで新宿の街で暗躍する悪党と戦っていた青年。以前は刑事だったが、「平和を守るには、警察でできることだけでは限界がある」と悟り、冴子という頼れる存在ができたことで辞職。裏社会に身を投じ、獠と共に掃除人として動くようになった。
ユニオン・テオーペの下部組織である「赤いペガサス」との抗争の際、彼らの放ったヒットマンに撃たれて死亡。その際、獠に「妹を頼む」と言い残していった。

『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』の用語

掃除人(スイーパー)

裏社会の悪党を排除することを生業とする者の総称。実際には個人相手の護衛任務などを請け負うことが多い。

天使の涙(エンジェルダスト)

ユニオン・テオーペによって開発された、人間のあらゆる身体機能を劇的に強化するナノマシン。
初期型は効果こそ高かったが反動も大きく、試験的にこれを打ち込まれた者は獠を除く全員が廃人と化してしまった。その後も研究は続き、効果が落ちる代わりに反動も少ない第2世代型が完成。これをさらに改良した、第1世代型に匹敵する効果を持つ新型も試作が完成している。

ADM(アダム/Angel Dust Mod)

第1世代型に匹敵する効果を持つ、改良型エンジェルダスト。頭文字を取って「アダム」と呼称されている。
ごく少量の試作が完了した段階であり、銃弾型のアンプルに詰められたものを拳銃型の注入器を利用して体に打ち込む。このアンプルはそのまま銃弾としても使用可能で、作中では海原がアンジーに狙撃する形でむりやり打ち込んでいる。

ユニオン・テオーペ

海原が率いる武装犯罪組織。原作では南米を主な活動地域としており、要人暗殺から兵器の開発まで様々な非合法活動に手を染めている。

赤いペガサス

日本で活動する新興の麻薬組織。その実態はユニオン・テオーペの日本支部に近いものであり、彼らの手足となって暗躍。獠の掃除人としての最初の相棒だった槇村秀幸を殺害するも、戦友の仇討ちに燃える獠によってほぼ壊滅させられた。

『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

香「でも…獠は死なないわ」

アンジーに「私が冴羽獠を殺しに来たと言ったらどうする」と聞かれた香は、それを冗談だと捉えて一笑に付す。なおもアンジーが「こんな仕事を続けていたら、いつかは獠も死ぬことになる。そうなったらあなたはどうするのか」と食い下がると、香は困ったような顔をしながらも「でも…獠は死なないわ」と答える。
香の獠への絶対的な信頼が見て取れる印象的なセリフ。本作のラストで、獠は香に決意表明するかのごとく「俺は死なない」と伝えており、2人の強い絆を感じさせるものともなっている。

YAMAKUZIRA
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@YAMAKUZIRA

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