シティーハンター(CITY HUNTER)のネタバレ解説・考察まとめ

1985年13号から1991年50号にかけて「週刊少年ジャンプ」に連載された、北条司による漫画およびアニメ作品である。東京・新宿を舞台に殺し、ボディーガード、探偵などさまざまな依頼を請け負うスイーパー(始末屋)冴羽獠の活躍を描くハードボイルドコメディ。

『シティーハンター』のあらすじ・ストーリー

凄腕スイーパーの冴羽獠

1980年代後半の東京・新宿を拠点としている。
新宿駅にある掲示板に「XYZ」と書くことが依頼の暗号である。
「XYZ」はもう後がないことを意味しており、依頼人はかなり緊迫した状態の人が多い。
依頼内容は、探偵、ボディーガードから違法行為の殺しまで何でもある。
しかし、そんな彼にも依頼を受けるときの哲学がある。
それは「依頼人が美女」または「心が震えたとき」。
冴羽獠が依頼人から仕事を受け、それを数話で解決するというのが基本となっている。
全体を通しての伏線はあるが、依頼人と依頼内容は異なる。依頼人は基本的には再登場せずに各依頼にも繋がりはない。

『シティーハンター』の主要人物

冴羽 獠

「シティーハンター」と呼ばれる超一流のプロのスイーパー(掃除屋・始末人)。年齢不詳。国籍不明。
新宿界隈でスイーパーの活動をしている。
依頼内容はボディーガードが多く、殺しから人探しまで多岐にわたり、依頼は非合法な内容も含んでいる。
裏社会にまで噂が届くほどの実力の持ち主で、銃の知識、格闘技など戦場で戦い抜く知識と経験が豊富である。その技術を最大限に活かせる強靭な肉体、人並み外れた俊敏さ、跳躍力などを併せ持つ。さらに機転と洞察力に優れ、幾多の困難を乗り越えてきた。特に射撃の腕はずば抜けており、不可能と思われるほどの射撃を軽々とやってのける。愛銃はコルトパイソン。
幼少期に中米上空で飛行機事故に遭遇した。奇跡的に生き残ったが、両親は死亡。ジャングルに放り出され、さまよっていたところを反政府ゲリラ部隊に拾われた。これ以降、傭兵として過ごす。多くの戦場を経験し、戦闘技術が養われ現在に至る。
飛行機事故で身元を示す物を失っているため、名前、生年月日、国籍が不明。「リョウ」と亡くなった両親から呼ばれていたことは辛うじて覚えていた。
自称、ナンパ術、ベッドテクニックが超一流。
依頼人の美女に慕われ親密な関係になりかけることが多いが、最終的にはいつもダメになる。
しかしこれは、スイーパーという裏稼業は危険を伴うため、本気で女性を愛すことを意図的に避けているからである。シティーハンターのパートナーでもある香に対しても同様。しかし、仕事や生活も一緒にするようになり、香はかけがえのない存在になっていった。

槇村 香

本名は久石香。
警官であった槇村の父が、追跡中に事故死させてしまった犯人の久石純一の娘である。
幼子であった香は槇村の家に引き取られ、秀幸の妹として育った。
そのため、秀幸との血の繋がりはない。
この事実は19年間、黙っていた。秀幸は香の二十歳の誕生日に生母(久石の妻)の指輪を渡して、真実をすべて話すつもりでいたが、殺害されてしまい真実を語る者が居なくなってしまったのである。
だが、香は秀幸が生きていた頃から、血縁関係がないことに薄々気づいていた。
秀幸亡き後、獠の相棒となる。
仕事の依頼を取り付けるなどサポート役が多い。だが、相棒となると危険に巻き込まれることもしばしばあり、経験を積んでいくこととなる。その経験から勘が働くようになり、サポート役から2人の息がこれ以上ないと言うほどの相棒へと成長する。刺客などから依頼者を守ったり、捕まっても自分で脱出するなど1人でもある程度の判断ができるようになっていった。
依頼人の美女に手を出し続ける獠に対し100tハンマーで殴ることは毎度のことで、早とちりや勘違いで先に手が出ることもしばしばある。
また、血の繋がった実の家族である姉のさゆりがいる。幼少期に久石の妻に引き取られ生き別れとなっていた。

槇村 秀幸

獠の親友でシティーハンターの相棒。
父親が警察官で、自身もその意志を継ぎ刑事となる。
刑事時代には冴子とコンビを組み、警視庁の月とスッポンと呼ばれていた。これは美女の冴子に対して、自身の容貌が冴えていないからである。
人身売買組織の囮捜査中に捜査官が殉職してしまったため、その責任をとって警察を辞職した。
いつもはとても冷静であるが、香のこととなると冷静さが保てない。
容貌が冴えていないが実力はかなりの腕前である。しかし、ある事件に巻き込まれてしまい、命を落とした。
香とは血がつながっていない。そのことを香の二十歳の誕生日に告げようとしていたが、話すことができなかった。
近眼が酷いため眼鏡(二角眼鏡)を常用している。素顔は端正。
愛銃はコルト・ローマン MkIII。

伊集院 隼人

元傭兵。通称が、海坊主またはファルコン。
獠と互角の実力を持ちながらも、現在は喫茶「キャッツアイ」の店主。
過去には、獠とは敵対関係にあったこともあり、幾度なく決闘をしている。ある戦場でエンジェルダストを打たれた獠と戦い、目を負傷した。その傷がもとで失明した。そのためサングラスを常用している。
失明しているのだが、生活には支障をきたさず、車の運転まで楽々とこなす。
屈強な体格と鋼の筋肉を持つ。スピード面では獠にやや劣るが、パワー面においては獠を大きく上回る。
その肉体を活かし、バズーカや機関銃などの重火器を好む。一方でトラップの名手でもあり、繊細な作業も得意としている。
寡黙な男であるが、女性や猫(特に子猫)が苦手。
女性と対峙すると、ゆでたタコのように真っ赤になってしまう。そのことから獠に「たこ坊主」と呼ばれるようになり、「海坊主」とあだ名された。
猫の鳴き声を聞くと力が抜け、失神してしまう。猫に近づかないようにしているが、猫に好かれる傾向のため勝手に寄ってきてしまう。
義理堅い人物でもあり、亡き上官の氷室剛司の娘で、孤児として育った氷室真希を影から支えてきた。

野上 冴子

野上警視総監の長女。
槇村秀幸の相棒で、「警視庁の女狐」とよばれる美人刑事。
槇村と同様にかなりの実力があり、仕事一筋。射撃の腕も一流で左右両方で命中させられるスイッチハンダーである。
銃以外にも、服の下にナイフを隠し持ち、投げナイフも扱う。
「自分より弱い男には興味がない」ため、御眼鏡に適う男性はほとんどいない。しかし、槇村と獠への想いは少なからずあり、捜査中に槇村が殺されたため、忘れられなくなってしまった。
愛銃はニューナンブM60。警察の支給の備品を改造している。
運転はライセンスを所持しているため、凄まじいドライビングテクニックである。
家族は父親が野上警視総監。次女麗香、三女唯香、さらに女性の双子がいて、計4人の妹がいる。

『シティーハンター』の用語

シティーハンター

依頼人から依頼されたことを実行する何でも屋。
ボディーガード、探偵など少し危険な依頼から、殺しなどの非合法なことまであり守備範囲が広い。
スイーパー(掃除人、始末屋)などと呼ばれることが多い。

XYZ

依頼者がシティーハンターに依頼をするときに、新宿駅の掲示板に書くキーワードである。
「XYZ」はアルファベットの最後の文字であり、そこから「もう後がない」→「助けてくれ」という意味となっている。
ラム酒をベースとしたカクテルの名前が由来。

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