トミカ絆合体 アースグランナー(アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『トミカ絆合体 アースグランナー』とは、タカラトミーの玩具・トミカの生誕50周年を記念して制作されたアニメ作品。テレビ大阪系列全6局ネットで全51話放送された。作中には実在するスポーツカーも登場し、大人のトミカファンからも人気が高い作品である。双子の主人公・駆動ライガと駆動クウガは、ある日謎の声に導かれ、意志を持つマシン・ガオグランナーと出会う。突如として宇宙からやって来た謎の敵・ダークスピナーから地球を守る為、ライガとクウガはアースグランナーに乗って戦うことになる。

『トミカ絆合体 アースグランナー』の概要

『トミカ絆合体 アースグランナー』とは、テレビ大阪系列で2020年4月5日から2021年3月28日まで全51話が放送されたテレビアニメである。
本作はタカラトミーから発売されている、自動車玩具・トミカの生誕50周年を記念したアニメ作品として制作された。作中で主人公達が運転するマシン・コアグランナーの一部は、実在するスポーツカーをベースのデザインされており、玩具として商品化もされた。

本作のコンセプトは、「3歳児から楽しめるロボットアニメ」であり、物語の序盤は見ている子供達が飽きないように1話完結の短編アニメとして制作されていた。中盤から徐々に物語が繋がっていき、クライマックスとなる終盤では大きな戦いを迎えることになる。
トミカで遊び始める子供の年齢が3歳程度であることから、戦争を連想するシーンや過激な戦闘シーンは取り入れず、家族全員で楽しく見てもらう工夫が織り込まれている。また、ロボットアニメではあるが、動物との絆もテーマとなっており、子供の好きなものランキング上位3つに入る「車」と「動物」を作品に取り入れている。その為、登場する機体は動物らしいデザインが取り入れられており、さらに動物の意思が宿っている設定を設けて「ロボットは道具ではなく相棒」という印象を与えるように描かれた。
アニメ自体は3DCGで制作されているが、手描き感を出す為にエフェクトや効果をあえて2DCGで処理するなど、様々な工夫がされている。

様々な生物が暮らす豊かな星・地球に、ある日突然、宇宙から訪問者がやってくる。宇宙からの訪問者は、地球の自転エネルギーから発生するとされる「アースエナジー」を狙って、地球に攻撃を仕掛けて来ていた。
そんなことが起きているとは夢にも思っていなかった双子の少年・駆動ライガ(くどう らいが)と駆動クウガ(くどう くうが)は、母親が獣医として務めている動物園で手伝いをして過ごしていた。すると突然、何者かの声に導かれ、動物園の地下へと足を踏み入れる。そこには秘密裏に組織された地球防衛隊「アースグランナー」の基地となっており、ライガとクウガはそこで開発されたロボット・ガオグランナーの運転士として認められた。
動物の意思を宿す高性能のロボット・ガオグランナーと絆を結び、ライガとクウガはグランナーとして宇宙からやって来た敵・ダークスピナーと戦うことになる。

『トミカ絆合体 アースグランナー』のあらすじ・ストーリー

ガオグラナーレオとガオグランナーイーグルとの出会い

本作の主人公・駆動ライガ(くどう ライガ)と駆動クウガ(くどう くうが)は、性格は違うが仲の良い双子の兄弟。2人は幼い頃から動物が大好きで、普段は獣医である母・駆動マドカ(くどう まどか)が働くジョーノ動物園で動物の世話の手伝いなどをして過ごしている。
ある日、いつものようにジョーノ動物園でマドカの手伝いをしていると、突然自分達を呼ぶ謎の声が聞こえた。声に導かれるままに進むと、2人は動物園の地下に広がる謎の施設へと迷い込んでしまう。エレベーターで地下深くまで下りていく途中、施設内でライガとクウガの父・駆動バリキ(くどう ばりき)の姿を発見するが、バリキは何かに夢中で2人の存在に気付かなかった。
2人が辿り着いた先は施設の格納庫で、そこには2人を呼んでいた声の主である巨大なマシン・ガオグランナーのレオとイーグルが置かれていた。
レオとイーグルは、それぞれライオンとワシの動物思念が宿ったガオグランナーと呼ばれる巨大なビークルで、地球に謎の敵が襲来して危機が迫っていることをライガとクウガに知らせると、グランナーとなって自分達と絆を結べと強要する。状況が飲み込めず困惑するクウガだったが、考えるよりも体が先に動いてしまうライガは、レオに促されるまま、近くにあったガオグランナーを操縦する為のマシン・コアグランナーに乗り込んでしまう。そこでようやく、指令室にいたバリキが施設内に息子達が入り込んでいることに気が付き驚く。司令官の熊猫イクゾウ(くまねこ いくぞう)も、子供に戦わせることはできないと2人を止めようとするが、動物を愛する心を人一倍持つライガとクウガは、ガオグランナーを動かす為に必要なキズナレベルをどんどんと上昇させていた。
施設内で2人の処遇を考えていると、イクゾウの娘でオペレーターの熊猫リン(くまねこ りん)が謎の敵が発するダークエナジーを感知する。敵と戦う力を持つガオグランナーをこの場で操縦できるのは、ライガとクウガだけだと考えたイクゾウは、やむを得ず2人に出撃してもらうことを決定する。
息子達を心配しつつもイクゾウに従うバリキは、ライガとクウガに戦うことを指示し、グランナーに変身する為の方法を教える。アースブレスと呼ばれる機械を操作し、地球の自転エネルギーから生まれるとされるアースエナジーをチャージした2人はグランナーに変身するのであった。
コアグランナーに乗って地上へ向かうと、謎の敵・ダークスピナーから激しい攻撃を受ける。レオとイーグルにライドオンしてなんとか応戦する2人だったが、ダークスピナーはダークエナジーを使って作り出した宇宙怪獣・スピンガーを操り、さらに攻撃の手を強めてきた。そこでレオは、新たなガオグランナー・チータを呼び寄せ、ライガにキズナ合体するように指示をする。
レオに言われるまま、ライガはチータをキズナ合体して、巨大ロボット・アースグランナーレオチータの変形に成功した。レオチータの力はすさまじく、ダークスピナーとスピンガーを一瞬で撃退する。
突然の初陣を勝利で飾ったライガとクウガは、その後バリキやイクゾウから地球防衛隊「アースグランナー」の一員に認められ、ダークスピナーとの戦いに巻き込まれていくのであった。

グランナーとなったライガとクウガは、アースグランナーに所属する世界的に有名なレーサー・マッハゴウと知り合い、ドライビングテクニックやアースグランナーについて知識や技術を身に付けていく。その後も何度かダークスピナーの襲撃を受け、その度にレオとイーグルに乗って応戦することになる。
その内、新たなガオグランナー・シャークが完成し、イーグルは空中戦以外にも水中戦も可能となるアースグランナーイーグルシャークにキズナ合体ができるようになった。さらに、状況に応じてアースグランナーに属性を作られるタイプチェンジトミカをバリキが開発し、レオは炎、イーグルは風の属性を付与できるように進化していく。

新たなガオグランナー・サーベルとグランナーXの登場

多くの戦いを経験したライガとクウガは、誰にも負ける気がしないと自負するようになる。アースグランナーのナビゲーションロボ・ジャイロンは「油断は禁物」だと釘を刺すが、調子に乗っている2人はその忠告を聞き流していた。
ある日、同級生であるリンから、1年前から行方不明となっている兄の熊猫カケル(くまねこ かける)を探す為にオペレーターになったことを明かされる。それを聞いた2人は、リンにカケル探しを手伝うと約束し、少しずつ打ち解けていくのだった。
一方その頃、ダークスピナーであるチャンバー、クラッチ、オイラーの3人は、連敗続きですっかりやる気をなくしていた。今後の戦い方を考えていると、オイラーの相棒でありアースエナジーを感知するロボット・パフパフが不思議なエナジーの波動を感じとる。アースグランナーと戦わずにダークエナジーを集められるかもしれないと考えたチャンバー達は、不思議なエナジーの出処を探って山奥へと入っていった。
するとそこには、カケルと名乗る少年と見たこともないガオグランナー・サーベルの姿があった。カケルは、アースグランナーの行動理念から背いたサーベルを守る為に、アースグランナーを抜けてひっそりと山奥に身を潜めていたのだった。
チャンバー達はガオグランナーの動力源であるアースエナジーの代わりにダークエナジーをサーベルに与えて動けるようにすると、協力してアースグランナーを倒そうとカケルに持ち掛ける。最初は断っていたカケルだが、ダークエナジーを補給して動けるようになったサーベルを見て、チャンバー達と共闘することを承諾した。

ダークエナジーの反応を感知したジャイロンに導かれて、山奥へと調査に来たライガとクウガは、そこでガオグランナーサーベルとカケルを発見する。しかし、サーベルはダークエナジーで動いていた為、敵と判断し激しい戦闘に発展してしまう。これまで負けなしで戦ってきたライガとクウガは、カケルの戦闘力の高さに手も足も出ず、大敗を喫してしまうのであった。

カケルの無事を確認して喜ぶリンだったが、同時にアースグランナーと敵対関係になってしまっていることにひどく落ち込んでしまう。イクゾウは、リンと同じくカケルの行動にショックを受けつつも、ライガ達にカケルがアースグランナーを裏切った経緯について説明を始める。
カケルは、ライガ達よりも先にグランナーになった人物で、レオやイーグルよりも先に完成したガオグランナーサーベルと絆を結んだ為にグランナーXとして起動テストなどを受けていた。しかし、絶滅した動物であるサーベルタイガーの動物思念を持つサーベルは、プライドの高さからカケル以外の人間に操作されることを嫌い、暴走を引き起こしてしまう。イクゾウは、カケルの安全を最優先させる為にサーベルの緊急停止を図るが、サーベルは人間の身勝手な行動に腹を立てて、なおも暴走を続けてしまう。サーベルタイガーを愛するカケルは、そんなサーベルの思いを汲み取ってアースグランナーを裏切ったのであった。

カケルとサーベルの事情を知ったライガ達は、力づくではなく、和解という形で仲間に引き込もうと決意し、何度も説得に向かう。その間に、バリキは新たなタイプチェンジトミカを開発し、レオは岩、イーグルは水の属性を新たに手に入れて強化するのだった。さらに、ライガとクウガの祖父である凄腕のメカニック・駆動マンリキ(くどう まんりき)が、自身の車を愛する心を詰め込んで開発した新たなコアグランナー・GT-Rを作り上げ、レオはさらに強力な力を手に入れる。そして、アースグランナーのアメリカ支部からグランナーJことジョー・パケーロとそのパートナーであるガオグランナーバッファローが応援に駆け付けるのだった。
カケルとサーベルは、ライガ、クウガ、ジョーと戦いを繰り広げるが、ダークエナジーを多く吸収し過ぎた影響で、遂にサーベルが暴走を引き起こしてしまう。イクゾウはライガ達にサーベルの緊急停止ボタンを押して強制的に動きを止めるように指示するが、それは、サーベルの機能を停止すると同時に、カケルとサーベルの絆や記憶を全て消去することを意味していた。ライガ達が対応に迷っていると、サーベルは雄叫びを上げながらカケルを乗せたまま上空へと舞い上がり、そのまま姿を消してしまうのだった。

カケルの捜索と超古代文明の調査

サーベルのエナジー反応は海外で観測されていた為、ライガ達は海外で調査することになる。
海外の調査には、アースグランナーに所属する発掘家で教授の国道シゲル(こくどう しげる)とその助手・アウトバーンが協力してくれることになった。国道教授は、「宇宙超古代文明」というかつて地球にあったとされる不思議な文明の専門家で、アースエナジーについて調査している唯一の人物である。
一方、カケルやサーベルと共闘関係にあったダークスピナーの3人は、カケルとサーベルに逃げられたことで別の作戦を考えてアースエナジーを集めようとしていた。宇宙超古代文明の遺産がダークエナジーで操れることを知ったダークスピナーは、再びライガ達に勝負を挑んできた。ライガ達は、カケルの行方を探しながら、ダークスピナーとの戦いをこなしていく。
その過程で、マンリキは新たなコアグランナー・スープラを開発し、イーグルの強化もしていくのだった。
ジョーがアメリカでカケルを見つけた時、サーベルのエナジーは既に底を尽きかけていた。ジョーはバッファローのアースエナジーをサーベルに分け与えようとするが、サーベルはそれを頑なに拒む。
そんな時、ダークスピナーの1人・クラッチが宇宙超古代文明の遺産から作り上げたスピニューガーという怪物を操って襲ってきた。戦う為にはアースエナジーが必要だと判断したジョーは、カケルとサーベルを説得させ、半ば強引にバッファローのアースエナジーをサーベルに供給する。戦えるだけのエナジーが補給できたサーベルは、バッファローと協力してクラッチとスピニューガーの撃退に成功する。これがきっかけで、サーベルがアースグランナーに帰順することを決め、カケルはその意志を尊重してジョーと和解するのだった。
カケルは、一先ずアースグランナーのアメリカ支部で休息をとり、サーベルもメンテナンスを受けることになった。しかし、その間にもダークスピナーは宇宙超古代文明の遺産を利用して襲い掛かって来る。
次第に強くなるダークスピナーの攻撃に対抗する為、マンリキもサーベルの為に新たなコアグランナー・NSXを開発する。NSXにより、さらに力を付けたサーベルは、ダークスピナーとの戦いに勝利する活躍を見せた。

その頃、日本にいたライガもダークスピナーの1人・オイラーと彼が操る巨大な戦艦型スピニューガーと戦いピンチに陥っていた。そんなライガの目の前に、金色に輝く新たなアースグランナー・ティラノトプスが現れる。
ティラノトプスには、正体不明のグランナー・グランナーGが乗っており、ライガと協力してスピニューガーを撃退する。グランナーGの正体は、ライガ達が尊敬するレーサー・ゴウであったが、かっこよく正体を明かしたいという少年心から、正体を明かさず立ち去るのだった。
ゴウも海外へ飛び、宇宙超古代文明について調査を開始する。国道教授と協力してとある島の遺跡を調べていると、そこへダークスピナーのオイラーが現れ、巨大な鳥の形をしたスピニューガーを操って攻撃を仕掛けてきた。
ゴウがティラノと出撃すると、スピニューガーの中から2体のプテラノドンが現れ、襲い掛かる。苦戦するティラノだったが、2体のプテラノドンが絶滅前に友達だった恐竜だと気付き共闘を呼び掛けると、2体のプテラノドンはそれに応え、オイラーを裏切った。
強い絆で結ばれた3体は、その後アースグランナーティラノトプスとさらにキズナ合体をしてアースグランナーティラノトプスフルカスタムとして進化を遂げるのだった。強力な力の前に、成す術をなくしたオイラーとスピニューガーは敗北し逃げ帰っていく。

カケルとサーベルの捜索が終わったが、クウガは宇宙超古代文明の遺跡を調査する為、まだ海外での調査活動を続けていた。そこへダークスピナーがまたしてもスピニューガーを引き連れて襲い掛かる。どんどん強くなるスピニューガーの猛攻に防戦一方のクウガとイーグルだったが、そこへゴウが発見したプテラノドンの内の1体・ブループテラが救援に駆け付けた。
ブループテラは、イーグルと絆を結び、アースグランナーイーグルシャークブルーカスタムへと進化してスピニューガーを撃退する。
同じ頃、ライガもレオと共に海外での遺跡調査へ出発することになる。その前日、ライガは謎の白いライオンが出てくる不思議な夢を見ていた。
ライガは、国道教授と合流して遺跡調査をしていると、またしてもダークスピナーがスピニューガーを連れて攻撃を仕掛けてくる。ライガがレオと協力して戦っていると、そこへゴウが発見したプテラノドンの内の1体・レッドプテラが救援にやって来た。
イーグルの時のように、レオもレッドプテラと絆を結ぶと、アースグランナーレオチータレッドカスタムへと進化を遂げる。するとライガと国道教授が調べていた遺跡から、ライガが夢で見た白いライオンと同じ姿をした人物が現れた。
白いライオンは、自らをキングオブビーストと名乗り、「宇宙超超古代文明の守護者である」と語った。キングオブビーストの協力もあり、なんとかダークスピナーとスピニューガーの撃退に成功したライガは、キングオブビーストから宇宙超超古代文明について話を聞くことになる。
この地球には、宇宙超古代文明よりもさらに昔に宇宙超超古代文明という文明があった。キングオブビーストは、その宇宙超超古代文明の守護者で、もう1体の守護者・スカイカイザーと共に文明を守っていた。しかし、宇宙から謎の敵・サビが襲い掛かり、文明は滅び、守護者である2体もサビと相討ちという形で死亡してしまう。そして、宇宙超超古代文明の遺跡の1つであるこの場所で、思念体となって長い眠りについていたことが明かされるのであった。

宇宙超超古代文明の存在が明らかとなり、より一層発掘調査に熱を入れる国道教授とアウトバーン。2人から宇宙超超古代文明の遺跡の調査依頼を受けたライガとクウガは久しぶりに合流して海底にあるという遺跡へと向かった。
するとそこには、グランナーGが待っていた。未だにグランナーGの正体を知らないライガとクウガだったが、仲間である彼を信頼して一緒に遺跡調査を行うことになる。
そこへダークスピナーの3人が巨大なスピニューガーを引き連れて襲い掛かり、ライガ達は戦いを余儀なくされてしまった。苦戦しながらもスピニューガーを倒し、ダークスピナーを撃退させることに成功するが、戦いの激しさによって遺跡が崩壊しかけてしまう。
グランナーGは、ライガとクウガの脱出を最優先にして、崩れる落ちた瓦礫をかき分けながら退路を確保し脱出させる。ライガとクウガは無事に遺跡から脱出するが、グランナーGは遺跡に取り残されてしまう。なんとか遺跡から脱出してきたグランナーGだったが、アースエナジーを使い果たしたせいで変身が解けてゴウの姿に戻ってしまった。
ライガとクウガにかっこよく正体を明かしたいと考えていたゴウは、エナジー切れで正体を明かす結果になったことを残念に思っていたが、ライガとクウガにとっては、最高にかっこいい正体の明かし方だと絶賛されるのだった。

ダークスピナーとの決戦

世界を巡るという任務が一段落したグランナー達は、アースグランナー本部がある日本に戻ってきた。
一方、ダークスピナーは、思うようにダークエナジーを集められないことに焦っていた。
ダークスピナーの目的は、滅んでしまった母星・惑星ダークの復活であった。地球が生み出すアースエナジーを集め、ダークエナジーに変換して母星を救おうとしていたが、アースグランナーに邪魔されてエナジーを集められず、もう後がない状態にまで追い込まれていたのだ。
そんな時、地球のある場所から莫大なアースエナジーが沸き上がっている場所をパフパフが感知する。ダークスピナーのリーダーであるブレーキーは、自分達が本拠地としている母艦オーを利用してその場所からアースエナジーを大量に吸収する計画を立てた。
ダークスピナーの動きを察知したグランナー達も、アースエナジーを守る為に一斉に同じ場所を目指す。お互いに一歩も譲らない激しい戦いとなるが、一瞬の隙を突いてダークスピナーが母艦オーでアースエナジーを奪取することに成功する。グランナー達は、アースエナジーを大量に吸収した母艦オーとの決戦を余儀なくされてしまった。
ダークスピナーの猛攻を潜り抜け、なんとかライガとクウガ、そしてゴウが母艦オーへ潜入すると、そこにはアースエナジーを吸収する巨大タンクとボス・ブレーキーが待ち構えていた。
ライガ達は、ダークスピナーの攻撃を回避しつつ、連携してアースエナジーを吸い上げているシャフトを破壊する。エナジーの供給を断たれたブレーキーは、腹を立て、ライガ達をさらに攻め立てる。しかし、アースエナジーを変換して作ったダークエナジーの量が残り僅かとなり、ブレーキーはライガ達に敗北してしまった。
ブレーキーが倒れた後、母艦オーの各所で爆発を起こし始めた為、これ以上の戦闘が不可能と判断したイクゾウとバリキの指示で、ライガ達はその場から退避する。母艦オーは小さな爆発を繰り返しながら戦線を離脱していき、空高くへ逃げていった。ダークスピナーとの激戦に勝利したライガ達は、アースグランナー本部に戻り、全員で勝利を喜び合う。
一方その頃、ダークスピナー達も戦いには負けたが、当初の目的であるアースエナジーの奪取に成功したことを喜び合っていた。しかし、この時、母艦内部の一部回路が何者かによって少しずつ破壊され始めていた。母艦オーに精神を融合させているブレーキーはその変化を察知したが、あまりにもかすかな変化だった為、気のせいだと思い込んでしまうのだった。

ダークスピナーとの戦いから数日後、イクゾウ達は母艦オーが宇宙まで逃げていることを突き止め、先制攻撃を仕掛けようと計画を立てる。しかし、それは地球を飛び出して宇宙で戦うという危険なものだった。
アースグランナーの原動力であるアースエナジーは地球の外にない為、地球から補給する外付けの供給システムの開発が必要となる。そこで、バリキはその供給システムを開発し、宇宙での戦闘を可能にする「スペースカスタム計画」を発動する。グランナー達もこの計画に驚くが、地球を守る為に尽力するイクゾウとバリキを姿を見て、計画にのることを決意する。5人全員で宇宙に行くのは危険と判断された為、コンビネーションに優れたライガとクウガが計画の実行者として選ばれた。
レオチータとイーグルシャーク、そしてアースエナジー供給システムを搭載した特殊なシャトルが完成すると、ライガとクウガ、そして計画の責任者であるバリキが宇宙へ向けて飛び立つ。アースエナジー供給システムは問題なく作動し、ライガとクウガもレオチータとイーグルシャークにそれぞれ乗り込むと宇宙空間で母艦オーの捜索を開始した。
その途中、クウガの目の前に宇宙超超古代文明の守護者としてキングオブビーストと共に地球を守っていたスカイカイザーが現れる。スカイカイザーがクウガとイーグルに戦う理由を尋ね、2人が「地球を守る為」と答えると、「いずれ全てが消えるであろう存在を守ることに、意味があるのか」と続けて問う。クウガはその問いに、「この先何があるかは解らない。だけど、今までイーグルと一緒にいた時間とか、思い出とか絆とか、そういう大切なモノは俺が絶対に守る」と力強く答える。クウガの答えに満足したスカイカイザーは、自身の持つ宇宙超超古代文明の力を貸すことを約束するのだった。

クウガとイーグルがスカイカイザーの試練を受けていた頃、母艦オーの内部では、不穏な空気が漂っていた。以前ブレーキーが感じた違和感は、サビと名乗る寄生型宇宙人が母艦オーのシステム内部に入り込んで侵食していたせいであった。サビは惑星ダークを壊滅させ、ブレーキーの肉体を破壊した張本人で、母艦オーの全システムをも乗っ取り蝕んでいた。
ブレーキーは、サビに侵食されて意識が薄れゆく中、娘のチャンバーに母艦オーから逃げるように指示し、クラッチとオイラーに後を任せて消滅してしまう。そしてサビは母艦オーを完全に乗っ取り、「サビブレーカー」という巨大要塞を完成させるのだった。
ライガとクウガが母艦オーを発見した時には既にサビブレーカーが完成しており、以前見た母艦オーとはまるで違う形状になっていたが、倒すべき相手であると認識して攻撃を開始する。しかし、これまでにない強大な力で見せつけるサビブレーカーに手も足も出ない。
サビブレーカーの攻撃対象は、ライガとクウガだけでなく、バリキが乗り込むシャトルにも向けられる。絶体絶命となったライガ達だが、そこでレオチータとイーグルシャークが白く光り出し、神々しい姿へと進化を遂げる。何が起こったのか状況の読み込めないライガ達だったが、そこへ宇宙超超古代文明の守護神であるキングオブビーストとスカイカイザーが姿を現し、ライガとクウガに力を貸し与えると説明する。
キングオブビーストとスカイカイザーは、ライガ達のこれまでの戦いやガオグランナーとの絆を全て見ており、地球を守ろうとする強い意志を感じ取って協力することを決めていた。守護者2人の力を借りたレオチータとイーグルシャークは、サビブレーカーの攻撃を回避しつつ、なんとかバリキの乗るシャトルを守りながら地球に帰還を果たす。
同じ頃、なんとか母艦オーからの脱出に成功していたチャンバー、クラッチ、オイラーの3人は、行く当てもなく地球を彷徨っていた。クラッチは、最後の頼みの綱として、以前共闘したことがあったカケルに連絡を取る。連絡を受けたカケルは誰にも相談せずに1人でダークスピナーに会いに行くが、カケルの様子が気になったライガ達も後をつけてきており、初めてグランナーとダークスピナーは素顔で向き合うことになった。
ダークスピナーに戦う意思がないこととカケルの口添えもあり、ライガ達はダークスピナーの話に耳を傾け、アースエナジーを集めていた理由と母艦オーの内部での出来事を知った。ライガ達は倒すべき敵は同じだとして、ダークスピナーと共闘することを決意し、彼らを仲間として迎え入れた。

真の敵・サビと最終決戦

アースグランナーとダークスピナーが手を組んだ後、遂に宇宙からサビが侵攻してきた。サビは、地球に特殊なアンカーを打ち込み、ポールシャフトを開始する。強敵サビに対抗する為には、キングオブビーストとスカイカイザーの思念をより強力に結びつける必要があった。そこでグランナー達は、自分達に弱点を克服する為に特訓を開始する。
グランナー達が特訓を始めた頃、バリキとマンリキもレオチータとイーグルシャークをゴッドチェンジする為の特別なトミカの開発を急いでいた。ゴッドチェンジトミカが完成すると、いよいよサビとの決戦が幕を開ける。
飛行可能なアースグランナーに乗るクウガ、カケル、ゴウは空中から、猛スピードで突進するのが武器のアースグランナー乗るライガとジョーは陸上から一斉にサビブレーカーに向かって突撃を開始した。ダークスピナーもサークロンに乗ってサビの注意を引き付ける。アースグランナーの一斉攻撃に、サビは一瞬隙を作ってしまい、その隙にゴッドチェンジしたライガとクウガがサビの弱点である制御コアを攻撃する。
サビは大ダメージを受けて攻撃の手を緩めると、カケル、ジョー、ゴウがタイミングを見計らって追撃する。アースグランナー全機の攻撃を受けたサビブレーカーの機体は大きく傷つき、地球に打ち込んだアンカーも破壊されてしまった。

しかし、ライガ達が破壊した制御コアはダミーであり、サビブレーカーはまだ倒されていなかった。
サビは、戦いの最中にアースグランナーの各機体に自分の細胞因子を付着させて機体を蝕んでいた。ガオグランナー達は、パートナーだけでも助けようと、自らの意志でコアグランナーを排出させると、グランナー達に地球の未来を託して沈黙してしまう。
ガオグランナー全機の動物思念が完全に失われ、失意の底に沈むグランナー達。そんな彼らを救ったのは、かつて敵対関係であったダークスピナーの3人だった。
チャンバーは、落ち込み周囲に当たり散らすライガとクウガに、「奪われたものは取り返すだけッチャ」と喝を入れる。何度打ち負かしても母星の復活を目標にアースエナジーを奪いにやって来たチャンバーの言葉は、ライガとクウガの目を覚まさせるものだった。その様子を見ていたカケル、ジョー、ゴウも落ち込むのを止め、パートナーを蘇らせる為に前を向くことを決意する。グランナー達の思いは、動物思念が消えてサビだらけになったはずのガオグランナーとのキズナレベルをどんどん上昇させていった。レオ達の意思が戻った訳ではないが、ガオグランナーを動かせるだけのキズナレベルに到達したグランナー達は、レオ達の動物思念が完全に消えた訳ではないと実感する。
ライガ達は、パートナーの動物思念を蘇らせる為にダークスピナーに協力を要請し、サークロンでサビブレーカーの中まで誘導を頼んだ。サビはサビブレーカーの中にライガ達が乗り込んできたことを察知すると、ライガ達の記憶を全て奪い去ろうと侵食を開始する。グランナーとしての記憶が消えていく中、ライガ達はパートナーであるガオグランナーの声を耳にし、サビの浸食でも消し去れない程強い絆があると感じた。
目を覚ましたライガ達の腕にはアースブレスが装着されており、その力を利用してガオグランナーの動物思念を集めようとする。パートナーの復活を信じてホイールを回し続けていると、サビに乗っ取られていたブレーキーの精神が復活し、自らの体を盾にしてグランナー達を守っていた。それを阻止しようとサビはグランナーに侵食しようとするが、ブレーキーに阻まれ、思うように近づけず苛立ちを募らせる。その隙にグランナー達はパートナーの動物思念を全て回収することに成功。ブレーキーは、なおも自らの体を盾にしてサビを食い止め、グランナー達を逃がすのだった。

動物思念を回収したライガ達は、バリキの下へ行き、ガオグランナーを復活させることに成功する。そして、キングオブビーストとスカイカイザーも真に力を貸す時が来たとばかりに、レオとイーグルに力を注ぎ、改めてサビブレーカー攻略作戦が開始される。
カケル、ジョー、ゴウがサビブレーカーの注意を引き、その隙にダークスピナーの誘導でゴッドチェンジしたライガとクウガが地下からサビブレーカーに接近する。サビを倒すには、サビを母艦オーと完全に切り離す必要があったが、その方法をバリキは見つけ出していた。それは、サビブレーカーの真下に巨大なミステリーサークルを描き、動物思念を集めた時と同じようにミステリーサークルを逆回転させることでブレーキーの思念体を集めようというものだった。ダークスピナー3人の力だけでは巨大なサビブレーカーを逆回転させるエネルギーを作れなかったが、戦いを見守っていたアースグランナーの全職員が3人に力を貸し、エネルギーを生み出すことに成功する。その甲斐があって、ブレーキーの思念体の回収に成功し、ブレーキーは復活する。さらに母艦オーからサビを引きはがし、母艦オーの奪還にも成功するのだった。
サビの本体が現れたことで、グランナー達はサビに総攻撃を仕掛ける。耐え切れずサビは敗北するが、最後の悪あがきとして消滅する前に巨大なブラックホールを生み出して地球そのものを消し去ってしまおうとする。
ブラックホールを消滅させるため、ライガとクウガは危険を承知でそこに突っ込んでいき、サビのコアジュエルを破壊する。すると、ブラックホールは消滅し、仲間を誰1人失うことなく、サビを倒すことに成功するのであった。

ライガとクウガの活躍で地球の平和は守られたが、まだ惑星ダークを蘇らせるというダークスピナーの問題が残っていた。
バリキは、地球のアースエナジーをダークエナジーに変換して惑星ダークへ供給する装置を開発し、ダークスピナーに星の復活を提案する。敵対関係だった相手に協力してもらい、ブレーキーは感動の涙を流す。そしてチャンバー達も地球での思い出を残しておこうと、母艦オーの修理が終わるまでライガ達と楽しい時間を過ごす。
その後、ダークスピナー達は直った母艦オーにアースエナジー供給システムを積み込み、惑星ダークに向けて出発するのだった。ライガとクウガはそれを見送り、地球を救えたことやダークスピナーと友達になれたことを振り返りながら、元の生活に戻っていくのであった。

『トミカ絆合体 アースグランナー』の登場人物・キャラクター

グランナー

駆動 ライガ(くどう らいが)

CV:石上静香
年齢:12歳
誕生日:2月2日
本作の主人公で駆動クウガの双子の弟。
考えるより先に体が動いてしまう熱血漢で、非常に負けず嫌いな性格。好物は先に食べる派で、遊園地のアトラクションはテンションの上がる絶叫系から乗りたい派である。
ガオグランナーレオの呼びかけに応え、レオのパートナーとなる。アースエナジーを使ってグランナーRにシフトチェンジして戦う。
幼い頃から動物が好きで、特に大きくて力強いライオンが気に入っている。興奮すると「チビるなよ」と言ってしまう癖があり、驚く時には父親の口癖「バリマジ」も多用する。
アースハンドルを剣の形に変えた「ハンドルソード」を使って戦う接近戦が得意。

駆動 クウガ(くどう くうが)

CV:桜井春名
年齢:12歳
誕生日:2月2日
本作の主人公で駆動ライガの双子の兄。
冷静に物事を分析して行動する頭脳派で、非常に落ち着いた性格。好物は最後に食べる派で、遊園地のアトラクションはゆっくりしたものから徐々にテンションを上げていきたい派である。
ガオグランナーイーグルの呼びかけに応え、イーグルのパートナーとなる。アースエナジーを使ってグランナーKにシフトチェンジして戦う。
幼い頃から動物が好きで、特に賢くてかっこいいワシが気に入っている。
アースハンドルを銃の形に変えた「ハンドルガン」を使って戦う射撃が得意。

マッハ ゴウ

CV:福山潤
年齢:20歳
誕生日:5月5日
T1グランプリで三連覇を成し遂げている世界的に有名なレーサー。その運転技術が認められ、アースグランナーのテストドライバーを務めている。
大人の為、グランナー達のアニキ的存在で、ライガ達にドライビングテクニックや一般常識を教えている。普段は冷静に物事を判断するが、熱くなると子供っぽくなってしまう。
キズナレベルが足りず、グランナーになれずにいたが、ライガ達の戦いを見ていくうちにキズナレベルが上昇し、後に開発されたガオグランナーティラノと心を通わせてティラノのパートナーとなる。アースエナジーを使ってグランナーGにシフトチェンジして戦う。
グランナーGになれた際は、ライガ達にかっこよく正体を明かしたいという少年心から、正体を隠して活躍していたが、ライガ達を助ける為にアースエナジーを使い切ってしまったことで正体がバレてしまった。
興奮した時には、「マッハすげぇ」という独特な口癖を発する。

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