ビエラ／モグラ（ONE PIECE）の徹底解説・考察まとめ

ビエラ／モグラの概要

ビエラとは、海賊漫画『ONE PIECE』を原作とした劇場版第4弾『ONE PIECE THE MOVIE デッドエンドの冒険』（ワンピース ザ ムービー デッドエンドのぼうけん）の登場人物。

蒸気船「サラマンダー号」のボイラーマンを務める老人。ツンツンと短い髪の毛の生えた坊主頭と赤くて大きな鼻が特徴。8年前に「サラマンダー号」が修理のために造船の街エレナに入った時、ガスパーデ海賊団の襲撃を受け、船ごとガスパーデ海賊団の支配下に入った。襲撃された日に川を流されていた少女アデル・バスクードを拾い、それ以来2人でガスパーデ海賊団のボイラーマンとして生きることとなる。

ガスパーデ海賊団のメンバーから、ビエラは”モグラ”、アデルは”アナグマ”と呼ばれるより、海賊に支配される日々が始まった。アデルはすっかり生きる希望を失っていたが、ビエラは「生きていればいいことがある」と常に希望を抱き続けた。

ONE PIECE THE MOVIE デッドエンドの冒険（ワンピース）のネタバレ解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

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『ONE PIECE THE MOVIE デッドエンドの冒険』（ワンピース ザ ムービー デッドエンドのぼうけん）とは、少年漫画『ONE PIECE』を原作とした劇場版アニメ。『ONE PIECE』の劇場版第4作品目。シリーズ初となる長編映画で、麦わらの一味の考古学者ニコ・ロビンが始めて登場する作品となっている。公開は2003年3月。
主人公モンキー・D・ルフィ達麦わらの一味は深刻な金欠に陥る。そこで資金調達のため、優勝賞金3億ベリーの何でもありのデッドエンドレースに参加するのだった。

ビエラ／モグラのプロフィール・人物像

所属船：サラマンダー号
職業：ボイラーマン

ツンツンと短い髪の毛の生えた坊主頭と、赤くて大きな鼻が特徴の老男性。帽子とつなぎを着用している。「サラマンダー号」のボイラーマンを務めており、頑固な職人といった雰囲気を持つ。8年前に造船の街エレナで拾ったアデルを我が子のように可愛がっている。生きることに後ろ向きなアデルに対し、「生きていればいいことがある」といつも前向きに生きるように説いていた。

ビエラ／モグラの能力

ボイラーマン

ビエラの職業はボイラーマン。ボイラーマンとは、汽罐（きかん／蒸気機関の主要部）に火をたく人間のことを指す。現実世界の日本では「ボイラー技士」という名前で、国家資格に定められている技能である。ビエラは長年「サラマンダー号」でボイラーマンとして働いているような発言をしており、ボイラーの管理について高い能力を持っていると思われる。

ビエラ／モグラの来歴・活躍

過去

ガスパーデ海賊団の襲撃

映画の物語から8年前（新世界編から10年前）。ビエラは蒸気船「サラマンダー号」に乗って、造船の街エレナにやってきた。「サラマンダー号」は修理のために港に停泊。その時ガスパーデ海賊団の襲撃を受けた。エレナの住人の多くは殺され、街は焼かれていく。その時、ビエラは川を流されてくる1人の少女を見つけた。ビエラは少女を助けあげて、「サラマンダー号」のボイラー室へ連れていき、看病する。そこにガスパーデ海賊団の下っ端が立ち入ってきた。そして蒸気船というものは珍しいため、ボイラーを管理するビエラと一緒にガスパーデに献上すると言い出した。

その日からビエラと拾い上げた少女アデル・バスクードの「サラマンダー号」での生活が始まった。ガスパーデの支配下に入ってから、ビエラは”モグラ”、アデルは”アナグマ”と呼ばれるようになった。毎日、ボイラー室でボイラーの調整する日々が続く。そんな中で大きく育ったアデルは、生きることにすっかり後ろ向きに育っていた。その度にビエラは「生きていればいいことがある」と言い聞かせるのだった。

『ONE PIECE THE MOVIE デッドエンドの冒険』

シュライヤ・バスクードとの出会い

「サラマンダー号」は、海賊だけで行われる何でもありのレース「デッドエンド」に出るために、偉大なる航路（グランドライン）のハンナバルという島を訪れていた。その頃、ビエラは病を患っており、1週間も熱が下がらない状態が続いていた。見かねたアデルはガスパーデ海賊団の下っ端にビエラを医者に見せるよう、薬を買ってくれるように頼み込む。しかしそれが受け入れられることはなかった。アデルは下っ端から銃を奪い、その銃で海賊を殺し薬を買う金を稼いでくると言い出す。それを見ていた船長のガスパーデは、面白そうだからやってみろと不気味な笑みを浮かべてアデルを送り出した。

翌朝、「サラマンダー号」はレースに参加。ハンナバルを出港した。アデルが自分のために船を降りたことを知らないビエラは、覚束ない足取りでボイラー室の中をアデルを探して歩く。するとそこには昨晩ガスパーデの仲間になった男が立っていた。男がボイラーに何かしようと思ったビエラは警戒する。しかし男はそんなことをするつもりはなく、ただ懐かしい船を見に来ただけだと語った。ビエラはその男の目を見て、男がガスパーデの首を取るために船に乗り込んだのだと気づいた。そしてふと、その男をに既視感を覚える。ビエラが問い詰めると、男は造船業の盛んな街に住んでいたこと、修理でやってきた「サラマンダー号」を年の離れた妹と見に行ったこと、その日にガスパーデ海賊団に襲われて全てをなくしたことを語った。そして復讐のために今日まで生きてきたとも言う。ビエラは復讐なんてやめろと男を止めたが、男の決意は固かった。去っていく男にビエラは名を尋ねる。すると男は、シュライヤ・バスクードと名を名乗った。

その名前を聞いてビエラは8年前のことを思い出す。そして今では「アナグマ」と呼ぶことがほとんどの少女の名前がアデル・バスクードだったことも思い出すのだった。

サラマンダー号との別れ

「デッドエンド」レースに参加していた主人公モンキー・D・ルフィ率いる麦わらの一味は、ガスパーデの罠にハマり、危うく全滅するところだった。ルフィはガスパーデが姑息な罠を仕掛けてきたことに怒る。そうでなくとも先日ハンナバルで会った時からルフィはガスパーデのことは気に入らない。ルフィはガスパーデと決着をつけるために、「サラマンダー号」を追いかけてきた。そして戦いが始まる。

海賊を討ち取るために1人「サラマンダー号」を降りたアデルは、何の因果か、麦わらの一味の船に乗っていた。そしてその縁もあって、アデルは自分とビエラをガスパーデのところから助けてくれるという約束をルフィ達としていた。麦わらの一味の剣士ロロノア・ゾロと一緒にビエラを迎えにきたアデルは「生きるんだ！」と希望に満ちた目をしていた。それを見てビエラも覚悟を決める。ビエラはアデルに先に船（ゴーイング・メリー号）に行っておくように言い、ボイラー室へと戻った。そしてボイラーを爆発させる。

巨大なサイクロンが近づいてくる中、沈みゆく「サラマンダー号」の甲板ではルフィとガスパーデの最後の戦いが始まった。結果、ルフィはガスパーデに勝利する。ビエラは気を失ったルフィと、ルフィの前にガスパーデと戦って気を失っているシュライヤを連れ、小舟で「サラマンダー号」から脱出した。

新たなる人生

サイクロンも去り、空には青空が広がる。ビエラが船を漕いでいると、シュライヤが目を覚ました。ルフィがガスパーデを倒したことを知ったシュライヤは、その瞬間復讐という生き甲斐をなくした。自分なんて助けなくてよかったと零すシュライヤに、ビエラはアデルの生存を伝える。ゴーイング・メリー号が停泊する島からビエラを呼ぶ元気いっぱいのアデルの姿を見て、シュライヤは言葉をなくした。そんなシュライヤにビエラは、「人生は面白い 生きていればこそきっといいこともある」と笑うのだった。

8年という長い歳月のせいで、シュライヤとアデルはすぐに打ち解けることはできなかった。ビエラは2人の間を上手に取り持ちながら、互いが歩み寄れるように手伝ってやる。ルフィ達に島に送ってもらったビエラは、アデルやシュライヤと共に新たな人生を歩み始めるのだった。

ビエラ／モグラの関連人物・キャラクター

アデル・バスクード／アナグマ

CV：酒井美紀（特別出演）

劇場版『ONE PIECE THE MOVIE デッドエンドの冒険』（ワンピース ザ ムービー デッドエンドのぼうけん）のオリジナルキャラクター。

ビエラの助手を務める少女。ガスパーデ海賊団のメンバーからはアナグマと呼ばれている。薄汚いつなぎを着た少年に見えるが、実は少女。目深に被った大きな帽子の中に長い髪の毛をしまっている。ただ仕草も男らしく、言葉遣いが悪いので、どこからどうみても少年。あえて少年を装っているのか、服がこれしかなかったから結果として少年のようになってしまったのかは不明。

造船の街エレナの出身。8年前、兄のシュライヤ・バスクードと修理にやってきた「サラマンダー号」を見るために港へ行った際、ガスパーデ海賊団の襲撃を受けた。その時に川に落ちて流されていたところをビエラに救われる。その後、家族のように一緒に暮らしてきた。ビエラのことを「じっちゃん」と呼ぶ。