ONE PIECE（2000年の映画）のネタバレ解説・考察まとめ

『ONE PIECE（2000年の映画）』の概要

『ONE PIECE（2000年の映画）』とは、海賊を題材にした少年漫画『ONE PIECE』（ワンピース）を原作とした劇場版アニメ。記念すべき『ONE PIECE』の劇場版アニメ第1作品目である。2000年3月4日に公開された。キャッチコピーは、「海賊王におれはなる！」、「伝説の大海賊ウーナンが隠した“伝説の秘宝”ついに発見？！」。

『ONE PIECE（2000年の映画）』は、「東映アニメフェア」の内の一作品として公開された。「東映アニメフェア」は、東映が1990年から2002年7月まで実施していたアニメフェアで、毎年春休みや夏休みに合わせて、アニメーション映画を数本まとめて公開する企画である。『ONE PIECE（2000年の映画）』は、『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム！』と同時上映だった。最終興行収入は21.6億円。

映画公開当時、原作漫画は偉大なる航路（グランドライン）のリトルガーデンを舞台とした物語の最中。TVアニメでは、シロップ村をキャプテン・クロ率いる黒猫海賊団から守るために奮闘している頃であり、まだウソップも仲間になっていなかった。本作は、シロップ村編とバラティエ編の間のサイドストーリーとされており、ウソップがTVアニメシリーズに先駆けて仲間として登場。ゴーイング・メリー号は映画がアニメとしての初登場となっている。

主人公モンキー・D・ルフィ率いる麦わらの一味は、「黄金の大海賊」と呼ばれた伝説の大海賊ウーナンが残した莫大な黄金が眠る「黄金の島」を探していた。そして同じくウーナンの黄金を狙う海賊・エルドラゴ率いる一味と「黄金の島」を舞台に戦いを繰り広げるのだった。

『ONE PIECE（2000年の映画）』のあらすじ・ストーリー

ウーナンの黄金伝説

主人公モンキー・D・ルフィ率いる麦わらの一味は、航海士のナミが手に入れた情報を元に、「黄金の大海賊」と呼ばれた伝説の大海賊ウーナンが黄金を残したという「黄金の島」を探していた。そこに海賊エルドラゴの部下という3人の海賊が乗り込んできて、ゴーイング・メリー号に乗せていたナミの宝を持ち逃げしようとする。ナミはルフィ達にハイエナ三人衆と呼ばれるその3人の海賊を捕まえるように言うが、もう1週間以上何も食べていなかったルフィ達は、ハイエナ三人衆がくれたおにぎりに気を取られて役に立たなかった。それどころか、ハイエナ三人衆を食事をくれたいいヤツだと評価する始末である。

ようやくルフィがハイエナ三人衆が悪い奴であることを理解し、宝を取り返そうとしたところだった。悪魔の実「ゴエゴエの実」の能力者である海賊エルドラゴの船が現れた。エルドラゴは、何も言わずにただいきなり「ゴエゴエの実」の能力を使ってルフィ達を攻撃してくる。ハイエナ三人衆が乗っていた船は大破し、戦っていたルフィも船と一緒に海へと沈む。麦わらの一味の剣士ロロノア・ゾロはルフィを助けるために咄嗟に海に飛び込んだ。ゾロがルフィを海に漂う板切れに引き上げた時、ルフィの身体にはエルドラゴに捕まってハイエナ三人衆の雑用をしていたトビオという少年がしがみついていた。

ルフィとゾロは、突然漂ってきたおでんの匂いを追いかけて、板切れを必死に漕ぎ始めた。そこにはおでんを提供する屋台船があった。トビオの祖父・岩蔵（がんぞう）の営む海上おでん屋だ。岩蔵は帰ってきたトビオに何度家出をすれば気が済むと怒る。その間にルフィとゾロは屋台にあったおでんをおいしくいただいた。トビオはかつて世界の3分の1の黄金を手に入れたウーナンに憧れており、家出を繰り返していた。岩蔵はそれに頭を抱えていたのだ。その傍ら、ルフィはトビオのウーナンの話を聞いて、ウーナンを仲間にしたいと思い始める。

「黄金の島」へ到着

ナミはエルドラゴの船に忍び込んで、「黄金の島」へと辿り着いていた。そしてウソップが残っていたゴーイング・メリー号も「黄金の島」へ流れ着く。ウソップはエルドラゴ一味に捕まり、殺されかけたが、いつものように嘘を並び立てることで命を永らえていた。そしてエルドラゴ達に連れられて一緒に黄金探しをさせられることになった。ウソップはエルドラゴ達が持っていた宝の地図を頼りに、島にあるウーナンの宮殿と思われる場所へたどり着く。そこにはウソップを助けようとやってきたナミの姿があった。

ナミは自分がウーナンの孫娘だと嘘をつき、ウソップは咄嗟にナミの嘘に合わせてまた嘘を重ねた。2人の嘘で宮殿の門の下に黄金が眠ると信じたエルドラゴは、悪魔の実「ゴエゴエの実」の能力で宮殿を破壊し始める。そこへ鎖でぐるぐる巻きにされたルフィとゾロ、トビオがやってきた。ルフィとゾロは、岩蔵のおでんを食べた後の支払いができず、岩蔵にとっ捕まって「黄金の島」へとやってきていたのだ。世間の噂ではウーナンは死んだことになっているが、トビオはウーナンが生きていることを信じており、ウーナンが悪党から奪った大事な宝を守ろうとエルドラゴ達の前に立ちはだかる。しかし非力なトビオがエルドラゴに敵うはずなく、トビオは呆気なくやられてしまった。

ルフィとゾロは鎖に巻かれた状態でトビオを助けようとする。しかしルフィの足が瓦礫に引っかかってしまったせいで、足が長く伸びてしまい、その反動でルフィとゾロ、そばに倒れていたトビオは丘の上まで飛ばされてしまった。

エルドラゴとの決戦

丘の上に飛ばされたルフィとゾロの元へ、どさくさに紛れて逃げてきたナミとウソップがやってきた。ナミに鎖を解いてもらったルフィ達は、あらためてウーナンの宝探しを再開する。ナミによると宮殿には生活痕が全くなかった。宮殿は囮で宝は別の場所にあると踏んだ麦わらの一味は、「黄金の島」にある高い山に宝があると考えて急いで向かう。山の中腹にたどり着くと、そこには何故か岩蔵の姿が。岩蔵は、ウーナンには黄金を高い場所に隠す癖があると言い、この島ならこの山しかないという。岩蔵はウーナンと同郷であり、幼い頃から兄弟のように育った仲だったのだ。しかし生き方に関する考え方の違いで喧嘩になり、その際岩蔵は崖から落ちて大怪我をしてしまう。岩蔵が3日間意識を失っているその間に、ウーナンは1人海にで出て海賊になった。以来、一度も会っていないという。

ルフィ達は岩蔵と一緒に山頂を目指す。山頂には古びた小屋があった。小屋には何もなかったが、暖炉の下に秘密の地下室があった。ウーナンはきっとこの地下室に黄金と一緒にいる。そう考えたルフィ達が階段を降りようとした。その時、エルドラゴ一味が現れた。当然黄金を狙ってのことだ。ルフィはエルドラゴ達に黄金を渡さないために戦いを開始。ゾロはエルドラゴが金で雇った剣士ゴラスと、ルフィはエルドラゴと戦った。

ルフィはエルドラゴが身にまとっていた黄金の鎧を砕き、エルドラゴの咆哮を「ゴムゴムの風船」で跳ね返す。そして動けなくなったエルドラゴを、ルフィは「ゴムゴムのバズーカ」で島のかなたまで吹き飛ばした。

ウーナンの残した宝

エルドラゴ一味を倒したルフィ達は、地下室へと降りていった。そこには1つの部屋があり、中には海賊の船長と思しき服を着た白骨死体があった。それは紛れもないウーナンのものだった。ウーナンは噂通り既に死んでいたのだ。ウーナンは部屋の壁一面にメッセージを残していた。集めた黄金は既に元の持ち主に返しきったこと。そして自分が本当に欲しかったのは黄金ではなく、黄金を求める冒険そのものだったことに気づいてこと。その思いが綴られていた。

島に黄金がないことがわかったルフィ達は、トビオと岩蔵に別れを告げて再び海に出るのだった。

『ONE PIECE（2000年の映画）』の登場人物・キャラクター

主人公

モンキー・D・ルフィ

CV：田中真弓

『ONE PIECE』の主人公の少年。東の海（イーストブルー）のゴア王国フーシャ村出身で、「海賊王になる」という夢を持っている。悪魔の実「ゴムゴムの実／ヒトヒトの実 モデル”ニカ”」の能力者で、全身をゴムのように伸び縮みさせることが可能。覚醒段階であるギア5を発動すると、髪の色や服の色が真っ白になり、かつて実在したと言われる太陽の神・ニカを思わせる神秘的な姿に変身する。

『ONE PIECE（2000年の映画）』の時間軸は、狙撃手ウソップの故郷・シロップ村と海上レストラン「バラティエ」の間。この頃のルフィは17歳で、まだ懸賞金も賭けられていない頃だった。

「黄金の大海賊」と呼ばれたウーナンの残した財宝を巡り、「黄金の島」を舞台にエルドラゴと戦いを繰り広げる。

モンキー・D・ルフィ（ONE PIECE）の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

renote.net

モンキー・D・ルフィとは、『週刊少年ジャンプ』の大人気海賊漫画『ONE PIECE』の登場人物であり、主人公。左目の下にある傷と麦わら帽子がトレードマーク。「麦わらのルフィ」という異名を持つ。悪魔の実「ゴムゴムの実」の能力者で、全身が伸び縮みするゴム人間である。
海賊王ゴール・D・ロジャーが残した「ひとつなぎの財宝（ワンピース）」を手に入れて海賊王になるという夢を叶えるために17歳で海に出た。そして愉快な仲間達と共に大海原を冒険するのだった。

麦わらの一味

ロロノア・ゾロ

CV：中井和哉、浦和めぐみ（幼少期）

麦わらの一味の剣士。東の海（イーストブルー）のシモツキ村出身。「世界一の大剣豪になる」という夢を持っている。三本の刀を使う三刀流剣技の使い手で、日々鍛錬に余念がない。

『ONE PIECE（2000年の映画）』の時間軸は、狙撃手ウソップの故郷・シロップ村と海上レストラン「バラティエ」の間。この頃のゾロは19歳で、まだ懸賞金も賭けられていない頃だった。使用する刀も幼馴染の霜月くいな（しもつき くいな）から受け継いだ「和道一文字（わどういちもんじ）」以外は無名の刀である。

「黄金の大海賊」と呼ばれたウーナンの残した財宝を巡り、「黄金の島」を舞台にエルドラゴの部下・ゴラスと戦いを繰り広げる。

ロロノア・ゾロ（ONE PIECE）の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

renote.net

ロロノア・ゾロとは、『週刊少年ジャンプ』の大人気海賊漫画『ONE PIECE（ワンピース）』の登場人物。主人公モンキー・D・ルフィ率いる麦わら海賊団の剣士。三本の刀を操る三刀流剣技の使い手。「世界一の大剣豪になる」という夢を持っており、戦闘では積極的に強敵と戦う。黒い手ぬぐい、左目の傷、腹巻き、左耳の三連ピアスが特徴。最初に麦わら海賊団に加入したメンバーであり、副船長と度々間違われるが、公式では副船長という設定は明言されていない。武装色の覇気に優れ、ワノ国では覇王色の覇気にも目覚めた。

ナミ

CV：岡村明美

麦わらの一味の航海士。東の海（イーストブルー）のココヤシ村出身。「自分の目で見た世界中の海図を描く」という夢を持っている。豊富な知識と天性の気象センスで一味の航海を助ける。

『ONE PIECE（2000年の映画）』の時間軸は、狙撃手ウソップの故郷・シロップ村と海上レストラン「バラティエ」の間。この頃のナミは18歳で、まだ懸賞金も賭けられていない頃だった。麦わらの一味と共に航海しているが、一時的な協力関係でまだ正式加入していない。ノコギリザメの魚人アーロンが率いる一味に所属しており、まだその事実が明かされていない頃である。

「黄金の大海賊」と呼ばれたウーナンの残した財宝を手に入れるため、「黄金の島」で宝探しをする。

ナミ（ONE PIECE）の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

renote.net

ナミとは、『週刊少年ジャンプ』の大人気海賊漫画『ONE PIECE』の登場人物である。主人公モンキー・D・ルフィ率いる麦わら海賊団の航海士。整った顔立ちと魅惑的なスタイルの持ち主で、お金が大好き。肌で気候の変化を感じ取るという航海士として天性の才能に恵まれているだけでなく、自ら勉学に取り組んで得た確か知識も併せ持つ一流の航海士。一切の常識が通じないデタラメな気候の偉大なる航路（グランドライン）で一味を導く、なくてはならない存在である。戦闘でも科学の力を用いてスマートに戦う。