花より男子(花男)のネタバレ解説・考察まとめ

『花より男子』とは、『マーガレット』(集英社)で1992年から2004年まで連載され大ヒットとなった神尾葉子の少女漫画。単行本発行部数は5940万部を超え、「最も多く発行された単一作者による少女コミック」としてギネス世界記録に認定された。電子版を含む国内の累計発行部数は6100万部以上となっている。アニメ化に留まらず、実写ドラマや映画もされ、人気に拍車をかけた。また、台湾や韓国でもテレビドラマ化されており、世界中から愛される作品となっている。

「British Hills」。語学やイギリス文化の学習を目的とした施設で、ホテルも経営している。道明寺が住んでいたお屋敷はここを参考にしている

つくしの恋の相手である道明寺司の家。ビジネスの拠点はニューヨークで、主にホテル経営をしている。司の母親の道明寺楓が社長で、跡取りとされているのが司である。自家用ジェットや別邸も数多く残っていて、資産が多い財閥グループである。社長の楓は、会社の利益のためなら何でもする冷酷な女性だ。

英徳学園(えいとくがくえん)

ドラマ版で登場した英徳学園の門

富裕層の子どもが多く通う、幼稚舎から大学まである一貫校である。多くの学生が幼稚舎から通っており、高額の学費を払える限られた人しか入学できない。高校からの外部の入学生は少なく、「異例」とされており、周りからは「貧しい」と判断される。

『花より男子』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

牧野つくし「宣戦布告よッ」

道明寺率いるF4に赤札を貼られ、英徳学園の生徒達にいじめられるようになったつくし。そんな中でもつくしは持ち前の正義感の強さを失うことはなく、陰湿なイジメを繰り返す道明寺に蹴りを一発入れて言ったセリフが「宣戦布告よッ」である。道明寺には誰も逆らえないことをいいことに、好き勝手する姿を見ていられなくなったつくしの反撃の一言である。ここから、つくしと道明寺の関係はスタートし、道明寺はつくしの魅力に惚れていくこととなる。

牧野つくし「あたしがあんたを幸せにしてあげてもいいよ!」

道明寺財閥の跡取りで、仕事をするためニューヨークに行くことを決めた道明寺だが、つくしは彼氏の道明寺について行くか迷っていた。そんな中、つくしは英徳学園の友人やF4のメンバーと共に過ごした時間がかけがえのないものとなっていることに気付き、英徳学園にあと1年通うことを決意し、ニューヨークには行かないことにした。4年後、道明寺がニューヨークから帰ってきていい男になっているという条件付きで言ったセリフが「あたしがあんたを幸せにしてあげてもいいよ!」である。これはつくしの2度目の宣戦布告であり、道明寺も「やってもらおうじゃん」と昔の怖い面影がない笑顔で答えるセリフが印象的である。

牧野つくし「美しさを金で買って何が悪いのよ。あんたらだってお金で買いたいもん買うでしょーが」

三条桜子(さんじょうさくらこ)は、幼い頃見た目が悪く、道明寺や周りから「ブス」と言われたことがきっかけで整形をした。整形をして、美人になり自分に自信が持ててからは英徳学園でも人気者となる。そんな中で、昔の卒業アルバムから桜子が整形した事実を知った、英徳学園生はみんなで桜子をいじめはじめる。その時につくしが言ったセリフが、「美しさを金で買って何が悪いのよ。あんたらだってお金で買いたいもん買うでしょーが」である。自分達のことは棚に上げて、整形した桜子をいじめている生徒達の姿に居ても立っても居られなくなったつくしが言い放った言葉である。お金の使い道が「整形」であろうとも、それは欲しいものを買ったに過ぎないという、つくしらしい偏見のないセリフが印象的である。

牧野つくし「ごめんなさいとありがとうは魔法の言葉なの 簡単よ 仲直りするにはこれを言えばいいだけなんだから」

取引先の人と喧嘩して、上手く行かなくなり修復が不可能となって落ち込んでいるおじさんを公園で声をかけたつくし。その時につくしが言ったセリフが「ごめんなさいとありがとうは魔法の言葉なの 簡単よ 仲直りするにはこれを言えばいいだけなんだから」である。このセリフは万国共通であり、お金がかからず無料で言える魔法の言葉であるとつくしは力説する。このセリフとつくしとの出会いにより、おじさんは人間関係を修復することができた。また、そのおじさんの「上手くいかなかった相手」とは道明寺の母親であり、これをきっかけに母親が道明寺の交際相手としてつくしの存在を認めていく形となった印象的なセリフである。

道明寺司「好きだ。気がおかしくなるほど惚れてる。俺が欲しいのはおまえだけだ」

つくしにはっきりと「好きじゃない」と伝えられた道明寺。そんな中でも道明寺が伝えた純粋で一途なセリフが「好きだ。気がおかしくなるほど惚れてる。俺が欲しいのはおまえだけだ」である。振られても自分の想いにはまっすぐで、相手にもそのことを伝える強さを持っている。ストレートでシンプルであるが、心惹かれる印象的なセリフとなっている。

道明寺司「脳は忘れてても おれの細胞がそういっている 俺が必要としてんのはおまえじゃねぇ」

怪我を負い、記憶喪失になった道明寺。病院で入院している時に、中島海と出会った。つくしの代わりに道明寺の世話をする海は、つくしが作ったクッキーを「自分が作った」と嘘をつき、道明寺に振り向いてもらおうと考えていた。しかし、海が自身でお弁当を作って道明寺に持っていった時に、一口食べた道明寺はお弁当を投げ捨てた。その時に言ったセリフが、「脳は忘れてても おれの細胞がそういっている 俺が必要としてんのはおまえじゃねぇ」である。つくしが作ったクッキーを懐かしく思っていたが、海が作ったお弁当は全く懐かしさなど感じられなかった。そうしたことから、自分が記憶を無くしているのは、海のことではなくつくしのことであると気がついたセリフである。

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