尾美一(銀魂)の徹底解説・考察まとめ

尾美一(おび はじめ)とは、SF時代劇風少年漫画『銀魂』(ぎんたま)の登場人物で、主要人物の1人である志村新八の兄弟子。愛称は「オビワン」、「オビワン兄様」、「一兄」など。
「泣きたい時ほど笑え」という哲学を持ち、常に笑顔を浮かべている。恒道館随一の剣士だったが、剣術留学生として宇宙に発つ直前に事故で行方不明となる。後に銀河剣聖の異名と共に地球に帰還し、自身の編み出した「ビームサーべ流」で恒道館の再興を図る。実は異星人によってサイボーグ化され、彼らによる地球破壊計画の先兵として暗躍した。

尾美一(銀魂)の概要

尾美一(おび はじめ)とは、SF時代劇風少年漫画『銀魂』(ぎんたま)の登場人物で、主要人物の1人である志村新八(しむら しんぱち)の兄弟子。「オビワン」、「オビワン兄様」、「一兄(はじめにい)」など様々な呼称を持つ。
かつては恒道館随一の剣士として名を馳せ、新八にとっては憧れの、その姉である妙(たえ)にとっては初恋の相手だった。しかし剣術留学生として宇宙に飛び立つ直前、転送装置の事故で行方不明となる。誰もが生存を絶望視していたが奇跡的に辺境の惑星にワープさせられる形で生き永らえ、そこから地球を目指しつつ剣術修行に励み、銀河剣聖(ギャラクシーソードマスター)の名で知られるようになる。

地球に帰還し、新八や妙と再会した後、恒道館が閑古鳥状態であることを知り、自身の編み出した「ビームサーべ流」での再興を図る。これは掌から直接ビームの刃を生み出して敵を薙ぎ倒すという壮絶な代物で、自身がいない間に新八の兄貴分となった坂田銀時(さかた ぎんとき)や妙に一方的な想いを寄せる近藤勲(こんどう いさお)からは「どこが剣術なんだ」と文句を言われていた。
実は毘夷夢(びいむ)星の人間によって右半身をサイボーグ化されており、その自我も彼本来のものではあるが異星人たちによる支配を受けている。毘夷夢星は地球を破壊しようと目論んでおり、尾美はその先兵として利用され、これを阻止するには「尾美の生命維持装置を兼ねているサイボーグ部分を破壊する」以外にないことが判明。「新八や妙に兄弟子が死ぬところを見せるわけにはいかない」と考えた銀時と、壮絶な戦いを繰り広げた。

尾美一(銀魂)のプロフィール・人物像

CV:小野坂昌也、杉本ゆう(少年期)

「泣きたい時ほど笑え」という哲学を持ち、自信に満ちた微笑から大口開けた馬鹿笑いまで常に笑顔を浮かべている。面倒見のいい性格で、「道場主の息子なのに剣術がちっとも上達しない」と泣いていた幼い頃の新八を何度も励まし、やがて彼から本当の兄のように慕われるようになった。
新八の姉である妙とも当時からの付き合いで、彼女の初恋相手。妙に恋する近藤や柳生九兵衛(やぎゅう きゅうべえ)からは露骨に警戒され、「一手御指南願う」という形で叩きのめしてやろうと企てられている。

恒道館でも随一の使い手であり、銀河剣聖(ギャラクシーソードマスター)の称号を得たと自称している。これが本当なのか、地球に潜入するために作った設定でしかないのかは不明だが、剣士としての実力は非常に高い。
望まぬままサイボーグ化させられ、異星人の破壊兵器とされているが、本人にその自覚は無い。ただし「何かがおかしい」という違和感を覚えてはいたらしく、新八に敗北して全ての事情を理解した後は「お陰で半身(サイボーグ部分)から一本取れた」と苦し気にしながらも笑っていた。

尾美一(銀魂)の来歴・活躍

恒道館の筆頭剣士

左から妙、尾美、新八。道場の中では歳が近かったこともあり、親しい間柄だった。

江戸屈指の剣術道場として名を馳せた恒道館で剣術の修行に励み、頭角を現していく。この頃にはすでに「強い人間ほどいつも笑顔でいるもの」をモットーにしており、何があっても笑顔を絶やさない少年になっていた。
道場主の息子だった志村新八(しむら しんぱち)とは、歳が近いせいもあって親しくなる。「剣術がちっとも上手くならない」と嘆く彼を、尾美は幾度も励まし、次第に新八から兄貴分として尊敬されるようになっていった。

新八の姉の志村妙(しむら たえ)とも同様に交流を重ね、彼女の初恋の相手ともなった。尾美自身は気付かなかったのか、剣術のことしか頭になかったのか、それとも恋を意識するには本人が若かったのか、妙の想いに応えることなく成長する。
やがて尾美は自他共に認める恒道館随一の剣士となる。しかしこの頃、地球は天人(あまんと)と呼ばれる異星人たちによる開国要求で大きな混乱の中にあり、天人排斥を謳う攘夷志士たちが反乱を起こすなど平和とはいえない時代になっていた。

毘夷夢星人の魔手

尾美は天人との平和的な交流を目的とした剣術留学生に選ばれ、新八や妙と別れて宇宙へと旅立つこととなる。しかしその出発直前、天人の技術で作られた転移装置が爆発し、これに巻き込まれて行方不明になってしまう。新八も妙もこれに強い衝撃を受けるも、尾美の死体は一向に見つからず、宇宙のどこかに転移してそのまま死亡したものと思われた。この事件からしばらく後に新八たちの父親も病に倒れ、天人がもたらした新技術によって剣術の価値が下がったこともあり、有力な剣士を相次いで失った恒道館は急激に没落していく。
しかし実際には尾美は死亡しておらず、右半身のあちこちを失う重傷を負いながらも毘夷夢星(びいむせい)に飛ばされて生き延びていた。この星はビーム兵器の開発と販売で有名で、尾美の戦士としての資質に注目した毘夷夢星人たちは彼に機械の右半身を据え付けて生き永らえらせる。この右半身は尾美の生命維持装置であると同時に、強力なビーム兵器が仕込まれた兵器であり、毘夷夢星の技術力の高さを知らしめる“生きた宣伝塔”ともなっていた。

尾美は地球に帰るまでの期間について「辺境の星に飛ばされ、剣術修行を重ねながら地球を目指し、幾多の強敵を打ち破ったことで銀河剣聖(ギャラクシーソードマスター)の異名で知られるようになった」と語っているが、これがただのカバーストーリーなのか、ある程度の部分については実際に起きた出来事なのかは不明。
いずれにせよ、毘夷夢星人によって都合よく記憶を書き換えられた尾美は、自身が兵器を埋め込まれたことも、その自我がもはや毘夷夢星人に支配されていることも気付かないまま、彼らの先兵として活動する。心のどこかで「何かがおかしい」との違和感は覚えていたが、その正体については皆目見当がつかないままだった。

喜びの帰郷と笑顔の別れ

地球に戻ってきた尾美は、新八や妙と共に恒道館の復興を目指す。

毘夷夢星のビーム兵器は、「威力が高過ぎる」と天人たちの間でも問題視されるようになり、ついには天人を受け入れて彼らの仲間入りを果たした地球の提案で禁止されることとなる。自分たちのビーム兵器に自信と誇りを持っていた毘夷夢星人はこれに納得できず、報復として地球をビーム兵器て消滅させることを画策し、尾美を送り込むこととなる。
「宇宙での修行を終えて自分の意志で帰ってきた」という認識の下で帰郷した尾美は、まず恒道館に顔を出して新八や妙と再会。尾美がいない間に新八と知り合って彼の兄貴分となった坂田銀時(さかた ぎんとき)に訝しがられ、妙に想いを寄せる近藤勲(こんどう いさお)や柳生九兵衛からははっきり敵視されるも、「宇宙での修行中に編み出したビームサーベ流(ビームサーベりゅう)」と称してビーム兵器を発動して己の実力を示し、恒道館の再興のために協力してほしい旨を告げる。

しかし、尾美の体は機械部分との拒絶反応によってすでに限界が近く、彼の体調を調べた地球の技師により「尾美が毘夷夢星人の先兵として地球破壊のために送り込まれた」ことが銀時たちによって明らかとなる。「敬愛する兄弟子が死ぬところを、新八にも妙にも見せたくない」と考えた銀時は、全ての負い目を1人で抱えることを覚悟して近藤と九兵衛に協力を要請。新八たちにあえて辛辣な言葉を投げかけて突き放しつつ、毘夷夢星人の指示に従って動き出した尾美を単身追撃する。
銀時はこの期に及んで「なんとか尾美を死なさずに止められないか、助けてやる方法はないか」と考えて本領を発揮できず、尾美の猛攻の前に深手を負う。銀時が自分たちを慮って動いていることを知った新八は、「銀時を救い、尾美を止める」ためにこの場に駆け付け、彼に代わって尾美の前に立つ。正々堂々の立ち合いの末、新八は尾美の右半身を破壊し、ここに地球の危機は回避される。

右半身にダメージを負ったことで、尾美は完全な形で自我を取り戻し、「ようやくこの右半身から一本取れた」と笑って迷惑をかけたことを一行に詫びる。しかし毘夷夢星人はなお自分たちの意地を示すため、尾美をガイドにして地球にビーム砲を撃ち込む。尾美はこの危機を回避できるのは自分だけだとして、新八たちに逃げるように告げて、自身の右半身に仕込まれたビーム兵器で反撃。反動で自身が消し飛ぶほどの出力でビームを放ち、地球を狙う毘夷夢星人の宇宙船を吹き飛ばし、家族同然の存在である新八と妙、命懸けで自分を救おうとしてくれた銀時、そして故郷の地球を守り切る。
この時尾美は新八たちに「泣きたい時ほど笑え」という自身の生き方について改めて伝えており、それを実践して死の直前まで笑顔を浮かべていた。運命に弄ばれ、自分の意志を奪われ、大切な人々と愛する故郷を滅ぼす計画に加担させられた尾美は、しかし最後の最後に正気を取り戻してその全てを救い、恒道館の筆頭剣士としてその名を残したのだった。

尾美一(銀魂)の関連人物・キャラクター

志村新八(しむら しんぱち)

恒道館の跡取り息子。尾美と出会った頃はまだ幼く、「道場主の息子なのに、こんなに練習しているのに、ちっとも剣術が上達しない」と誰もいないところで密かに涙するのが常だった。
そんな自分を「泣いたら負けだ、泣きたい時ほど笑うんだ」と励ましてくれた尾美に強い信頼と敬意を寄せるようになり、兄弟にも等しい間柄となる。「地球を救うためには尾美を殺すしかない」という事実が判明した後も「なんとかならないのか」と戸惑っていた。

renote.net

志村妙(しむら たえ)

新八の姉。年齢が近かったこともあり、弟を通して尾美とも交流し、その爽やかで豪快な気質に次第に惹かれていく。妙にとっては初恋の相手だが、尾美の方が彼女にどのような想いを抱いていたかは不明。
尾美の正体が分かった時は新八以上に動揺し、「尾美を殺す」とはっきり言い切る銀時に「少しだけ待ってくれませんか」と懇願している。

renote.net

尾美一(銀魂)の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「本当に強い人間ってのは、泣きたい時ほど笑うのさ」

YAMAKUZIRA
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@YAMAKUZIRA

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近藤勲(銀魂)の徹底解説・考察まとめ

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近藤勲(こんどういさお)は、空知英秋作画の漫画「銀魂」において、江戸に屯所を構える武装警察・真選組の局長を務める人物です。隊士たちからの人望も厚く、頼り甲斐のある大人の男性ですが、一方で志村新八の姉・妙にしつこく言いよるストーカーとしての側面も持っています。その風貌から「ゴリラ」と呼ばれることが多い、筋骨隆々の身長180cmを上回る大男です。

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