ロイ（アニポケ）の徹底解説・考察まとめ

ロイ（アニポケ）の概要

ロイとは、『ポケットモンスター』のテレビアニメ第8シリーズ、通称「リコとロイの旅立ち」の主人公の1人で、「伝説のポケモン達に挑戦し、世界を巡って旅を続け、いつか誰も知らない場所でポケモンたちとお宝を目指す」ことを夢見る少年。
世界を旅しながらポケモンの研究をしているライジングボルテッカーズが、飛行船ブレイブアサギ号の不調でたまたま島を訪れた際、彼らと交流。ライジングボルテッカーズの新メンバーであるリコや、彼らの保有するポケモンの1匹であるホゲータと親しくなる。

ライジングボルテッカーズはリコの持つペンダントを巡り、エクスプローラーズと呼ばれる謎の組織と抗争状態にあった。これを知ったロイは、リコたちを助け、かつ自身の「冒険とポケモンへの憧れ」を満たすため、一行に同行するようになる。

ロイ（アニポケ）のプロフィール・人物像

CV：寺崎裕香

明るくて元気溌剌、悪いことをしたと理解すれば素直に謝れる善良かつ行動派の少年。島育ちなこともあってか身体能力は非常に高く、木から木へ飛び移りながら森を駆け抜ける程度は平然とやってのける。
冒険とポケモンに強い興味を持ち、特に「伝説のポケモン」と呼ばれる強大な種に憧れている。生まれ育った島には同世代の人間が少なく、学校の授業はオンラインで受けている。

歌を歌っている姿を見られることをとことん恥ずかしがるホゲータとなんなく打ち解けるなど、ポケモントレーナーとしての資質を垣間見せている。

ロイ（アニポケ）の来歴・活躍

離島で生まれ育つ

カントー地方にある離島で生まれ育つ。両親は不在なのか、普段は祖父と暮らしている。島には同世代の人間がほとんどいないらしく、学校の授業はオンラインで受けている。
ポケモンと冒険に憧れ、その2つを同時に満たすポケモントレーナーになることを夢見ている。しかし島にはポケモントレーナーとしての経験を持つ者がおらず、どうすれば夢を実現できるのか分からないまま日々を過ごしていた。

ライジングボルテッカーズとの出会い

ある時、島にライジングボルテッカーズの飛行船ブレイブアサギ号がやってくる。彼らは世界中を冒険しながらポケモンの研究をしているチームで、エクスプローラーズという謎の組織との戦闘で損傷したブレイブアサギ号の補修のために島に立ち寄ったのだった。
この時、ライジングボルテッカーズの保有するポケモンであるホゲータが島に迷い込み、島の野生のポケモンたちが集めていた食料をほとんど食べてしまう。ロイはその後にホゲータと出会い、彼が歌っていた歌に惚れ込み、これを絶賛することで親しくなる。

しかし、一生懸命に集めた食料を食い散らかされた野生のポケモンたちは激怒し、ホゲータを探しに来たライジングボルテッカーズの新入りであるリコをしつこく追いかける。ロイはリコが野生のポケモンに追い回されていることを知ると、ホゲータと一緒にこれを助けようとするも、相手の執念に負けて結局は捕まってしまう。
ここにライジングボルテッカーズのリーダーであるフリード博士が現れ、ロイたちを救出。改めて「なぜそんなに怒っているのか」を確認し、ホゲータが悪かったのだと知ったロイとリコは、素直に野生のポケモンたちに謝罪して食い散らかされた分の食料を改めて収拾する。

ホゲータとの出会いにポケモントレーナーとしての手応えを感じたロイは、彼ともっと仲良くなりたいと考えてブレイブアサギ号に忍び込む。フリードはこれに「意義込みは買うが順序は守れ」と告げて、ロイの家族にも話を通すために彼の祖父と対面。一方、ライジングボルテッカーズが身動きの取れない状況であることを知ったエクスプローラーズは、フリードが不在の間にブレイブアサギ号を襲撃する。
飛行船の修理もまだ終わらず、残ったメンバーが悪戦苦闘する中、ロイ、リコ、フリードが駆け付ける。野生のポケモンたちの力を借りて飛行船の応急処置を完了させると、そのまま仲間たちの救援に向かうも、初めてのポケモンバトルにロイは大苦戦。歌を通してホゲータと息を合わせて奮戦するも、そんなロイを気遣うあまりフリードは隙をさらしてしまう。これを見て取ったエクスプローラーズのリーダーアメジオは、一気にリコを連れ去ろうと彼女に接近。危険を感じてリコが身を強張らせるなり再びペンダントが輝いて彼女を守り、それに呼応するようにロイが持っていた古いモンスターボールから伝説級のポケモンであるレックウザの黒い個体が出現。散々に暴れてエクスプローラーズを撤退させると、リコを一瞥して去っていく。

ロイが持っていた古いモンスターボールは、彼の祖父が若い頃に浜で拾った、どこから流れ着いたのかも分からないものだった。紛れもない「伝説のポケモン」を目撃したリコとロイは大興奮。ロイは「ポケモントレーナーになる」という自身の夢を本気で追うために、ライジングボルテッカーズに参加することを決意する。祖父や島の知り合いたちに見送られつつ、ロイを乗せたブレイブアサギ号は島を出立していくのだった。

ようこそライジングボルテッカーズへ

正式にライジングボルテッカーズのメンバーとなったリコとロイだったが、まだまだポケモントレーナーとしては未熟で、トレーニングに励むこととなる。キャプテンに鍛えられ、「ただ闇雲に攻めるのではなく、相手の動きを見て技を決める」というポケモンバトルの基本を学ぶ2人だったが、エクスプローラーズと戦うにはまだ力不足として努力を重ねていく。
その後ロイたちは、「ボウルタウンのジムリーダーであるコルサが“珍しいポケモンを見た”と言っていた」という情報を手に入れる。何かの手掛かりになるかもしれないとそちらに向かえば、果たしてコルサが見たのはロイが持つ古いポケモンボールに入っていた黒いレックウザだった。

コルサによれば、黒いレックウザは森の奥でオリーヴァというポケモンと接触していたという。有力な手掛かりが手に入ったとロイが喜ぶ一方、リコはその時の印象からコルサが作り上げたオリーヴァの像が、妙に悲しそうに見えることを気にかけていた。
コルサの言っていたオリーヴァを探して山に向かったロイたちは、その一角が山火事で禿山になってしまっていることを知る。高いところから見てみようとロイが一際大きな木に登ると、驚いたことにそれこそはコルサの言っていた大型のオリーヴァで、その幹には黒いレックウザが入っていたのと同じ古いポケモンボールが引っかかっていた。

ロイたちのことを「山火事でひどい目に遭ったポケモンをイジメに来た」と勘違いしたオリーヴァは暴れ回るが、彼らの必死の説得と傷ついたポケモンへの医療活動を見て誤解だったと悟っておとなしくなる。落雷によって生じた山火事はオリーヴァたちの暮らす山に甚大なダメージを与え、そんな勘違いで暴れ出すほどに彼らを追い詰めていたのだ。
見兼ねたロイたちは、山の森林の復活を手伝おうと、灰と化した地面を耕してそこに種を埋めていく。仕上げとばかりみずうおポケモンのヌオーの力を借りて雨を降らせると、これを浴びて元気になったオリーヴァが力を解き放ち、種が一斉に発芽して急成長。かくして森は再生を果たす。
そんなオリーヴァに呼応するように、リコのペンダントがポケモンのような状態へと一時的に姿を変える。一行が驚く中、ロイはリコと共に不可思議な幻影を目の当たりにし、謎の人物から「この世界を見付けてほしい」と依頼される。その後オリーヴァは自ら黒いポケモンボールの中に入り、ロイたちにこれを委ねるのだった。

ルシアスの伝説

かつて、黒いレックウザと5体のポケモンを従えて世界中を旅した偉大な冒険者がいた。ルシアスという名のその男は、この世のどこかにある楽園へと辿り着き、共に旅をしたポケモンたちと一緒に幸せに暮らしたという。この物語はフィクションだが実話を元にしているらしく、ロイとリコは黒いレックウザと巨大オリーヴァはルシアスのポケモンだった個体ではないかと話し合う。
黒いレックウザを追うため、黒いポケモンボールの謎を解き明かすため、ロイはペンダントの秘密を知りたいと考えるリコやフリードたちと共に、リコの祖母がいるというガラル地方の古城を目指す。一方、エクスプローラーズの次なる刺客スピネルが彼女たちへの攻撃を画策。手始めにブレイブアサギ号に強烈な電磁波を浴びせて、電子機器を使用不能にしてしまう。これをなんらかの故障か不具合だと考えた一行は、原因の調査のためにしばしの足止めを余儀なくされる。

ロイはその間に鳥型ポケモンのカイデンの群れを発見し、飛び立つ勇気が持てなかったことから群れの中に入れないでいる個体に付き合って猛特訓。飛べるようになったこのカイデンは、ロイと共に旅をすることを望み、彼の2匹目のポケモンとなる。
その頃、スピネルは街に希少な調味料を買いに出かけたリコに接触。エスパータイプのポケモンの力で彼女から数ヶ月分の記憶を奪う。「どうして見知らぬ街にいるのか」と困惑するリコは、スピネルにあっさりとペンダントを奪われてしまうのだった。

スピネルの魔手

時間になっても戻らないリコを探して、ロイはフリードたちと共に街へと繰り出す。ロイたちと過ごした記憶を失ったリコは、彼らに連絡することも思いつかずに街をさまよっており、擦れ違いを重ねる。
そんな中、突如街でぐるみんによる「視聴者の中からランダムで選んだ女の子（＝リコ）を対象にした追いかけっこ」という大々的なイベントが開催。これはリコを案じたドットが実行したもので、「ぐるみんが追いかけっこの逃げる役をやってほしいというならしっかり逃げなきゃ」とリコは町中を駆け回る。ニャオハと共に逃げ続ける内、リコは少しずつ「前にもこうやって逃げ回ったことがあった」と失われた記憶を少しずつ思い出し、ロイとドットが彼女を保護した時には全てを思い出していた。彼女がペンダントを取られたことも明らかとなり、ロイたちはその奪還に動き出す。

ロイはリコたちと共にスピネルを追い詰めるが、相手はポケモンのトレーナーとしても確かな実力の持ち主だった。ロイのポケモンの攻撃は正確な予測で回避され、逆に相手の攻撃は巧みな連携で防げない。しかし業を煮やしたホゲータとカイデンがケンカを始めてしまい、その際の流れ弾がスピネルのポケモンに命中。彼の理論を狂わせ、勝利に大きく貢献する。
オリーヴァが力を貸してくれたこともあり、スピネルはペンダントを諦めて撤退。しかしその際、リコの意志に呼応するようにペンダントが光り輝いたのを目にしたスピネルは、「リコこそがペンダントの謎を解き明かすカギだ」と理解して彼女に執着するようになるのだった。

ポケモンたちの成長

チームワークによってスピネルに勝利した一行だったが、ロイはホゲータとカイデンがケンカばかりしていることに頭を抱えていた。フリードから「一緒に戦う内に仲が深まる」と教えられたロイは、キャプテン相手に模擬戦を重ねるがまったく歯が立たない。いつしかロイたちは「キャプテンに勝つ」ことを目的に力を合わせるになり、新技の開発にも成功。結局キャプテンには勝てなかったものの、ホゲータとカイデンは少し仲良くなる。
かつてフリードはポケモン博士として企業で研究をしていたが、「これ以上調べられることはない」と早々に結論して退職し次の目標を見付けられないでいた。そんな時に“もっと高いところから朝日が見たい”というだけの理由で、電撃をまとう技の応用で空高く飛び上がる術を身に着けた1匹のピカチュウと出会い、「空を飛ぶピカチュウなんて見たこともない、自分にはまだまだ知らないことが、調べるべきことがたくさんあった」と衝撃を受ける。

このピカチュウとパートナーになったフリードは、仲間を集めてブレイブアサギ号で旅に出るようになり、現在のライジングボルテッカーズが完成していったのだった。そんな己の過去を打ち明けた上で、フリードはロイたちにも新たな出会いがあることを、そしてそれが彼らにさらなる成長を促すことを期待する。

ガラル地方の冒険

ガラル地方に到着したところで、フリードが「目立つブレイブアサギ号を隠し、目的地まで列車で移動する」との今後の計画を発表。この時点で発車時刻に間に合わなかったため出発は明日に延期となり、ロイは黒いレックウザの情報を求め、リコやマードックと共に最寄りのエンジンシティに向かう。
そこで一行は、マードックのかつての仕事仲間であるミッチェルというパティシエ兼ポケモントレーナーと出会う。マードックとミッチェルは仲違いしたままケンカ別れしていたが、ポケモンバトルを通して和解。最終的には「どちらが美味しいケーキを作れるか」の勝負となり、ホゲータたちと共に舌鼓を打つ。その様子を見ていたエンジンシティのジムリーダーであるカブは、ロイたちを気に入って一行を自分のジムに招待する。

カブは黒いレックウザを実際に目撃したことがあり、それについての情報を2人に提供。目的の黒いレックウザに近づいたと喜ぶ一方、ロイはカブにポケモンバトルを挑み、同じ炎タイプのポケモンを使う彼に手も足も出ずに負けてしまう。自分の未熟を思い知りつつ、ロイは仲間たちと共に黒いレックウザの目撃情報のあった場所を目指す。

ガラルファイヤーの猛威

目撃情報のガラル鉱山の内部では、作業員やポケモンたちが気力と体力を失って倒れ込んでいた。これに驚き、助けながら進むロイたちの前に、アメジオ率いるエクスプローラーズが現れる。リコのペンダントを狙って攻撃を仕掛けてくる彼等に応戦する中、一行を謎のポケモンが襲撃。鉱山内部で作業員たちを苦しめていたのもこのポケモンだったのである。
ガラルファイヤーと名付けられたこのポケモンは恐るべき強さを見せつけ、ロイたちを庇ってキャプテンは負傷。勝ち目が無いと判断したリコが撤退を決意し、ロイは彼女や仲間たちと共に鉱山を脱出。体勢を立て直した上での再戦を図る。

ロイ、リコ、フリードはそれぞれのポケモンと共に総力戦を挑み、オリーヴァやリコのペンダントが姿を変えた見たこともないポケモンの協力もあって一行はどうにかガラルファイヤーを鎮める。このガラルファイヤーもまたルシアスのパートナーの一体だったのらしく、リコのことを気に入ったらしい彼は自ら古いポケモンボールの中に入ってロイたちの旅の同行者となる。
ペンダントが姿を変えた謎のポケモンは以前のように元の状態には戻らず、ロイたちは「アメジオたちに見られたらまずい」といそいそと引き上げる。しかしアメジオたちは一部始終をしっかり目撃しており、ペンダント改め謎のポケモン奪取のために動き出す。

古城の戦い

ペンダントが変化した謎のポケモンの正体についての情報を得るためにも、リコの祖母であるダイアナに会ってみようと盛り上がるライジングボルテッカーズ。ロイはリコ、フリード、そしてそれぞれのポケモンと共にダイアナのいる古城へと向かい、ここで彼女と合流する。
かつてルシアスが目指したという伝説の地ラクアを探して世界中を冒険しているダイアナは、ペンダントが変化したポケモンを伝説級の存在であるテラパゴスの幼生ではないかと推測。このペンダントはもともとダイアナが所有していたものだが、なんらかの組織がこれを狙っていることに気付いた彼女は、孫のリコにこれを贈りつつ自身は身を隠すことで追手を退けようとしたのだった。

ここでアメジオ率いるエクスプローラーズがテラパゴスを奪おうと古城に侵入。どういうわけか何かを訴えるかのようにアメジオに向かって鳴き続けるテラパゴスを連れて、ロイたちは古城からの脱出を図る。そんな一行の前に、エクスプローラーズのハンベル率いる部隊が立ちはだかり、どういうわけかアメジオたちごとロイたちを攻撃。戦いは混迷していく。
フリード、キャプテン、ダイアナの活躍と、成長したロイとリコの奮戦により、一行はどうにか窮地を脱する。ダイアナもブレイブアサギ号の一員となり、一行は「六英雄」ことルシアスと共に冒険した6体のポケモンを探して新たな旅に出立する。

六英雄の捜索