月刊少女野崎くんの名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『月刊少女野崎くん』は、椿いづみによる4コマ漫画作品である。ウェブコミック配信サイト『ガンガンONLINE』にて2011年より連載され、2014年にTVアニメ化された。無骨な男子高校生の野崎梅太郎は、実は人気少女漫画家だった。梅太郎に恋する女子高校生の佐倉千代は、ひょんなことから彼のアシスタントとして働くようになる。梅太郎と千代を中心に、周りの個性豊かな面々を巻き込んで描かれる学園コメディ漫画である。

「俺だけ荷物持ちさせられるし!!!そのままファミレスまで連れてかれてるしご飯奢られるし!!俺にだけおみやげ買ってきてくれるし!!!」

男子バスケ部員である若松は、常々部活動の邪魔をしてくる結月に苦情を言うために彼女を屋上に呼び出す。話をろくに聞かない結月にいら立った若松は、勢いで部員の中でもとりわけ自分がいびられていることに文句を言い始めた。しかし最後に行き着いた内容は「俺だけ荷物持ちさせられるし!!!そのままファミレスまで連れてかれてるしご飯奢られるし!!俺にだけおみやげ買ってきてくれるし!!!」というもので、それを陰で聞いていた梅太郎は「おまえ気に入られてないか!!?」と心の中でつっこむのだった。

「あんな声で歌える人なんて、思いやりに溢れてだれも傷つけない、心の中が澄み切った優しくて純粋な人しかいません!!!」

日頃から溜まりに溜まった苦情を結月にぶつけていた若松だが、本人はいっこうに堪えた様子を見せない。なんとか結月にダメージを与えたかった若松は、やりとりの参考にした少女マンガの内容を思い出し、他の女子と比べる発言をすれば彼女もショックを受けるのではないかと考えた。若松は自分があこがれる美声の持ち主である「声楽部のローレライ」を比較相手として選び、「声楽部のローレライさんだったらそんなことやりませんよ!!!」と言い放った。さらに若松は「あんな声で歌えるひとなんて、思いやりに溢れて誰も傷つけない、心の中が澄み切った優しくて純粋な人しかいません!!!」といかにその人が自分にとって大切かを訴えるが、実は「ローレライ」の正体は結月である。結月を責め立てているつもりの若松の言葉は、実際にはこれ以上ないほどの誉め言葉になってしまっていたのだった。

「何言ってるんですか。こんなのただの脂肪の塊でしょう?」

なりゆきで演劇部の海合宿に同行することになった若松は、水着姿の女子に囲まれて大慌てである。少し胸が当たるだけでアタフタして近くにいた結月に助けを求める若松の姿を目にした女子達は、「やっぱり大きい方がいいんじゃない」とからかう。しかしそれに対して若松は真顔で、「何言ってるんですか。こんなのただの脂肪の塊でしょう?」と答えた。若松にとって、結月とほかの女子達とでは認識がまったく違うことを象徴するセリフである。

「…先輩のそういう所いいと思います。」

結月が自分に関する恋愛沙汰は苦手らしいと予想した若松は、嘘の告白をしてこれまでの仕返しをしようと考える。しかし、実際に「好きです、付き合ってください」と言ってみたところ、結月は想定以上にしどろもどろな反応であり、若松はその反応を「悪くないリターン」と感じる。だがそれをきっかけに結月に避けられるようになり、困った若松が告白は冗談だったと白状したため、二人の関係はこれまで通りに戻った。その後で一緒に映画を見に行ったとき、若松が出来心で「好きです」と言うと、即座に結月は飛びのいて彼から離れた。しかし「…というのは冗談です」と言うと、照れたように再び戻ってくる。そのバカかわいい様子を見た若松は、「…先輩のそういう所いいと思います」とポツリと言う。これまで結月を褒めるところがいくら考えても見つからなかった若松だったが、一つだけ「好きな所」ができたのである。

宮前 剣(みやまえ けん)の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「同僚がひどい」

前野(左)にしてやられた宮前(左)

宮前と前野は同じ高校のクラスメイトだったが、宮前は浪人しているので社内では後輩と先輩の関係である。高校の同窓会の日、スーツで向かおうとする宮前を見た前野は、あきれたような顔で「同窓会だからって着慣れてない服は却って浮く」と声をかけた。そのアドバイスに従った宮前は私服で参加するが、参加者は皆スーツを着ていた。さらには当の前野もスーツでびしっと決めてきており、素知らぬ顔で「みんなスーツなのに浮いてるよ」と言ってのける。友人から出版社に入った感想を聞かれた宮前は、「同僚がひどい」とこぼしたのである。

「あいつらわかってねーよ…おまえもわかってねーよ」

友人(左)に愚痴を言う宮前(右)

高校の同窓会の席で、何のマンガを担当しているのかと聞かれた宮前と前野はそろって「少女マンガ」と答える。前野に対する周囲の反応は「向いていそう」だったが、一方の宮前に対しては、「ちゃんとできるの?」と疑わし気であり、挙句「前野くんに教えてもらうんだよ?」と言われてしまう。しかし実際のところは、前野は仕事をさぼりまっくっており、宮前が尻ぬぐいをさせられてばかりである。現実とは正反対の周りの評価を受けた宮前は、「あいつらわかってねーよ…」と不満をもらす。それを聞いた友人からのフォローも「ちょっと太っているだけで宮前にもかっこいいとこ…」と的外れであり、宮前はさらに「おまえもわかってねーよ」と苛立ちを募らせるのだった。

前野 蜜也(まえの みつや)の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「見ましたよー新キャラ!!アレ僕の案ですよねー」

前野は以前梅太郎の担当をしていたとき、今後の展開のアイデアとして「学校に行って新キャラ登場」という考えを話した。学園ものであれば学校に行って新キャラが登場するのはごく普通の話であり、梅太郎は前野に言われたこととは関係なく学校で新キャラを登場させる。しかしそれを読んだ前野は大笑いしながら、「見ましたよー新キャラ!!アレ僕の案ですよねー」と声をかけた。恩着せがましく言われたことに我慢がならなかった梅太郎は、次の回で即座にそのキャラクターをリストラしたのであった。自分の有能さを疑わず、なんでも自分の手柄にしてしまう前野の性格が表れた一言である。

都 ゆかり(みやこ ゆかり)の名言・名セリフ/名シーン・名場面

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