白き鋼鉄のX THE OUT OF GUNVOLT(イクス)のネタバレ解説・考察まとめ
『白き鋼鉄のX THE OUT OF GUNVOLT(イクス)』とは、2019年9月にNintendo Switch・PlayStation 4用ソフトとして、インティ・クリエイツから発売されたアクションゲーム。キャッチコピーは「2DアクションのX(極限)を、見せてやる」。本作は異能を宿した新人類を統括する巨大組織「スメラギ」が支配する世界の中で、主人公の科学者の少年・アキュラが同じ人間の仲間であるコハクたちと共にスメラギに立ち向かう物語を描いている。
CV:長縄まりあ
コハクと共にスラム街の地下に隠れ住むマイナーズの子供たちのひとりで、「〜なのです」が口癖な、人見知りの激しい少女。コハクのことを実の姉のように慕っている反面、突然現れて彼女に好意的に接されているアキュラに対して焼き餅を焼いていて、つっけんどんに接することが多い。いつも肌身離さず大事に持っているぬいぐるみは、かつてスメラギによって殺された両親からの贈り物である。
スメラギ
デマーゼル
CV:雪田将司
スメラギを統括する管理AIで、本作における全ての事件の黒幕にしてラスボス。1作目のガンヴォルトのラスボスであった紫電によって掲げられていたスメラギの方針「無能力者(マイナーズ)と能力者(セプティマホルダー)の共存」を撤廃し、能力を持たない人間を「旧人類」という蔑称を与えると共に人間扱いしないどころか、所属する実働部隊などの構成員たちにマイナーズを発見し次第殺害する権限を与えている。
後述の正体である人間の姿を持っていることもあるが、これは本作の終盤の基地で登場したボスたちと同じく質量を持ったホログラムで、人間の肉体は100年もの月日の中で捨てており、代わりに自らのセプティマによる雷撃の能力で電脳へと変換し、新たに構成された肉体を得ることでその存在を保ち続けていた。「電人デマーゼル」と自称している。
その正体はアキュラと同じ100年前の世界の住人で、『ガンヴォルト』シリーズの主人公であるガンヴォルトが所属していた能力者たちの武装組織「フェザー」のリーダー・アシモフ。1作目のラストで自分の思想を拒絶したという理由だけでガンヴォルトと、彼に懐いていた能力者の少女シアン、さらに同じフェザーの構成員でふたりの仲間であったジーノやモニカをはじめとする自分の障害となる者たちをことごとく殺害。そして、ガンヴォルトにトップである紫電が倒されたことで混乱していたスメラギを掌握することに成功した。
無能力者と能力者を互いに分かり合う存在ではないと決めつけており、無能力者を皆殺しにして能力者だけの世界を作るという狂気に満ちた選民思想と、その思想の為ならばガンヴォルトやジーノやモニカも含めた味方も躊躇いなく殺せるほどの冷酷さと独善ぶりを兼ね備えた、『ガンヴォルト』シリーズにおいてアキュラと1、2を争うほどの危険人物。それらの危険な思想でスメラギの方針を自らの望む方向へと捻じ曲げ、さらにアキュラの妹であるミチルを捕らえ、能力者の洗脳装置であるバタフライエフェクとに改造するという非道極まりない所業を行った。
こうした狂気に満ちた選民思想ゆえの悪逆非道を成し遂げているものの、実は自らを電脳化し、管理AIとして100年以上の月日を生きた中で電子頭脳に経年劣化が発生し、エラーが起きてしまっていた。そうした事実と、アキュラからは「道理で正気ではない世の中になる訳だ」と指摘されたことから、元々はここまで非道極まりない存在ではなかった可能性もある。
ブレイド
CV:石川由依
スメラギに所属する「雷撃」の能力を持つセプティマホルダーで、黒いマントと銀色の仮面付きの兜で素顔を隠した女性。スメラギの命じるままにマイナーズを処分する冷酷非情な剣士であり、マイナーズと見なせばアキュラも含めた戦闘員はもちろん、コハクのような非戦闘員でも容赦がない。
スメラギを統率する管理AI・デマーゼル直属の部下で、リベリオやイソラらエリートの翼戦士以上の権限を与えられており、さらに戦闘の実力もその権限に見合うほどで、名実ともにスメラギ内での地位はトップクラスである。
その正体はコハクの実姉で、さらに当時は彼女たちと同じくマイナーズのひとりだったが、スメラギの襲撃の際にコハクたちが前の拠点から移動する時の囮となり、スメラギに拘束されてしまう。その時デマーゼルに素質を見出され、スメラギの実働部隊のトップとなるべく人体改造を施されて雷撃のセプティマホルダーにさせられた上で、洗脳されていた。
リベリオ
CV:吉崎亮太
自身の肉体を赤い糸状のエネルギー体に変化させる「編糸細工(クラフトウール)」のセプティマホルダー。普段の姿は囚人服を着た大人しめの青年だが、戦闘時になると羊の獣人の戦士を思わせる姿となり、能力によって作り出した赤い鎌や鉄球、ギロチンなどの武器を再現して戦う。
家族思いの心優しい青年だったが、その高い能力に目をつけた反スメラギのテロ組織によって家族を人質に取られ、やむを得ずにテロ行為に加担させられた。しかし、スメラギに戦いを挑んで敗北した組織にトカゲの尻尾切りとばかりに全ての罪をなすりつけられ、死刑囚として投獄された経緯がある。
クリム
CV:成澤卓
爆発エネルギーを自在に操る「起爆(デトネーション)」のセプティマホルダー。普段の姿は気取った雰囲気が特徴的な美容師の青年だが、戦闘時になると巨大な蟹のハサミを思わせるクロー付きアームを含めた、重装甲のパワードスーツを纏った姿になる。圧縮した爆発エネルギーを撃ち出したり、限られた範囲ではあるが周囲の空間を直接爆発させ、あらゆる場所にいる敵を攻撃、粉砕することもできる。そしてその爆発に自身が巻き込まれることを考慮して、身に纏った重装甲にはバリアフィールドの発生機能が兼ね備えられている。
表向きは人気カリスマ美容師として名を馳せているが、「美しい自分が成すことは全てが美しいアートである」という信条を掲げる極度のナルシストにしてサイコパスで、裏では夜な夜な建物を無差別に爆破して回るという危険人物である。その無差別爆破も「美しい自分が生まれ持った起爆のセプティマこそこの世で美しいもの」という持論から来る凶悪行為であり、クリムは爆破こそが世界を美しく彩るアートだと断言している。
インテルス
CV:白石涼子
重力を自在に操作する「重力(グラビティ)」のセプティマホルダー。普段の姿は関西弁とやる気のなさそうな雰囲気が特徴的で、露出度の高い衣装に身を纏った褐色肌の美女だが、戦闘時になると「エッジソーサー」と呼ばれる超重量の一対のカッターを装備した、弥次郎兵衛人形を思わせるロボットのような姿になる。重力操作によってエッジソーサーを軽々と振るうスピーディーかつパワフルな接近戦をこなし、さらに敵の周囲の重力を操って動きを制限する戦法も得意とする。しかし後述の戦法を用いる時は、エッジソーサーや敵本体など効果対象を絞る必要がある。
電機メーカー「ガルガンチュア」の社長を務める若き才媛で、国内最大手と呼ばれるまでにガルガンチュアの業績を伸ばすほどの辣腕を振るっている。商売に対してはどこまでも冷徹になれるワンマン社長であまり部下を信用しているが、秘書ヒューマノイドであるダイナインだけは例外で、彼に対してはまるで家族や恋人に接するかのように心を開く。セプティマが芽生えたことで研究資料としてスメラギに徴収されかけたダイナインを守るため、翼戦士に志願した。
ダイナイン
CV:梅原裕一郎
触れたあらゆるもののベクトルを偏向する布を作り出す「偏向布巾(ベクタードクロス)」のセプティマホルダー。普段は金髪とモノクルが特徴的な男性型の秘書ヒューマノイドだが、戦闘時には金色の光の剣を手にし、漆黒のマントを羽織った騎士のような姿になる。光の剣による鋭くも華麗な剣技はもちろん、布によって可視光を偏向させることで姿を消したり、ぶつかってきた相手の進行方向を変える撹乱戦法を得意とする。
かつてはガルガンチュアが開発した量産型ヒューマノイドの1体だったが、偶発的に心とセプティマが芽生え、それが社長であるインテルスの目に留まったのか、彼女に気に入られて以降、秘書として仕えていた。しかし、心と共に芽生えたセプティマに目をつけたスメラギに研究資料として徴収されかけてしまい、そこをインテルスに救われていて、彼女に対しては主従関係以上の大きな恩義を感じている。
イソラ
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目次 - Contents
- 『白き鋼鉄のX THE OUT OF GUNVOLT(イクス)』の概要
- 『白き鋼鉄のX THE OUT OF GUNVOLT(イクス)』のあらすじ・ストーリー
- 第一部:人類の希望アキュラ
- 第二部:マイナーズの子供たち
- 第三部:バタフライエフェクトへの道
- 第四部:デマーゼルの殲滅宣言
- 第五部:スメラギ本部ビルの決戦
- 第六部:バタフライエフェクトの正体
- 第七部:全ての元凶アシモフ
- エンディング:生還
- 『白き鋼鉄のX THE OUT OF GUNVOLT(イクス)』のゲームシステム
- ショット攻撃
- ロックオン&誘導フォトンレーザー
- ブリッツダッシュ
- カゲロウ
- フラッシュフィールド
- クロスディザスター
- RoRoの変身
- モード:ディーヴァ
- モード:アウェイクニング
- モード:ダークネス
- 『白き鋼鉄のX THE OUT OF GUNVOLT(イクス)』のアイテム:EXウェポン
- アンカーネクサス
- ルミナリーマイン
- オービタルエッジ
- クロスランサー
- キスオブディーヴァ
- ドラフトスパイラル
- ダークネストリガー
- 『白き鋼鉄のX THE OUT OF GUNVOLT(イクス)』の登場人物・キャラクター
- メインキャラクター
- アキュラ
- RoRo(ロロ)
- マイナーズ
- コハク
- キョウタ
- ジン
- マリア
- スメラギ
- デマーゼル
- ブレイド
- リベリオ
- クリム
- インテルス
- ダイナイン
- イソラ
- パクト
- 『白き鋼鉄のX THE OUT OF GUNVOLT(イクス)』の用語
- セプティマ
- マイナーズ
- 人類進化推進機構スメラギ(じんるいしんかすいしんきこうスメラギ)
- 翼戦士(よくせんし)
- 『白き鋼鉄のX THE OUT OF GUNVOLT(イクス)』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 本作に再登場した最強最悪の敵・アシモフ
- アシモフによってダークなものとなった世界観とキャラクターの扱いの悪さ
- 初代『ガンヴォルト』の真エンディングでもたらされた幸福
- 『ガンヴォルト』シリーズ3作目でも隠しボスとして再登場
- ゲームの先鋭さを追求した一方で高まった難易度
- 初心者でも経験者でも苦戦を強いられる本作のボス戦
- ライブノベル廃止における賛否両論
- 『ガンヴォルト』シリーズと比べて人間らしくなったアキュラ
- キャラクターたちの名前の元ネタは映画
- アキュラ(白き鋼鉄のX):『遊星からの物体X』
- ブレイド:『ブレードランナー』
- リベリオ:『リベリオン』
- インテルス:『インターステラー』
- クリム:『パシフィック・リム』
- イソラ:『ISOLA 多重人格少女』
- パクト:『バック・トゥ・ザ・フューチャー』
- ダイナイン:『第9地区(District 9)』
- ゲートモノリスがもたらす無敵効果
- ダークネストリガーに対するRoRoの反発
- アキュラの愛銃の行方
- エンディングでのコハクの専用グラフィック
- 『白き鋼鉄のX THE OUT OF GUNVOLT(イクス)』の主題歌・挿入歌
- 主題歌:峯田茉優「希望灯(サーチライト)」
- 挿入歌:峯田茉優「ぼくたちのシンパシー」
- 挿入歌:峯田茉優「ストレス☆アラーム」
- 挿入歌:峯田茉優「リアルダイアリー」
- 挿入歌:峯田茉優「キミとエクスプロージョン」
- 挿入歌:峯田茉優「オリジナルコード」
- 挿入歌:峯田茉優「白銀の約束(プロコトル)」
- 挿入歌:峯田茉優「3.2.1.0」
- 挿入歌:峯田茉優「記憶開放MIAOU」
- 挿入歌:峯田茉優「大祓(イグナイター)」