お~い!竜馬(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ
『お~い!竜馬』とは、武田鉄矢(原作)・小山ゆう(作画)による漫画、およびそれを原作としたアニメ作品。1986年から『少年ビッグコミック』、1987年からは『ヤングサンデー』で連載された。幕末の英雄・坂本龍馬(竜馬)の生涯を描く歴史漫画である。少年期から青年期は土佐の身分制度を背景に、竜馬、武市半平太、岡田以蔵を中心とした若者たちの友情と成長が描かれる。成年期以降は、幕末の風雲の中で薩長連合や大政奉還などを主導し、時代を動かしていく竜馬の姿を虚実ない交ぜて描く。1992年にテレビアニメ化された。
武市 半平太(たけち はんぺいた)/武市 瑞山(たけち ずいざん)
CV:緑川光(幼年期)、堀秀行(青年期)
土佐の郷士。竜馬の親戚で幼馴染。
江戸の三大道場・鏡心明智流で剣を学び、桃井道場の塾頭となる。
土佐に帰国後は尊王攘夷運動に身を投じ、長州、薩摩の尊王攘夷派の志士たちと交わり、土佐勤王党を結成した。
土佐藩を勤王にしようと目論むが、参政の吉田東洋に反対され、東洋を暗殺する。その後は土佐藩を勤王藩に導き、勤王派・尊王攘夷派の土佐におけるリーダーとなった。
しかし、京都で八月十八日の政変、禁門の変が起きると、時勢が尊王攘夷から公武合体へと一転。そのため失脚し、土佐で捕縛される。
それでもなお山内容堂に望みをかけていたが、容堂から切腹を命じられる。最期は横三文字に切腹し、その誇りと意地と無念さを上士に見せつけた。
岡田 以蔵(おかだ いぞう)
CV:千葉繁
竜馬の幼馴染。郷士よりさらに身分が低い足軽の出身。
道場にも通えないほど貧しかったが、独学で剣を磨く。武市半平太が剣術修行で江戸に出た際には従者として従い、鏡心明智流で剣を学んだ。
土佐に帰国後は武市が結成した土佐勤王党に名を連ねる。土佐勤王党による吉田東洋暗殺の際には東洋を討ち取った。
その後は武市の手足となって天誅を行い、“人斬り以蔵”と呼ばれ、幕末の四大人斬りの一人として恐れられるようになる。
剣の腕を見込まれて竜馬から強引に勝海舟の護衛をさせられるが、それが武市の怒りを買い、土佐勤王党から追放された。
武市が捕縛されると一人で京都に潜伏するが、上士に捕縛され土佐に送られる。土佐では厳しい拷問に耐えるが、竜馬が土佐に戻ることはないと知ると心が折れ、これまでの要人殺害について白状する。
最期は自身を助けようとした乙女をかばって斬殺された。
中岡 慎太郎(なかおか しんたろう)
CV:中原潤
土佐・室戸(むろと)の庄屋の子。土佐勤王党に参加し、瞬く間に武市の右腕となる。
山内容堂による土佐勤王党への弾圧が始まるといち早く脱藩。長州へ逃げ、禁門の変に参加した。
その後、竜馬とほぼ同じ時期に薩長同盟を思いつき、その締結に尽力する。さらにその同盟に土佐を加えることを画策し、土佐藩家老・後藤象二郎と竜馬の間を仲立ちする。
竜馬の海援隊に対して陸援隊を結成し、その隊長となる。その後も竜馬の盟友としてともに活躍するが、竜馬とともに近江屋で暗殺された。
坂本家
坂本 乙女(さかもと おとめ)
CV:小林優子
坂本家の三女。竜馬の姉。竜馬の名づけ親。
勝気で男勝りの性格。幼少期の竜馬に剣術を教える。
医師・岡上新輔に嫁ぐが、新輔の女癖の悪さと竜馬の脱藩で岡上家に迷惑をかけないために離縁した。
竜馬のことを最もよく理解する人物。
坂本 八平(さかもと やへい)
CV: 青野武
土佐郷士。龍馬の父。
竜馬の2度目の剣術修行の前に病となるが、出発を躊躇する竜馬を励まし送り出す。
竜馬が旅立った後、ほどなくして亡くなった。
坂本 幸(さかもと さち)
CV:池田昌子
八平の妻。竜馬の母。
体が弱く、竜馬を出産した後は労咳を患っている。
優しいだけでなく、好奇心やいたずら心、芯の強さを持った女性で、幼少期の竜馬の人間性に大きな影響を与える。
竜馬が山内容堂に斬りかかった際には、軟禁された竜馬に食事を差し入れた罪で奉行所に連行される。労咳であるにもかかわらず、三日三晩、食事もしなければ眠りもせず、血を吐いても座り続け、それが原因で亡くなった。
坂本 権平(さかもと ごんぺい)
CV: 森川智之
坂本家の長男。竜馬の兄。
八平の死後、坂本家の家督を継ぐ。
坂本 千鶴(さかも とちず)
CV:白石文子
坂本家の長女。竜馬の姉。
のちに亀山社中・海援隊で竜馬とともに活躍する高松太郎(たかまつたろう)の母。
兄弟で一番影が薄い。
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目次 - Contents
- 『お~い!竜馬』の概要
- 『お~い!竜馬』のあらすじ・ストーリー
- 竜馬誕生
- 江戸での剣術修行
- 尊王攘夷と土佐勤王党の結成
- 脱藩〜上海へ
- 勝海舟との出会い〜海軍操練所の塾頭へ
- 亀山社中の結成と薩長同盟
- 海援隊の活躍と大政奉還
- 竜馬の死
- 『お~い!竜馬』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- 坂本 竜馬(さかもと りょうま)
- 武市 半平太(たけち はんぺいた)/武市 瑞山(たけち ずいざん)
- 岡田 以蔵(おかだ いぞう)
- 中岡 慎太郎(なかおか しんたろう)
- 坂本家
- 坂本 乙女(さかもと おとめ)
- 坂本 八平(さかもと やへい)
- 坂本 幸(さかもと さち)
- 坂本 権平(さかもと ごんぺい)
- 坂本 千鶴(さかも とちず)
- 坂本 栄(さかもと えい)
- 坂本 伊予(さかもと いよ)
- 坂本 千野(さかもと ちの)
- 坂本 春猪(さかもと はるい)
- 源おんちゃん(げんおんちゃん)
- 土佐藩(とさはん)
- 山内 容堂(やまうち ようどう)
- 吉田 東洋(よしだ とうよう)
- 後藤 象二郎(ごとう しょうじろう)
- 乾 退助(いぬい たいすけ)
- 福岡 藤次(ふくおか とうじ)
- 山本 卓馬(やまもと たくま)/山本 琢磨(やまもと たくま)
- 岩崎 弥太郎(いわさき やたろう)
- 那須 信吾(なす しんご)
- 大石 団蔵(おおいし だんぞう)
- 安岡 嘉助(やすおか かすけ)
- 吉村 寅太郎(よしむら とらたろう)
- 田中 顕助(たなか けんすけ)
- 北添 佶摩(きたぞえ きつま)
- 望月 亀弥太(もちづき きやた)
- 池田 寅之進(いけだ とらのしん)
- 忠一郎(ちゅういちろう)
- 清岡 道之助(きよおか みちのすけ)
- 木下 慎之助(きのした しんのすけ)
- 那須 俊平(なす しゅんぺい)
- 井上 佐一郎(いのうえ さいちろう)
- 島村 寿之助(しまむら じゅのすけ)
- 土方 楠左衛門(ひじかた なんざえもん)/土方久元(ひじかたひさもと)
- 溝渕 広之丞(みぞぶち ひろのじょう)
- 佐々木 三四郎(ささき さんしろう)/佐々木 高行(ささき たかゆき)
- 岡内 俊太郎(おかうち しゅんたろう)
- 佐々木 加代(ささき かよ)
- 山田 広衛(やまだ ひろえ)
- 松井 繁斉(まつい しげなり)
- 福富 健次(ふくとみ けんじ)
- 日根野 弁治(ひねの べんじ)
- 楠山 庄助(くすやま しょうすけ)
- 岡上 新輔(おかのうえ しんすけ)
- 河田 小竜(かわた しょうりゅう)
- 武市 富(たけち とみ)
- 中浜 万次郎(なかはま まんじろう)/ジョン万次郎(じょんまんじろう)
- 櫂(かい)
- 綾(あや)
- 清岡 静子(きよおか しずこ)
- 海援隊(亀山社中)(かいえんたい(かめやましゃちゅう))
- 陸奥 陽之助(むつ ようのすけ)
- 沢村 惣之丞(さわむら そうのじょう)
- 近藤 長次郎(こんどう ちょうじろう)
- 岡本 健三郎(おかもと けんざぶろう)
- 池 内蔵太(いけ くらた)
- 長岡 謙吉(ながおか けんきち)
- 高松 太郎(たかまつ たろう)
- 楢崎 太郎(ならさき たろう)
- 幕府
- 勝 海舟(かつ かいしゅう)
- 井伊 直弼(いい なおすけ)
- 徳川 家茂(とくがわ いえもち)/徳川 慶福(とくがわ よしとみ)
- 一橋 慶喜(ひとつばし よしのぶ)/徳川 慶喜(とくがわ よしのぶ)
- 大久保 一翁(おおくぼ いちおう)
- 永井 尚志(ながい なおむね)
- 小栗 上野介(おぐり こうずけのすけ)
- 和宮(かずのみや)
- 新撰組(しんせんぐみ)
- 近藤 勇(こんどう いさみ)
- 土方 歳三(ひじかた としぞう)
- 沖田 総司(おきた そうじ)
- 山南 敬介(やまなみ けいすけ)
- 藤堂 平助(とうどう へいすけ)
- 近藤 周助(こんどう しゅうすけ)
- 長州藩(ちょうしゅうはん)
- 吉田 松陰(よしだ しょういん)
- 桂 小五郎(かつら こごろう)
- 高杉 晋作(たかすぎ しんさく)
- 久坂 玄瑞(くさか げんずい)
- 伊藤 俊輔(いとう しゅんすけ)
- 山縣 有朋(やまがた ありとも)
- 井上 聞多(いのうえ もんた)
- 周布 政之助(すふ まさのすけ)
- 吉田 稔麿(よしだ としまろ)
- 来島 又兵衛(きじま またべえ)
- 入江 九一(いりえ くいち)
- 寺島 忠三郎(てらしま ちゅうざぶろう)
- 毛利 敬親(もうり たかちか)
- 村田 蔵六(むらた ぞうろく)
- 三吉 慎蔵(みよし しんぞう)
- おうの
- お松(おまつ)
- 薩摩藩(さつまはん)
- 西郷 吉之助(さいごう きちのすけ)/西郷 隆盛(さいごう たかもり)
- 大久保 一蔵(おおくぼ いちぞう)/大久保 利通(おおくぼ としみち)
- 小松 帯刀(こまつ たてわき)
- 中村 半次郎(なかむら はんじろう)
- 五代 才助(ごだい さいすけ)/五代 友厚(ごだい ともあつ)
- 田中 新兵衛(たなか しんべえ)
- 島津 久光(しまづ ひさみつ)
- 木場 伝内(こば でんない)
- 越前藩(えちぜんはん)
- 松平 春嶽(まつだいら しゅんがく)
- 三岡 八郎(みつおか はちろう)
- 橋本 左内(はしもと さない)
- 松平 源太郎(まつだいら げんたろう)
- 出淵 伝之丞(でぶち でんのじょう)
- 肥後藩(ひごはん)
- 宮部 鼎蔵(みやべ ていぞう)
- 河上 彦斎(かわかみ げんさい)
- 朝廷
- 姉小路 公知(あねがこうじ きんとも)
- 岩倉 具視(いわくら ともみ)
- 京都の人々
- お登勢(おとせ)
- 楢崎 竜(ならさき りょう)
- お虎(おとら)
- 藤吉(とうきち)
- 峰吉(みねきち)
- おたる
- 江戸の人々
- 千葉 定吉(ちば さだきち)
- 千葉 重太郎(ちば じゅうたろう)
- 千葉 佐那子(ちば さなこ)
- 千葉 八寸(ちば やす)
- 島田 駒之助(しまだ こまのすけ)
- 上田 馬之助(うえだ うまのすけ)
- 長崎の人々
- 小曽根 英四郎(こぞね えいしろう)
- トーマス・グラバー
- 上野 彦馬(うえの ひこま)
- お元(おもと)
- その他
- ジョン・エリック
- マーガレット
- ペリー
- 佐久間 象山(さくま しょうざん)
- 佐久間 順子(さくま じゅんこ)
- 清河 八郎(きよかわ はちろう)
- 本間 精一郎(ほんま せいいちろう)
- 真木 和泉(まき いずみ)
- 伊達 宗城(だて むねなり)
- 戸田 雅楽(とだ うた)
- 松平 容保(まつだいら かたもり)
- 『お~い!竜馬』の用語
- 土佐の身分制度
- 上士(じょうし)
- 郷士(ごうし)
- 幕末の出来事
- 日米和親条約(にちべいわしんじょうやく)
- 安政の大獄(あんせいのたいごく)
- 池田屋事件(いけだやじけん)
- 八月十八日の政変(はちがつじゅうはちにちのせいへん)
- 禁門の変(きんもんのへん)
- 長州征伐(ちょうしゅうせいばつ)
- 幕末の思想・立場
- 尊王攘夷(そんのうじょうい)
- 公武合体(こうぶがったい)
- 勤王(きんのう)
- 佐幕(さばく)
- 団体
- 土佐勤王党(とさきんのうとう)
- 浪人カンパニー(ろうにんかんぱにー)
- 亀山社中(かめやましゃちゅう)
- 海援隊(かいえんたい)
- 陸援隊(りくえんたい)
- 天誅組(てんちゅうぐみ)
- 新撰組(しんせんぐみ)
- 見廻組(みまわりぐみ)
- 奇兵隊(きへいたい)
- 政策
- 薩長同盟(さっちょうどうめい)
- 薩土盟約(さつどめいやく)
- 大政奉還(たいせいほうかん)
- 船中八策(せんちゅうはっさく)
- その他
- 鎖国(さこく)
- 脱藩(だっぱん)
- 天誅(てんちゅう)
- 天狗(てんぐ)
- 『お~い!竜馬』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 坂本竜馬「強くなってやる!!」
- 坂本竜馬「俺は今 加代さんと一つになっちょる!!絶対なれないはずの身分を超えて一つになっちょる!!」
- 陸奥陽之助「あの人ら…はなから死ぬ気なんだな…志士だぜ…」
- おりょう「ひとりで泣くな!!」
- 坂本竜馬「わしゃ、日本人坂本竜馬じゃ!!」
- 坂本竜馬「まだまだ途上じゃが、必ずわしはやっちゃる!!わしに付いちょって、見ちょってくれ!!」
- 坂本竜馬「世界の海援隊でもやりますかいのう…」
- 『お~い!竜馬』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 『竜馬がゆく』の影響を受けた名前の表記
- 英雄としての竜馬を描く今作の歴史認識
- 史実と違う作品独自の設定
- オリジナルの最終回を迎えるアニメ
- 原作者・武田鉄矢の竜馬愛
- 『お~い!竜馬』の主題歌・挿入歌
- OP(オープニング):武田鉄矢『くそったれの涙』
- ED(エンディング):武田鉄矢『風の一歩』