ワイルドアームズ クロスファイア(WAXF)のネタバレ解説・考察まとめ

『ワイルドアームズ クロスファイア』とはメディア・ビジョンエンタテインメントが開発したPlayStation Portable用のシミュレーションロールプレイングゲーム。略称は『WAXF』。荒廃した世界「ファルガイア」の「エレシウス王国」を舞台に、建国の騎士団「ブランクイーゼル」が祖国を相手に戦う物語を描く。本作はシリーズ初の携帯ゲーム機専用のソフトとして発売された作品であり、ジャンルは「RPG」から「SRPG」に変更された。また、シリーズで初の非ナンバリングタイトルとなっている。

ラブライナ・ワーズワース

CV:津野しの
元・エレシウス王室付きの魔術師。34歳。王女であるアレクシアやカティナの教育係を務めていた。1年前のアレクシアの事故死が元老院による陰謀であることをたまたま立ち聞きし、その真実を公表しようとしたが、逆に元老院によってテロリストとして手配され、現在は愛犬のトニーとともに逃亡生活を送っている。非常に博識で頭の回転が速く、鋭い洞察力を持っている。しかし、普段の言動や感性がずれているため、周囲の人間には逆の印象を抱かれることが多い。軍事の専門ではないが、ブランクイーゼルでは軍師役となり、彼女の助言は、戦闘時における最大の武器となっている。エレシウス王国の片田舎で農家に生まれた平民出身だったが、国王ラスニールの改革によって、それまで貴族しか通えなかった軍学校に進学し、非常に優秀な成績を修めた経歴を持ち、この経歴がラスニールの目にとまり、卒業後、王室付き魔術師として登用された。その後は、教師としてアレクシアやカティナ、貴族の子弟達に一般教養や学問としての魔術基礎理論などを教えていた。

レヴィン・ブレンテン

CV:坂巻亮祐
エレシウス貴族の名門ブレンテン家の子息。15歳。王国騎士団長アイゼンのひとり息子で、ラブライナの教え子でもある。明るく元気でヒーロー志向の性格。思いついたことをすぐに実行する行動力を持つが、一人で突っ走りすぎてその行動が裏目に出てしまうことや、お調子者の面もある。2年前に開かれた王国騎士団主催の剣闘大会で華麗な剣技を見せたアレクシアの姿に心を奪われ、彼女に淡い恋心を抱いている。魔術の才能はあまり無く、自身の身軽さや素早い動きをベースとした戦闘スタイルを身に着けている。父アイゼンのことを尊敬しているが、その頭の固さに意見がぶつかることも多々あり、2人の親子喧嘩は日常茶飯事となっている。中盤以降は、アレクシアだと思っていたクラリッサにも恋心を抱くようになってしまい、生きていたアレクシアへの恋心との間で悩み続けるようになる。

ログナー・ブリッツレーブレット

CV:中田雅之
鍛え上げられた頑健な体格を誇る渡り鳥。29歳。元老院の組織した治安警衛隊に入るためにエレシウス王国に渡ってきた。普段から紳士的で丁寧な態度を崩さず、言葉の端々にどことなく洒落た雰囲気を感じさせるなどの育ちの良さもうかがわせており、危機的状況に立たされても自分を見失わず、あらゆる立ち振る舞いに余裕を感じさせる。手先が器用で、かつては傭兵団に所属しており、料理や裁縫が得意など、基本的に苦手な分野が無い。かつて生まれた国をエレシウス王国によって攻め入れられて滅ぼされており、その戦争で父と兄を殺され、ほどなくしてともに逃げ延びた母も亡くなったことで、天涯孤独の身となっていたが、814部隊という傭兵団に拾われた過去を持つ。しかし2年前、秘密実験と称した黒いARMを使った模擬戦闘中に、814部隊は全員生ける屍と化し、ログナーを残して全滅してしまう。814部隊という第二の家族を奪った黒いARMの背景にエレシウス王国が絡んでいることを知り、1度ならず2度までも家族を奪われたログナーは、以降エレシウス王国に激しい憎悪を抱くようになる。

アレクシア・リム・エレシウス

CV:黒河奈美
クラリッサと瓜二つの顔を持つエレシウス王国の第一王女。17歳。スラリと整った姿形と上品な王女然とした印象とは裏腹に、快活かつ闊達とした性格の持ち主で、武術の心得がある。かつて剛剣王と呼ばれた父ラスニールから直々に剣技の手ほどきを受けており、その腕前はエレシウスの剣闘大会で、手慣れの王国騎士達を打ち負かすほど。反面、王族らしい典雅な振る舞いは苦手としている。1年前、病に苦しむラスニールのために仙草を摘みに深山へ赴いたが、崩落事故に巻き込まれ、土砂の下に消えてしまう。この事故で死亡したかと思われているが、実際には生きており、事故に見せかけてアレクシアを殺害しようとしたエグララグによって、シャルトルーズを牽制するための切り札として、幽閉されていた。中盤、ブランクイーゼルによって救出され、以降はブランクイーゼルに加わりともに戦うようになる。ラスニールの影響を強く受けており、旧エレシウスの伝統にとらわれない、民が平和に暮らしていける国作りを考えている。気さくで親しみやすい性格のため、国民からも高い人気を得ている。どんな場面でも物怖じせず、強い意志を貫き通す言動を持つが、その内面には同じぐらいの脆さも抱えている。エレシウス王家に生まれる女児は、例外なく守護獣と感応する特殊な能力を持つが、守護獣と結縁を果たす柩の牙の儀において、守護獣の声を聞くことができず失敗に終わっている。これは彼女が幼少の頃に負った大怪我の影響だとまことしやかに囁かれている。

トニー

指名手配中のラブライナが出会い、彼女の飼われるようになった白い犬。ラブライナの逃亡生活の助けになっており、トニーという名前もラブライナがつけたもので、本当の名前は不明。食欲旺盛で、眠い時は遠慮なく眠るなど、自分の欲に正直。人間の若い女性が好きで、クラリッサと出会ってからは、ラブライナよりクラリッサによく懐くようになった。性別はオス。

エレシウス王国

カティナ・リム・エレシウス

CV:廣田詩夢
エレシウス王国の第二王女。15歳。歴代の王女の中でも類を見ないほど強い守護獣との感応力を持ち、次の柩の牙の儀にて、元老院から新たな王位継承者になることを望まれている。優しく穏やかな性格だが、やや気弱であり、父ラスニールと姉アレクシアの強さに憧れている。恐怖という感情を知らず、欠けた心を持つ自分は王族にはふさわしくないと思い悩んでいる。国内に混乱を振りまく元老院の実態を知りつつも、何もできない自分の無力さに胸を痛めている。終盤、柩の牙の儀によって恐怖の守護獣を呼び寄せるが、己の保身に走ったエグララグによって儀式が簡略化されたことで、恐怖の守護獣は対存在の災厄獣に反転してその身に宿り、カティナの意識を乗っ取り始める。その結果性格が豹変し、恐怖を集めることを目的とするようになる。最終決戦では災厄獣に取り込まれ、災厄の聖母としてブランクイーゼルに立ちはだかる。最期は、災厄獣を滅ぼすため、自身もろとも消滅させた。

ラスニール・カイザ・エレシウス

CV:小川一樹
エレシウス王国の現国王。45歳。元はエレシウス属国の貴族出身で、数々の戦いで軍功をあげた凄腕の剣士だったが、先王からその技量を買われてエレシウス王室に迎えられたという経歴を持つ。国王になってからは、他国への侵略戦争を停止し、軍縮を徹底するなど、旧エレシウスの国体を変える数多くの改革を行い、即位してから20年間、平和な国作りを実践してきた。数年前から原因不明の病によって体調を崩し、現在は寝台で1日のほとんどを過ごす身となっている。しかし病に伏した身でも、かつて剛剣王と呼ばれた実力は健在であり、中盤、敵軍を一瞬で殲滅させたり、ゴーレム・アースガルズのバリアを拳で打ち砕くなど、圧倒的な強さを見せつけた。

元老院

シャルトルーズ・バズ

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