The Boogie Man(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『The Boogie Man』とは2015年9月5日公開、Uri Games・うり制作のホラーADV。『The Strange Man』シリーズの第三作目。古城ツアーに参加した刑事キースは、攫われた妻や他の参加者を救出するために殺人鬼ブギーマンを追いかける。探索・アクションパートがあり、突然の脅かし要素や残酷描写が多分に含まれている。サスペンス要素が強く、主人公の行動によってENDが5種類に分岐する。

密室に閉じ込められたソフィーを操作し、飛びついてくる犬を避ける、棚の上に昇って耐えるなどして助けが来るまで逃げ回る。
キースを操作し、襲い掛かってくるブギーマンを退治するなどのアクションが発生する。

謎解き

階段昇降パネル

謎解きのヒントとなるレコードラック

蓄音機のある部屋のラックに16枚のレコードが並んでおり、その中からBOOGIEがタイトルに入っているものを選び出し、文字とレコードの色を対応させる。

剥製が並んだ部屋

正解の配置

ベッドと手枷のある部屋の絵画の額縁に書かれている言葉通りに部屋の中の置物を配置する。
臆病者は庇護者を敬愛の目を以って見つめるため、犬の方を向いている。愚鈍な者は庇護者にも悪の目にも無頓着であるため、犬も鷹も見ていない。謀反者は庇護者を軽蔑し、背を向けるため、犬の方を向いていない。
我が身愛しい時=鷹に狙われている時にどうなるかを配置する。
臆病者は武器に身を寄せるとあるので、模造の弓矢の一番近くに置き、牧羊犬には背を向けさせる。謀反者は庇護者に対し最も忠実とあるので、牧羊犬の真後ろ。愚鈍な者は無頓着とあるので、配置に指定はない。
その為牧羊犬から一列後方の武器の下に臆病者→謀反者→愚鈍な者の順番で並べる。

正解するとゲットできる拳銃を室内で使用すると、鷹の頭が落ち宝石つきの鉤を入手できる。

ルート分岐

エンディングは全部で五種類。
ルート分岐の条件はソフィーの生死、デヴィッドの生死、ヘレナに関わるイベントの条件をクリアしているかどうかの三つ。

Bad End1「Boogie's Fine Tonight」

ブギーマンへ銃を向けるキース

エンド条件はデヴィッドとソフィーが両方とも死亡していること。
デヴィッドの死亡後、キースはブギーマンを探し古城を駆け降りる。階下に降りたキースに目に、落下死し血まみれになった妻ヘレナの姿が飛び込んでくる。ヘレナの死をキースのせいだと語るブギーマン。その姿に激昂したキースは一撃でブギーマンを殺害する。その後、血まみれのヘレナを抱きしめるキースと、ブギーマンの死体がキースを捜索していたランスによって発見された。
古城から戻り、警察署で同僚から事情聴取を受けたキースは、家に帰らず不気味な落書きで埋め尽くされた路地で「出てこい」と何者かに呼び掛ける。その言葉に応えたのは死亡したはずのブギーマンだった。殺されてなおふざけた態度を取り続けるブギーマンに、キースは拳銃を突きつける。「家族を返せ!」と叫ぶキースにブギーマンは「全部、アンタが投げ捨てたんじゃないか……」と返す。ブギーマンはキースが刑事としての仕事に没頭するあまり家族をないがしろにしたため、彼らが死んだのだと語る。
古城で妻の死体を発見した時と同様、家族が死んだのは自分のせいだと責められたキースは涙を流しながら震える。そんな彼に対して、ブギーマンは「俺は……ブギーだよ……アンタの頭の中のね」と言い拳銃を取り出す。その際ブギーマンが外した覆面の下はキースと同じ顔だった。
その後銃声と共に画面は暗転し、夜が明けたあとには、血まみれのキースの死体だけが残されていた。

Bad End2「White Room」

息子(手前)を寝かしつけるキース(奥)

エンド条件はソフィーのみが死亡していること。
キースはデヴィッドと共にブギーマンの元に向かう。しかし途中で何者かに襲われ、キースとデヴィッドは引き離されてしまう。階段から突き落とされたキースは生存者が立てこもっていた部屋に向かうが、そこには誰もいなかった。キースは誰もいなくなった部屋で無力感に座り込んでしまう。
ただ一人生還したキースは捜査に向かう同僚たちを尻目に帰宅する。息子の部屋で誰もいないベッドに腰掛けたキース。そこへ背後から「ねえ、パパ」と息子トッドの幻が話しかけてくる。母ヘレナはどこへ行ったのか、死んでしまったのかと問いかける息子にわからないと答えるしかないキース。「……パパ、さみしい?」という問いかけにようやく肯定の言葉を返すが、すぐにキースは「でも、お前がいる だろ?」と幻の息子へ振り返る。
キースは息子と同じベッドに入り、「ママが来るまで一緒に眠ろう」と息子を抱きしめながら寝かしつける。息子の頭を撫でるキースの目は暗く淀んでおり、家族のいなくなった部屋で、一人待ち続けると独白する。

Bad End3「Precious Box」

強迫観念に捕らわれヘレナ(右)を殺害するキース(左)

エンド条件はデヴィッドのみが死亡していること。
古城での事件から生還したキースとヘレナ。しかしキースは事件の影響で自分が大切なものを守るには力不足であるという思いを抱え、家族を失うことへの恐れから暴走してしまう。関係性がうまくいかず離婚することを選んだ二人だったが、キースは家から出ていこうとするヘレナを刺し殺す。息子の死んだ自宅に留めることによって、家族が暮らした家を大切なものを閉じ込める宝箱にしてしまった。
キースは自らが殺したヘレナに「もしまた、生まれてくることがあるなら、君が俺に出会わないことを祈るよ」と語り掛け、そのままバスルームへ行き拳銃で自殺した。

Bad End4「Happy Dream」

家族と過ごした自宅で投身自殺したヘレナ

エンド条件: 死亡者なし・条件を全てこなせていない。
ブギーマンを追いつめたキースだったが、ブギーマンの被った覆面を剥ぐために手を掛けた際に反撃される。キースはブギーマンに腹部を刺され、目を潰されてしまう。
血まみれで床に横たわるキースの元へデヴィッドとヘレナが現れる。血で目が潰れたキースはヘレナに呼び掛ける。ヘレナは泣きながら「あなたにだけは……失いたくないのに!!」とキースに縋りつくが、キースは死亡してしまう。
古城から生還したヘレナはキースが生きていて、自分と共にベッドで横になる夢を見ていた。夫が死んだ現実の方を夢だと思い、キースの腕の中でまだ寝ていたいと駄々をこねるヘレナ。そんな彼女に夢の中のキースは起きるように求め続ける。「悪い夢は、いつだって現実なんだ」とキースが生きていることは夢であると突きつけられたヘレナは、夫のいない自宅の窓辺で目を覚ます。
彼女を心配するシャーリーやデヴィッドにヘレナは「……私はもう、悪い夢は見たくない くたびれちゃった…… 幸せな夢だけを、見ていたいわ」と言い残し、窓から身を投げる。目の前でヘレナの自殺を見てしまったフーヴァー夫妻が嘆く中、彼女の死体には温かな日の光が降り注いでいた。

GOOD END「Come Rain, Come Shine」

キース(右)と和解し、彼を抱きしめるヘレナ(左)

6vniwatori1021
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@6vniwatori1021

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