久南白(BLEACH)の徹底解説・考察まとめ
久南白(くな ましろ)とは、『BLEACH』の登場人物で、死神でありながらむりやり虚としての性質を付与された「仮面の軍勢」の一員。
白いライダースーツを身にまとい、額にはゴーグルを装着するなど、どことなくヒーロー物の作品への傾倒が見て取れる天真爛漫な人物。かつては護廷十三隊の九番隊副隊長として活躍していたが、藍染惣右介の罠に嵌って虚化。護廷十三隊を追われ、同じく虚化した仲間たちと共に現世へと逃亡し、人間社会の中で100年以上の長い潜伏生活を送りながら藍染への反撃の機をうかがっていた。
久南白のプロフィール・人物像
誕生日:4月1日
身長:153cm
体重:44kg
CV:神田朱未
久南白(くな ましろ)とは、『BLEACH』の登場人物で、死神でありながらむりやり虚(ホロウ)という悪霊の性質を付与された「仮面の軍勢」の一員。
ブーツ、手袋、スカーフに白いライダースーツを身にまとい、額にはゴーグルを装着するなど、どことなくヒーロー物の作品への傾倒が見て取れる格好を好む。性格は無邪気で天真爛漫、命のやり取りをする戦場においてもノリや見栄えを優先する。「ひよ里」を「ひよりん」など他人を呼ぶ時はニックネームを用いるが、付き合いの長い六車拳西(むぐるま けんせい)だけはそのまま「拳西」と呼んでいる。
見た目や言動の幼さに反し、かつては護廷十三隊の九番隊副隊長という重責を担う立場で活躍していた。しかし世界の新たな覇者となることを目論んでいた当時の五番隊副隊長藍染惣右介(あいぜん そうすけ)の罠に嵌って仲間たちともども虚化させられてしまい、護廷十三隊を追われることとなる。共に虚化させられた五番隊隊長の平子真子(ひらこ しんじ)や治療に当たった浦原喜助(うらはら きすけ)たちと共に現世へと逃亡し、100年以上もの長きに渡る潜伏生活を送りながら藍染への反撃の機をうかがっていた。
仮面の軍勢はその全員が虚の力を御する術を身に着けているが、白はその中でももっとも虚の力との親和性が高く、特に訓練せずとも15時間以上発動を続けていられる。これは彼女の優秀さを示すデータでもあるが、同時にそれにやや慢心しているところがあり、作中では虚化の限界を迎えたところに手痛い一撃を食らうシーンも見られた。
藍染との決着がついた後、護廷十三隊に復帰するが、九番隊にはすでに新しい副隊長がいたため自身は“スーパー副隊長”を名乗る。どちらの立場が上なのかは本人も、含めて誰も分かっていない。
久南白の能力
斬魄刀(ざんぱくとう)
作中に登場する死神たちの武器。死神自身の霊力の塊であるため、個々の死神ごとに外見も能力も大きく異なる。本来はさまよう霊を浄化するために使うものである。
最初の状態では「浅打(あさうち)」と呼ばれ、一般的な刀剣としての機能しか持たないが、使い手の魂を写し取って徐々に成長。「始解(しかい)」という状態を経て、最終的には「卍解(ばんかい)」という形態に至る。始解と卍解を使う際には、刀の名前と解号という特殊な言葉を口にする必要がある。卍解した斬魄刀はその威力も演出も強烈で、作品の大きな目玉の1つともなっている。
白も斬魄刀を装備してはいるのだが、武器として使う場面は無く、戦闘ではもっぱら徒手空拳を用いている。始解の名称や解号も不明である。
虚化(ホロウか)
望まずして得ることとなった、虚としての力を解放した状態。藍染の研究では「死神としての限界を超える」ことが可能であり、実際に大きく戦闘能力を上昇させることができる。一方、力に完全に飲まれればそのままただの虚と化すという危険な代物でもある。
白はもともと虚との親和性が高かったらしく、15時間以上と仮面の軍勢の中でもっとも長く虚化を維持することができる。
虚閃(セロ)
虚の中でも特に強力な破面(アランカル)と呼ばれる者たちの多くが使う技。圧縮した霊子を1点に向けて解き放つというもので、見た目はビームに近い。
虚の力との親和性が高い白はこの技を得意としており、「スーパー虚閃」と名付けて多用している。
久南白の来歴・活躍
九番隊の天然副隊長
物語が始まる100年以上前は、護廷十三隊の九番隊の副隊長として活躍していた。当時から無邪気で無軌道で天真爛漫な性格で、隊長の拳西の手を焼かせるのが常だった。
しかし十二番隊の隊長である浦原が、「死神と虚との間の存在の壁を消滅させる」力を持つ崩玉というアイテムを開発してしまったことで、白や彼女の周囲の死神たちの運命は大きく変わっていく。
平子の率いる五番隊の副隊長である藍染は、「霊王によって支配された今の世界を改め、自らが新たな覇者となる」ことを画策しており、そのために死神の限界を超えた力を欲していた。そのための手段として虚の力を我が物とすることを思いつき、それを成す崩玉を手に入れるべく、様々な謀略を進めていく。その一環で、藍染は邪魔者となりつつあった平子や彼と親しい死神たちを一掃することを計画していたのである。
尸魂界からの逐電
その後白は、拳西や平子たちともども藍染の罠に嵌ってむりやり虚としての力を押し付けられ、その暴走で立ち上がることもできなくなる。彼女たちに何が起きたのか察した浦原が治療を施すもうまくいかず、白たちは「死神でもあり、虚でもある」という中途半端な存在へと成り果てる。
藍染は浦原が白たちの治療に当たることまで予測しており、先んじて上層部に手を回していた。これにより白たちには「虚として処刑」、浦原には「危険な実験を行った咎で死罪」という処分が言い渡されるも、この事態を訝しんだ者たちの介入により一同は危ういところで死神たちの世界である尸魂界(ソウル・ソサエティ)を脱出。人間たちの住まう現世へと逐電する。
浦原から「死神に戻すのではなく、死神でも虚でもない存在として安定させる」という施術を受けてようやく動けるようになった白たちは、自らを「仮面の軍勢」と称して現世に潜伏し、いつか藍染に反攻するための準備を進めていく。
歳を取らないことを怪しまれないよう定期的に住居を変えるなど、人間ではない彼女たちが人間の世界で生きていくのは何かと不便も多かったが、白は持ち前の天然っぷりと要領の良さででこれに順応。どうやらヒーロー物の娯楽作品に多大な影響を受けたらしく、普段からライダースーツを着て過ごすようになった。
また、仮面の軍勢は望まずして得た虚の力を御するための訓練も重ねていくが、白はもともと親和性が高かったらしく、特に訓練することなくこれを使いこなしている。虚化を維持していられる時間も15時間以上ともっとも長く、恐らく仮面の軍勢の中で白が最初に虚の力を使い始め、その高い能力を知った平子たちが「忌まわしい力だが、これほどの戦力になるなら自分たちもやってみよう」と考えていったのだと思われる。
反攻の狼煙
藍染の狙いが崩玉にあることに気づいた浦原は、現世に来る時にこれを一緒に持ってきていた。これを本格的に隠蔽するために、死神が現世で活動する際に用いる義骸の1体に崩玉を仕込み、さらにこれを朽木ルキア(くちき ルキア)という死神の少女に貸し出す。ルキアの魂を利用して崩玉の気配を完全に追えなくしようという意図からの行為だったが、藍染はこれを見抜き、策謀を用いて護廷十三隊の手でルキアを処刑させ、遺体から崩玉を回収しようと目論む。
これに猛然と異を唱えたのが、ルキアから死神としての力を借り受けた黒崎一護(くろさき いちご)という少年だった。彼はルキアを助けるために仲間たちと共に尸魂界へと乗り込み、大立ち回りの末に自身の内に眠っていた虚としての力に目覚め、藍染の計画を多少なりとも狂わせてルキアを救う。崩玉自体は手に入れた藍染は、次なる作戦のために一護の前から去っていく。
藍染と戦うためにさらなる力を欲した一護は、虚としての力を御する術について平子たちに教えを乞う。平子はこれを「藍染に反撃する好機が巡ってきた」と捉えて一護に手を貸すことを決め、白も仮面の軍勢の一員として彼をバックアップしていく。
その後本格的に動き出した藍染とその配下は、護廷十三隊と正面から激突。白は拳西や仮面の軍勢の仲間たちと共にここに加わり、「死神の味方になるつもりはないが、自分たちは藍染の敵で一護の味方だ」として力を振るう。最終的に藍染は一護と浦原が協力して倒すこととなり、白たちの潜伏生活もひとまずの終わりを迎える。
護廷十三隊に復帰
藍染が一護に倒された後、白たちの名誉は回復され、さらに護廷十三隊への復帰の話が持ち上がる。これには藍染の反乱による人的損害を回復させたいという意図もあり、拳西や平子を始めとして仮面の軍勢の大半がこれに応じることとなった。
白もまた護廷十三隊の九番隊に復帰するが、この時点で九番隊には檜左木修兵(ひさぎ しゅうへい)という副隊長が存在していた。同隊の隊長に復帰した拳西は、真面目な檜左木をそのまま副隊長に据えるが、これに対して白は“スーパー副隊長”を自称するようになる。副隊長とスーパー副隊長はどちらが立場が上なのかは白自身も含めて誰も分かっていないが、もともと“隊長の補佐”より“遊撃”をメインとして動いていたため特に問題にはなっておらず、相変わらず拳西の手を焼かせている。
その後発生した滅却師の一族との大戦にも参加し、物語の主流とは異なるところで奮戦。多くの犠牲者を出したこの戦いも生き抜き、その後も九番隊で活躍している。
久南白の関連人物・キャラクター
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