11月に公開される映画「虐殺器官」って、どんな映画?

すごい題名の映画ですが、知らない人には内容が想像しにくい「虐殺器官」。攻殻機動隊を彷彿とさせる、そのハードでクールな、そして奥深い映画の情報をまとめてみました。

2010年に出版された小説「虐殺器官」

出版:早川書房(2010年2月) 作者:伊藤 計劃
新版は2014年8月に出版されています。

どういうわけか、平和に向けて順調に歩んでいた国が、内戦の泥沼に転がり落ちる。
どういうわけか、国民を守り、貧困や差別を駆逐するべく努力していた人たちが、大量虐殺を主導し、多くの罪なき人々を惨たらしく殺して回るようになる。
全く発生原因を特定できない、突発的内戦とでもいうべき熱病――その背後で、密かに囁かれるひとつの名前があった。
ジョン・ポール――この男が訪れた国は、必ず内戦と虐殺の泥沼に転げ落ちて行く。
アメリカ情報軍(インフォメーションズ)・特殊検索群i分遣隊のクラヴィス・シェパード中尉はアメリカ政府の命を受け、ジョンを捕捉するべくその影を追う。チェコ、インド、そしてアフリカ――世界を股に駆けた追跡行の果てに、クラヴィスは無気味な陰謀へと行き当たるのだが……。
果たして、ジョンの目的は?そして、人々を虐殺へと駆り立てる「虐殺の器官」の正体とは?それを知った時、クラヴィスはこの世界のおぞましい真実を覗き見ることになる――。

出典: dic.pixiv.net

小説は高評価

最初読んだときは、「死」の臭いが濃厚に漂いながら、不快感が少なく、SFとしてだけでなく、小説としてもエンターテイメントの要素も十分ある非常に面白い傑作だと思った。

出典: www.amazon.co.jp

主人公の足元がおぼつかない感じと文学的な言葉が不思議で引き込まれました。SFはあまり読まないのですが面白かったです。オチがすごく綺麗にハマっていてよかったです。

出典: bookmeter.com

2007年に発表された伊藤計劃氏のデビュー作でありながら、「ゼロ年代SFベスト」と「ベストSF2007」の国内編で第一位を獲得した衝撃作です。
現在、発行部数は34万部を超えているベストセラーです。

2015年アニメ映画化決定

期待の声優陣

主人公で、米軍の精鋭部隊“特殊検索群i分遣隊”に属するエリート、クラヴィス・シェパード大尉を演じるのは中村悠一。シェパードが率いる有能な3人の隊員ウィリアムズ、リーランド、アレックスにはそれぞれ三上哲、石川界人、梶裕貴が起用され、彼らの上司であるロックウェル大佐を大塚明夫が演じる。また、世界各地で紛争の種をまき「虐殺の王」と称される言語学者ジョン・ポールに櫻井孝宏、その教え子であるルツィア・シュクロウポヴァには小林沙苗が配された。

出典: natalie.mu

主題歌は「EGOIST」が担当

引用元:YouTube

こちらは「ギルティクラウン」のオープニングに使用された曲です。
「EGOIST」は元々「ギルティクラウン」の作中でヒロイン(楪いのり)がボーカルをしているバンドという設定で作られたグループですが、なかなかの人気で、放送終了後もそのまま活動を継続されています。
今回の「虐殺器官」の主題歌「リローデッド」も、クールな画像とあいまって、カッコイイ楽曲です。

著者は次の「ハーモニー」が遺作

著者の伊藤 計劃氏は、残念なことに2009年3月に肺癌で死去しています。
その為、オリジナルの長編はこの「虐殺器官」と「ハーモニー」の二本だけでした。
遺作となった「ハーモニー」は、「虐殺器官」の後の世界を描いた作品となります。
こちらも「虐殺器官」に続いて映画化されますので、併せて見ると更に深く伊藤ワールドに浸れますね。

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