幸せのちから(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『幸せのちから』とは、クリス・ガードナーがホームレスから自力で証券会社の社員になり、会社を設立した逆転人生の実話を描いた映画である。2006年にアメリカで公開され、興行収入は日本円で27億円、ドルで3億を超えた。製作会社、配給会社は共にコロンビア映画である。主演のウィル・スミスが、息子のジェイデン・スミスと親子出演したことでも話題になった。息子を幸せにするため、社員になるまでの辛い研修期間を乗り越える父親の姿に感動するヒューマン映画である。
吹き替え:ふくまつ進紗
クリスがディーン・ウィッター社の研修生の試験を受けるきっかけをくれた男性である。偶然、ディーン・ウィッター社の前を通りかかったクリスは、赤色のフェラーリに乗っていた男性を見つけ、「あなたに2つ質問がある。仕事と、その仕事にどうやって就いたんだ?」と興味本位で尋ねた。男性に「株の仲買人をしていて、学歴がなくてもなれる。少し数字を読めて、コミュニケーションが取れればいい」と言われたことが印象的で、「株の仲買人なら人生を成功させることができるかもしれない」と思った。
ヒッピー女(演:ジョイフル・レイヴン)
吹き替え:瑚海みどり
クリスが証券会社の面接用紙をもらいに会社に入ろうとしたが、骨密度測定機を売りに回っていた途中だったため、大きな機械を持って会社の中に入ることが失礼だと思っていた。そこで、会社の前で弾き語りをしていたヒッピー女に骨密度測定を預かってくれるように頼んだ。しかし、ヒッピー女はクリスが預けた骨密度測定機を無断で持ち去ろうとする。その様子を会社の中から見ていたクリスはすぐに追いかけたが、間に合わず見失ってしまう。この日は捕まえることができなかったが、数日後、また市内を走るバスの中で再会して骨密度測定機を取り返すことができた。
バスドライバー(演:ラシダ・クレンデニング)
吹き替え:久行敬子
クリスがヒッピー女に骨密度測定機を盗まれた後、再びバスで再会した時にそのバスを運転していた運転手である。クリスは怒るときは怒鳴ったり、大きな物音を立てることがある。そのため、骨密度測定機を盗んだヒッピー女をバス内で見かけたとたん、大きな声で怒鳴った。運転手はわけが分からず驚いていた。
スーツを着た通りがかりの男(演:クリス・ガードナー)
映画の最後に、クリスが証券会社の社員になり、クリストファーを学校に送り出すシーン映し出される。その時に黒いスーツを着た男性と通りがかるが、これが本物のクリス・ガードナーである。ただ、通りがかっただけで1瞬のことであるため、本人が出てきたことには気づきにくい場面である。
『幸せのちから』の用語
ディーン・ウィッター
クリス証券会社の研修生として働くことになる会社である。いつものように骨密度測定機を売り歩いて、成果がなくて落ち込んでいるときに、ディーン・ウィッター社の前を通りがかった。会社の前で真っ赤なフェラーリに乗る男性を見たクリスは、どうやって赤いフェラーリを手に入れたのか気になった。思わずクリスは男性に、職業とその職業につけた方法を聞いた。その時、証券会社の仲買人で働いていることを言われ、クリスも仲買人に興味を持った。ちょうどディーン・ウィッター社が研修生を募集しているとことだったため、クリスは応募することを決めたのだった。
ルービックキューブ
アメリカで当時、ルービックキューブが流行っており、テレビでも同じ色にそろえることで難しいと、話題になっていた。しかし、そのルービックキューブをクリスはディーン・ウィッター社の社員のジェイ・トゥイッスルの前で、わずか数分で完成させた。ジェイは人事採用担当で、研修生を選ぶのも仕事になっていた。クリスは、そのジェイの前で強い印象を残すことができたのだった。クリスが研修生として働くきっかけを作ったアイテムであるため、単なるルービックキューブではない。ジェイは、株の仲買人は数字を見る力も必要だったため、頭の回転が速いクリスならば会社にとって大きな成果を出せると思った。
『幸せのちから』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
リンダ「この子のことお願いね」
リンダはクリスが株の仲買人になることを全力で反対していた。無休の研修で、社員に選ばれるのは20人中たったの1人だっため、リスクが大きいと考えたからである。でも、クリスは株の仲買人になり、人生を成功させることを本気で考えていた。しかし、そんなリスクの大きいことについて行けない、と思い、クリスと離婚することにする。リンダはクリストファーは自分の子供だったため、「私が育てる」といったが、クリスは話を聞こうとしなかった。仲買人になって、今より稼ぐようになってクリストファーを幸せにしたい、と思ったからである。リンダはクリスの傲慢さに折れ、クリストファーと一緒に住むことは諦めた。リンダは、姉の夫が経営するレストランで働くことになったため、ニューヨークに移り住むことになる。今暮らしていたサンフランシスコからは遠くなってしまうため、別れを惜しんだ。家を最後出るときに、「この子のことお願いね」と話すのだった。
クリス「夢があったらそれを守るんだ」
リンダと離婚した後、クリス1人でクリストファーの子育てをし、家計も支えねばならなかった。骨密度測定機は研修のない週末に売り歩いていたが、クリストファーの遊びにも付き合っていた。ある週末、クリスはクリストファーの希望でバスケットボールをして一緒に遊んでいた。クリストファーがゴールを決めた時は、クリスはバスケがうまくなりたいか聞いた。「うまくなりたい」と答えたクリストファーに、少し厳しく「夢があったらそれを守るんだ」と伝えた。それは、失敗したり、すぐに成功はしなくても、諦めずに挑戦し続ける大切さを伝えたかったからだった。
クリストファー「良いパパだ」
研修生の期間がもうすぐで終わりそうな時、クリスは税金の請求をされ、家賃を払うことが厳しくなった。滞納する月が続き、ついに家主から家を追い出されてしまう。そこから、駅の構内のトイレで野宿したり、24時間営業のファストフード店で過ごす日々が続いた。クリストファーは母親のリンダが家を出て行ったことも、よく理由が分かっていなかったため、寂しがっていた。温かい布団で寝たり、温かいご飯を食べていた生活が一気になくなり、辛い思いがクリストファーの中でたまっていた。教会で止まることができた日に、その思いをクリスに伝えようと思い、クリストファーはクリスに「ママが出て行ったのは僕のせい?」と聞いた。しかし、クリスは「違う。そんなこと考えてもいけない」と答えた。それに安心したクリストファーは「良いパパだ」と返事をする。
『幸せのちから』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
英語のタイトルのスペルは誤り
『幸せのちから』の英語のタイトルは、「The Pursuit of Happyness」となっている。しかし、「幸せ」を意味する英単語は実際は「Happiness」でなければいけない。これは、実際にクリストファーが幼稚園の壁にこの間違ったスペルを書いていたため、その間違いをそのまま映画のタイトルに利用したからである。タイトルのスペルは誤りだが、クリストファーが意図的に映画のタイトルに間違った表記を使用したのである。
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目次 - Contents
- 『幸せのちから』の概要
- 『幸せのちから』のあらすじ・ストーリー
- 貧乏なセールスマン
- 辛い研修期間
- 夢の証券会社の社員へ
- 『幸せのちから』の登場人物・キャラクター
- ガードナ一家
- クリス・ガードナー(演:ウィル・スミス)
- リンダ・ガードナー(演:タンディ・ニュートン)
- クリストファー(演:ジェイデン・スミス)
- ディーン・ウィッターの社員
- ジェイ・トゥイッスル(演:ブライアン・ホウ)
- マーティン・フローム(演:ジェームズ・カレン)
- アラン・フレーケシュ(演:ダン・カステラネタ)
- その他
- ウェイン(演:マーク・クリストファー・ローレンス)
- チュー夫人(演:タカヨ・フィッシャー)
- タクシードライバー(演:ズハイル・ハダド)
- 大家(演:ヴィクター・レイダー=ウェクスラー )
- ホームレス(演:ジョン・ロブ)
- ウォルター・リボン(演:カート・フューラー)
- ティム・リボン(演:ドミニク・ボヴ)
- ディーン・ウィッターの秘書(演:エリン・ビアズ)
- フェラーリのオーナー(演:ジェフ・キャラン)
- ヒッピー女(演:ジョイフル・レイヴン)
- バスドライバー(演:ラシダ・クレンデニング)
- スーツを着た通りがかりの男(演:クリス・ガードナー)
- 『幸せのちから』の用語
- ディーン・ウィッター
- ルービックキューブ
- 『幸せのちから』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- リンダ「この子のことお願いね」
- クリス「夢があったらそれを守るんだ」
- クリストファー「良いパパだ」
- 『幸せのちから』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 英語のタイトルのスペルは誤り
- クリス・ガードナーの出演
- 「幸せのちから」の主題歌・挿入歌
- 主題歌:Seal「A Father's Way」