瓜江久生(東京喰種トーキョーグール:re)の徹底解説・考察まとめ

瓜江久生(うりえくき)とは、石田スイの人気漫画『東京喰種トーキョーグール:re』の登場人物。分析能力・戦闘能力も高く、勤勉で優秀な捜査官。しかし己の力を過信しており、身近で年の近い優秀な人物に敵対心を向け、他人を見下す嫌な人物であった。しかし、強敵との戦いや仲間の死を乗り越えて成長していく。第2部の裏主人公的な人物であり、彼がどのように変化していくのかに注目である。

瓜江は身体能力の強化に励み、アオギリの樹の少数メンバーの撃退に成功する。能力が向上していると満足感を覚えるが、その直後に佐々木の戦いを間近で見て圧倒され、更なる力をつけようと彼に教えを乞うようになる。
「月山掃討戦」では、喰種・ノロとの戦闘で実戦経験の少ないクインクス班の米林才子(よねばやしさいこ)の身を案じるなど、それまでの自分勝手さは消え去り、仲間を想う気持ちが芽生えてきた瓜江。戦いの最中、重症を負って一時的に意識を失うが、回復後に不知との連携でノロ討伐に成功。しかし不知は致命傷を負っており、仲間で彼の最期を看取ることに。初めて仲間を失い、深い悲しみに包まれるが、「月山掃討戦」終結後に、CCGの車両が襲撃を受け、不知の遺体が奪われてしまう。
瓜江たちは不知の遺体を奪還することを決意するのだった。

流島掃討作戦

頼れる班長へと成長した瓜江(中央)。

不知の死に伴い、班長に就任した瓜江。また、ハイセがメンターを辞任したため、メンターも兼任している。さらに新クインクスの3人が加わり、才子を含む瓜江班が結成された。クインクス班は真戸班から和修政(わしゅうまつり)が率いるS2班に転属。
「アオギリの樹」撲滅の為にクインケ「フエグチ」を利用し、S3の班長の座を手に入れるべく表向きは政に忠実に振舞っている。

メンターを辞任し、捜査官・旧多ニ福(ふるたにむら)をパートナーにして活動するハイセと暫くぶりに顔を合わせた際、クインクス班の中でも特にハイセを慕っていた不知の死後から自分たちと関わろうとしない彼に対し、瓜江自身の反感や鬱憤もこめた憤懣をぶつける。
しかし「この世の不利益は、すべて当人の実力不足」と突き返された。
この言葉を受けた瓜江は、より貪欲に自分を鍛え、危うささえにじみ出るほどに上昇志向を強めていく。

その後、六月がトルソーに捕えられてしまう。
「流島掃討戦」で瓜江はクインクス班を率いて前線から活躍し、探索中にトルソーの遺体を発見する。その後、元CCG捜査官の喰種、オウルとフロッピーと対峙する六月と再会。六月の変化と傷ついた上官・真戸暁(まどあきら)の姿に戸惑いながら、赫者化したフロッピーを討伐する。オウルとアキラを逃すものの、瓜江たちは無事に仲間と生還した。

黒山羊VSピエロ編

瓜江は度重なる戦闘やフレームレベルを上げたことでRc値が上昇し、人間離れしていく。
「ピエロ奇襲戦」では、クインクス班の髯丸トウマ(ひげまるとうま)と共に応戦に向かう途中でドナート・ポルポラに遭遇。圧倒的な強さを持つドナートに精神的に追い込まれたことでフレームアウトし、遺体を貪る完全な喰種と化してしまう。しかしそこに駆け付けた才子が身を挺して瓜江を止め、同じくクインクス班の小静麗(しゃおじんりー)がRc抑制剤を投与したことで沈静化した。六月に恋心を抱いていた瓜江だったが、この件で自分を好きだと言った才子に、新たな感情を抱き始める。

S2班就任と共に上等捜査官に昇進した瓜江。
実は和修の血統で、喰種だった捜査官・旧多二福(ふるたにむら)が同族を皆殺しにして局長に就任。瓜江は彼に不信感を抱くようになる。
武臣の結婚式に参加した後、六月の佐々木への告白を受けて失恋するが、後日、武臣の妻となった依子(よりこ)が六月に喰種隠匿罪で逮捕され、処刑計画まで立ち上げられてしまう。さらに夫という立場から半ば軟禁状態にあった武臣の発言から、作為的な逮捕を行った六月の異常性に疑念を向け始める。
更に六月が率いるオッガイ班の残虐非道な捜査手段によって次第に殺人組織化していくCCGを見限り、才子と離反を決意する。

その後、旧多に対し、武臣の父で特等捜査官・黒岩巌(くろいわいわお)とともに、公安に働きかけて旧多に抜き打ち査問をかけようと画策する。
査問会の席に向かう途中で、巌の口から武臣が瓜江のことを尊敬していると聞かされ、黒岩親子への一方的なわだかまりが解けていった。
そして、旧多に疑念を持つ捜査官の同志らとともに局長室へ乗り込み、旧多の局長としての数々の強権発動に対し、査問を通告する。
しかし、旧多は赫子を振るい、不意打ちで査問に訪れた全員を攻撃。瓜江と巌以外の全員を殺して喰種としての本性をあらわにし、さらにアオギリや黒山羊とはまた違う危険組織「ピエロ」の強力な喰種・ロマと死堪(しこらえ)とともに、初撃で殺しそこなった瓜江と巌に襲いかかる。
旧多も含めSS〜SSS級レベルの喰種3人相手に、実力者ではあるものの万全な状態ではない瓜江と黒岩は抵抗し、善戦するものの、一気に追い詰められていく。そこに行方不明とされていた捜査官・丸手斎(まるでいつき)たちが乱入したことで旧多は逃亡。残り2人の喰種は辛うじて撃破したものの、黒岩はすでに生きて動けていたのが不思議な程の重傷を負っており、力尽きた。
この件で「どれだけ実力を高めていても1人ではどうにもならないこともある」ことを痛感した瓜江は、かつてハイセに言われた「この世の不利益はすべて当人の実力不足」という言葉ですら真理とは言い切れるものではないと悟り、その呪縛を振り切って捜査官としても人間としても一回り成長を遂げる。

最終決戦

CCGを逃亡した旧多はS3班、オッガイ班と合流し、地下に篭った隻眼の王の国を襲撃する。殺されていく喰種を守るために立ちあがった王・カネキは追い詰められ、瀕死の状態から暴走。「竜」と化し、地殻を突き破って都心のど真ん中に現れると、狂乱のままに大勢の人間を食い殺し、街を破壊した。

この騒ぎの大混乱下では、もはや人間も喰種もない。そして「『竜』と化したカネキを助けたい」と決意した霧嶋菫香(きりしまとうか)や月山習(つきやましゅう)ら黒山羊の決断もあり、心ある都内の喰種らが逃げ惑う人々の避難誘導などに立ち上がった。
かつて喰種のスケアクロウから「カネキを助けてくれ」という手紙を受け取っていた瓜江。「竜」をどうにかし、カネキを救うという目的の元に、CCGと黒山羊は協力体制を取ることとなった。瓜江はクインクス班を率いて、龍に立ち向かっていくのであった。

その後

「竜戦」から6年後、瓜江はCCGの後身であるTSCで准特等保安官として、クインクス班を指揮していた。
最終決戦で人と喰種が手を取り合った後も、人との共存を受け入れられない喰種の存在や、「竜遺児」と呼ばれる災厄の爪痕もあり、瓜江ら保安官の戦いはまだまだ続く。クインクス班が生活する「シャトー」に残った才子と共に、次世代クインクスたちの育成に力を注ぐ姿があった。

瓜江久生の関連人物・キャラクター

クインクス班

佐々木排世(ささきはいせ)

CV:花江夏樹

真戸班所属クインクス班メンター。誕生日は4月2日、血液型AB型。身長170cm、体重58kg。登場時の年齢は22歳で、作中で誕生日を迎えて23歳になった。
Rc値は2753。Rc Typeは鱗赫。クインケはユキムラ1/3(甲赫・Rate B)を使用。
金木犀賞、白単翼賞を受勲している。

第2部の主人公。物語序盤は過去の記憶がなく、喰種に情けを見せるほど温厚な性格。少々お調子者で、上司である暁に対しても、ダジャレやジョークを連発し呆れられている。読書が好きで本を読む際にはメガネをかけている。また、料理がとても上手いなどという家庭的な一面もある。
有馬とも仲が良いようで、本の貸し借りをしている。物語が進むにつれ喰種のような凶暴で制御の利かない状態も度々見られるようになり、排世自身も自身の生い立ちについて疑問、不安を抱くように。
「ロゼ編」を機に内なる自分(=カネキ)を認め、覚醒。その後は以前の温厚な雰囲気は影を潜め、その残虐性から「CCGの黒い死神」として喰種より恐れられるようになった。
尚、「ロゼ編」を境に階級も準特等捜査官となっている。

クインケは甲赫の「ユキムラ1/3」を使用。これは有馬から平子、そして排世と受け継がれている。

不知吟士(しらずぎんし)

CV:内田雄馬

真戸班所属クインクス班班長。
身長176cm、体重55kg、血液型A型。3月8日生まれの19歳。
Rc値は920で、Rc Typeは羽赫。
クインケは尾赫の「ツナギ〈Plain〉」を使用している。大型二輪、普通免許を取得している。

通称シラズ。金髪ピアスで、目つきが悪く鮫のようなギザギザの歯を持つ。頭部の双葉のようなアホ毛が特徴的。よく作業着を着ている。
喰種を憎み、瓜江に対抗心を持っている。瓜江の事を「ウリボー」「うりうりくっきー」、琲世の事を「サッサン」とあだ名で呼んだりしている。外見や粗暴な言動とは裏腹に、クインクス班内で特に強い仲間意識を持ち、任務の遂行よりも仲間の安全を優先する傾向にある。病気で入院中の妹がおり、補償金目当てでクインクスになった。

六月透(むつきとおる)

CV:藤原夏海

真戸班所属クインクス班班員。
身長165cm、体重48kg。血液型はAB型。12月14日生まれの19歳。
Rc値はクインクス内で最も低い655。
Rc Typeは尾赫で、クインケは鱗赫の「アブクソル」、「イフラフト」を使用する。両利きで、右目が常時赫眼という特徴を持つ。

通称トオル。線の細い容姿をしており、褐色の肌、右眼の眼帯が特徴の捜査官。一人称は「俺」。
両親と兄を喰種に殺されており、アカデミーに保護された過去がある。その時に「女としての存在」である自分を嫌悪していることを告白し、本人の希望もあって、「女性」としてではなく「男性」として生きていくことになった。

「オークション編」にて尾赫の赫子が出現。囮捜査が評価されオークション後には2階級特進で1等捜査官となる。

米林才子(よねばやしさいこ)

出典: stat.ameba.jp

CV:佐倉綾音

所属真戸班所属クインクス班班員。身長143cm、血液型B型。9月4日生まれの20歳。
Rc値は850で、Rc Type鱗赫。クインケは甲赫の「ぼくさつ2号」を使用。タイピング検定1級を取得している。

通称サイコ。元より喰種捜査官になる気は無かったが、クインクス施術適性は候補者の中で最高の適性を示し、多額の補償金が出ることを知った母の一存で捜査官になったという過去を持つ。

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