ワイルドアームズ アドヴァンスドサード(WA3)のネタバレ解説・考察まとめ

『ワイルドアームズ アドヴァンスドサード』とはメディア・ビジョンが開発したPlayStation 2用のロールプレイングゲーム(RPG)。2002年3月にソニー・コンピュータエンタテインメントより発売。略称は『WA3』。文明と環境が荒廃化した惑星「ファルガイア」を舞台に、荒野を旅する「渡り鳥」同士の対立と世界を巡る戦いを描いた物語となっている。シリーズで最もウェスタン色という側面が強調されており、各シリーズのキーワードでもある「渡り鳥」の要素が前面に押し出されている。

かつてファルガイアに存在したエルゥによって造り出されたとされる、守護獣との交信を可能にする秘宝。「意志を受ける錫杖」とも呼ばれており、正式な所有者は意識体である守護獣の存在を感じ取り、その力を現実の世界で具現化して行使することができるようになると同時に、目に見えず触れることもかなわない存在と戦うという「守護獣殺し」の資格を持つこととなる。現存するアークセプターは全部で4本。

種族

人間

ファルガイアの最大勢力となる種族。

魔族

伝承に記される外宇宙からやってきたとされる侵略者。その身体は冷たい鉄で構成され水銀の血が流れる半機械生命体であると伝えられている。1000年前にファルガイアの覇権をかけた大戦で守護獣やエルゥに敗北を喫して滅び去るが、強大な力を持つ守護獣が恐れる唯一の存在と言われた。

エルゥ

ファルガイアの先住民族。1000年前の大戦時に守護獣とともに魔族を迎え討った亜人種。大戦を境に世界から姿を消し、現在ではその姿を見ることはない。

始まりのヒト

天駆ける船に乗って星の世界を渡り、ファルガイアを降り立った最初の人間達とされる伝承の存在。言い伝えでは他の星から移住した彼らは後にエルゥや守護獣とともにファルガイアのために魔族と戦ったとされている。現在に残る遺産や遺跡を作り出したという説もある。その正体は遥か昔に遥か遠くの惑星テラから移住した人間の祖であり、やがて支配層に属し、戦いのために身体を機械化した集団が、後に魔族と呼ばれるようになった。つまり、人間は元々は外来種であり、魔族と同一の種族とされていた。闘争を求めた魔族は、エルゥや被支配者層の人間と対立し、これが現在に伝えられる魔族大戦となった。

ドラゴン

魔族が造った竜機と呼ばれる生体兵器。機械と生物が融合した半機械半生物とされており、天を裂き、大地を穿つほどの力を持つと言われる。大戦後、存在意義を失ったドラゴン達はファルガイア各地で眠りにつき、そのまま朽ちたドラゴン達は化石資源となって発掘され、様々なARMの原材料となっている。また、1000年以上の時を生き抜き、現在も機能し続ける「ロンバルディア」と呼ばれるドラゴンは、ドラゴン達の中でも群を抜いて強大な力を持った存在であり、人語までも解す高度な知能を持つ。長き時を生きてきたロンバルディアは、自身の渇きを癒すと言うヴァージニアの言葉に共感し、ヴァージニア一行に協力することになる。

渡り鳥

荒野を行き交い、危険と浪漫を求める冒険者を称した言葉。依頼主から依頼を受けて、その依頼を解決することで報酬を得ながら生活する者が多いが、中にはトレジャーハントや盗賊まがいなどの手段で収入を得る者もいる。一説ではアラン・スミシーなる人物が渡り鳥の祖であるという説もあるが信憑性は薄い。

組織

七人委員会

科学者や術式士、機械工学者や魔術師などの様々な専門分野でトップに立つ優秀な研究者達が集って、荒廃したファルガイアの再生手段を調査、実験、実践するために結成された機関。世代によってメンバーを入れ替えているが、総員は常に7人であることから「七人委員会」と呼ばれるようになった。

運命の箱舟教団

10年前にラミアムによって設立された宗教団体。荒野化が進み劣悪な環境下にあるファルガイアにて、人々の生活を向上させることを教義に掲げている。ファルガイア各地の遺跡にて調査や発掘を行い、これらを用いて人々の暮らしに恩恵を与えている。始まりのヒトが乗ってきたと言われる遺産「天駆ける船」を発掘、改装したものを本拠地にしており、いずれはファルガイアを飛び出し、宇宙を飛翔することを最終目的としている。

遺産

現代では失われた超技術を用いて造られた機械や道具などの総称。多くの遺産は遺跡と呼ばれる建造物に眠っている。

ARM

Artifacts from Ruins Memoriesの略称であり、「遺跡の想い出よりもたらされし技術」を意味する。大戦時の遺跡から発掘される遺物のことであり、砂上艇や列車などもARMの範疇だが、一般的には銃器のことを指す。ARMは細部にまで精神を通わせ、同調しなければ扱うことはできず、使用者の精神力やARMとの相性によって同じARMでも威力や性能に差が生じることがある。ほとんどの人間はARMを扱うことができるが、一部の強力なARMなどは強靭な精神力を備えた者でなければ使いこなすことができない。また、稀にARMを全く扱えない人間も存在する。ARMの原材料は主に遺跡などから発掘される超獣「ドラゴン」の化石、「ドラゴンフォシル」であり、専門職であるアームマイスターがこれを加工して製造、販売している。

ヒアデス

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