Earth, Wind & Fire(アース・ウィンド・アンド・ファイアー)の徹底解説まとめ
アース・ウインド&ファイアーとは、創設者のモーリス・ホワイトによって1969年にシカゴで結成された黒人R&B、ファンク、ディスコ、アフロポップグループである。「シャイニング・スター」「宇宙のファンタジー」「セプテンバー」「ブギー・ワンダーランド」「レッツ・グルーヴ」などヒット曲多数。2016年にモーリス・ホワイトは他界したが、フィリップ・ベイリーが継承し、50年以上経った今も活動するウルトラバンドである。グラミー賞6度受賞、全世界で約9千万枚のセールスを記録している。
1951年生まれ。イースト・ハイスクール在学中に音楽を始め、後に、ともにEWFのメンバーとなる後輩のラリー・ダンとミスティック・ムーズを結成する。コロラド大学在学中の1969年から1971年に、地元のバンドのフェニックス・ホーンズでヴォーカリストとドラムスをしていた。
大学卒業後の1972年にロサンジェルスに移り、EWFのリーダーのモーリス・ホワイトにスカウトされて、ラルフ・ジョンソン、ラリー・ダンとともにEWFに加入した。フィリップはモーリスとともにツイン・ヴォーカリストとして活躍した。
1990年代後半にモーリスがパーキンソン病に罹り一線を退いてからは彼がEWFの2代目のリーダーとして、モーリスの弟のヴァーダイン・ホワイトとラルフ・ジョンソンとともに、現在に至るグループを牽引している。ソロ活躍も行なっており、、元ジェネシスのドラマー、フィル・コリンズやエリック・ベネイらとデュエットしている。特に、1984年に発表されたフィル・コリンズとのデュエット曲「Easy Lover」は全英1位・全米2位の大ヒットを記録した。また、1986年のソロ・アルバム『Triumph』でグラミー賞最優秀男性ゴスペル・パフォーマンス章を受章した。その他にスティーヴィー・ワンダー、ホール&オーツとも交流がある。
敬虔なクリスチャンであるが、2回の結婚歴があり、最初は同業のジャネット・ハッチソンと結婚したが離婚、後にEWFのバック・ヴォーカリストのクリスタル・ベイリーと結婚するも、またもや離婚した。なお、ジャネットとの間には、現在のEWFのメンバーである息子のフィリップ・ベイリー・ジュニアをもうけており、総勢7人の子供を授かっている。娘のピリ・ベイリーも音楽業界で働いている。現在は、シンガーソングライターのヴァレリー・デイヴィスと3回目の結婚をしている。
EWFのパフォーマンスでは、ベイリーはファルセットで歌い、モーリス・ホワイト亡き後は、彼が歌ったテノールのパートも担当し、彼のボーカルの腕前と汎用性を披露している。
Verdine White(ヴァーダイン・ホワイト/b)
1951年生まれ。総師モーリス・ホワイトの実弟で、EWFの創設メンバー。シカゴのハイスクール在学中に音楽を始めて、後にフェニックス・ホーンズのトロンボーン奏者になるルイ・サターフィールドと共に、シカゴ交響楽団(CSO)のラディ・ヴェラからベースを学ぶ。1970年初頭、モーリス・ホワイトはロサンゼルスに移り住み、自身のバンド『ソルティ・ペパーズ』を『アース・ウインド&ファイア』と改名し、1970年6月6日にロサンゼルスに到着したヴァーダインに参加するかどうか尋ねた。モーリス亡き後、創設からの唯一のメンバーとして参加している。妻はハニー・コーンのメンバーのシェリー・クラークである。EWFの初期のヒット曲「マイティ・マイティ」「カリンバストーリー」「ザッツ・ザ・ウェイ・オブ・ザ・ワールド」等はモーリスとの共同執筆である。2020年7月2日、ローリング・ストーン・オーストラリア誌は「史上最高の50人のベーシスト」でナンバー19にランクした。
Ralph Johnson(ラルフ・ジョンソン/dr)
1951年7月4日生まれ。1971年、アース・ウィンド&ファイアの創設者のモーリス・ホワイトは、ワーナー・ブラザーズ・レコードの2枚のアルバムを録音した後、彼の弟のヴァーダイン・ホワイトだけを残してバンドを解体した。1971年12月、モーリスはラルフがロサンゼルスのクラブでプレーしているのを見て、EWFの新しいラインアップのオーディションを受けるように依頼、1972年、最終的にドラマーのラルフ、ボーカリストのヘレナ・デイビス、ボーカリストのフィリップ・ベイリー、フルート奏者のロニー・ロウズ、キーボード奏者のラリー・ダン、リズムギタリストのローランド・バウティスタが新しいラインナップに加わった。ラルフはそれ以来バンドに残ってる。
Myron McKinley(マイロン・マッキンリー /key)
2001年よりEWFに在籍。マイロン・マッキンリーはピアニスト、プロデューサー、ソングライター、プログラマー、映画スコア作曲家を兼任するマルチタレントである。ロサンゼルス生まれ、3歳でジャズとクラシックのピアノを学び始める。南カリフォルニア大学を卒業するとすぐに大物アーティストと共演する。メアリー・J・ブライジ、ハリー・コニック・ジュニア、シカゴ、クリスティーナ・アギレラ、スティービー・ワンダー、ホイットニー・ヒューストン、スタンリー・クラーク、ジェラルド・オルブライト、カレン・クラーク・ドク・パウエル レジーナ・ベル、ジェームズ・イングラム、ブライアン・マックナイト、パティ・ラベル、キース・スウェット、モリス・デイ、アシュフォード&シンプソン、グロリア・ゲイナー、クリスティーナ・アギレラ、エン・ヴォーグ等、セッションしたアーティストは数知れず、アメリカ音楽業界で最高の仕事をしている真の完璧主義者として知られている。現在はアースウィンド&ファイアの音楽監督兼キーボード奏者として活動している。
Philip Bailey, Jr(フィリップ・ベイリー・ジュニア/background vo)
フィリップ・ベイリーの息子。パーキンソン病のモーリス・ホワイトと入れ替わるように2008年からアースのツアーに同行している。バックグラウンド・ボーカル兼パーカッション等も担当している。
B. David Whitworth(B デビッド・ホイットワース/vo/perc)
デビッド・ホイットワースは1996年から20年以上にわたりアース・ウインド&ファイアーでボーカリストをしている。
Morris O’Connor(モリス・オコナー/g)
シカゴ生まれ。6歳の若さで音楽を演奏しスティービー・ワンダーに最も影響を受けた。そのスティービーと、1996年から2013年まで共演していた。19歳でロサンゼルスに移り住み、音楽のキャリアをスタートし、音楽家協会(GIT)を卒業した。キャリアの中で共演したアーティストは多く、スティーヴィー・ワンダー、グラディス・ナイト、ティーナ・マリー、ギャップ・バンド、エンヴォージュ、ジョディ・ワトリー、ブッカー・T・ジョーンズ、ジャズ・クルセイダーズ、オーティス・デイ&ザ・ナイツなどが挙げられる。2008年よりリードギタリストとバックグラウンドボーカリストとしてアース、ウィンド&ファイアーに参加している。彼はEWFのために音楽を録音作曲し『Now Then and Forever 』では「Belo Horizonte」を共同執筆している。
John Paris(ジョン・パリス/dr/vo)
1987年、ステファニー・ミルズのアルバムに参加したのを肩切りに、パティ・ラベルの1991年のアルバム『バーニン』、ウェイモン・ティスデールの1995年のアルバム『パワー・フォワード』ブルース・ホーンズビーの1995のアルバム「ホットハウス」ダズバンドの1997年のアルバム「ダブルエクスポージャー」ミーシャ・パリスの1998年のアルバム「ブラックエンジェル」等でドラムをプレイした。また、ボブ・ディラン、ジミー・クリフ、シーラE、カリン・ホワイト、エリック・ベネットなどのアーティストとも共演している。EWFには2001年から参加している。
Earth, Wind & Fire(アース・ウィンド・アンド・ファイアー)の旧メンバー
Maurice White(モーリス・ホワイト/vo)
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目次 - Contents
- Earth, Wind & Fire(アース・ウィンド・アンド・ファイアー)の概要
- Earth, Wind & Fire(アース・ウィンド・アンド・ファイアー)の活動経歴
- 1969-1970 創成期
- 1970-1974 黎明期
- 1975-1980 全盛期
- 1981-1986 エレクトリックサウンド
- 1987-1994 再始動
- 1996年-現在 ネオ・ピリオド
- Earth, Wind & Fire(アース・ウィンド・アンド・ファイアー)のメンバー
- Philip Bailey(フィリップ・ベイリー/vo)
- Verdine White(ヴァーダイン・ホワイト/b)
- Ralph Johnson(ラルフ・ジョンソン/dr)
- Myron McKinley(マイロン・マッキンリー /key)
- Philip Bailey, Jr(フィリップ・ベイリー・ジュニア/background vo)
- B. David Whitworth(B デビッド・ホイットワース/vo/perc)
- Morris O’Connor(モリス・オコナー/g)
- John Paris(ジョン・パリス/dr/vo)
- Earth, Wind & Fire(アース・ウィンド・アンド・ファイアー)の旧メンバー
- Maurice White(モーリス・ホワイト/vo)
- Fred White(フレッド・ホワイト/dr)
- Al McKay(アル・マッケイ/g)
- Larry Dunn(ラリー・ダン/key)
- Greg Moore(グレッグ・ムーア/g)
- GARY BIAS(ゲイリー・バイアス/sax)
- Johnny Graham(ジョニー・グラハム/g)
- Jessica Cleaves(ジェシカ・クリーブス/vo)
- Roland Bautista(ローランド・バウティスタ/g)
- Robert Brookins(ロバート・ブルキンズ/key)
- Sonny Emory(ソニー・エモリー/dr)
- Freddie Ravel(フレッド・レイヴェル/key)
- Ronnie Laws(ロニー・ロウズ/sax)
- Sheldon Reynolds(シェルドン・レイノルズ/g)
- Andrew Woolfolk(アンドリュー・ウールフォーク/sax)
- Wade Flemons(ウェイド・フレモンズ/vo)
- Bernard Beloyd Taylor(ベロイド・テイラー/per)
- Yackov Ben Israel(ヤコフ・ベン・イスラエル/per)
- Leslie Drayton(レスリー・ドレイトン/tr/vo )
- Sherry Scott(シェリー・スコット/vo)
- Earth, Wind & Fire(アース・ウィンド・アンド・ファイアー)のディスコグラフィー
- Earth, Wind & Fire
- The Need of Love(愛の伝道師)
- Last Days and Time(地球最後の日)
- Head to the Sky
- Open Our Eyes (太陽の化身)
- Another Time
- That's the Way of the World (暗黒への挑戦)
- Gratitude (灼熱の狂宴)
- Spirit (魂)
- All 'N All (太陽神)
- The Best of Earth, Wind & Fire Vol.1
- I Am (黙示録)
- Faces (フェイセス)
- Raise! (天空の女神)
- Powerlight (創世記)
- Electric Universe (エレクトリック・ユニヴァース)
- Touch the World (タッチ・ザ・ワールド)
- Heritage (ヘリテージ)
- Millennium (千年伝説)
- In the Name of Love (イン・ザ・ネイム・オブ・ラブ)
- The Promise
- Illumination
- Now, Then & Forever
- Holiday
- Earth, Wind & Fire(アース・ウィンド・アンド・ファイアー)の代表曲
- SHINING STAR
- THAT'S THE WAY OF THE WORLD
- SING A SONG
- GETAWAY
- SATURDAY NITE
- FANTASY
- JUPITER
- BRAZILIAN RHYME
- SEPTEMBER
- AFTER THE LOVE HAS GONE
- BOOGIE WONDERLAND
- LET'S GROOVE
- FALL IN LOVE WITH ME
- MAGNATIC
- SYSTEM OF SURVIVAL
- THINKING OF YOU
- HERITAGE
- WANNA BE THE MAN
- Earth, Wind & Fire(アース・ウィンド・アンド・ファイアー)の名言・発言
- モーリス・ホワイト「私もジョン・コルトレーンやFunkadelicやKool&the Gangからいろいろ盗んでる。そこにオリジナリティを足して次の世代に受け渡すのがお前たちの仕事だ」
- フィリップ・ベイリー「僕がアース・ウィンド・アンド・ファイアーのリーダーになってから、20年になるけど、バンドとして決断が必要な時には、いつもモーリスが尊重するだろうと思うことを念頭に入れている。そのことが、アース・ウィンド・アンド・ファイアーのDNAの一部ということだけでなく、アース・ウィンド・アンド・ファイアーとしてやっていくための方法だということをみんなわかっているんだ」
- Earth, Wind & Fire(アース・ウィンド・アンド・ファイアー)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- アース・ウインド&ファイアー「セプテンバー」の日
- 「September 」誕生秘話
- 「After the Love has gone」誕生秘話