電影少女(ビデオガール)のネタバレ解説・考察まとめ
『電影少女(ビデオガール)』とは、1989年から4年にわたり週刊少年ジャンプに掲載された桂正和の恋愛漫画である。男子高校生を主人公に、同級生や後輩の少女、不思議なビデオテープから現れたビデオガールの少女との恋愛模様を描いている。
リアルな筆致と心理描写、SF要素が特徴。桂正和の連載作品としては4作目となるが、それまでの作風を一転させ、写実的な絵柄で本格的な恋愛漫画を描くスタイルは、『電影少女』が始まりとなっている。
なお、『ビデオガール』は『電影少女』の元となった読み切り作品のタイトル。
高校2年生の主人公。浩子に片想いをし続けているが、恋愛ベタで想いを中々告げられずにいる。バイト先でうっかり浩子のパンツを見てしまい、ビンタされたことで失恋したと思い込む。
その帰り道に、GOKURAKUを見つけ、はるのと出会う。男っぽい性格のはるのとは素直に接することが出来ていたが、浩子とのデートのための模擬練習を通し、はるのに無意識に恋愛感情を抱くことになった。
はるのへの想いを自覚したのは、はるのが再生期限を終えた日であったが、その想いは変わらず、7年後再会を果たす。
浩子(ひろこ)
宗洋のクラスメイトで、クラスで一番の美少女。レストランMIRAIYAでウエイトレスのバイトをしている。
フラれて傷つくのを恐れ、気のある素振りも告白も出来ずにいたが、実は宗洋のことがずっと好きだった。しかし、宗洋とはるのの強い絆を感じ、宗洋との最初で最後のデートの最後に仄めかす形で想いを告げた上で、宗洋とはるののために自らは身を引いてしまう。
なお、誠は、浩子のことを「暗っぽくてブリッコ」と評している。
はるの
GOKURAKUのビデオガール。依り代のビデオテープのタイトルは名前の『HARUNO』のみで、裏には使用方法や注意書き、再生期間は1ヶ月と書かれている。
宗洋が誤ってテレビ番組を上書き録画してしまったせいで、本来の清楚・可憐・淑やかな性格ではなく、ボーイッシュになってしまう。
宗洋と浩子の仲を応援するため、宗洋とデートの練習をするが、その最中で宗洋への恋愛感情を抱いてしまう。
想いを同じにした宗洋と気持ちを打ち明け合うが、1ヶ月の再生期限がきてふたりは離れ離れになってしまった。
経緯は描かれないが、7年後に宗洋と再会を果たす。
誠(まこと)
宗洋の友人。お調子者の性格だが、宗洋の恋愛を応援し、積極的にサポートしている。イケメンではないが、女の子にはそれなりにモテる様子。
テレビドラマ版 『電影少女 -VIDEO GIRL AI2018-』
弄内洋太(もてうち ようた)
演:戸次重幸
25年後なので、40代になっている。GOKURAKUがなくなった今、ビデオガールを知るものとして、再び再生されたビデオガール天野アイや神尾マイの動向を探る。
ビデオガールと心を通わせた翔や健斗に寄り添い、再生期間が限られるビデオガールたちとの最後の過ごし方をアドバイスした。
なお、高校生の時に住んでいた家は離れ海外や国内を転々としており、人間になった天野あいと結婚して暮らしている。絵本作家。
ドラマには1期および2期に共通して登場する。
天野アイ(あまの あい)
演:西野七瀬
『なぐさめてあげる♡』から25年の時を経て再び再生されたビデオガール。あいとしての記憶はなく、名前表記もカタカナになっているが性格はあいのまま。
偶然ビデオテープを見つけた翔により再生されて3ヶ月の時を翔たちと過ごす。当初は翔に拒絶されたこともあり、90年代に作りだされた自分は現代ではもう必要のない存在なのだと落ち込むが、翔と過ごす中で自分の存在意義を見出していく。それと同時に、翔へ特別な感情を抱き始める。
物語後半では、25年前のあいを知る浩司に存在を知られ、一時翔の元から奪われる。その間に奈々美と親交が深くなった翔を見て、いずれ消える自分より奈々美といたほうが翔は幸せになるのではないかと考え身を引こうとする。それでも想いを伝えに来てくれた翔の気持ちに最後は応える。だが、翔への想いを強くするとアイは発熱して不具合を起こしてしまう。
翔や洋太にも支えられ、前向きに最後の時間を過ごすことを決意。最後の時間は翔とふたりきりの時間を平穏に過ごし、ふたりしか知らない秘密の場所で愛を打ち明けあい、キスをして消えていった。
弄内翔(もてうち しょう)
演:野村周平
弄内洋太の甥。高校生。両親の離婚をきっかけに、洋太がかつて暮らしていた一軒家を譲り受け、一人暮らしをする。そこで天野あいのビデオテープを発見し、ビデオガール天野アイを出現させる。
絵を描くことが好きで奈々美と智章とアニメ研究会に所属し、自主制作アニメを作っている。奈々美に片想いしているが、奈々美が智章に想いを寄せていることを知っている。コンクールに出すためのアニメ制作にも水をさしたくなくて、三角関係を維持したままでいる。
一人暮らしの翔の家はアニメ研究会の作業場になっており奈々美も訪れるため、突然現れたアイを最初は迷惑がるが、洋太の説得もあり同居することになる。
アイのサポートもあり、奈々美とデートするまでに至るが、結局奈々美には智章が必要だと感じ、身を引いた。
その後は失恋した自分を励ますアイに愛情が芽生え、いつしか大きな存在となる。浩司にアイが奪われたことをきっかけに、アイがかけがえのない存在だと気がつき、アイに想いを告げる。
アイが消える数日前はアイとふたりきりで過ごし、ふたりだけの思い出を作ってアイを見送った。
柴原奈々美(しばはら ななみ)
演:飯豊まりえ
翔が想いを寄せる相手。アニメ研究会に所属し、シナリオを担当している。智章に片思い中だが想いを打ち明けられずにいたが、奈々美には智章が必要だと考えるようになった翔に間を取りもたれ、智章と交際することになる。一度は想いがすれ違い破局するが、本音をぶつけ合って復縁する。
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目次 - Contents
- 『電影少女(ビデオガール)』の概要
- 『電影少女(ビデオガール)』のあらすじ・ストーリー
- 『あい編』
- ビデオガール天野あいとの出会い
- 洋太に恋心を抱いたあい
- 伸子とのあたらしい恋
- 新たなビデオガール神尾まいの出現
- まいとの戦い
- 洋太の告白
- 絵本制作を通じて絆を強める洋太とあい
- 夏美の死
- ローレックとの決着
- 人間になったあい
- 『恋編』
- 『VIDEO GIRL(ビデオガール)』
- 宗洋と浩子は実は最初から両思い
- はるのは不具合ではなく自然に宗洋に恋愛感情を抱いてしまう
- ラストシーンでは社会人になった宗洋がはるのに再会する
- カセットブック/CD ブック 『電影少女 -VIDEO GIRL AI-』
- 映画 『電影少女 -VIDEO GIRL AI-』
- OVA 『電影少女 -VIDEO GIRL AI-』
- テレビドラマシリーズ
- 『電影少女 -VIDEO GIRL AI 2018-』
- 『電影少女 -VIDEO GIRL MAI 2019-』
- 小説 『電影少女 =VIDEO GIRL AI-』
- ゲーム 『電影少女 -Virtual Girl Lun-』
- 『電影少女(ビデオガール)』の登場人物・キャラクター
- 『あい編』
- 弄内洋太(もてうち ようた)
- 天野あい(あまの あい)
- 早川もえみ(はやかわ もえみ)
- 仁崎伸子(にさき のぶこ)
- 山口夏美(やまぐち なつみ)
- 新舞貴志(にいまい たかし)
- 神尾まい(かみお まい)
- じィさん
- ローレック
- バルテック
- 松井直人(まつい なおと)
- 清水浩司(しみず こうじ)
- 空山高夫(そらやま たかお)
- 美加(みか)
- ひろこ
- 友子(ともこ)
- 『恋編』
- 田口広夢(たぐち ひろむ)
- 桃乃恋(ももの れん)
- 白川あゆみ(しらかわ あゆみ)
- 刈川俊騎(かるかわ としき)
- 小沢梢子(おざわ しょうこ)
- 島田礼子(しまだ れいこ)
- 克也(かつや)
- 里子(さとこ)
- 弄内洋太(もてうち ようた)
- 『ビデオガール』
- 山川宗洋(やまかわ むねひろ)
- 浩子(ひろこ)
- はるの
- 誠(まこと)
- テレビドラマ版 『電影少女 -VIDEO GIRL AI2018-』
- 弄内洋太(もてうち ようた)
- 天野アイ(あまの あい)
- 弄内翔(もてうち しょう)
- 柴原奈々美(しばはら ななみ)
- 古矢智章(ふるや ともあき)
- 大宮リカ(大宮リカ)
- 清水浩司(しみず こうじ)
- 小関カオル
- 夏美(なつみ)
- テレビドラマ版 『電影少女 -VIDEO GIRL MAI2019-』
- 叶野健斗(かのう たけと)
- 神尾マイ(かみお まい)
- 朝川由那(あさかわ ゆな)
- 松井直人(まつい なおと)
- 『電影少女(ビデオガール)』の用語
- レンタルビデオショップGOKURAKU(ゴクラク)
- レンタルビデオショップNEO GOKURAKU(ネオ ゴクラク)
- ビデオガール
- 磁力(じりょく)
- 『電影少女(ビデオガール)』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 伸子と初めて一夜を共にする洋太(『あい編』CHAPTER 31)
- 年を取らないあいの誕生日を祝うエピソード(『あい編』CHAPTER105)
- 桃乃恋「恋はね…戦いだよ」(『恋編』CHAPTER11)
- 『電影少女(ビデオガール)』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- コミックス版での裸体表現に対する修正
- 物語の舞台は実在する場所
- 劇中で洋太が見ている映画は、当時放映されていた『バットマン』のパロディ
- 『恋編』は打ち切りだった可能性
- 多数のメディアミックス展開