マイ・スパイ(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『マイ・スパイ』とは、2020年のアメリカ合衆国のスパイアクションコメディ映画。監督はスパイ・コメディで全米興行収入初登場1位を記録した『ゲットスマート』のピーター・シーガル、脚本は『RED/レッド』シリーズなどのホーバー兄弟だ。出演はデイヴ・バウティスタやクロエ・コールマンなど。肉体派俳優として活躍してきたバウティスタの意外で魅力的な演技を思う存分見せつけてくれる。米国ではAmazonプライム・ビデオでの配信のみとなったが、日本を含むその他の一部の国では劇場公開された。
プルトニウムピット
プルトニウムピットとは、核兵器において核爆発を引き起こすために先端部分に取り付けられる球状の塊(ピット)のことで、1960年以降プルトニウムのみで作られるようになった。ロシアン・マフィアとウクライナの軍人が、闇取引で交換する物でウクライナ軍から差し出されたもの。この設計図をめぐって映画が展開していく。
『フィフティ・シェイズ・オブ・アメイジング』
ボビーが初めてJJと会話をした際に、JJの素晴らしい功績に対して褒めの言葉として使う本のタイトルをもじったもの。E・L・ジェイムズ作のイギリスの官能小説で原作のタイトルは『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』とつけられている。原作では、魅力あるセクシーな主人公を「五十通のグレイ」と表現しているところにかけて「JJのフィフティ・シェイズ(50通り)のお見事なキャリア」と言っている。
『シュレック』
小回りの利かない大男JJがヘンテコなダンスをしている様子をパートナーのボビーが「シュレックの結婚式みたいだ」と言いえて妙な表現をする。『シュレック』とは2001年のアメリカファンタジー、コメディー映画のタイトルであり、主人公の名前でもある。その外見から人から怖がられている怪物であるが、外見とは裏腹に心の優しい怪物だ。
『マイ・スパイ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
JJ「スパイごっこは新米でね。落ち着かない。俺は兵士だからこの手の仕事は苦手なんだ。」
ロシアン・マフィアに素性がバレてしまい、あっさり白状したJJが言うセリフ。「得意なのは敵をぶっ飛ばすことだ」と続けると、周りはみんな笑い始める。その言葉を証明するかのように、タイミングよくピストルを取り出し戦い始める。今撃たれるかもしれないという緊張感が漂う中で、ラフに真実を暴露する絶妙なタイミングとフレーズはその場を笑いに変える名言だ。
JJ「民間人90人、安全は確保されておらず、無防備で狙われやすい状態」
スケートはしないと言ったJJにソフィーは「周りに何が見えるか」と聞くと「民間人90人、安全は確保されておらず、無防備で狙われやすい状態」と答えるJJ。ソフィーは「みんな楽しんでるだけよ、あなたも楽しめば?」と答える。ソフィーはボディーガードが欲しかったわけではなく、一緒に楽しみたいだけだった。民間人のような見方ができないJJをわかりやすく表す名言だ。
JJ「民間人との食事は久しぶりで」
ソフィーに誘われケイトが作るディナーに招待されたJJだが、特殊部隊で長年過ごしてきたJJは普通の食事中の会話を忘れていた。ケイトが「鶏肉はパサパサね」と言ったのに対し「アフガニスタンではトカゲの頭を石で割って食べてたし、飢えをしのぐために尿も飲んでたぐらいだから」と場違いな話を始める。はっと気が付いたJJが口にしたセリフ。いかにJJが仕事一色で生きて来たかがわかる少し切ない一言。
強いJJの一面が垣間見れるシーン
JJの武器一式が入ったケースを開けようとしてJJに「触るな」と言われナイフを投げられボビーの手元近くに刺さる。そのナイフを手にしたボビーは「それ私も教えてよ」と言い後ろ向きでナイフを投げてみるとなんとJJの太ももにそのナイフが刺さってしまう。しかし鍛え抜かれたボディーを持つJJは、何事もなかったかのようにしており全く動じていない。まさに戦うために存在する男と言うことを見せつける場面。
授業参観で父兄がJJに嫉妬し対抗するシーン
授業参観でJJが生徒から保護者(特に母親)まで虜にしていることに嫉妬を覚えた保護者の一人の心臓外科医がJJに対抗する場面。JJはタトゥーの入った筋肉ムキムキの腕をお母さんたちに見せて盛り上がっている。その輪の後ろで、自分も注目を浴びたいと思った心臓外科医は、誰も見ていないにも関わらずシャツのボタンを外して肉体を見せつける。権威ある心臓外科医のプライドが打ち砕かれた日だった。
JJが良かれと思ってやった行動が裏目裏目に出てしまうシーン
ケイトとだいぶ打ち解けてきたJJだった。JJは、ソフィーの学校で絵の展覧会を見に行き、ソフィーのクラスメイトの絵に酷いコメントを言ってしまい少しケイトと気まずくなっていた。名誉挽回とばかり、いい人であることを見せようと、道にいて飛べない鳩を高いところにおいてあげたら、そのすぐ後に大きな鳥に餌として食われてしまう。いいことが裏目にでてしまい呆然とするJJとケイトだった。
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目次 - Contents
- 『マイ・スパイ』の概要
- 『マイ・スパイ』のあらすじ・ストーリー
- スパイJJ
- CIAの作戦
- 監視失敗
- ソフィーの作戦
- ヴィクター動く
- ヴィクターとの対決
- 『マイ・スパイ』の登場人物・キャラクター
- JJ(演:デイヴ・バウティスタ)
- ソフィー・ニュートン(演:クロエ・コールマン)
- ボビー・ウルフ(演:クリステン・シャール)
- ケイト・ニュートン(演:パリサ・フィッツ=ヘンリー)
- デヴィッド・キム(演:ケン・チョン)
- ヴィクター・マルケス(演:グレッグ・ブリック)
- カルロス(演:デヴェレ・ロジャース)
- トッド(演:ノア・ダンビー)
- クリスティーナ(演:ニコラ・コレイア・ダムド)
- クリストファー・コール(演:ジーン・ミシェル・ナドー)
- 『マイ・スパイ』の用語
- 隠しカメラ B12256992
- プルトニウムピット
- 『フィフティ・シェイズ・オブ・アメイジング』
- 『シュレック』
- 『マイ・スパイ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- JJ「スパイごっこは新米でね。落ち着かない。俺は兵士だからこの手の仕事は苦手なんだ。」
- JJ「民間人90人、安全は確保されておらず、無防備で狙われやすい状態」
- JJ「民間人との食事は久しぶりで」
- 強いJJの一面が垣間見れるシーン
- 授業参観で父兄がJJに嫉妬し対抗するシーン
- JJが良かれと思ってやった行動が裏目裏目に出てしまうシーン
- 「シュレックの結婚式みたい」なダンス
- 「私たちのお茶会」の絵をプレゼントする場面
- 『マイ・スパイ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- スケートリンクの氷は解けかけていた
- バウティスタのアイスはグルテンフリー
- 撮影中の罰ゲームで集めたお金を寄付
- クロエ10歳の誕生日を祝うバウティスタ
- 『マイ・スパイ2』検討中
- 『マイ・スパイ』の主題歌・挿入歌
- 挿入歌:Cardi B, Bad Bunny, J Balvin 『I Like It』
- ED(エンディング):Daphne Willis『Do It Like This』