九十九由基(呪術廻戦)の徹底解説・考察まとめ
九十九由基(つくも ゆき)とは、『呪術廻戦』の登場人物で、日本に四人しかいない特級術師の紅一点。
主に海外で活動しており、日本には滅多に帰ってこない。“人に仇を為す呪霊という怪物を祓う”ことを生業とする呪術師だが、「呪霊を祓うのではなく、呪霊が生まれないよう世界の在り方を変えるべき」との思想を持ち、旅を続けているのもその手掛かりを求めてのことである。「渋谷事変」と呼ばれる事件によって日本が壊滅の危機に瀕した後、これを解決するために主人公虎杖悠仁らと行動を共にする。
九十九の強さ
五条を封じた呪具と共に撤収せんとする加茂憲倫。五条を取り戻さんとそれを阻む呪術師たち。しかし力の差は圧倒的で、呪術師たちが壊滅寸前となったその時、九十九がその場に乱入。この時点で夏油は死亡していたものの、彼が悪の道へと走った後に作った仲間たちと連絡を取り合っており、彼らと協力して居合わせた術師たちを全員救い出す。しかし加茂憲倫が放った何千という呪霊の大群には対処できず、東京が壊滅する様を見届けることとなる。
その加茂憲倫を直接打倒することも撤退する中で考えたものの、そのリスクと「ここまで事態が進んでしまったのであれば一度様子見するべきでは」との想いから断念する。
東京崩壊
加茂憲倫が放った無数の呪霊により東京は壊滅。さらに彼の仕込みによってむりやり術師に仕立てられた一般人たちによる殺し合いが勃発し、日本は混乱と混沌の中に突き落とされる。
虎杖悠仁、伏黒恵(ふしぐろ めぐみ)ら五条の教え子たちと合流し、五条の封印を解除する方法、加茂憲倫の目的とそこから予測される次の動きについて知恵を借りるべく、呪術界の中枢たる天元(てんげん)の下を訪れる。
天元は敵方と通じていることを危惧して一度は九十九たちを拒絶するも、その可能性は無いと見るや一転彼女たちの前に姿を現す。彼は加茂憲倫の正体が羂索(けんじゃく)という千年以上昔の術師であることを一行に教えると、協力する代わりに自身の護衛をしてほしいと要求してくる。
天元は不死の術式を持つ術師ではあるが、五百年置きに星漿体と呼ばれる特殊な資質を持つ者との同化を果たさないと肉体を維持できなくなる。十一年前にこれに失敗し、不死のまま自我と肉体を失った彼は、「地球上のあらゆる場所に遍在する幽霊」のような状態になっていた。
もはや人間より呪霊に近い存在で、羂索が我が物とした呪霊操術の対象ともなりうる。この状態の天元が羂索の支配下に置かれ、無為転変で全人類との融合を果たせば、それは「個としての人類」の消滅と、剥き出しの自我同士が延々と互いを呪い合う地獄絵図が完成することを意味していた。
事情を聞いた九十九は、特級呪物の受肉体である脹相(ちょうそう)と共に、天元の護衛に就くことを宣言する。
“天元と人類の同化”を目論む羂索。その準備として進行している、術者同士のデスゲーム「死滅回游」。これを止めるため、それぞれに役目を背負って薨星宮を後にする虎杖たちを見送り、いったん彼らと別行動を取ることとなる。
薨星宮への襲撃
虎杖たちが死滅回游の終着のためそれぞれに動き、羂索がそれを上回る勢いで様々な謀略を進めていく中、九十九は“元星漿体”という立場で天元と意見を交わしていた。高尚な理屈と大極的な視点から星漿体との同化を続けてきた天元だったが、どういう心づもりで12年前に突如それをやめたのか。同化しなくても大丈夫なら、今まで大義のためだと信じてその身を捧げてきた星漿体たちに対してどう詫びるというのか。敵意にも等しい怒りが込められた九十九の痛罵を黙って聞くと、天元は「もう少し話がしたかった」と言葉を返す。ちょうどそのタイミングで羂索が薨星宮に乗り込んできたことで、2人の対話は終わりを迎える。
先んじて羂索に挑んだ脹相は、九十九が自分より強いことを理解しており、「少しでも羂索の手の内を明かし、消耗させる」ことを目的にしていた。羂索もこれを察し、事実上の捨て石である彼を「これまでに使っていた術式」だけで翻弄。しかしなお奮起する脹相の前に隠していた術式の1つを使わざるを得なくなり、その戦果を賞賛しながら九十九も戦線に参加する。
九十九は自身の術式「星の怒り(ボンバイエ)」を発動して羂索に挑むも、脹相が暴いた相手の手の内を推察してやりにくい相手だと判断する。九十九に対して同様の結論に達したのは羂索もまた同じで、早々に決着をつけるべく領域展開「胎蔵遍野」を発動する。「天元と協力してこれを解体し、羂索が力を使い果たしたところで畳みかける」という策を立てていた九十九だったが、羂索の術のあまりの完成度に予定よりも時間がかかり、大きなダメージを受けてしまう。勝負あったとほくそ笑む羂索に、しかし九十九は猛然と襲い掛かり、さらに彼の背後から脹相が不意打ちを仕掛ける。
九十九由基の最後
大きなダメージを与えるも、羂索は体術だけで九十九と脹相の猛攻を凌ぎ、術式が回復するまでの時間を耐える。それでもここが勝負所だと攻めかかる九十九だったが、羂索は「小規模のうずまき」というさらなる隠し技を用い、彼女に致命傷を負わせる。
命を捨ててでも援護しようとする脹相に「呪いではなく人として生きろ」と伝えると、九十九は彼をむりやり退避させて捨て身の切り札を発動。これさえも凌ぎ切られ、羂索からトドメの一撃を食らって死亡したとされている。
九十九由基の関連人物・キャラクター
夏油傑(げとう すぐる)
日本に四人しかいない特級術師の一人。人間の醜悪な本性と、それを守るために自分たち術師が戦って命を落としていく現状に絶望し、「非術師を皆殺しにして、全ての術師にとっての楽園を作り上げる」という危険思想を抱くようになる。この実現のため悪の道に走り、その中で集めたラルゥを含む仲間たちと共に様々な事件を起こした。最終的に親友たる五条にトドメを刺される形で死亡する。
夏油が上記の苦悩に精神的に追い詰められていた際に出会い、自身の「呪霊に対する原因療法」という思想を披露。それを聞いた夏油が出した「非術師を皆殺しにする」というアイデアをまったく悪気もなく肯定的に評価してしまい、彼が呪詛師(=呪術を悪用する者のこと)となる大きなきっかけの一つとなった。
夏油傑(呪術廻戦)の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]
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夏油傑(げとう すぐる)とは、『呪術廻戦』の登場人物で、体内に宿した数千もの呪霊を使役する呪霊操術の遣い手。呪術を悪用する呪詛師の中でも特に強力な存在である。
『呪術廻戦』本編が始まる一年前に起きた百鬼夜行事件の首謀者で、自身の持つ全ての呪霊をも超える力を有する特級呪霊祈本里香を我が物にせんと、その被呪者たる乙骨憂太と激しい戦いを繰り広げた。
かつては人々のために尽くさんとする高潔な呪術師を志し、最強の呪術師五条悟とは親友の間柄だった。道を違った現在も、五条とは互いに友情を捨て切れずにいる。
東堂葵(とうどう あおい)
京都府立呪術高等専門学校の生徒。高校生ながら一級術師で、学生どころかプロを含めても日本トップクラスの実力者。ただし性格は孤高にして傲岸不遜、思い込みが激しく友情に厚いというか暑苦しい人物。
小学生の頃にはその片鱗をすでに発露しており、体格で優る高校生と正面からケンカして叩きのめすほどの力を持っていた。その現場を見ていた九十九に見出され、誘われるまま彼女の弟子となって呪術師を志す。
九十九の「初対面の相手には好みのタイプを尋ねる」というスタイルも受け継いでいる。東堂自身は「身長と尻がデカい女が好き」と語っているが、これは彼が“身長が高くスタイルもいい”九十九に憧れ、同じような体形の女性に惹かれるようになったためである。
東堂葵(呪術廻戦)の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]
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東堂葵(とうどう あおい)とは、『呪術廻戦』の登場人物で、京都府立呪術高等専門学校の三年生にして一級の資格を持つ呪術師。単身で特級呪霊をも祓う実力者。
粗暴にして唯我独尊、屈強な肉体とドレッドヘアがトレードマーク。高田というアイドルの熱狂的なファンで、自分の嗜好や好悪の感情次第で極端に態度を変える扱いにくい男。
主人公・虎杖悠仁とは趣味が合い、彼を一方的に“超親友(ブラザー)”と認定。共に肉弾戦を主とするため戦闘での相性は抜群で、彼と共闘した際は作中屈指の高位呪霊である花御をも翻弄した。
ラルゥ
かつて夏油と共に、彼の理想の実現のために活動していた呪詛師。名前や外見から外国出身の術師だと思われるが詳細は不明。
筋骨隆々のたくましい体つきの持ち主だが内面は女性という、いわゆる“オネエ”である。夏油の仲間たちの中では縁の下の力持ちタイプで、時に優しく時に強引に彼らを支えた。
渋谷事変の最終局面で、九十九と協力して呪術師たちの撤退支援を行う。これが以前から手を組んでいて決めたことなのか、突発的に話をまとめたものなのかは不明。
ラルゥ(呪術廻戦)の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]
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ラルゥとは『呪術廻戦』および前日譚『呪術廻戦0巻』に登場するキャラクターであり、夏油傑に与する一派に属する呪詛師である。常に半裸で女性のような口調でしゃべる一見穏やかな性格であるが、方針の相違で揉めていた仲間を一喝し場を収めるなどの行動をとることもある。一派に対しては家族のような感情を抱いていることが本人から語られている。
天元(てんげん)
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「五条悟 vs. 漏瑚」とは、巨大な陰謀に立ち向かう呪術師たちの活躍を描く『呪術廻戦』で繰り広げられた戦いの1つ。漏瑚の高い実力と、それを遥かに上回る五条の恐るべき強さが明らかになった戦いである。 人類殲滅を掲げる自然呪霊の1員たる漏瑚は、協力者である羂索の誘いに乗って“最強の術師”の異名を持つ五条悟を自ら討ち取ろうとする。五条はこれを迎え撃ち、そのすさまじい力を見た上で「弱い」と断言。わざわざ教え子の虎杖悠仁を連れ出して見学させつつ、漏瑚に圧倒的な実力の差を見せつける。
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呪術廻戦名勝負「五条悟 vs. ミゲル」戦のネタバレ解説・考察まとめ
「五条悟 vs. ミゲル」とは、強大な呪霊と化した幼馴染に憑かれた少年の成長と活躍を描いた『呪術廻戦 0(東京都立呪術高等専門学校)』で繰り広げられた戦いの1つ。ぽっと出の外人キャラクターが“最強の術師”を相手にひたすら圧倒されて振り回されるという内容だが、五条の恐るべき実力が明らかになるに従い注目度が劇的に上がっていった。 「術師の楽園を作る」と語る夏油傑を気に入ったミゲルは、彼のために教え子たちの下へと急ぐ五条の足止めを買って出る。“最強の術師”を相手に、ミゲルの決死の奮闘が始まる。
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呪術廻戦名勝負「虎杖悠仁・伏黒恵・釘崎野薔薇 vs. 特級仮想怨霊 vs. 両面宿儺」戦のネタバレ解説・考察まとめ
「虎杖悠仁・伏黒恵・釘崎野薔薇 vs. 特級仮想怨霊 vs. 両面宿儺」とは、巨大な陰謀に立ち向かう呪術師たちの活躍を描く『呪術廻戦』で繰り広げられた戦いの1つ。物語の序盤で主人公の虎杖たちが直面した絶体絶命の窮地であり、事前に「3人の内の1人が死亡」という説明があったことで緊迫感ある展開となった。 少年院に強力な呪霊が発生し、緊急事態として虎杖ら3人が生存者の避難誘導を命じられる。虎杖は「いざとなれば自分の内の宿儺の力を使おう」と安易に考えていたが、事態は連鎖的加速的に悪化していく。
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呪術廻戦の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ
『呪術廻戦』とは、若き呪術師たちの戦いと成長の日々を描いた、芥見下々による漫画作品。 最強最悪の呪霊両面宿儺をその身に宿してしまった高校生虎杖悠仁。両面宿儺の力を御するため、虎杖は呪術師を目指して呪術高等専門学校に通い始める。 作品の人気が高まるに従い、個々のキャラクターへの注目の度合いも上がっていき、彼らが発した心揺さぶるセリフに惹かれる読者も増えていった。呪いという人間の感情に直結するものを扱うため、時に生々しく、時に華々しく、時に人間の弱さを残酷に突きつける名言が数多く登場する。
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呪術廻戦の歴代OP・ED主題歌・挿入歌・サウンドトラックまとめ
『呪術廻戦』(じゅじゅつかいせん)とは、芥見下々によるダークファンタジーバトル漫画、およびそれを原作としたアニメ作品。この記事では、『呪術廻戦』を彩るオープニング・エンディング主題歌、挿入歌、そして本作の前日譚である『呪術廻戦0 東京都立呪術高等専門学校』を原作とする劇場アニメ『劇場版 呪術廻戦 0』の主題歌を紹介していく。
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呪術廻戦の御三家・禪院家まとめ
禪院家(ぜんいんけ)とは、『週刊少年ジャンプ』の人気漫画『呪術廻戦』に登場する呪術界のエリート家系・御三家の一つである。術式至上主義であり、術式を持たない者は血族であっても落伍者として蔑まれる。また男尊女卑の思想も強く残っており、長く続くがゆえに古き因習に囚われている。 『呪術廻戦』では禪院家出身のキャラクターが多く登場するが、人間性を疑いたくなるような人物も多く、読者の中では「禪院家は『クズ』の集団」という認知が進んでいる。
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目次 - Contents
- 九十九由基の概要
- 九十九由基のプロフィール
- 声優:日髙のり子
- 九十九由基の術式・能力
- 術式:星の怒り(ボンバイエ)
- 式神:凰輪(ガルダ)
- 九十九由基の来歴・活躍
- 呪霊の原因療法を求めて
- 後輩たちとの接触
- 渋谷事変
- 九十九の強さ
- 東京崩壊
- 薨星宮への襲撃
- 九十九由基の最後
- 九十九由基の関連人物・キャラクター
- 夏油傑(げとう すぐる)
- 東堂葵(とうどう あおい)
- ラルゥ
- 天元(てんげん)
- 九十九由基の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「どんな女が好み(タイプ)かな?」
- 「それはありだ」
- 九十九由基の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 九十九由基は両面宿儺の器説
- 九十九由基と九十九恢勝(『No.9』主人公)・両面宿儺との関係性
- かわいいボケキャラな一面